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原因の多くに心理的ストレスの影(C)日刊ゲンダイ
原因の多くは心理的ストレス…腰痛は“気”で治す病だった
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/177800
2016年3月23日 日刊ゲンダイ
老若男女、多くの人を苦しめている腰痛。そのうちの85%は痛みの原因が分からず、診断がつけられない。どこで診てもらっても、何をしても消えない痛みには、「心」が関係している可能性があることが、近年の研究で分かってきた。
「腰の痛みが3カ月以上続くものを慢性腰痛といいますが、原因がよく分からなくて痛みが長引くかなりのケースで、心理的なストレスが関係していると考えられます」
こう言うのは、腰痛のスペシャリストである福島県立医科大学医学部整形外科学講座の大谷晃司教授だ。大谷教授のもとには、原因不明の腰痛で悩む患者が、全国から1年間に延べ1万人も足を運んでいる。大谷教授によると、心理的なストレスが腰の痛みを引き起こすケースは2つある。
「1つはストレスによって、痛みをコントロールする脳のメカニズムがうまく働かなくなっている場合です。実際よりも痛く感じたり、痛みのもとは消えているのにまだ痛いと神経回路が錯覚したりします。もう1つは、ストレスが体の痛みとして出る場合。仮病ではなく、本人は本当に腰が痛いと感じています。この状態を専門用語で『身体表現性障害』といいます」
やっかいなのは、痛みの原因がヘルニアなどの器質的な障害なのか、脳のメカニズムのトラブルなのか、ストレスが体に表れたものなのか、本人にも医師にも分からないということ。しかも原因は1つではなく、ミックスされている可能性が高いという。
「診断がつかないから患者さんは不安になり、それがストレスになって、さらなる痛みや長期化につながります。まさに悪循環ですね。腰の痛みが5年以上続き、いろいろな治療を試してもよくならないという場合は、心因性の腰痛を疑っていいでしょう」
■動けるなら動く
こうした慢性腰痛に対しては、エックス線検査だけでは役に立たない。大谷教授は精神科医やリハビリの専門家らとチームを組み、メンタルの角度からもアプローチしている。
「痛みをこじらせている患者さんには、まず『あまり気にしなさんな』と言葉をかけます。何年も痛みが続いているということは、少なくともがんなどの命に関わる病気が原因ではないということです。もしそうならとっくに亡くなってしまったり、歩けなくなったりしているはずですからね。医師の立場から言わせてもらうと、診断がつかなくたって治療はできる。だから現実的に考えて、いまできることをやろうと諭すのです」
いまできること――具体的には「動く」ことだ。最近の医学の常識では、急性・慢性にかかわらず、動いた方が腰痛の治りは早くなるという。
「痛いからじっとしているのではなく、痛くても動けるなら動く。これによって、乱れた脳のメカニズムが正常に整う可能性がありますし、腰回りの筋肉がほぐれて血行が良くなり、結果的に痛みの原因が改善されることも期待できます。そうした運動療法と並行して、患者さんに合わせて痛みを軽くする薬や抗うつ薬などによる治療を行っていきます」
シロウト目には、下手に動いたら余計悪くなるんじゃ……という心配もあるが、大谷教授は「動けるということは、動いてもいいという証拠。無理な時は動けません。むしろ過度に安静にするのが良くない。次の日に痛みが増していなければ問題ありません」と太鼓判を押す。
体の動かし方は何でもいいが、散歩や自転車が手軽で効果的。少し汗をかく程度の有酸素運動がオススメだ。もちろん、仕事もできるならするべきで、「完全に治ってから仕事に復帰するというパターンが一番良くない」そうだ。
まさに病は気から。動くことが“脱腰痛”への第一歩になる。
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