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コレステロール・ショック(12) 加齢と病気
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2015年06月11日 武田邦彦 (中部大学)
コレステロールと食事の関係が全否定されて、コレステロール問題はいわばゼロに戻ったと言えるし、血圧も130が150になっただけで、多くの人は健康の指針を失ったと思う。この際、この問題をもう少し深く考えてみたいと思う。
かつて血圧の基準は「年齢+90」だった。この意味は「加齢による変化は病気ではない」ということだ。人間は歳を重ねるとともに体が変化する。およそ20歳から30歳を頂点として、顔にはシワが増え、筋肉が衰え、骨が細くなり、体力そのものが少しずつ落ち、運動神経が鈍くなり、頭脳の柔軟性も不足してくる。そして血管も他の体の部分と同様に「硬く」変化して血圧が上昇する。
だから、筋肉が衰えること、血圧が上がることは「年齢とともに起こることで病気ではない」と考えられてきた。筋肉が衰えるのに生活が同じであれば「若い頃より無理に筋肉を使っている」ということになるから、「疲れやすい」し、高齢になれば転んで寝たきりになることもある。スポーツしている人も同じで、100メートル12秒で走っていた若者もやがて50歳にもなるとそんな記録は全く出せなくなるが、だからといって「筋肉弱化病」と言う人はいない。これは「病気」ではなく、「加齢による正常な変化」だからだ。
ところが血圧の降下剤の売り上げが上がり、その利権が大きかったので、血圧だけは「加齢による正常な変化=高血圧病」というまったく新しい概念を出し、それに疑いを挟む人はいなかった。おそらくは医師や厚労省の利権がしっかりしていて、マスコミも製薬会社などからの宣伝費を失いたくなかったのだろう。お金に執着しなかった日本人としては情けない。
年齢によって血管壁が硬化するのは「加齢による正常な変化」であって、病気ではない。確かに、(年齢+90)がよいのか、(年齢÷2+120)がよいのかという「年齢による正常な変化の関数」についての学説は複数あってしかるべきであり、それによって「より正しい数式」が存在すると思うが、「年齢」が計算式の中に入っていないことはあり得ない。
ところが、(年齢+90)から突如として「年齢によらず160以上は高血圧病」となり、次第に血圧の基準が下がって降圧剤の販売量が上がり、ついに血圧130が基準、120以下が至適血圧となって「日本人は20歳代の人が半分、高血圧病という病気。50歳代で健康な人はいない」ということになった。
人間が年齢とともに血圧を上げる(心臓が判断して吐出量を一定に保つために、圧力損失の増大に応じてあげていく)は間違っていて、医師の判断が正しいという実に傲慢な論理を展開したのが高血圧病の非論理性である。血圧は年齢とともに正常に変化する.この変化は病気ではなく、最期に人間に訪れる死ですら、それが正常な死なら病気ではない。
私たちが自らの人生を健康に生きるためには、「年齢による変化」を自然のものとして受け入れ、最期に来る死も人生の一つとして認めることにあることは言うまでも無く、医療というのはこのような人の健康で幸福な人生に資することが大切であり、
「病気かどうか不明であるが、薬だけ出せば儲かる」などが長く行われてきたことに対して、厚労省は丁寧な声明を出し、医学会も新しく正常な考え方を自ら示して国民の信頼を得る必要がある。
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