1. 2015年7月27日 21:03:14
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肺癌の原因は既にわかっているよ: アスベストや喫煙による発ガンの本当の原因
岡山大の研究でアスベストの発ガン機構をあきらかにしマスコミにも公表した。
にかかわらず無視のような状態であり、このような重大なニュースを報じないのはマスコミの原子力への自己規制ではないかと思われます。 肺に付着しているアスベストにラジウムが高濃度に濃縮しアルファ線が強烈に組織を照射することが発ガンの原因との結論です。 「・・・、海水の数百万倍の濃度に達するラジウム濃度を持つことである。その結果、ラジウムとその娘核種による局所的だが強力なα線被ばく(ホットスポット被爆)が長期に渡って引き起こされ、このことが複雑な発がんメカニズムの中で最も重要な役割をしていることが示された。 肺組織のDNAは重大な損傷を頻繁に受け、悪性中皮腫細胞を含むいろいろなタイプの腫瘍細胞を生じ、がんを発生すると結論づけられた。」 なお、喫煙も同様なメカニズムで発ガン原因になると書かれています。
ラジウムは天然にあるウラン238やトリウム232などの壊変により絶えず生成されています。 タバコはタールが原因と思っていましたが、タール中の鉄分に濃縮してくる放射能が原因とは・・・。 アスベストなどが原因とされる肺悪性腫瘍の発がんメカニズムを解明
本学地球物質科学センターの中村栄三教授らは、アスベストなどが原因とされる肺悪性腫瘍が、局所的な強力α線被ばくによることを解明し、発表しました。
中皮腫を含む肺のいろいろな悪性腫瘍は、ある種の繊維や粒子への曝露により引き起こされるといわれていますが、その発生メカニズムは十分に理解されておりませんでした。
中村栄三教授らは、肺中の含鉄タンパク質にラジウムが蓄積され、それがホットスポットとなって局所的な内部被ばくを引き起こし、悪性中皮腫やほかの悪性腫瘍の原因となることを解明しました。 この論文は、
Proceedings of the Japan Academy, Ser. B, Physical and Biological Sciences 7 Vol.85(7月28日発刊)に表題 「Accumulation of radium in ferruginous protein bodies formed in lung tissue : association of resulting radiation hotspots with malignant mesothelioma and other malignancies」 として掲載されています。
リリース詳細:http://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/soumu-pdf/press-090727.pdf リリース資料:http://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/soumu-pdf/press-090727-1.pdf http://senmaya.at.webry.info/201009/article_5.html タバコを吸ってる人は低量放射能であっても肺癌で死ぬ率が増えるという疫学的調査結果
文部科学省委託調査報告書
原子力発電施設等放射線業務従事者等に係る疫学的調査(第W期調査 平成17 年度〜平成21 年度) 平成22年3月 財団法人 放射線影響協会 はじめに
わが国における原子力・放射線利用は、安全の確保を前提に、原子力発電、医療および学術研究での放射線利用等、国民生活を支える様々な分野において定着してきた。しかし、放射線防護の観点から、放射線が生物に及ぼす影響、特に低線量域放射線が人体に及ぼす健康影響については国民の関心が高く、かねてより国民への正しい情報の発信と正しい理解の促進が求められているところである。近年、生物には低線量域放射線に特有の細胞応答機能が備わっていることが知られるようになる等、低線量域放射線の作用機序をはじめとして、基礎研究が急速な進展を見せているが、低線量域放射線の被ばくを受ける人体への健康影響については未解明の点も多く、これを直接的に観察する疫学的調査の役割は決して小さくない。 わが国には、全国的な規模での一元的な被ばく線量登録管理制度があり、原子力発電施設等の放射線業務従事者の正確な被ばく線量の記録等が、(財)放射線影響協会放射線従事者中央登録センターに遺漏なく登録・保管等されている。そこで(財)放射線影響協会は、放射線業務従事者の個人被ばく線量を利用して、低線量域放射線が人体に与える健康影響について科学的知見を得ることを目的に、文部科学省(当時科学技術庁)の委託を受け、1990 年度(平成2 年度)から、原子力発電施設等放射線業務従事者等に係る疫学的調査を開始し、2004 年度(平成16 年度)(5 年を1 期_______とした場合の第V期)までの調査結果を2005 年度(平成17 年度)に報告した。 