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最新研究「瞬間睡眠」が、脳を若返らせる 昼間に突然「カクッ」あの瞬間に起きていること
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/43849
2015年06月28日(日) 週刊現代 :現代ビジネス
■認知症のリスクが激減
ときには死に至る病をも引き起こす睡眠不足。だが、歴史上の偉人たちのなかには、こんな人々がいる。
ナポレオン・ボナパルトは睡眠時間について、
「3時間は勤勉、4時間は常識、5時間は怠惰」
と語り、自身は夜3~4時間しか眠らなかった。
また発明王エジソンは、「睡眠は時間の浪費だ」と主張し、「4時間以上眠ると気分が悪くなる」と公言していた。
不健康で認知機能が衰えるどころか、意気軒昂で発想豊かだった偉人たち。彼らはなぜ、少ない睡眠で歴史に名を残すことができたのか。
「それは仮眠、とくにマイクロ・スリープ、日本語で言えば『瞬間睡眠』を、うまく活用していたからだろうと考えられるのです」
そう語るのは、睡眠障害の治療などに詳しく、『脳が突然冴えだす「瞬間」仮眠』(SB新書)などの著書がある、雨晴クリニック副院長の坪田聡医師だ。
「昼食後の会議などで集中力が切れると、カクッと瞬間的に眠ってしまうことがありますが、それがマイクロ・スリープです。本人は起きているつもりでも、数秒から10秒ほど睡眠状態に入っているのです」(坪田氏)
つまらない会議の最中や、昼下がりに読書をしていると、ふと意識が飛んでしまう。あの現象に、実は脳を若返らせる効果が隠されているという。
「眠たくなるのは、思考や言語、記憶など人間らしさを司る大脳皮質の働きが落ちてきた証拠です。マイクロ・スリープで脳を瞬間的にクールダウンすれば、こうした認知機能が回復し、さらに気分を和やかにするセロトニンや、脳に快感を与えるドーパミンが正常に分泌されるようになります」
一瞬、うつらうつらと眠るだけでこれほどの働きをしてくれるマイクロ・スリープ。数分から数十分の仮眠になると、さらに驚くべき効果があることがわかってきたと坪田氏は話す。
仮眠にこうした大きな効果があることは、米航空宇宙局(NASA)の研究でも示されています。26分間の仮眠を取ると、パイロットの能力が34%も向上したというデータが出てきました」
眠気が取れれば能力が上がるのは当然、と思われるかもしれない。だが、仮眠の効果はこれだけではないと坪田氏は話す。
「南欧や南米では『シエスタ』と呼ばれる昼寝の習慣がありますが、20分以下のシエスタを行っている人はそうでない人に比べて心筋梗塞になるリスクが23%低下したという報告があります。
認知症予防にも大きな効果があり、毎日30分以内の昼寝をしていると、認知症になる確率が5分の1にまで下がることがわかってきたのです」
では、なぜ午後にウトウトすることに大きな効果があるのか。それは人間の体内時計の周期に関係すると考えられていると坪田氏は解説する。
「人間の体内時計は、おおよそ24時間で回り、多くの場合、午前2時~午前4時にピークが来る眠気の周期があります。
一方で、約半日で回る周期もあって、真夜中に次ぐ第二の眠気のピークが午後2時~午後4時にやってくるのです」
睡眠についての研究を行っている広島大学大学院総合科学研究科の林光緒教授は、こう話す。
「よく『昼食を食べたから午後は眠い』などと言う人もいますが、そういうわけではないのです。
たとえば、1日分の食事を均等に分けて、1時間おきに少しずつ食べてもらうという実験をしてみると、被験者はやはり午後に眠くなっている。
昼食を食べても食べなくても、午後に眠くなるリズムが私たちのなかにあるようなのです」
■仮眠の取りすぎは逆効果
前出の坪田氏は、こう指摘する。
「もっとも効果が高いとされるのは、約20~30分の仮眠です。それ以上長く、深い眠りに入ると、今度は夜の眠りを妨害するので逆効果。実際、前に述べたシエスタも45分寝てしまうと心筋梗塞のリスクが減るどころか1・3倍に、認知症も1時間以上の昼寝の習慣がある人はリスクが2倍になるという研究結果もあるのです」
では、どうやって20~30分で目覚める仮眠が取れるのか。横になっては寝すぎるので、イスの背もたれに身を任せたり、机でうつぶせ寝をしてみるとよいという。さらに、前出の林教授は、寝る前にコーヒーなどでカフェインを摂るとよいと話す。
「起きてから目を覚ますために飲む、というのではなく、仮眠前に飲むのです。胃や小腸からカフェインが吸収され、血中でピークに達するのはおよそ10~15分後です。するとちょうど仮眠から目が覚める頃にカフェインの覚醒作用が発揮されます。飲むのは紅茶や緑茶でもよいのですが、甘い缶コーヒーはいけません。甘味料を多く摂っていると肥満によって喉の周りに脂肪がつき、睡眠中に気道が閉塞する睡眠時無呼吸症になりやすくなる。それによって睡眠の質が悪化してしまうのです」
20分も眠る時間はない、という人も、冒頭のマイクロ・スリープが活用できると坪田氏は話す。
「まずは少し目をつぶるだけでもいいのです。脳で処理している情報の約8割は視覚情報と言われます。それを遮断するだけで脳を休めることができる。眠れなくてもかまいません。こと睡眠に関しては、『眠れなかった』『寝すぎた』と気に病まず、気楽に構えることが意外と大切なのです」
あなたの脳もナポレオン並みに活性化するかもしれない。
「週刊現代」2015年6月27日号より
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