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多様化する非正規雇用 “下流老人”にならないために(2)〜50代では遅い? 物価7月にマイナス、米国型コア改善
http://www.asyura2.com/15/hasan99/msg/408.html
投稿者 rei 日時 2015 年 8 月 02 日 22:29:57: tW6yLih8JvEfw
 

多様化する非正規雇用

タイプ別分析からみえる実態と課題
 
2015/07/31
調査部 尾畠 未輝

○1990年代前半までは1000万人を下回っていた非正規雇用者は、その後ほぼ一貫して増加が続き2015年1〜3月期平均は1979万人にまで増え、役員を除く雇用者に占める割合が37.7%となった。非正規の雇用形態は多様化しており、従来からのパートやアルバイトに加え、契約社員や派遣社員、嘱託などが増えてきた。

○1990年代前半までは、いわゆる”主婦のパート”が非正規雇用の中心だった。その後、”フリーター”という新しい働き方が広がったこともあって、2000年頃にかけて若い世代の非正規雇用者が増加した。現在では、年齢層の高い非正規雇用者がとくに増えている。

○非正規雇用者を4つのタイプ((1):学生バイト層[24歳以下/男女]、(2):主婦層[25〜54歳/女性]、(3):中年フリーター層[25〜54歳/男性]、(4):セカンドキャリア層[55歳以上/男女])に分けて特徴を分析する。

○タイプ(1)は多くがアルバイトであり年間就業日数や週間就業時間は短く、その数は近年減少している。タイプ(2)はパートが多く、半数近くが年収100万円未満である。タイプ(3)は正規雇用に就けないために非正規で働いている人が多く、長時間労働や副業に積極的である。このため、非正規の中では比較的年収が高い人が多い。タイプ(4)は定年後の嘱託が多く、就業にあまり積極的ではないが、年収は高めである。

○厚生労働省「賃金構造基本統計調査」でみた2014年のパートタイム労働者(正職員・正社員以外)の平均年収は111.2万円と一般労働者(正職員・正社員)の515.9万円を大きく下回る。非正規雇用の賃金水準は徐々に上がっているが、賃金カーブはほぼ変わっておらず、賃金状況にはバラつきがみられる。

○非正規雇用については賃金水準の低さや雇用の不安定さといったデメリットが注目されがちだが、一方でその働きやすさから多様な働き方を支える雇用の受け皿という役割を担っている。同じ非正規雇用でも人によって就いている目的や働き方は様々であり、多様化が進む中では賃金アップなど一辺倒の対策では不十分だ。一方、非正規雇用者自身にも責任感やキャリアップのための努力が必要であり、非正規雇用の課題解決に向けて、雇用者と企業の双方が協力して取り組むことが求められる。


http://www.murc.jp/thinktank/economy/analysis/research/report_150731.pdf


“下流老人”にならないために(2)〜50代では遅い? “備えあれば、憂いなし”で迎える老後〜
2015/07/31


コ島 勝幸
金融研究部
電話番号:03-3512-1845
e-mail:k-toku@nli-research.co.jp

研究員の眼2015年07月31日
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実は、日本の公的年金制度においては、“年金保険”と呼称される制度の趣旨が必ずしも十分に理解されていないことも、公的年金に対する理解を妨げているのではないか。日本の生命保険においては、保険料が掛け捨てとなる商品は好まれない。保険料を支払ったら一部なりとも、それを後で取り返すといった発想に陥りがちである。しかし、生命保険の領域で死亡保険の料率を考えると、もっとも廉価なのは純粋な掛け捨ての定期保険であり、そこに貯蓄性やその他のサービスが加わるために、保険料が高水準になるのである(銀行預金や他の運用手段よりも高い運用利回りが付されるなら、保険に貯蓄性を求める意味は十分にある)。結果として、掛け捨てでないことに拘るために、経済合理的を欠くことも考えられる。保険の根本にあるのは、掛け捨てをベースにした相互扶助の精神なのである。

ところが、公的な“年金保険”についても、世代別に支払った保険料対比での年金受取額の比較等が試算され損得が喧伝されている。保険が、本来的に相互扶助であることを考えると、保険料対比の年金受取額が世代間で異なることは、少子高齢化の進む社会においてやむを得ないことであり、過大な期待を持てないことは明白である。世代間格差は年金制度の問題ではなく、むしろ社会における人口構成の問題なのである。少子高齢化が人口政策の結果であるとして、政府を批判したり、国民の一人一人に影響が及ぶのはおかしいといった批判も聞こえるが、実際に少子高齢化をもたらしているのは国民であり、政策を遂行する政府に信認を与えたのも有権者なのである。既に、私たちは少子高齢化の責任を議論する余裕はなく、むしろ少子高齢化の中でも、年金受給者の老後生活を支えられるような制度を備えることこそ優先すべきなのである。