本報告書は、調査期間をさらに5 年間延長して2009 年度(平成21 年度)までの調査結果をとりまとめたものである。この第W期調査までの結果は総合的に、 「低線量域の放射線が悪性新生物の死亡率に影響を及ぼしている明確な証拠は認められなかったと言える。」 と評価された。 近年公表された15 ヵ国合同解析、英国放射線業務従事者の調査結果では、白血病を除く全がんについて統計学的に有意のリスクの存在することが報告されているが、喫煙を含め交絡因子の関与の程度が不明確である。しかし、わが国のこの放射線疫学調査では直接的に喫煙等の生活習慣情報にもとづく調整が可能なサブグループを有することが特徴であり、さらに観察を継続することにより貴重な科学的知見を提供するものと期待されている。 したがって、低線量域の放射線が人体に及ぼす健康影響について、より信頼性の高い科学的知見を得るためには、長期にわたる調査継続による統計力の増強と、交絡因子の影響を排除した条件での新たな評価が是非とも必要である。そのためには、今後ともこの放射線疫学調査を継続していくことが強く望まれ、諸賢兄姉のご支援を切にお願いする次第である。 T.第W期調査の概要
1.調査目的 (財)放射線影響協会では、1990 年度(平成2 年度)から文部科学省(旧科学技術庁)の委託を受けて、原子力発電施設、原子力研究開発施設等の放射線業務従事者等を対象とした疫学的調査(以下、放射線疫学調査と略記。)を実施している。この放射線疫学調査は、未解明の点が多い低線量域放射線の健康影響について、科学的知見を得ることを目的としており、(財)放射線影響協会放射線疫学調査センターがその実務を担当した。 この報告書は、前回の第V期調査(2000 年度(平成12 年度)〜2004 年度(平成16 年度)から、さらに調査期間を5 年間延長し、2009 年度(平成21 年度)までの第W期調査結果をとりまとめたものである。 2.調査方法
2.1 追跡方法等
この放射線疫学調査の対象者数は、原子力発電施設等において放射線業務に従事するため、1999 年(平成11 年)3 月31 日までに原子力事業者等から(財)放射線影響協会放射線従事者中央登録センターへ登録され、実際に放射線業務に従事した日本人の男女合計約27 万7 千人である。 放射線従事者中央登録センターから提供された調査対象者の個人識別情報をもとに調査した住所情報にもとづいて、市区町村長から調査対象者の住民票の写し等の交付を受けて生死を確認した。また厚生労働省から人口動態調査死亡票(CD-R転写分)の提供を受け、住民票の写し等により確認した死亡者を照合することにより死因を調査した。 放射線業務上の被ばく線量は、2007 年度(平成19 年度)までの年度別個人線量を放射線従事者中央登録センターから提供を受けた。調査対象者のうち、2009 年(平成21 年)3 月31 日までに、男女合計約21 万2千人の生死を確認できた。残る約6 万5 千人は住所情報を収集できなかった等の理由により生死を確認できていない。 2.2 解析方法
この放射線疫学調査の解析対象者は、前向きに生死を確認できた男性、すなわち一旦住民票の写しの交付を受け、その後の生死を確認できた男性約20 万4 千人である。 解析の対象となった放射線業務従事者について、前向き観察期間(1991 年(平成3 年)〜2007 年(平成19 年))における、主として悪性新生物の死亡率と放射線業務上の被ばく線量との関連を検討するため、「外部比較」および「内部比較」1を行った。 「外部比較」では、解析対象者の死亡率が、全日本人男性死亡率(20 歳以上85歳末満)に比べて高いか否かを検討するため、年齢、暦年で調整した標準化死亡比(SMR)を求めた。SMR は、観察死亡数と、全日本人男性死亡率から算出した期待死亡数との比である。またSMR が 1 に等しいかどうかについて両側検定を行い、p 値が0.05 未満の場合に有意であると判断した。 なお、外部比較では、放射線被ばくによる発がんの最短潜伏期を考慮しなかった。 「内部比較」では、解析対象者を年度別被ばく線量の累積値(以下、「累積線量」と略記。)により10、20、50 および100mSv を区切りとする5 群に分類した。年齢、暦年および最新の住民票の写し等の市区町村にもとづく地域で調整し、累積線量の増加にともなって死亡率に増加する傾向があるかどうかについて片側検定を行い、p 値が0.05 未満の場合に有意であると判断した。この場合の期待死亡数は、累積線量群別の死亡率が、線量群を無視した解析対象者全体の地域別・暦年別・年齢5 歳階級別死因別死亡率と同率であるとして求めた。 なお、解析にあたり、非新生物疾患については最短潜伏期を考慮せず、新生物については放射線被ばくによる発がんの最短潜伏期を、白血病では2 年、その他の新生物では10 年を仮定した。部位別悪性新生物については、多数の検定を繰り返して行うと偶然有意となることが考えられるので、解析対象の16 部位を検定回数とした多重比較(Bonferroniの方法)を行った。悪性新生物(固形がん)および非新生物疾患については、喫煙による交絡の可能性を検討するため、15 ヵ国国際共同研究方法等を参考にそれぞれ喫煙関連疾患、非喫煙関連疾患に分けて解析した。 本報告書で用いた用語の解説 p 値
