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都心に実家があれば、問題なく「貸す」という選択ができるのだが、地方だとそうはいかない…(※イメージ)
空き家問題に有効?リバースモーゲージ 目指すは「残さない」形〈AERA〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150818-00000011-sasahi-life
AERA 2015年8月17日号より抜粋
実家を相続したはいいけれど、売れない、貸せない、壊せない。親が遺した思い出の家は、しばしばきょうだいの不和の火種となる。危険な空き家とみなされ、高額の税金を課されるリスクも。“塩漬け”を避けるためには、どうすればいいのか。
実家が空き家となっている人には「売る」「貸す」などの選択肢がある。都心に実家があれば、問題なく「貸す」という選択ができるのだが、地方だとそうはいかない。
青森県弘前市に住むBさん(63)は、昨年4月に一人暮らしだった父親を亡くし、実家が空き家になった。Bさんは言う。
「ウチの周りは空き家ばかりで、独居老人も多い。築三十数年の物件なので、すぐに売れるとは思いませんでした」
建てた当時は、土地と建物でおよそ2千万円ほどだったが、ネットの無料診断でついた値段は約700万円。駅から約5分の立地で、青森ヒバや秋田杉などいい木材を使って建てた家だけに、正直、安いなと感じたという。だが、こんな気持ちが売却を後押しした。
「壊すのではなく、家をリフォームして売り出してくれることがわかったからです。実家は子どもたちにとっても、おじいちゃん、おばあちゃんとの思い出の場所。住む人が違っても、外観が残っていれば、実家の前を通ったときに思い出すことができますから」(Bさん)
築年数が古いからといって、諦めてはいけない。中古住宅再生事業を手がける「カチタス」は、他社から「売れない」と言われた全国の物件を「売れる物件」にリフォームするノウハウを持つ。同社の執行役員でマーケティング室長の大江治利さんによれば、「躯体(くたい)が腐っていない」「広い駐車スペースが確保できる」などの条件がそろえば、「売れる物件」になるという。
「子育て世代は学校が近い、通勤が便利など立地を重要視しますが、リタイア世代は郊外に1千万円程度の家をキャッシュで買いたいという層も多い。また、ローンを組むのが難しいシングルマザーが、実家に近い郊外立地の物件をキャッシュで買うこともあります。買い手とマッチングさえできれば、空き家も資産になります」
だが一方で、所有者が手を尽くしても売れない、貸せない空き家もある。それでも、持っているだけで固定資産税は徴収されていく。
こうしたジレンマを解消するには、抜本的に構造を転換させるしかない。住宅資産研究所所長の倉田剛さんは、「リバースモーゲージ」という制度を使った空き家対策を提唱する。
リバースモーゲージとは、高齢者が居住している家を担保に融資を受け、死後に担保不動産を処分することで、融資額を一括返済する制度のこと。公的制度と民間商品がある。公的制度では、「終身在宅」が条件で、利用者が老人ホームなどに転居した場合は融資がストップされてしまう。この制度設計を変更すべきだ、というのが倉田さんの主張だ。
「担保物件が空き家になったら、固定資産税など税金の延納を可能にして、死後に空き家を処分することで、一括納付できるようにする。そうすれば、収入がない高齢者の負担も軽くなり、没後は子どもにもいくらかのお金が残るかもしれない。『負の不動産』を継ぐ必要もなくなります」
つまり、高齢の親は、自宅を担保に融資を受けて生活資金に充てる。親が亡くなったら、融資元が空き家(実家)を売却することで償却する。子どもに家は残らないが、空き家も残らないというわけだ。物件が融資対象になるかなど課題はあるが、対策のひとつではあろう。
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