少子高齢化に対応するため公的年金に導入された制度として、マクロ経済スライドがある。これによって将来の年金受給額が大きく削減されるという誤解も少なからず見られる。公的年金の受給額は、基本として物価ないし賃金に連動して変動するものとなっており、マクロ経済スライドはその変動幅に修正を加えるものとなっている。2014年の財政検証においては、1.1%の調整率が加味されることとなっており、給付額が削減される。過度の警戒は不要であろう。そもそも、物価水準等に連動して年金給付額が変動する年金は、欧米では企業年金を含め一般的な仕組みであっても、日本の企業年金ではほとんど見られなくなっている。銀行預金や国債等の金利商品では元本の安全性が確保されていても、物価上昇によって実質的な価値の目減りが生じる。かと言って、株式等のリスク性資産に投資すると、価格変動によって元本の確保すら危うくなるリスクがあり、老後の生活安定には貢献しない可能性が高い。公的年金は、物価ないし賃金に連動して給付が変動する仕組みとなっており、マクロ経済スライドで多少の調整が行われても、物価変動に対してほぼ中立的な給付が受けられる。老後において、物価上昇によって生活が脅かされないことは、素晴らしい利点である。更に、公的年金には、年金受給開始以前に亡くなった場合の遺族年金給付や障害を受けて生活に支障が生じた場合等の障害年金給付が付随しており、より安心可能な制度となっている。これを活用しない手はない。

しかし、足元では、年金財政に対する懸念等を理由として、国民年金保険料の納付率は63%程度に留まっている。第1号被保険者は、国民年金保険料を自分で納付しなければならないためである。結果として、保険料が自動的に給与天引きとなっている第2号被保険者とは、公的年金に対する意識が異なる。国民年金の保険料を定められた通りに納付していない加入者は、当然、給付額を削減されたり、まったく支給されないことも考えられる。保険料を払わない者が年金を受取れないことの年金財政に与える影響は、ほぼニュートラルであるが、冷静に考えると、基礎年金に要する財源の半分は、国庫が一般会計から負担している。つまり、マクロで見ると、国民年金から受取る給付の半分は、加入者の保険料と積立金の運用益で賄われているが、残りの半分は国民全体が税から負担しているのである。国民年金の保険料を納付せず、国民年金を受給しないということは、この半分の国からのサポートの受取りを放棄することなのである。実にもったいないことではないか。

貯蓄や所得もなく十分な年金給付も受けられない場合には、憲法第25条の定める“健康で文化的な最低限度の生活を営む権利”として、生活保護を受けることができる。近年では、図表のように、生活保護受給世帯が急速に増える中で、高齢者の生活保護受給が増加している。世帯主の年齢で区分すると、年金受給層である65歳以上が概ね半数を占めるようになっている。生活保護は一般会計から支出されるものであり、生活のすべてを国からのサポートで賄うことになるのである。国民年金に加入せず生活保護の受取りを選択するというのは、半分の国のサポートを拒否し、全額を国にサポートされることである。真にやむを得ない事情によって生活保護を受ける制度は必要であるが、保険料未納付で国民年金を受取れないことを理由として生活保護を受けるのは、平等性の原則から問題があると考えられる。

図表:生活保護受給世帯の世帯主年齢別分布

なお、今年度より生活困窮者自立支援制度が開始されており、65歳未満の生活困窮者を対象に行政が様々な支援を提供する枠組みが用意されている。生活保護に比して予算総額は小さい(実際の経費の多くは、地方公共団体が負担する)ものの、今後の活用が期待される制度である。私たちは、老後を迎える前に、既存の仕組みを活用し、また、自助努力を追加して準備する必要がある。少しでも早く老後における様々な課題を認識して、老後を少しでも安心して暮らせるように備えておきたい。

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“下流老人”にならないために(2)〜50代では遅い? “備えあれば、憂いなし”で迎える老後〜のトップへ

関連リンク
“下流老人”にならないために(1)〜50代では遅い? “備えあれば、憂いなし”で迎える老後〜
公的年金のモデル世帯は少数派〜国民の年金に対する意識を更に引上げよう〜
年金が機能を発揮するには〜日本の企業年金は、ほとんど年金でないかもしれない〜
http://www.nli-research.co.jp/report/researchers_eye/2015/eye150731.html

テーマ:消費者物価(全国15年6月、東京都区部15年7月)
〜7月にマイナス転化へ。米国型コアの改善は好材料だが、先行きに不安も〜
発表日:2015年7月31日(金)
第一生命経済研究所 経済調査部  