統計解析により得られた結果より、さらに偏った結果が起こる確率を p 値という。あらかじめ定めておいた小さな確率(これを有意水準と呼ぶ)よりも、得られた p 値が小さければ有意と判断する。この疫学調査では、有意水準を5%としたので、p 値 が0.05 より小さい場合に有意と判断した。 有意
有意であるとは、ある結果が単に偶然に起きたとは考えにくいということであり、有意でないとは、ある結果が偶然でも起こりうるという意味である。通常、統計的有意性の判断は、p 値と有意水準によって行われる。p 値が有意水準よりも小さいときに有意であると判断し、p 値が有意水準よりも大きいときに有意ではないと判断する。 悪性新生物 「がん」とも呼ばれ、他の組織に浸潤あるいは転移し、身体の各所で増大する病気。 固形がん 白血病などの血液系腫瘍と異なり腫瘍血管で栄養され,腫瘍細胞のほかに線維芽細胞や細胞外基質(支持組織)からなる腫瘍塊をいう。 交絡因子 (confounding factor) 今、知りたいと考えている要因(この疫学調査では放射線)と結果(この疫学調査では死亡)との関係をゆがめる第3 の因子のことを交絡因子という。放射線とがん死亡との関係を考える場合、喫煙等が交絡因子と考えられる。 多重比較法 統計的検定では計算により求めた統計量(検定統計量)が出現する確率を、予め定めた有意水準(一般には5%あるいは1%)と比較して有意性の判断を行う。有意水準を5%とすることは、95%は正しいが5%は間違っている可能性があり、統計学的に有意な結果は、偶然によっても20回に1 回は起こり得ることを意味している。このため、多数の検定を繰り返して行う場合には、検定回数に応じて有意水準が増加してしまうことが問題とされており、これを防ぐために全体の有意水準を保つことを目的として検定の基準を厳しくする方法を多重比較法という。 調査集団
本調査では、1999 年(平成11 年)3 月までに中央登録センターに登録された者約34.3 万人のうち、実際には放射線業務に従事しなかった者等を除いた約27.7 万人を調査集団とした。 低線量域(低線量・低線量率)
原子放射線の影響に関する国連科学委員会 (UNSCEAR: United Nations Scientific Committee on the Effects of Atomic Radiation)の2000 年報告書では、 合計線量が線量率の如何に関わらず200mGy 以下を低線量とし、 また線量率が合計線量の如何に関わらず(約1時間の平均で)0.1mGy/分以下の場合を低線量率としている。 低LET 放射線 LET(linear energy transfer の略、線エネルギー付与)とは、荷電粒子が物質中を通過する際、物質原子との衝突により、単位距離あたりにその物質に付与するエネルギーを表す。 但し、LET(線エネルギー付与)の用語は非荷電粒子にも用いられている。この低LET 放射線とは、LET(線エネルギー付与)の低い放射線のことであり、X 線、γ線およびβ線がこれに属している。 標準化死亡比(SMR:Standardized Mortality Ratio) ある集団の観察死亡数と、その集団が基準集団と同じように死亡したと仮定した場合の死亡数(期待死亡数)の比を標準化死亡比(SMR)と言い、以下の式で計算される。 SMR=(観察死亡数)/(期待死亡数) 3.調査結果
3.1 解析対象者の特性 前向きに観察した解析対象者(男性:203,904 人)の観察人年は222.7 万人年で、一人当たりの平均観察期間は10.9 年であった。この観察期間内の死亡数は14,224人、このうち悪性新生物の死亡は5,711 人であった。 また2007 年(平成19 年)12 月31 日現在、解析対象者の平均年齢は54 歳で、出生年の最頻値は1950 年代であった。 被ばく線量に関しては、一人当たりの平均累積線量は13.3mSv であった。 3.2 外部比較 全死因のSMR(95%信頼区間)は1.01(0.99- 1.03)で有意差は認められなかった。 非新生物疾患のSMR は0.95(0.92- 0.97)で有意に1 より低く、疾患別(10 疾患)のSMR にも有意に1 より高いものは認められなかった。 慢性リンパ性白血病を除く白血病のSMR は1.00(0.84- 1.18)で有意差は認められなかったが、白血病を除く全悪性新生物のSMR は1.04(1.01- 1.07)で有意に1 より高かった。 部位別悪性新生物(16 部位)のSMR は、肝臓、肺の悪性新生物が有意に1 より高かったが、他に高いものはなかった。 なお、外因死のSMR は有意に1 より高かった。 3.3 内部比較 累積線量の増加にともなって、慢性リンパ性白血病を除く白血病の死亡率には有意の増加傾向は認められなかった(p=0.841)。一方、白血病を除く全悪性新生物の死亡率には有意の増加傾向が認められたが(p=0.024)、肺の悪性新生物を除くと有意の増加傾向は認められなかった(p=0.171)。 