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「働かずに生きたい」はろくでなしですか 自由を求めて生きるアナーキストたち(東洋経済)
http://www.asyura2.com/15/hasan99/msg/579.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 8 月 09 日 11:25:05: igsppGRN/E9PQ
 

            働かずに好きなことだけをして、たらふく食べたい……(写真:はざまたすき / PIXTA)


「働かずに生きたい」はろくでなしですか 自由を求めて生きるアナーキストたち
http://toyokeizai.net/articles/-/79695
2015年08月08日 栗下 直也 :HONZ 東洋経済


著者は35歳、独身。職業は大学の非常勤講師。借金は635万円。日本学生支援機構から借りた奨学金だ。年収は80万円だが、これでも収入は上がってきた。大学院を出た2009年から2013年までは10万円だった。もちろん、現在も自力では暮らせない。埼玉県の実家で、親の年金に寄生して生きている。


「ろくでなし」、「ひとでなし」、「いいかげん働け」


と批判が飛んできそうだが、著者は拒絶する。やりたくないことはやりたくない。はたらかないで、たらふく食べたい。合コンに行きたい。もてたい、もてたい、もてたい。本を読んでごろごろしたい。通勤電車はいやだ。完全にだだっ子なのだが、著者は自らの生のうめきを過去の歴史上の思想と結びつけ、なんだか心地のいい生き方を示してくれる。


■アナーキスト、大杉栄を手本に


本書『はたらかないで、たらふく食べたい』の中で頻繁に登場するのが大杉栄だ。「アナーキストで関東大震災の後で虐殺された人」程度の認識しかない人も少なくないだろう。


「赤ん坊になりたい。おぎゃー、おぎゃー。だだをこねたい。ちやほやされたい。しゃぶりつきたい、素っ裸の女の胸に。わたしは大杉栄の思想はそういうものだと思っている」


大杉は確かに自分のやりたいことしかやらない。おカネのためにやりたくない仕事をするなんてとんでもないし、カネがなければ、愛人に貢がせる。ぶち切れた愛人に刺されても反省しない。別の愛人の伊藤野枝なんて出会ってから28歳で死ぬまで、妊娠が可能な期間はほぼ毎年妊娠している。6年で5人。どんだけ、やりたい放題なんだ大杉栄。


そんなに自由に振る舞ったら生活が立ちゆかなくなるのではと思うのだが、大杉に拠る著者は相互扶助があれば大丈夫と説く。


著者は東日本大震災の時に愛知県の友人から連絡があり、お世話になったという。カネも持たずに出かけ、1日にゆでたまご20個くらいごちそうになり、焼酎までいただく。「大五郎」でべろべろになりながら、相互扶助の概念を身体でつかんだとか。


役に立つとか役に立たないとか、見返りを求めるとかでない。こまったときにありがたみを感じる、生の無償性。それさえあれば、信じられれば、社会の目を気にせず自分の思うように自由に生きられる。大杉が生きた時代から100年近く経つわけだが、現代に照らし合わせても、いつ傾くかわからない会社に寄りかかるよりは、よほど生の基盤になりうる。


■恋愛に立ちはだかる現実の壁


恋愛だって本来はそうだ。制度や役割にとらわれるものではなく、自由なものなのだ。働かずにもてたいと叫ぶ著者もかつては婚約者がいた。


合コンに行って、家が近くという共通点があり意気投合。小学校の保健の先生だ。なぜか東日本大震災の当日に呼び出されメロンパンを渡され、すっかり、惚れてしまう。メロンパン焼いちゃうなんて、けなげ、かわいい。年収10万円(当時)の著者を虫けら扱いしない。結婚を前提にお付き合いしてくださいと告げられる。


だが、幸せな日々は続かない。彼女の周囲は猛反対。夢を追うな、その年でポストがないなら研究者の素質はないのだからあきらめて職探ししろ、とお節介にも著者に迫る。


「ゼクシィ」を買って式場を見学し、年収の3分の1相当ということで、清水の舞台からダイブって感じで3万円の婚約指輪を買う。だが、就職は依然として決まらない。著者を急かす彼女。非常勤講師の募集にも立て続けに落ちる。博士論文も書き直しだ。おれ、研究頑張ると誓っても、彼女の目には真面目に仕事を探しているようには映らない。そもそも、非常勤講師ってバイトじゃねーかと。ついに彼女の堪忍袋の緒が切れる。