○米国型コアが改善
総務省より発表された 2015 年6月の全国消費者物価指数(生鮮食品除く)は前年比+0.1%と前月と同じ
伸び率になり、鈍化を見込んでいたコンセンサス(0.0%)をやや上回った。電気代・ガス代が押し下げ要因
になった一方、食料及びエネルギー除く総合(米国型コア)が予想以上に改善し、CPI全体としてはコン
センサス対比上振れた。また、食料品の値上げが続いている点も押し上げ要因になっている。2015 年1月以
降の推移(消費税要因除く)を見ると、1月が前年比+0.2%、2月が 0.0%、3月が+0.2%、4月が 0.0%、
5月が+0.1%、6月が+0.1%と、概ね前年比ゼロ%程度の推移が続いている。なお、6月はコンセンサス
を上回ったとはいえ、7月以降、電気・ガス代の押し下げ寄与が強まるという状況は変わらない。7月以降
はマイナスに転じるだろう。
6月のCPIコアの押し下げ要因になったのは電気代とガス代。都市ガス代については、過去の燃料費下
落の影響により値下げが実施されたことでマイナス幅が大きく拡大した(前年比寄与度:5月▲0.00%Pt→
6月▲0.04%Pt)。電気代(消費税要因除く)については、大手電力会社による値上げはあったものの、原
燃料費調整制度による料金引き下げの影響が大きく、マイナスに転じた(前年比寄与度:5月+0.02%Pt→
6月▲0.06%Pt)。電気代と都市ガス代で5月対比 0.12%Pt の下押しである。一方、石油製品についてはガ
ソリン、灯油価格の(前月比での)上昇から、マイナス寄与が縮小している(前年比寄与度:5月▲0.62%
http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/pdf/macro/2015/shin1507312.pdf

 

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コメント
 
1. 2015年8月02日 22:33:00 : jXbiWWJBCA

家計調査15年6月〜6月の個人消費は一段と弱い動き
2015/07/31


斎藤 太郎
経済研究部
電話番号:03-3512-1836
e-mail:tsaito@nli-research.co.jp
 
■見出し

・実質消費支出は予想外の減少
・夏のボーナス増、物価上昇率の低下に期待

■要旨

総務省が7月31日に公表した家計調査によると、15年6月の実質消費支出は前年比▲2.0%と2ヵ月ぶりの減少となり、事前の市場予想(QUICK集計:前年比1.8%、当社予想は同1.7%)を大きく下回る結果となった。
実質消費水準指数(除く住居等、季節調整値)は前月比▲0.9%と2ヵ月ぶりに低下し、4-6月期では前期比▲1.0%(1-3月期:同0.1%)と4四半期ぶりの減少となった。消費水準指数は依然として駆け込み需要が本格化する前の13年中の水準を大きく下回っている。
7月29日に経済産業省から公表された商業動態統計によると、15年6月の小売業販売額は前年比0.9%と3ヵ月連続で増加したが、5月の同3.0%から伸びが鈍化した。季節調整値では前月比▲0.8%と3ヵ月ぶりの減少となった。商業動態統計の販売額は金額ベースとなっており、ここにきて物価上昇率が低下していることが伸び率を押し下げる一因になっているが、物価上昇分を考慮した実質ベースの季節調整済・販売額指数(当研究所による試算値)でみても足踏み状態が続いている。また、日本百貨店協会の百貨店売上高(当研究所による季節調整値)は15年3月以降、4ヵ月連続で減少している。

6月の消費関連指標が弱かったのは天候不順の影響もあるが、それ以上に大きいのは消費税率引き上げの影響一巡後も実質賃金が伸び悩んでいることである。
今春闘で昨年を上回るベースアップが実現したことを受けて所定内給与(基本給)は15年度入り後若干伸びが高まったが、鉱工業生産の低迷などから所定外給与が減少に転じたため、現金給与総額(一人当たり)の伸びはそれほど高まっていない。15年5月の実質賃金(一人当たり)は前年比0.0%と25ヵ月ぶりにマイナス圏は脱したものの、消費税率引き上げの影響で大きく落ち込んだ14年度入り後と同水準にとどまっている。
夏のボーナスが支給される6月以降は名目賃金の伸びが高まること、原油価格下落を主因として夏場以降は物価上昇率がマイナスとなることが、家計の実質購買力の上昇をもたらし、このことが個人消費の押し上げに寄与することが期待される。ただし、中小企業も含めてボーナスが明確に増加するかどうかは不透明な部分があり、6月、7月の毎月勤労統計の結果を待つ必要がある。

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家計調査15年6月〜6月の個人消費は一段と弱い動きのトップへ

関連リンク
家計調査15年5月〜前年比では高い伸びも、個人消費の基調は弱い
家計調査15年4月〜消費支出は消費増税直後の水準をさらに下回る
家計調査15年3月〜駆け込み需要の反動で前年比大幅減も実勢は持ち直し
http://www.nli-research.co.jp/report/flash/2015/flash150731-2.pdf


2. 2015年8月02日 22:51:39 : jXbiWWJBCA
 “下流老人”にならないために(1)
〜50 代では遅い? “備えあれば、憂いなし”で迎える老後