全死因、非新生物疾患および外因死の死亡率には、累積線量にともなう有意の増加傾向は認められなかった(全死因; p=0.136、非新生物疾患; p=0.609、外因死;p=0.087)。また非新生物疾患の疾患別(10 疾患)の死亡率にも、有意の増加傾向は認められなかった(いずれの疾患もp≧0.05)。 部位別(16 部位)の悪性新生物では、食道、肝臓および肺の悪性新生物の死亡率に、累積線量にともなう有意の増加傾向が認められた(食道; p=0.039、肝臓;p=0.025、肺; p=0.007)。また非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫に有意の増加傾向が認められた(非ホジキンリンパ腫; p=0.028、多発性骨髄腫; p=0.032)。 多重比較法では、これらすべての悪性新生物は有意ではなかった(食道; 調整後p=0.471、肝臓; 調整後p=0.333、肺; 調整後p=0.106、非ホジキンリンパ腫; 調整後p=0.365、多発性骨髄腫; 調整後p=0.406)。 喫煙関連の悪性新生物の死亡率には、累積線量の増加にともなう有意の増加傾向が認められた(p=0.009)。 しかし、喫煙関連の悪性新生物から、肺の悪性新生物を除くと有意の増加傾向は認められなかった(p=0.108)。 また非喫煙関連の悪性新生物の死亡率には、累積線量の増加にともなう有意の増加傾向は認められなかった(p=0.830)。 一方、喫煙関連および非喫煙関連の非新生物疾患の死亡率には累積線量にともなう有意の増加傾向は認められなかった(各々p=0.369、p=0.808)。 4.考察 4.1 外部比較の結果について 慢性リンパ性白血病を除く白血病の死亡率は、全日本人男性死亡率(20 歳以上85 歳未満)との有意差は認められなかった。 白血病を除く全悪性新生物の死亡率は、全日本人男性死亡率に比べ有意に高かったが、これは肝臓、肺の悪性新生物の死亡率が有意に高いことが寄与しているものと考えられ、喫煙、飲酒等の生活習慣等による影響の可能性を否定できない。 非新生物疾患の死亡率は、全日本人男性死亡率に比べ有意に低く、疾患別(10疾患)の死亡率においても有意に高い疾患は認められなかった。 非新生物疾患の死亡率を観察期間別にみると、近年では全日本人男性死亡率との有意差は認められなくなりつつあるが、観察期間を通じた死亡率が有意に低いのは、健康労働者効果の影響が考えられる。また白血病を除く全悪性新生物は、相対的に健康労働者効果の影響を受けにくいことを示唆する結果が示されている。 4.2 内部比較の結果について 慢性リンパ性白血病を除く白血病の死亡率に、累積線量の増加にともなう有意の増加傾向は認められなかった。 白血病を除く全悪性新生物の死亡率には有意の増加傾向が認められた。 しかし、白血病を除く全悪性新生物から、肺の悪性新生物を除外した場合には、累積線量にともなう有意の増加傾向は認められなかった。 また悪性新生物(固形がん)を喫煙関連および非喫煙関連の悪性新生物に分類した調査では、累積線量の増加にともなって、喫煙関連の悪性新生物の死亡率に有意の増加傾向が認められた。 しかし、喫煙関連の悪性新生物から肺の悪性新生物を除外した場合および非喫煙関連の悪性新生物の死亡率には有意の増加傾向は認められなかった。 このようなことから、累積線量にともなって白血病を除く全悪性新生物の死亡率に有意の増加傾向が認められたのは、喫煙等による生活習慣等の交絡による影響の可能性を否定できない。 一方、非新生物疾患についても悪性新生物(固形がん)と同様に、喫煙関連疾患、非喫煙関連疾患に分類して調査したが、双方の死亡率には累積線量にともなう有意の増加傾向は認められなかった。 喫煙関連の悪性新生物と喫煙関連の非新生物疾患で、死亡率と累積線量との関連が異なるのは、喫煙による影響(リスク)は、悪性新生物が非新生物疾患より大きいことに起因していることが考えられる。 食道、肝臓および肺の悪性新生物の死亡率、また非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫の死亡率に、累積線量にともなう有意の増加傾向が認められた。 なお、多重比較法では、これらすべての悪性新生物は有意ではなかった。 この放射線疫学調査では、一人当たりの平均観察期間が10.9 年と短いため、これらの悪性新生物の死亡率は、累積線量との有意の関連を偶然示した可能性についても否定できない。特に、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫は、死亡数が少なく不確実性が高いと考えられ、また欧米の放射線疫学調査においても累積線量との有意の関連を示す事例は多くない。
