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対策法も限られる(C)日刊ゲンダイ
PM1.0はこんなに危険…花粉症の悪化や発がんリスク上昇も
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/178672
2016年4月4日 日刊ゲンダイ
PM2.5よりも細かい“PM1.0”が話題になっている。この超微粒子化のせいで花粉症人口が増え、症状が悪化する原因にもなっているというのだから、ただ事ではない。
埼玉大学で環境科学を研究する王青躍教授によると、本来PM30サイズのスギ花粉が、大気中に浮遊する硫酸塩や硝酸塩などの無機物イオン成分の微粒子や水分に触れると破裂し、PM1.0サイズになることがあるという。超微粒子化したスギ花粉は、肺胞もすんなり通過。体内で悪さを始める。
「花粉のサイズが大きいままなら鼻水などで体外に排出されますが、小さいと体内フィルターも機能しない。そのため、気管支炎やぜんそくのような重い症状の花粉症が増えているのです。さらに、発がん性の超微粒子も体内に蓄積されるので、がんになる危険性も高まります。実際に、中国の都市部や工業地域では肺がん患者が増えているという報告もあります」(王教授)
厄介なことに、PM1.0級の超微粒子は雨にも強く、2、3週間は大気中を浮遊する。身を守るには、@朝、換気せずA外出を控えB風当たりの強いところや交通量の多いところを避けCうがい・手洗いを徹底DPM2.5対応のマスクを正しく着用E高性能空気清浄機を使用――といったことぐらいしかないのが実情だ。
こういった超微粒子が登場したもうひとつの原因として指摘されているのが「ナノ化」だ。カーボンナノファイバーは飛行機を軽量化、化粧品の粉モノはナノ化することで肌表面を美しくするなどあらゆる分野で活躍している。ところがその半面、そういった超微粒子が空気中に飛散し、大気汚染につながっているというのだ。
いずれの原因であっても、対策が欠かせないのは間違いない。
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