「研究なんてやめろっていってんだろ。わたしを愛しているなら、家庭を大事にしたいとおもうのなら、そのくらいはできるはずだ」


なんだか人ごととは思えない、と感じた人もいるだろう。


著者は自身の恋愛の破綻を振り返りながら、大正時代を生きた伊藤野枝の結婚観を紹介する。相手のためを思っていたはずなのに、結婚を想定することで、相手に同化して、いつのまにか相手を所有物のように振るまい、ひたすら固執してしまう。夫や妻の役割をおしつけ、生をすり減らす。


■恋愛に生きた女性の半生



伊藤は親に決められた結婚を足蹴にして、女学校時代の教師の辻潤のもとに走り、結婚。辻は教え子に手を出したとクビになるも働かない。辻が伊藤の妹と浮気したこともあり、大杉栄と恋愛関係に陥って子供をぽこぽこ生む。


伊藤は当時の感覚ではアバズレ。今もか。とはいえ、女性に制約が多かった時代、自由の生を勝ちとってきた彼女たちに賛辞を送る。男性が仕事をやめるとかそんなレベルの話ではないと。ちなみに、著者の結婚破談と伊藤野枝を扱った章のタイトルは「豚小屋に火を放て」。他の章やあとがきにも頻繁に出てくる。


「でも、大正時代の女性たちは、ほんとうにすごい。豚を囲うとかいて家とよむのだ、それが人間らしさだというのであれば、人間じゃなくて豚のままでいい、火を放ってでもなにをしてでも逃げ出すのだ、なんじ真っ黒な大地の豚であれと、直球でいいはなつ。まわりの迷惑かえりみず、ほんきで生の負債をふりはらう」


ちょっと怖いのだが、著者が言いたいことは単純だ。


「わたしたちの中に、これがおもしろいとおもってわれをわすれ、なにかに夢中になってのめりこんだ経験のないひとなんているのだろうか。あとは、それがやましいことだとおもわなければいいだけのことだ。高等遊民、あたりまえ。そろそろ、消費の美徳とむすびついた労働倫理に終止符をうつときだ」


過激なフレーズと自虐的な文章にあふれた本書は思想に興味がなくても、抱腹絶倒は必至。生きる勇気が湧いてくる。ちなみに、本書の写真を見る限り、著者はイケメン。「豚小屋に火を放て」、「黒いネズミたちよ、狂気を喰らえ」とはとても言いそうにないギャップが女性にはたまらないかも。


 

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コメント
 
1. 2015年8月09日 13:11:54 : nJF6kGWndY

>大杉 カネのためにやりたくない仕事をするなんてとんでもないし、カネがなければ、愛人に貢がせる。ぶち切れた愛人に刺されても反省しない。別の愛人の伊藤野枝なんて出会ってから28歳で死ぬまで、妊娠が可能な期間はほぼ毎年妊娠している。6年で5人。
>大杉に拠る著者は相互扶助があれば大丈夫
>愛知県の友人から連絡があり、お世話になったという。カネも持たずに出かけ、1日にゆでたまご20個くらいごちそうになり、焼酎までいただく。「大五郎」でべろべろになりながら、相互扶助の概念を身体でつかんだ

これでは相互扶助ではなく、一方的な搾取だなw


>「働かずに生きたい」はろくでなしですか 著者はイケメン

無職のヒモ男や、ろくに家事もせず夫を搾取している妻は珍しくはないから

うまく搾取できる相手を見つけられるなら、好きにすればいいが

ろくな結末にはならないだろうな


それでもテロリストや腐敗官僚などの既得権者よりは、トータルでの社会への害は小さいかw

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%9D%89%E6%A0%84
同年には伊藤野枝との恋愛も始まり、研究会への同志の参加も減る。妻堀保子との結婚も続く状況下、以前からの恋愛相手であった神近市子から11月に刺されるという日陰茶屋事件が起きて、重症を負った。市子は身を粉にして献身的に経済面で大杉を支えており、世論は市子に同情的で、野枝を魔性の女のように噂し、その子を悪魔のように言った。大杉の評判も地に落ち、同志たちから完全に孤立し、野枝との共同生活を始めるが生活資金にも事欠くようになった。