5.総合評価 第W期調査までの結果を総合して評価すると、以下のことから、低線量域の放射線が悪性新生物の死亡率に影響を及ぼしている明確な証拠は認められなかったと言える。 外部比較では、慢性リンパ性白血病を除く白血病の死亡率は全日本人男性死亡率(20 歳以上85 歳未満)に比べ差は認められなかった。 また白血病を除く全悪性新生物の死亡率は、全日本人男性死亡率に比べ有意に高かったが、生活習慣等の影響の可能性を否定できない。 内部比較では、累積線量の増加にともなう慢性リンパ性白血病を除く白血病の死亡率に有意の増加傾向は認められなかった。 また白血病を除く全悪性新生物および喫煙関連の悪性新生物の死亡率に、累積線量の増加にともなう有意の増加傾向が認められた。 しかし、これらの悪性新生物から肺の悪性新生物を除いた場合には、有意の増加傾向は認められなかった。 非喫煙関連の悪性新生物の死亡率に、累積線量にともなう有意の増加傾向は認められなかった。 これらの事実を勘案すると、今回認められた白血病を除く全悪性新生物の死亡率と累積線量との有意な関連は、生活習慣等の交絡による影響の可能性を否定できない。 6.今後の課題 今回の調査では、平均観察期間は約11 年であり、解析対象者約20 万4 千人のうち死亡者数は約7%と少ないため、この対象者について観察期間を更に延長する必要がある。また生活習慣等の交絡による影響の可能性を否定できないことが示唆されているため、交絡因子の関与についての調査も必要である。したがって、低線量域放射線と健康影響について、より信頼性の高い科学的知見を得るためには、今後ともこの放射線疫学調査を継続する必要がある。
U.第W期調査
1.調査目的、体制等 1.1 調査目的 放射線による健康への影響については、原爆被爆者、放射線治療を受けた患者等の研究データから多くの科学的知見が得られている。とりわけ、広島・長崎の原爆被爆者についての疫学研究成果は、原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)、国際放射線防護委員会(ICRP)等に、放射線の健康影響に関する重要な基礎的知見を提供している。しかし原爆被爆者のデータは高線量率放射線を瞬時に受けたものであり、低線量・低線量率(以下、「低線量域」と略記。)の放射線による健康影響については、科学的に未だ解明されたとはいえない状況にある。このため、欧米では原子力産業施設従事者を対象とした疫学調査を行い、低線量域放射線の健康影響についての知見を得る努力が払われてきている。 一方、わが国では、原子力・放射線の利用が普及し、原子力発電、医療分野等の社会の様々な分野において定着している。そこで、放射線の健康影響に関しての社会的関心も高いことから、科学的知見を蓄積し、客観的な情報を国民に提供することが重要である。このような状況に鑑み、文部科学省(当時、科学技術庁)は、低線量域の放射線が健康に与える影響に関する科学的知見を得るため、1990 年(平成2 年)11 月から、(財)放射線影響協会(以下、「当協会」と略記。)に委託して、原子力発電施設、原子力研究開発施設等に従事した放射線業務従事者および従事している放射線業務従事者を対象に疫学的調査を実施することとした(以下、「放射線疫学調査」 と略記。)。 3.2 死因別死亡数 調査対象者の生死を、前向きに2009 年(平成21 年)3 月31 日まで追跡した結果、解析条件に適合する2007 年(平成19 年)12 月31 日までの死亡数(男性)は14,224 人であった。死因別では、非新生物疾患、全悪性新生物の死亡数は各々6,310 人、5,711 人であった(表3.2-1〜表3.2-2, pp.39- 40)。なお、女性死亡数は33 人であった(表3.2-3, p.41)。 3.3 外部比較 解析対象者(男性、203,904 人)の死亡率を全日本人男性死亡率(20 歳以上85歳未満)と比較した死因別の標準化死亡比(SMR)および95%信頼区間を求めた(表3.3-1〜表3.3-2, pp.42- 43、図3.3-1〜図3.3-2, pp.44- 45)。 なお、外部比較では、放射線被ばくによる発がんの最短潜伏期を考慮しなかった。 全死因 全死因のSMR (95%信頼区間)は1.01(0.99- 1.03)で、全日本人男性の死亡率に比べて有意差は認められなかった。 非新生物疾患
非新生物疾患のSMR は0.95(0.92- 0.97)で、全日本人男性の死亡率に比べて有意に低く、疾患別にみても有意に高い疾患はなかった。 全新生物
良性および性質不詳の新生物を含めた全新生物のSMR は1.04(1.01- 1.07)で、全日本人男性の死亡率に比べて有意に高かった。 白血病を除く全悪性新生物 白血病を除く全悪性新生物のSMR は1.04(1.01- 1.07)で、全日本人男性の死亡率に比べて有意に高かった。 部位別の悪性新生物 慢性リンパ性白血病を除く白血病のSMR は1.00(0.84- 1.18)で、全日本人男性の死亡率に比べて有意差は認められなかった。 肝臓、肺の悪性新生物のSMR は、各々1.13(1.06- 1.21)、1.08(1.02- 1.14)で、全日本人男性の死亡率に比べ有意に高かった。 非ホジキンリンパ腫および多発性骨髄腫のSMR は有意に低かった。 外因死 外因死のSMR は1.10(1.06- 1.15)で、全日本人男性の死亡率に比べ有意に高かった。 