2014年に行われた公的年金の財政検証においては、公的年金の給付による所得代替率が50%を維持できるよう制度設計されている。50%の所得代替率と「100年安心」というキャッチフレーズの下で、国民一般からは公的年金の給付を受けることで、ゆとりある老後生活を送れることが期待されている。既に年金を受給している高齢者の多くは、少子高齢化による影響が小さく、相対的に豊かな年金給付を受け取ることができている者も少なくない。一方、50歳代の私たちのような将来の受給者は、少子高齢化の急速な進行によって、現時点での受給者よりも有利になることがないのは自明である。更に若い世代であれば、高齢化の影響はより深刻なものとなるだろう。
ところが、既に現在の年金受給者においても、受取額が老後の生活に十分ではないとされるケースが散見される。思っていたより年金受取額が少ないために、悲観して自殺を図ったというような痛ましい報道すら見られている。今後、こうした年金受給額に対する不満が強まるだけでなく、老後の生計に対する問題意識の強まることは必至であろう。こうした年金受給額に対する不満の背景には、加入者側の思い込みや誤解等様々な問題が隠れており、本稿ではその一部を少し解きほぐしてみたい。
まず、個々人の公的年金からの受給見込み額については、毎年誕生月に送られて来る「ねんきん定期便」を確認することで、受給開始以前に金額を知ることが可能である。年金受給時点になって慌てることなく、予め年金受給見込み額をきっちり確認しておくことで、老後の生活設計を早い段階から考えはじめておきたい。年金受給が「遠い約束」と思われている若年世代であっても通知が届けられるし、能動的に手続きを行い「ねんきんネット」を利用することも可能である。年金受取り額が思ったより少ないといった悲劇は、自分の努力で十分に防ぐことが可能なのである。
次に、すべての公的年金の受給者にとって、年金給付が所得代替率50%に相当する金額になるとは限らないことが、必ずしも広く理解されていないのではないか。所得代替率50%という数値が大きく前面に出る中で、自分の所得代替率が50%より上になるのか下になるのか、そもそも所得代替率の意味すら十分に理解されていないことも背景にあると考えられる。
公的年金の財政検証において、所得代替率50%の年金給付額を受取ることができるように設計されているのは、モデル世帯である。具体的な世帯構成としては、厚生年金に加入する被用者と専業主婦(夫)が想定されており、年金受給に必要な加入・納付期間を満たしていることが前提である。つまり、自営業者等の国民年金しか受取ることのできない第1号被保険者はモデル世帯に当てはまらない。そもそも自営業者や農業従事者については、定年退職がないことから、極論すれば“死ぬまで働く”ことが前提となっているのである。第1号被保険者が国民年金だけで不安な場合には、国民年金基金や農業者年金、更には、個人型確定拠出型年金といった複数の自助努力型の年金上乗せ制度が用意されており、更なる活用が望まれるところである。ところが、第1号被保険者において最大の問題となっているのは、非正規雇用者である。労働慣行の変化によって非正規雇用に従事する被用者が多くなっており、厚生年金の受給対象にならない場合には、高齢で仕事のない中で国民年金しか受取れない可能性がある。十分な厚生年金の受給が見込まれない非正規雇用者の場合には、自営業者等よりも自助努力型諸制度の活用を真剣に考えておきたい(それよりも当座の生活が優先で、将来のことを考える余力が乏しいと反論されるだろうか)。
続いて、民間企業や公的機関に所属し厚生年金や共済年金に加入している第2号被保険者の場合には、基本的に雇用主が給与天引きで保険料を納付しているだけでなく、従業員負担と同額の保険料を雇用主が支払っている。前述のように、所得代替率50%のモデル世帯は第2号被保険者である。しかし、公的年金には所得再分配効果がある他、標準報酬テーブルに上限額が設定されていることもあって、高額所得者の所得代替率は50%を下回ることになる。こうした事実は、必ずしも十分に知られていないのではなかろうか。また、一部の民間企業では、雇用主負担分の保険料が未払いになっていたといった悲惨な事態も発生しているが、「ねんきん定期便」の記載内容を確認しておくことで、年金受給開始時点になって厚生年金が受取れないといった悲劇を防止することができるだろう。加えて、第2号被保険者は公的年金からの給付以外にも、企業年金や公務員の上乗せ年金を受取ることのできる可能性が高く、定年退職後においてもある程度の収入が確保されると考えられる。ただし、企業年金からの給付がどれくらい期待できるかは、必ずしも従業員に対し十分な情報の提供されていない場合も少なくないので、老後生活の設計に際しては注意を要する。

最後に、第2号被保険者に扶養される第3号被保険者の場合には、保険料は第2号被保険者の納めるものに含まれていることが想定されているため、別段の保険料の納付は不要である。実際には、第2号被保険者の保険料は標準報酬額に基づいて算定されるために、被扶養者の有無は配偶者手当や家族手当等の支給を受けていない限り反映されていない。扶養者を持たない被用者から不満が出ても仕方のない制度である。第3号被保険者の場合には、保険料納付がないために区分変更等の際に必要な手続きを失念しかねない。自営業等に従事して第1号被保険者に切り替わった後に、再び、被扶養者に転じた場合等手続きを忘れずに行う必要があり、漏れがないことを「ねんきん定期便」等によって確認することが必須である。
このように、まずは、「ねんきん定期便」を理解し活用することがスタートであり、続いて、必ずしも十分に理解されていない可能性の高い被保険者区分ごとの固有の問題について認識し、なるべく早い時点から対応を検討・準備することが、安心できる老後生活につながるものと考えられる。
http://www.nli-research.co.jp/report/researchers_eye/2015/eye150729.pdf


