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日本株は、やっぱり下落する懸念がある 米国株は崩れているのに「理由なき上昇」の謎(東洋経済)
http://www.asyura2.com/15/hasan99/msg/577.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 8 月 09 日 10:18:15: igsppGRN/E9PQ
 

「夏が来れば思い出す」でおなじみの尾瀬。霧の向こうにある山は、日経平均の2万2000円台だろうか。それとも「2007年8月」を想起させるようなことが起きるのか(写真:yokko / PIXTA)


日本株は、やっぱり下落する懸念がある 米国株は崩れているのに「理由なき上昇」の謎
http://toyokeizai.net/articles/-/79909
2015年08月09日 馬渕 治好 :ブーケ・ド・フルーレット代表、米国CFA協会認定証券アナリスト 東洋経済


前回7月26日(日)の当コラム「米国株の『本格下落』が、いよいよ始まったhttp://toyokeizai.net/articles/-/78308」では、「米国の高PER(株価収益率)は維持が難しいのではないか」と述べた。

■NYダウに比べ、堅調な日経平均の謎

その後米国株は、一時は戻ったが再度軟調となり、特にNYダウ工業株指数は弱く、8月6日(木)には1万7419ドルと、2月上旬以来の安値を記録し、週末の7日(金)はさらに下押して1万7373ドルで引けている。

ところが先週の国内株式市況は、米国株価の調整にもかかわらず比較的堅調な展開だった。このところのNYダウ(6日まで)と日経平均株価(7日まで)の前日比騰落率を並べると、

米(7/31)0.3%下落→日(8/3)0.2%下落

米(8/3)0.5%下落→日(8/4)0.1%下落

米(8/4)0.3%下落→日(8/5)0.5%上昇

米(8/5)0.1%下落→日(8/6)0.2%上昇

米(8/6)0.7%下落→日(8/7)0.3%上昇

と、完全に米国株価の動向を無視している。

もし上記の日々において、米国株と同率日本株が下落したとすれば、8月7日(金)の日経平均は2万0207円が妥当となる。実際の週終値は2万0724円であったので、どうも500円幅ほど、ずれが生じているようだ。

もちろん、日本の株価が米国と全く同じように動かなければいけないわけではない。だが、逆に言えば「日本株が米国株離れを強めても正しい」、と言える要因はあるのだろうか。

たとえば、市場からは円安をそうした要因の一つとして挙げる声が聞こえる。8月5日(水)には、重要指標の一つ、7月の米ISM非製造業指数が極めて強かったことを受けて9月のFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げを確実視する向きが増えた。その結果、米市場では米ドル円相場が一時125円台に乗せた。

そうした円安が、翌8月6日(木)の日本株価上昇の要因だとの解説が多い。この日、日経平均はザラ場で2万0817円の高値をつけ、6月23日(火)〜25日(木)、7月21日(火)とならび、3回目の2万0800円超となった。

■輸出株の値動きはチグハグ、国内も買い材料乏しい

ところが、円安らしい物色動向であったかというと、確かに輸出株のうち自動車等は堅調だったものの、主要な電機株(三菱電機、NEC、ソニー、パナソニック)は前日比で値下がりした。その一方で、明治HDや森永製菓といった内需株の一角が急騰するなど、株価上昇の理由とされる円安と物色動向の間に、ちぐはぐさが否めない。

つまり国内株価は、正当な材料なく上がったのであって、説明要因として唯一使えそうな出来事であった円安が、無理矢理持ちだされているに過ぎないと感じる。

百歩譲って、為替は横においても、日本国内から株価を押し上げるような材料が湧き出ているのなら、米国など他国の景気や株価がどうなろうと「日本株は上がってよい」と主張できる。しかし、このところの国内での材料は、むしろ株式の買いを手控えさせるようなものが多い。

たとえば最近発表された国内経済指標では、7月31日(金)発表の6月の失業率は0.1%幅上昇、6月の家計消費支出は名目でも実質でも前年比減となった。

これをどう見るか。失業率の上昇は、これまで職探しをあきらめていた人々(失業者として計上されない)が、景気改善で職が見つかりそうだと求職活動を始め、まだ採用されていない(失業者となる)という動きが大きいため、それほど悲観視するには当たらない。

また、消費支出減の背景には、6月の梅雨時に低温が続き、夏物消費が不振だった、という一時的な要因もある。ただ、表面的でも失業率上昇は悪材料だし、家計消費が、昨年同月に消費増税の影響で落ち込んでいた水準をさらに下回ったという点は、少なくとも内需株を買うような材料ではないことは明らかだ。

一方、内閣支持率の低下についても、外国人投資家のなかに不安を感じる向きが出始めている。さらに東芝の不正会計問題も、今のところ他社へ広がる展開とはなっていないが、警戒の声は聞こえる。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉妥結の先送りも、株価の好材料ではない。とすれば、先週顕著だった、日本株の米国離れは、完全に裏付けを欠いている。

■頭をよぎる「2007年の夏の思い出」

友人の市場関係者が、「夏が来ればパリバショック」を思い出す、と言っていた。これは、2007年8月9日に、仏金融大手BNPパリバ傘下のファンドが、解約に対応するための現金を用意することができなくなり、解約凍結を発表したことが、市場に波乱を引き起こした出来事だ。

もし今回、運用機関が揺らぐ事態が発生するのであれば、原油や金など国際商品で運用するファンドが、大規模な損失を抱えた場合だろう。商品に限定せず、株式も合わせて運用しているファンドもあり、株式市場への連鎖も懸念される。そんな夏の怪談を考えると、気が重い。

前回の当コラムで、輸出株より内需株が値持ちがよいだろう、とは書いたが、内需株もそろそろ疲れてもおかしくない。イオン、セブン&アイホールディングスなど大手小売株は、先週末にかけて崩れ始めている。

一方、7日(金)の米雇用統計発表後のように、米国株の調整が一段と進めば、米ドル安へとひきずりこまれてしまい、輸出株も買いづらくなろう。すると、日本の株式は買えるものがなくなり、全体として下落色が強まってしまう。

今週8月10日(月)〜14日(金)の日経平均については、2万円〜2万0700円と、先週の理由なき上昇の「ツケ」を、大きく支払う展開を予想する。

 

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コメント
 
1. 2015年8月09日 17:34:43 : N4qwxcBMP6
何故上がり続けるか不思議だと言うなら、明確な理由なしの上昇相場こそが最も強い相場というのが投資歴30年以上の経験則ですが。

2. 2015年8月09日 19:10:13 : uJRHiUIqDQ
理由なく 見えて隠れた 意図があり

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