3.4 内部比較 解析対象者(男性、203,904 人)について、累積線量の増加にともなって死亡率に増加する傾向があるかどうかについて検定した(表3.4-1〜表3.4-2, pp.46- 49)。なお、新生物を解析する場合には、放射線被ばくによる発がんの最短潜伏期を、白血病では2 年、その他の新生物では10 年を仮定した。 全死因 全死因の死亡率は、累積線量とともに増加する有意の傾向は認められなかった(p=0.136)。 非新生物疾患 非新生物疾患の死亡率は、累積線量とともに増加する有意の傾向は認められなかった(p=0.609)。 また疾患別の死亡率にも、累積線量とともに増加する有意の傾向は認められなかった(いずれの疾患もp≧0.05)。 全新生物 良性および性質不詳の新生物を含めた全新生物の死亡率は、累積線量とともに増加する有意の傾向を示した(最短潜伏期10 年; p=0.031)。 白血病を除く全悪性新生物 白血病を除く全悪性新生物の死亡率は、累積線量とともに増加する有意の傾向を示した(最短潜伏期10 年; p=0.024)。 部位別の悪性新生物 慢性リンパ性白血病を除く白血病の死亡率は、累積線量とともに増加する有意の傾向は認められなかった(最短潜伏期2 年; p=0.841)。 食道、肝臓および肺の悪性新生物の死亡率は、累積線量とともに増加する有意の傾向を示した(いずれも最短潜伏期10 年、食道がん; p=0.039、肝臓がん; p=0.025、肺がん; p=0.007)。また非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫の死亡率も、累積線量とともに増加する有意の傾向を示した(いずれも最短潜伏期10 年、非ホジキンリンパ腫; p=0.028、多発性骨髄腫; p=0.032)。 これらの部位別悪性新生物について検定回数を16 部位とした多重比較の結果では、これらすべての悪性新生物は有意ではなかった(食道; 調整後p=0.471、肝臓;調整後p=0.333、肺; 調整後p=0.106、非ホジキンリンパ腫; 調整後p=0.365、多発性骨髄腫; 調整後p=0.406)。 外因死 外因死の死亡率には、累積線量とともに増加する有意の傾向は認められなかった(p=0.087)。 3.5 喫煙関連疾患および非喫煙関連疾患に係る検討 喫煙は、悪性新生物、心臓病および脳卒中等、多くの疾病の原因と関連することが知られている。低線量域放射線が悪性新生物の死亡率に及ぼす影響は極めて小さいと考えられているので、発がんに関連する喫煙、飲酒等の生活習慣等は潜在的に交絡因子となり得る可能性がある。
今回の調査結果では、累積線量の増加にともなって、白血病を除く全悪性新生物の死亡率に有意の増加傾向が認められ(p=0.024)、また肝臓の悪性新生物および喫煙と強い関連のある肺の悪性新生物の死亡率に、有意の増加傾向が認められた(各々p=0.025, p=0.007)(表3.4-1, pp.46〜48)。 しかし、白血病を除く全悪性新生物から、さらに肝臓または肺の悪性新生物を除外した場合には、有意の増加傾向は認められなかった(表3.5-1, p.50)。 欧米の放射線業務従事者を対象とした疫学調査には、悪性新生物(固形がん)、および非新生物疾患を、各々喫煙関連疾患、非喫煙関連疾患に分類し、喫煙による交絡の影響の可能性について検討している事例がみられるので、この放射線疫学調査においても15 ヵ国国際共同研究等の方法21)22)23)を参考に同様な検討を行った(補遺-3, p.98)。 ここでは、悪性新生物(固形がん)および非新生物疾患を、各々喫煙関連疾患、非喫煙関連疾患に分類して解析した結果の要点を記す(表3.5-2〜表3.5-3, pp.51-52)。 喫煙関連の悪性新生物の死亡率は、累積線量の増加にともなって有意の増加傾向を示した(p=0.009)が、非喫煙関連の悪性新生物の死亡率には有意の増加傾向は認められなかった(p=0.830)。 また喫煙関連の悪性新生物から、肺の悪性新生物を除くと有意の増加傾向は認められなかった(p=0.108)。 一方、喫煙関連および非喫煙関連の非新生物疾患の死亡率には、累積線量の増加にともなう有意の増加傾向は認められなかった(各々p=0.369、p=0.808)。 http://www.rea.or.jp/ire/pdf/report4.pdf 公的な報告者では執筆者は依頼者に都合の悪い事は書けないので、結論だけ取って付けた様になってしまっているのですね。 しかし、研究内容まで誤魔化す訳にはいかないので、本文を素直に読めば真実が分かってくるものです: 低線量被曝データはあった…なぜ誰もそれに言及しない? 週刊SPA! 8月26日(金)12時6分配信 ★夜討ち朝寝リポーター神足裕司のコラムKohtari’s News Columnこれは事件だ 見えない恐怖が続いている。放射能は無味無臭で見えない。見えないのだから、政治が悪い。トップの菅直人首相が悪い。いや、信用できないから辞めていただこう。いや、できる限りのことはした(菅首相)。こんな不毛な応酬が続く。これでいいのか? そんな国会中継のTVをつけていたら、こんな声が聞こえた。