3. 2015年8月04日 00:26:29 : jXbiWWJBCA


新幹線放火事件で心配が増した「老後の年金生活」
2015年8月4日(火)上野 泰也


 広い意味での国の借金である一般政府債務残高の対名目GDP(国内総生産)比が2014年に246.4%(国際通貨基金<IMF>推計)となるなど、日本の財政状況は先進国の中では突出して悪い。従って、財政を立て直して持続可能な状態にするのが喫緊の課題であることは論をまたない。
 だが、高齢化が着実に進んでいく流れの中では、歳出改革の「本丸」である社会保障関係費に大きく切り込むことに対し、政治的な抵抗がどうしても強くなる。有権者(および実際に投票に出向く人々)における高齢者の比率が上がることで、いわゆる「シルバーポリティクス」が幅を利かせやすくなっているという現実がある。
現実離れしたGDP成長率の背景
 そうした中で安倍晋三内閣が選んだのが、将来の名目GDPの成長率を(現実離れしているという批判を覚悟の上で)かなり高めに想定した上で、そのことから導き出される税収の大幅増加見通しを柱にして、財政の健全化が実現するだろうというストーリーを描くことだった。
 上記のような政治的現実を念頭に置いた上で、歳出への切り込みや10%を超える水準への消費税率の引き上げには頼らないシナリオが、かなり無理をして描かれたと言えるだろう。
 その財政健全化プランが含まれている最新の「経済財政運営と改革の基本方針2015」(いわゆる骨太の方針)や改定成長戦略が閣議決定されたのと同じ6月30日に、東海道新幹線の車内で衝撃的な放火事件が発生した。容疑者の男性(事件当時71歳)は年金生活者で、高齢による体力の限界を理由に仕事を辞めた後、年金受給額の少なさに不満を漏らしていたという。
 年金問題についての国民の意識にも一定の影響があったと考えられる事件なので、全国紙2紙の社会面の記事から一部を引用したい(文中の容疑者の氏名は筆者の判断で削除した)。
 「神奈川県小田原市を走行中の東海道新幹線『のぞみ225号』で男が焼身自殺し、巻き添えになった乗客が死亡した事件で、自殺した容疑者(71)=東京都杉並区西荻北=は年金を受給しながらも生活苦を周囲に訴えていた」
 「容疑者は、近所に住む女性(68)が経営する居酒屋の常連客だった。女性によると昨年、高齢を理由に清掃会社を辞め、年金を受給するようになった。だが『月の年金が約12万円で、約4万円の家賃と税金や光熱費を払うと手元にわずかしか残らない』などと受給額に不満を漏らしていたという」
(7月2日 毎日)
 「近隣住民の話や県警の調べでは、容疑者は家賃4万円のアパートで1人暮らし。嘱託社員だった清掃会社を今年3月末に辞め、厚生年金を受給するようになった。受給額への不満を漏らし、『年寄りは早く死ねというのか』と口癖のように言っていた」
 「大家の男性(49)に『生活が苦しいので家賃を安くしてほしい』と頼んだこともあった。少なくともここ数年は家賃の滞納はなかったが、事件当日は6、7月分の振込期限で、この振り込みはなかった。自宅の家宅捜索で国民年金の督促状が1通見つかっており、国民年金の未納分があったとみられる」
(7月7日 毎日)
 「『仕事を辞めた。もらえる年金が少ない……』。岩手県釜石市に住む容疑者の姉(75)は6月中旬、容疑者から電話でこう打ち明けられた。これまでも月に1、2回、電話で話していたが、仕事を辞めたことや年金受給額への不満を聞くのは初めてのことだった」
 「辞めた理由は『体力が追いつかないから』。ただ思い詰めた様子はなく、『国会の前で死ぬわけにもいかないしな』と冗談めかして話していた。『パートを探さないと。どこか雇ってくれないかな』と働く意欲もみせていたという」
 「2日後、今度は心配した姉の方から電話をかけた。容疑者は『なかなかパートが見つからんわ。公園で散歩してる』。姉が『ちゃんと食べてる? 地元で一緒に暮らそう』と伝えると、『畑仕事はできそうにないし』と断ったという」
(7月3日 朝日)
 「『年金は約12万円。貯金はなく、5月分の家賃も住民税も払えていない』。6月12日、ある東京都杉並区議のもとに、そんな電話相談があった。『清掃関係の仕事を辞めたら生活が大変になった。これだけの年金じゃ暮らしていけない』」
 「区議や大家などによると、容疑者は月額12万円程度の年金を受給しており、2Kのアパートの家賃は4万円。その他の支払いを除くと、手元に残るのは4万円ほどだったとみられる」
(7月7日 朝日)
生活保護受給者は過去最高
 公的年金制度を長期的に維持可能なものにするための「マクロ経済スライド」が初めて発動されて、年金支給額の伸びが物価・賃金の上昇率(2.3%)を下回る初の「実質減額」となったのが、今年4月である。それから3カ月ほどで発生した今回の衝撃的な事件に関する報道を見聞きして、「公的年金だけに頼って老後をすごすのはやはり難しそうだ」という思いを抱いた人は、結構多かったのではないか。
 また、足元の景気動向との関連では、中高年、あるいは「さとり世代」と呼ばれる若年層を中心に、自らの老後に備えた自助努力が必要だと改めて認識させられた結果、消費意欲が減退した人々がいたとみられる。
 放火事件の容疑者は生活保護を受けるかどうかの相談をしていたとも報じられている。年金だけでは生活できず、就労もままならないとなると、政府が提供しているセーフティーネットである生活保護に頼ることになる。では、その生活保護を受けている人は、どのくらいいるのだろうか。
 厚生労働省は3月25日、2013年度の被保護世帯数(生活保護受給世帯数;1カ月平均)が159万1846世帯(前年度比+2.1%)になり、過去最高を更新したと発表した。被保護実人員(生活保護受給者数;同)は216万1612人(前年度比+1.2%)で、こちらも過去最高である<図>。
図:被保護実人員(生活保護受給者数;1か月平均)