2. 2015年8月09日 15:22:33 : 9MZ1Z2LDOY
>>1 さんの意見に賛成、人類家畜化計画の一環ですね。

甲田光雄の「自然お産のすすめ」に書かれてあることすら

ぐうたらで実践できず、ヤブ医者に自分の子供に医原病を押し付けられる

未来しか齎さない奴ら。こんな機能不全人間を親に持つ子供たちが可哀想だ。

このぐうたらはようつべ動画投稿している「買ってはいけない勢力」と共闘して

「働かない権利の確立のための市民運動」にすら参加出来ないから

そんなヒモやクズに同情の余地はない。ヒモクズのこいつらと

「働かない権利の確立のための市民運動」に参加している人々との違いは

あらゆる分野での家畜化計画に対して博識な人々であり

目的が一致すればgataroやダイナモとも部分連合で共闘出来た過去があるが

ヒモであることを自慢するこいつはそうではないので

政権交代妨害ヒモ勢力は早くタヒって欲しいと思うばかりだ。


3. 2015年8月09日 17:22:01 : HbqehtM3Jo
「働かない人」よりも、「働いても意味がないような事業を企画立案し、税金とか預金されたお金とかを投入してしまう人達の方がタチが悪いですよ。
せっかく老体に鞭打って働いても、できたものが「私のしごと館」であげく閉鎖、と言うなら、昼間から鼻提灯で居眠りしている人にただお金を渡した方が良いですよ。
よく、「ギリシャ人は働かない」とか言う人がいますが、ギリシャ人は賢いから無駄な公共事業、民間事業はしないだけ。
公共事業だって、外貨獲得に結びつくギリシャ神殿の修復とかの割合が多いのです。
ギリシャの公共事業にムダが少ないのは、オリンピック競技場にかけたお金を日本のと比較すればわかります。
日本には閉鎖された「私のしごと館」と同じかそれに毛の生えた程度しかないハコモノ、インフラが膨大な量で閉鎖もされずに維持されている。
それはそれらに巣食うシロアリを食わせているだけ。
日本人の末端の労働者はよく働き(働かされて)ますが、無駄な事をさせられているか、中間で搾取されているだけ。
費用対効果でとても意味がない事をさせられているのと、中間搾取が大きいから、働けど働けど老後が苦しい、と言う事。
少子高齢化は原因のすり替えに過ぎません。

4. 佐助 2015年8月09日 18:02:02 : YZ1JBFFO77mpI : 9FVtzFuuek
日本国民には、納税義務・勤労の権利と義務・ 教育の権利と義務の三大義務があるが、
自給自足・共存共栄社会がくると思います。

納税の義務だけが押し付けられている,教育にはカネがかかる。勤労は学歴優先で働く場所がない
働かずに生きる方法があり,その生活に納得ならok,しかし暴力や殺されるとまずいので民主主義のルールが必要になる。すると三大義務はある程度必要不可欠。しかし多くのドロボー・シロアリ・天下り・談合が存在するので,排除できないと三大義務の意味はなくなるし,イスラム国のような戦いに明け暮れる人もいる。日本も戦国時代がある。がこれらは暴力・戦争による「平和」づくりとなる。安保法制のようなものになる。

個人的に経済に強い戦争のない福祉国家が望ましいが,平和で自給自足・共存共栄社会が平等でベストだと思ふ。共存共栄で共通化されると集めた農機具や車は自分で組み立てられる。しかも動力も永久的な電子電池なら燃料も入らない。土質改良,肥料次第で自給自足も容易になる。LEDと組み合わせると,千倍農業も可能になる。