「今までICRP(国際放射線防護委員会)も含めてですね、全然データがないんです」 8月1日、参議院復興特別委員会で質問に立った古川俊治議員の声だった。そして、こう続いた。 「実際、長崎、広島、原爆の問題。その後チェルノブイリが1回あっただけです。60年前ですね。その頃の科学的知見は十分ではなかった。チェルノブイリではなかなかモニタリングができなかった。ほとんど世界にデータがないんです。何もわかってないのが現状」 その通り! と相槌を打った。だから、政府、経産省、原子力委員会、東電は、いたずらに「ただちに健康に影響はありません」と繰り返すのでなく、データを公表し、正確にはわからないと告げ、避難については個人の判断にゆだねるべき、と思ってきた。 ところが、古川議員からは意外な言葉が飛び出した。 「22万7000人ばかりを調査した、立派な調査があります」 それは、文科省の委託を受けた財団法人放射線影響協会が作った「原子力発電施設等 放射線業務従事者等に係る疫学的調査(第IV調査)平成17年度〜平成21年度」である。原発で働く人を対象にした追跡調査。世界で同様の調査は行われているが、戸籍制度がしっかりしている日本のものが、実は最高に優れているという。 その資料を持ちだして、古川議員は何を問おうというのか。 「放射線従事者の方々は長期被曝しておられます。一般の方々と比べた場合、癌のリスクは1.04倍になります。明らかに偶然では説明できない差をもって、放射線従事者のほうが、癌がたくさん発生してるんですね」 原発などで働く放射線業務従事者の通常の放射線被曝限度は、1年で50ミリシーベルト(以下mSvと略)、5年で100mSvと定めている。であれば、少なくとも限度以内では安全、と思う。ところが、1.04倍。100人に4人は癌の発症が増える。 古川議員はさらに決定的な数字を突きつける。 「この放射線従事者の方々の平均の被曝線量は累積で13.3です。20ミリ以下ですね」 そして、労災認定の例を挙げる。 「過去に癌を発症して労災認定をされた方は10人いますが、最も少ない人は5ミリの被曝だったんですよ。政府が被曝との因果関係を認めてるわけですよ」 5mSvの労災認定とは、中部電力浜岡原発で働いていた孫請け会社元社員・嶋橋伸之さん(当時29)が慢性骨髄性白血病で91年に死亡し、94年に認定されたものだ。嶋橋さんの放射線管理手帳によれば、約8年10カ月で累積被曝線量は50.93mSv。従事年数で累積線量を割れば、約5.6mSvとなる。 では、文科省が決め、内閣参与の東大教授が涙ながらに辞任した「校庭利用限度20mSv」は? 「1年経過後に白血病を発症する生徒の皆さん、みーんな補償することになりますよ」(古川) 最も大きな問題は原子力安全委員会が持っていた緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム「SPEEDI」を5月2日まで公表しなかった点だ。 細野首相補佐官(当時)が「(公表すれば)パニックになるから」と言ったことを指摘し、古川議員は「被害を知らなかったとすれば無能だが、故意に隠したなら刑事責任を問われる」と責めたてた。 菅政権が無能かどうかなど問題ではない。原発事故への対応は犯罪だった。これが核心である。 【医師である古川議員が指摘する隠された問題】 参院議員会館へ古川議員を訪ねた。医学博士でありながら司法試験に合格し、弁護士も務めることで話題になった有名人だ。 議員は、放射線影響協会がまとめたデータと政府が安全指針とするICRPのテキストを並べ、「19年間調査した立派な資料です」と、国会答弁と同様に言った。 いわば、政府は国際基準よりずっと詳細なデータを持ちながら、低線量被曝のデータに弱いICRPばかりを根拠にしてきた。 古川議員は「普通の議員では、放影協会のデータは、読み解くことができない」とも言う。 議員は、120ページにおよぶ平成22年度の調査書を繰りながら、放射線による有意な(偶然ではない)癌発生との関連を「タバコと飲酒のせいにしている」と憤る。 放射線をたくさん浴びた作業員は喫煙と飲酒量が多いという馬鹿げたグラフがあるのだ。 59ページには「累積線量との関連が認められた食道、肝臓および肺の悪性新生物(癌のこと:筆者注)に、喫煙等の生活習慣が交絡している可能性も否定できない」とある。 つまり、放射線と癌の関係は低線量でも認められるのに、それを生活習慣のせいにしている。 それこそ、無知か故意かはわからないが、閣僚たちは原子力村がねじ曲げた結論を基に、「健康への影響はない」と言い続けているのだ。 古川議員は議会で被災地域の約20万人のうち3割、6万人が癌で亡くなると断言した。20mSvの被曝なら約960人が、10mSvなら約480人が亡くなる。増えた分はSPEEDIを隠した政府の責任だ。 菅首相は「(SPEEDIを)知らなかった」と応えた。 今後の福島県の調査で数十年後癌患者が増える、その補償をどうする、との問いに海江田経産相は驚くべき答弁をした。 「訴えてください」と言ったのだ。 議論がかみ合っていなかった、とは私も感じた。