(出所)厚生労働省
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/248790/073100007/zu01.jpg?__scale=w:500,h:244&_sh=0e00e70b50
 被保護世帯の内訳では、「高齢者」が71万9625世帯で、全体の45.4%である。受給する年金だけでは生活していくことができず、預貯金もなくなり、就労もままならないケースが、この中には数多く含まれていると推測される。
 2013年度に前年度比の伸びが鈍化したことについては「景気回復の影響が大きいと考えられる」(厚労省)というが、大きな流れとしては、景気循環における位置どころ(景気の好悪)には関係なく、経済格差や高齢化進展ゆえに、生活保護を受給する世帯・人の数は増えやすくなっていると言えそうである。被保護世帯数は93年度以降21年連続の増加で、被保護実人員は96年度以降18年連続の増加となっている。
 厚労省が「被保護者調査」として月次で公表している概数を見ると、6月3日に公表された3月分では被保護世帯数が162万2458世帯、被保護実人員が217万4331人で、ともに過去最高を更新。7月1日に公表された4月分では受給世帯数、受給者数ともに減少し、厚労省は「新年度に入り、就労して保護を脱却する人が増えた」とみているが、この流れがそのまま続くという見方には筆者は懐疑的である。前年同月比はそれぞれ+1.3%、+0.2%で、マイナスになっていない。
 なお、最低賃金が引き上げられたため2014年度には生活保護水準と最低賃金の逆転現象が全都道府県で解消した。だが、このことによって生活保護を受給する人が減る効果は、ごく限られたものにとどまるだろう。
 財務省が編成に着手した16年度予算の概算要求では、社会保障関係費の要求を15年度比6700億円増まで認めることになった。15年度の8300億円増から増加幅は圧縮されたが、その理由は生活保護費や失業保険給付の減額が見込まれるからとされている。だが、生活保護費についてはおそらく減少(前年度比マイナス)ではなく、増加分のプラス幅が前年度よりも小さくなる見込みだという話だろう。
今こそ社会保障関係費を子どもたちへ
 景気回復の実感が庶民のレベルでは一向に広がらず、しかも社会の高齢化が急速に進む中で、医療や介護だけでなく生活保護の面でも、社会保障関係費には増加圧力が今後もかかり続けるだろう。
 だが、それと同時に財政の健全化が避けて通れない状況であり、放っておけば現役世代の負担が過度に重くなる結果、経済の活力が損なわれたり、有能な若者が海外に逃避したりする恐れがある。
 このジレンマをどう解消するか。難題である。政治が世代間の利害を調整する必要があるわけだが、その際の妥協点はどうしても「痛み分け」的なものにならざるを得ないし、社会保障関係費の増加額をできるだけ抑制しようとする方向性自体は動かないだろう。
 また、高齢者向けに傾斜し過ぎている日本の社会保障関係費の配分を、日本という国の未来を担う子どもを増やすことに資する経費を増やす方向で戦略的に見直すことが必要だと、筆者は以前から考えている。
 老後に関する人々の不安が完全に解消されるような妥協点は、残念ながら見当たらない。



上野泰也のエコノミック・ソナー
景気の流れが今後、どう変わっていくのか?先行きを占うのはなかなか難しい。だが、予兆はどこかに必ず現れてくるもの。その小さな変化を見逃さず、確かな情報をキャッチし、いかに分析して将来に備えるか?著名エコノミストの上野泰也氏が独自の視点と勘所を披露しながら、経済の行く末を読み解いていく。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/248790/073100007/


