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間違いだらけの食事制限…1日1食と3食、どちらがよい?「空腹」が健康をもたらす!
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151115-00010006-bjournal-soci
Business Journal 11月15日(日)22時31分配信
前回の本連載は加工肉のお話でした。今回は食事の回数について、「極端君」と「常識君」が激論を交わしています。極端君は「1日1食で快調だ!」と言う論調で、一方の常識君は「1日3食、規則正しく食べるのが長年の伝統だろう」という意見です。
まず常識君が主張するように1日3回食べることが日常になったのは、実は江戸時代中期といわれています。元禄時代(1688〜1704年)から今日の3食という習慣になったようです。それまでは1日2食だったそうです。もちろん労働者の人々は今よりも長時間働いていたと思われますので、間食などは摂っていたことでしょう。1日3食は現代の常識ですが、実は300年ほどの歴史しかない常識ともいえます。
一方で、1日1食というのは昨今ではときどき耳にすることです。太っている人が痩せたいがためにチャレンジしていることが多いようです。学校の給食にしろ、世の中の生活のスタイルが3食で設計されていますので、1食主義者の人は現代ではちょっと変人扱いされます。
●飢餓を楽しむ
では、健康にはどちらがいいのでしょうか。
それは人それぞれでいいのです。まず、朝食、昼食、夕食、そしておやつを食べても健康で過ごしている方は、特別に今のスタイルを変更する必要はありません。問題は太りすぎていて痩せたい方ですね。そんな方が3回食べて1回当たりの食事量を減らすのか、それとも1日1食でがんばるのかという選択肢です。これも痩せるということが目的であれば、自分が痩せやすいほうを選択すれば良いのです。
まず、1日1食でOKな人は、基本的に健康です。その意味は、食事のカロリーで補えない時は保存されているエネルギーを使用することができるからです。炭水化物や脂肪は余剰な時は脂肪として貯えられるのです。そして食事を摂らずにちょっとした飢餓状態になると、その貯えた脂肪を燃焼するシステムが効率的に働くのです。
一方で頻回に食事やおやつを摂らないと仕事の効率が落ちる方は、脂肪を燃やすシステムがうまく稼働していません。ですからちょっとした空腹で血糖が下がると、脂肪を燃やす前にお腹が減って、そして甘い物を口にするようになるのです。精一杯の自己防衛本能なのですが、余ったエネルギーは脂肪として貯えられ、でもそれを効率的に利用できないのでどんどんと太ることになります。
ですから、お勧めは常識君の発言のように1日3食の生活を基本にして、炭水化物や脂肪を減らす食事にする。そしてときどきは非常識君が言うように飢餓を楽しむのです。つまり空腹を楽しむのです。空腹の時こそ、貯えた脂肪を燃やすスイッチが入るのです。最初は5分の空腹でも辛いのです。でもちょっとした挑戦を繰り返すと、30分、1時間、2時間と空腹に耐えることが可能になります。ときどき昼食を抜いてみましょう。そんな生活が健康的と最近は思っています。
運動の前に食事をするのか、運動の後に食事をするのかも問題になります。これも、脂肪を正しく燃やすシステムを持っている人にとってはどちらでもいいのです。運動の初心者で脂肪を上手に燃やせない人は、空腹時の運動はちょっと危険です。
(文=新見正則/医学博士、医師)
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