新自由経済システムによる規制緩和の旗印で,中小企業を防衛してきた専売的な垣根が取り払われた,そして,大企業の二重三重の労務管理に組み込まれた。そのために労働人口の5割以上が,二重三重のピンハネタコ部屋の中に組み込まれてしまったことが大きく金持ち優遇なので,やる気がなくなる。だがそのためにあぐらをかいた大企業は,今回の世界金融恐慌で消失の運命にさらされる。即ち「日本商品の世界的優位性」の法則が働きます。そのために悲観論一色にならない。そして古今未曽有の危機が訪れます。

新自由経済システムは,反福祉(反社会保障),反開発(反ものづくり)による鼠講金融工学システムなのでサービス業は向上しますが,経済は低迷し続けます。しかも格差が助長し,弱者に耐乏を押し付ける政策になる。

マンガ経済教科書はダーウィンの進化論ばりに「生存競争と淘汰によって需要と供給は自然に均衡されるので、景気は自動的に回復する」と解いた。このような競争と淘汰の常識をもっている大蔵大臣は「貧乏人や中小企業は首をつって死ね(そうすれば淘汰され景気は早く回復する)」と、常々思っているために、ついついホンネの失言をしてしまう。

ケインズの自発的失業者区分は、日本では「三日やるとやめられない」と定義されているホームレスぐらいしか心当たりがない。夏目漱石の後半の小説に登場する主人公は、金持ちのインテリの自発的失業者である。

日本は、インフレがハイパーになる恐怖から、第一次石油危機時のように、消費節約が発生し、高騰する原材料確保のために狂奔して、カナダの石油サギにひっかかった安宅産業のような企業が多発する。そして、円安で一時もどりかけた、海外からの国内への生産工場の移転ブームは、海外の安い労働力を求めるブームヘと反転する。

だが、自国の消費市場の縮小は世界貿易を縮小させる。各国の原産地表示とその国で生産した部品を使用しなければならない範囲は拡大され規制される。そして、自由貿易主義は、中小企業と農業の既得権益を奪い、自国の労働者の職を奪い、開発途上国を疲弊させる元凶だとして批判されるようになる。

香港ドル危機も、予想外のインフレデフレも、日本の不動産投信の危機も、株が暴落かることも、ドルだけの基軸通貨体制からドル円ユーロの三極体制に移行することも、第三次キン本位制が採用されることも、

マスコミとエコノミストの「誰が予期できただろう」と「前からそうなると思っていた」の合唱でかき消される。

こうして資本主義国家でも、官僚支配するビジネスに参加するにはコネと賄賂が絶対必要である。社会主義政治体制は官僚支配なので、どんな開放政策にも認可権がつきまとう。そのため、自由経済システムそのものも腐敗堕落が避けられない。


5. 2015年8月18日 23:52:40 : TF11GXF11k
この記事は浅い。とにかく浅い。
そもそも、「アナキスト」=「大杉栄」だけで完結しているようで、なにドメスチックこいてんの、しかも古い。と思ってしまう。

あと、著作を読まずに書くのはなんだが、「はたらかないで、たらふく食べたい」は、現在も欧州などに現存・実在するアナキスト(彼らは自分でヒッピーとも称する)の考え方や生き方とは全然違う。

欧州の彼らは「現存する貨幣経済と制度の外で生きる」と決意し、ボランティアの無償の仕事に精を出したり(貧民救済センターや成人大学で)、仲間同士で無農薬野菜の物々交換をしたり、「オルタナティヴな生き方」を探してきた人たちだ。
彼らもまた、「制度を信じる」普通の市民からは変な目で見られたりはするのだが、そういう人々を「いてもいいよ」と、内包してきたところは、欧州の懐の深さだと思う。

私は別にそういう生き方にぜんぜん惹かれないのだが、「赤ん坊になりたい。おぎゃー、おぎゃー。だだをこねたい。ちやほやされたい。しゃぶりつきたい、素っ裸の女の胸に。」とかいう、この著者の考えるところの大杉栄の思想とは、数光年、離れているんじゃないかと考える。



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