4. 2015年8月04日 00:36:41 : jXbiWWJBCA
「バブル入社組」は本当に多いのか?
初公開!業種別人口ピラミッド
2015年8月4日(火)佐藤 浩実

 社員の6人に1人を占める「バブル入社組」が、大企業の経営課題になっている──。
 日経ビジネスが8月3日号の特集「社畜卒業宣言」に合わせて実施した調査で、こんな結果が明らかになった。ここでは誌面で紹介しきれなかった業種別の状況を詳報する。
 「想像はしていたけど、やはり多いね」「飛び抜けていますね」「本当、おじさんばかりだな」
 7月中旬、100社超のアンケート回答を打ち込み終えると、エクセルの画面に下図のグラフが現れた。日本の世代別人口ピラミッド(下図中の右上)とは大きく異なり、「45〜49歳」がこぶのように飛び出した人口分布のグラフである。
日本の人口ピラミッドと大きく異なる、大企業の世代別人口分布

イラスト=岡田 航也 写真=左:毎日新聞社/アフロ
[画像のクリックで拡大表示]
 何を隠そう、グラフが表しているのは日経ビジネスが独自に調査した、「大企業の従業員の人口動態」だ。
 具体的には、連結売上高が1兆円を上回る東証1部上場企業(あるいは傘下の事業会社)150社に「人事・賃金制度に関するアンケート」を実施し、世代別の従業員数を聞き取って、集計した。アンケート自体は106社分回収したが、この設問に回答していない企業や、10歳刻みで回答した企業などを除外したため、73社分を有効回答とした。
 いずれにせよ、日本の人口ピラミッドで見るとさほど多くない「45〜49歳」が、大企業では突出して多いことが分かるだろう。この世代はちょうど、日本が好景気に沸いていたバブル期に入社した「バブル入社組(1988〜92年入社組)」と重なる。73社の合計では、6人に1人がバブル入社組になる。
 厚生労働省の調査によれば、バブル入社組が部長や課長になれる可能性は1つ前の世代よりも明らかに低下している。「限りあるポストと、同世代の人数のギャップに、今まさに悩んでいる世代」と言われるのも、結果を見れば腑に落ちる。

日経ビジネス8月3日号「社畜卒業宣言」
 日経ビジネスは8月3日号特集「社畜卒業宣言 『バブル組』が拓く新たな働き方」で、バブル入社組を取り巻く実情を詳報し、新たな活路を提示した。生々しいエピソードや専門家の分析はそちらに譲るとして、ここでは、アンケートの回答を集計して分かった、一つの事実を示したい。
 それは、一般に「多い」と言われるバブル入社組だが、実は、業種、企業ごとに様相は大きく異なるということである。
 バブル入社組が多く、経営問題化しているのはどの業種か。また、実はそんなに多くないのはどの業種か。次ページから一挙に公開する。
バブル入社組の比率が最も高いのは?
電機・電子部品(対象は8社)

バブル入社組が最多だったのは電機・電子部品業界
 バブル入社組の比率が最も高かったのは、「電機・電子部品」(対象は8社)だった。リストラや事業再編のイメージが強い電機・電子部品業界だが、19.4%が45〜49歳の「バブル入社組」という結果になった。
 かつて富士通の人事部門に所属していた人材紹介会社の幹部は「ほかに取られるぐらいなら、うちが採れという雰囲気があった」と、当時を振り返る。コンピューター、パソコンの本格普及を前に、他者と競うように新卒を採用したという。
 実際、1989年9月の日本経済新聞は“来春の大学新卒者の採用計画ランキングは、日本電信電話(NTT)の2100人を筆頭に日立製作所1400人、東芝1350人、富士通、松下電器産業(現パナソニック)、日本電気(NEC)、日本アイ・ビー・エムがそれぞれ1300人と続く。1000人といえば、ちょっとした企業が一つできてしまうほどの人数だ”と伝えている。
 電機各社では人事制度の変更が相次いでいる。今回集計した8社のうち、「過去5年以内に人事・賃金制度を変更した」と答えたのは6社。内容については、次のような声が相次いだ。
 「これまでは個々の社員(人物)に対する『期待貢献』がベースとなっていたが、新制度においては、人ではなく現在の役割(仕事)によって等級を決める」
 「管理職以上について、職位の基準を職位ベースから仕事(役割の大きさ)ベースに見直した」
 世界大手との競争が激しいだけでなく、こうした人員構成の偏りも制度を見直すきっかけになっている。
建設・不動産(8社)