だが、それは政府側が自分の頭で考えず、原子力専門家の意見を鵜呑みにしているからだ。医師でもある古川議員は非常に重要なことを言った。 従来ないとされていた低線量被曝の影響データは、実は日本にある。あるのに国は目を留めず、この日のやり取りは、どの新聞もTVも取り上げていない。 ■低線量被曝データが存在? 福島原発事故以降、放射性物質拡散と低線量被曝の危険性について政府は、国際放射線防護委員会(ICRP)の基準を元に、安全との見解を示してきた。だが8月1日、参議院復興特別委員会で自民党の古川俊治議員が放射線影響協会の資料を示し、低線量被曝の国内調査結果が存在すると主張。それまで同件の国内調査結果はないとされていた 04. 2011年8月28日 18:01:35: od2rEwswAA
世界的にみれば,原発労働者の疫学データはいくつも論文になっている. そしてそれらは,低線量被曝,内部被曝の危険性を警告している. それらの存在は政府側も知っているはずだ.例えば先日までパブリックコメントを受け付けていた食品安全評価(案)がBusby(2009)が引用されていた. しかし,そういった危険性を主張するデータは悉く「信頼に足りない」とされている.しかも,その根拠は明確にせず,だ. 一方で,100mSvまでは安全と言えそうな論文は「信頼に足る」のだそうだ. 前述の危険性を主張するデータを却下し,安全性を主張するデータを採用する根拠は全く記載されていなかったが. それでいて,件の評価(案)のQ&Aには
「安全側の立場から見て100mSvは妥当」と堂々と記載している. 低線量被曝の危険性を示すデータを採用しない理由は「交絡要因がある」とかの難癖と言っていいものだった. つまり,「別の原因の可能性も捨てきれないから採用しない!」んだと. 警察が,無人の住居から出てきた不審な男を「泥棒かどうかわからないから」逮捕しないのか?
怪しいなら逮捕して取り調べするだろうが. 無罪ならばそれでいいじゃないか(冤罪の話とかは別だからね). 危険かもしれない低線量被曝を放置していい根拠にはなりえない. 安全側の意味をはき違えていませんか? 既得権益側が「安全側」だと勘違いしてませんか? ガンになったら「訴えて下さい」などという首相に国を預けられるのか? 「海江田を選んだからには何かあるはずだ」との小沢支持者の発言はよく見るが… 俺にはまったく理解できない. http://www.asyura2.com/11/genpatu15/msg/872.html 上記の文部科学省委託調査報告書の内容は要するに、タバコを吸ってる人は低量放射能であっても肺癌で死ぬ率が増えるという事ですね。 放射性物質はタバコに次ぐ肺癌の原因のNo.2 ですからこれは当たり前の話なのですが:
オックスフォード大学保健経済研究所保健経済学のAlastair Gray教授らは, 英国の肺がん死に屋内ラドンが及ぼす影響を調査した結果,毎年約1,100例が 屋内ラドンによる肺がんで死亡しているが,現在の政府の対策はラドン濃度の高い少数の世帯のみを対象としたもので,全体の95%を占める低濃度ラドンによる死亡は見過ごされていると発表した。 同教授らは,英国では毎年1,100例の死亡がラドンに起因したものと推定。 これは肺がん死全体の約3.3%を占めている。 Gray教授らは,英国に比べてラドン濃度の高い国は多いため,今回の知見は他の多くの国々にも当てはまるとしている。 英国の家屋内のラドン濃度は平均21ベクレル(Bq)/m3であるが,EUでは55Bq/m3であることを考慮すると,EU内の肺がん死の約8%,つまり毎年1万8,000例はラドンによる肺がんで死亡していることが示唆される。 http://www5.airnet.ne.jp/shimin/sub300-igakutopics-bk09-5.htm#y5 低濃度でも肺ガンリスク ラドン濃度規制へ 2006年5月16日朝日新聞夕刊より ラドンの問題は当初、ウラン鉱山労働者の肺ガン研究で浮上した。
欧州では90年代の国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告を基に、 屋内の大気1立方メートルに含まれるラドン放射線量として200〜400ベクレルを対策基準値に決めている国が多い。米国は148ベクレルだ。 日本は基準値を設定していない。風通しのいい木造家屋では、石やコンクリートの家屋に比べ屋内にとどまるラドンが少ないからだ。 政府の調査でも、940家屋で平均15.5ベクレルと欧州より低濃度だった。 しかし、最近、肺ガンリスクは低濃度でもそれなりに増えるらしいと分かってきた。 13の研究をまとめた総合解析では、100ベクレル上がるとリスクが8〜16%増えると推定された。 こうした状況を受け、WHOは指針作りに着手。ジュネーブで3月に開かれたラドンプロジェクトの会合には23ヶ国から専門家60人余りが集まった。 http://plaza.rakuten.co.jp/osame/diary/200605230000
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