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自分自身が介護を受けたい場所
“いざ”というとき、「介護流民」にならないためには
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150809-00015817-president-bus_all
プレジデント 8月9日(日)13時15分配信
亡くなる人は増えるが後継ぎは減る。社会の急速な変化にあわせて、介護、葬式、墓の常識は今、ここまで激変した!
【QUESTION】「いざ介護」となったとき、施設に入れるか心配です。
脳卒中や転倒骨折など、介護は入院から始まることが多い。だが、入院期間はどんどん短縮されており、平均すると20日前後。リハビリのために介護老人保健施設(老健)に入所しても、入居期間は原則3カ月で見直される。いずれにしても、すぐに在宅介護に直面することになる。
「家族で介護できる状況であればいいですが、仕事や家庭の状況で厳しいケースも多い。特に高い要介護度や要医療管理、24時間見守りが必要な認知症の場合には、すぐにでも入所できる施設を探さなければなりません」(おちさん)
ところが、公的介護施設の中核である特別養護老人ホームは、待機者約52万人という状態。来年(2015年度)には入所条件が原則要介護3以上に引き上げられ、ますます狭き門となる。
「国は施設入所から在宅介護への移行を図っており、要介護者が『安住の地』を見つけるのは難しくなる一方。要介護者に最適な施設を見つける間、在宅介護でしのぐ場面が必ず出てきます」(おちさん)
もちろん、民間の介護付き有料老人ホームという選択肢もあるが、付帯する介護保険サービス以外は全額自己負担のため、費用負担は重くなる。施設により料金やサービス内容に幅があり見極めが難しく、施設と合わずに入退所を繰り返すケースもある。
「残念ながら今、介護は少ないサービスの取り合いになっています。介護費負担を心配する人も多いのですが、大事なのはお金よりも介護サービスを上手に活用するための情報です」(おちさん)
例えば介護保険制度では、訪問介護やデイサービスなどのよく知られたサービス以外に、要介護度ごとに決められた自己負担の月額上限を超えた分が戻ってくる「高額介護サービス費の支給」などの負担軽減措置も用意されている。
「2015年度には、一定以上の年収がある人の自己負担率が1割から2割に引き上げられるので、こうした制度を知らなければ損をすることになります」(おちさん)
介護の情報戦を制するためには、「地域包括支援センターを利用して情報を集めておくことが大切です」と、おちさん。「包括」は介護保険の手続きや介護サービスの手配などを行う介護保険の窓口だが、高齢者の生活全般を支援するサービスを展開している。
「一番ハッピーなのは少しでも長く元気でいること。『包括』では認知症や転倒防止の予防講座なども実施しているので、元気なうちから参加しておくといいでしょう。日頃から相談に行っておけば、『いざ介護』というときにもより素早く的確なアドバイスを受けられます。ますますサービスの取り合いが進む中で『介護流民』にならないためにも、半歩先の準備を心がけてください」(おちさん)
【ANSWER】「包括」との早めのコンタクトが鍵です。
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ジャーナリスト・高齢者問題研究家 おちとよこ
介護、医療、子育て、それにまつわる家族や女性問題を中心に執筆や講演等で活躍。自身も両親を16年介護した経験を持つ。
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田端広英=文
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