建設・不動産も負けじと多い
 続いて、バブル入社組の比率が高かったのは、「建設・不動産」(対象は8社)だ。バブル入社組は全体の19.0%を占めた。バブル期といえば、瀟洒なビルが続々と建設された時期である。その好調ぶりを背景に、たくさんの新卒が採用された。
 「多角化にも熱心で、火星基地の建設プロジェクトまで真面目に取り組んでいた」と、あるゼネコンのバブル入社組は話す。ただ、バブル崩壊で一気に逆風が吹いたたため、1つ下の世代(40〜44歳)との構成比が電機業界以上に大きいのも特徴だ。
 ある大手ゼネコンの人事担当者は「担当部長などの『部下なし役職者』を2010年ごろから導入し始めた」と明かす。いびつな人口ピラミッドは大きな課題だったが、今は2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まり、目の前の人手不足もあって「構造問題の先送り」ができてしまっているそうだ。
 今回のアンケートは「企業名が分かる形での個別回答の掲載はしない」という条件で依頼しているため業種別の掲載にとどめるが、実は「建設・不動産」の中には社員の20%超、5人に1人以上がバブル入社組という会社もあった。この企業も人事制度改革を検討しているが、「給与が下がる社員が出現せざるを得ない」と、変更に踏み切る難しさを漏らす。
次点は、予想通りのあの業種?
 では、その他の業種はどうだろうか。 バブル入社組の比率順に紹介しよう。
 電機・電子部品や建設・不動産ほどではないが、バブル入社組のこぶが比較的目立ったのが、「輸送・電力(17.9%、対象は6社)」「印刷・広告(17.3%、同3社)」「金融・保険(17.0%、同7社)」「商社(16.7%、同7社)」だ。
輸送・電力(6社)

 鉄道や航空などの輸送サービスや電力会社は、バブル入社組のど真ん中だけでなく、40〜44歳も多い。若手は少ないが、リーマンショックが起きる前の好況の頃に採用した25〜29歳に少し山がある。
印刷・広告(3社)

 対象社数が少ないため参考程度だが、印刷・広告もやはりバブル入社組に山がある。こちらも30〜34歳に山があるのを見ると、リーマンショック前に大量採用期があったことが見て取れる。
金融・保険(7社)

 こちらは、7社で、やはりバブル入社組が他の世代と比べて突出している。既に出向・転籍した人もいるが、バブル期に人気だった金融・保険会社の面影がある。ただ今回の調査では、いわゆる「メガバンク3行」からは世代別の従業員数を得られなかった。そのため、このグラフそのものは保険会社の構成が色濃く出ている。
商社(7社)

 商社はバブル入社組の比率自体では、上に挙げた業種ほどではなかった。ただ、バブル入社組からリーマンショック前入社組(あるいは資源バブル期の入社組)までの人員構成はいびつだ。
 今回の調査が「国内従業員」を対象にしているため、30代〜40代前半は海外駐在者が多いという事情もあるだろう。だが、グラフだけ見るとバランスは良くない。
意外に少ないバブル入社組
 イメージほどバブル入社組への人数の偏りが少ない業種もあった。バブル入社組の構成比が全体平均の16.6%より少なかったのが、「素材・化学・エネルギー(15.7%、10社)」「食品・流通(15.4%、7社)」「自動車・部品(14.4%、11社)」「機械・精密(13.8%、6社)」だ。
 「あの頃、メーカーは人気がなく、理系の学生が金融に就職するのが流行していた」と本誌編集部のバブル入社組は述懐する。そうした世相を反映した数字と言えるだろうか。下にグラフを掲載する。
素材・化学・エネルギー(10社)

食品・流通(7社)

自動車・部品(11社)

機械・精密(6社)

 いずれも、45〜49歳のバブル入社組は最大勢力ではなく、40〜44歳の方が多い。理系の大学院卒がそれなりに多い業種だと考えると、バブル崩壊後も引き続き採用を続けていたと推察される。
 また、自動車・部品などはバブル世代から下の世代の人数のばらつきが比較的少ない。回答を得られなかった大手完成車メーカーもあるため一概には言えないが、おおよそ堅実な採用を続けてきたと見ることができそうだ。
 ここまで、様々な業種のバブル入社組の分布を見てきた。人事制度を変更せねばならぬほど、大きな課題になっている業種・企業もあれば、印象ほど多くない業種・企業もある。
 とはいえ、バブル入社組だって、好んで「こぶ」になったわけではない。世代ごとに凸凹のあるグラフは、景気によって採用を増やしたり絞ったりしてきた、企業の行き当たりばったりの採用活動の結果を表していると言っても過言ではないだろう。
 この現実を働く人たちはどう受け止め、会社はどう考えているのか。これはまた、今週5日水曜日に掲載する「記者の眼」で紹介したい。



社畜卒業宣言
出世のためには深夜残業や休日出勤もいとわず、家庭を犠牲にして会社に滅私奉公する──。典型的な日本のサラリーマンを、作家の安土敏は会社に飼われた「社畜」と表現した。だが、会社に忠誠を誓う代わりに雇用を守る暗黙の「契約」を、会社は反故にし始めた。世界競争にもまれる中、かつて大量採用した「バブル入社組」を支えきれなくなってきたのだ。捨てられるバブル組。だがそれを「卒業」と考えれば、必ずしも不幸ではない。今こそ、自らの意思で社畜と決別しよう。そこから働き方の未来が拓く。
ああ
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/073000022/080300002/


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