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iPadで最近は色彩豊かな絵が自由自在に描けるようになった(写真:本人提供)
第三の脳出現? 認知症早期治療で才能開花の可能性〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150829-00000000-sasahi-hlth
週刊朝日 2015年9月4日号より抜粋
認知症早期治療を始めて1年余り。筋トレで体も引き締まり、音楽や美術の腕も上がった認知症早期治療実体験ルポ「ボケてたまるか!」の筆者・山本朋史記者(63)。死滅した脳細胞の代わりに今まで使っていなかった脳細胞が活動を始めたことを実感しているという。
* * *
脳については、オリーブクリニックの筋トレ担当である本山輝幸さんも「まだまだ不明な部分がたくさんある。生活スタイルや職業、性格によっても脳細胞の使われる部位に偏りが出る」という。
「脳細胞は成人を過ぎると誰でも減り続けます。でも、どれくらいの脳細胞が死滅するのか、正確な数値は分からない。リハビリなど代償作用で動き出す脳細胞の数も、個人の努力で違ってきます。私の筋トレでも強い刺激を頻繁に脳に上げている人ほど改善が早い」
筋トレにしても音楽にしてもぼくは前向きに取り組むようになった。かねて好きだった美術のプログラムには、さらに気合が入ってきた。暇があれば自宅でスケッチブックを広げてデッサンするようにもなった。うちわや扇子に絵を描いたり、スポンジを使って絵の具で色をつけたりもする。
ぼくの脳細胞だって、たくさん死滅しているはずだが、それでもまだ可能性がある、と触れ回りたい気分だ。朝田隆医師は、
「美術療法をしていると、最初は絵のバランスをとれなかった人がうまくなっていく。効果が手に取るように分かるといいます」
何枚かの絵を見せてくれた。認知症の治療をしている人の作品だったが、同じ人が描いたとは思えない。時間の経過とともに上達している。オリーブクリニックで美術を指導している鍋島次雄さんは言う。
「教えている埼玉のグループに統合失調症の子どもがいます。始めて3カ月ぐらいになります。ぼくらが考えもつかない感覚でものを作っています。すごいですよ。本人も気づかなかった才能が伸びています」
鍋島さんは、デイケアでiPadを使ってスケッチ画も指導している。ぼくも初めて挑戦したが、指先で画面を触って絵を描くなんて微妙で難しい。
ぼくはパソコンを使って絵を描くなんて邪道だと最初は嫌っていたが、やってみると筆や色が自由に選べて、これなら、IT画家も夢ではないと不遜にも思い始めている。
驚くことばかりだ。本山さんが言う脳の代償作用が才能の開花をもたらすのか。ぼくは思う。
別の取材で建築史家の藤森照信さんを訪ねたときのことだ。20年以上前からの知己である藤森さんはぼくの認知症早期治療実体験ルポに興味を持ってくださっていた。この話をすると、
「おもしろい。新しい脳の動きか。『第三の脳』というネーミングはどうかな」
第一の脳は現在使っている脳。第二の脳はそのうちの死滅した脳細胞。それで第三の脳がこれまで使っていなくて代償作用で新しく動き出した脳である、と。こんなふうに考え始めると認トレもまた楽し。そんな気もしてくる。
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