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NZ譲らずTPP合意見送り、打開へ日米加連携
読売新聞 8月2日(日)3時0分配信
【マウイ島(米ハワイ州)=横堀裕也、吉岡みゆき】環太平洋経済連携協定(TPP)交渉の閣僚会合は7月31日(日本時間8月1日)、目標とした大筋合意に至らず閉幕した。
知的財産分野や乳製品の関税協議で、ニュージーランド(NZ)と日米などとの対立が解けなかったためだ。日本政府は交渉全体の合意にはNZとの妥協点を見いだす必要があると判断。今後、米国、カナダと連携し、NZとの交渉に当たる方針だ。
参加12か国は早ければ8月末にも再度、閣僚会合を開き、大筋合意を目指す。
知的財産分野では、バイオ医薬品の開発会社が独占的に販売できる「データ保護期間」を巡り、12年を主張していた米国と、5年以下を主張する新興国などが「7〜8年」で歩み寄りつつあった。しかし、NZは譲歩の条件として、日米やカナダがNZ産乳製品の輸入量を大幅に拡大するよう要求、物別れに終わった。
交渉関係者によると、NZが日米とカナダに要求した輸入拡大の規模は、「合計するとNZの輸出力を超える」ほど非現実的な規模だったという。NZは全輸出額の約30%を「酪農製品」が占める酪農大国で、乳製品の輸出拡大に対するこだわりは極めて強い。
最終更新:8月2日(日)3時0分読売新聞
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会見する各国閣僚=米ハワイ州ラハイナで2015年7月31日、AP
環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の閣僚会合は7月31日午後(日本時間8月1日午前)、大筋合意に至らないまま閉幕した。交渉を主導する米国が、乳製品の関税撤廃や新薬のデータ保護などの難航分野で妥結する感触を事前に得られないまま会合を招集したツケが回った形だ。各国は8月末にも閣僚会合を再開するが、先進国と新興国、農産品輸出国と輸入国など利害が複雑にからむ多国間交渉の難しさが改めて浮き彫りになり、日米などは交渉戦術の転換を迫られる。
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◇閣僚会合 月末にも再開
「早期妥結に向けた努力を継続するとの認識を共有した。もう一回閣僚会合を開けば決着できる」。甘利明TPP担当相は閉幕後の共同記者会見で、次回が最後の閣僚会合になることを強調。合意に向けた動きが収縮しないよう、たがを締め直すのに懸命だった。
今回会合で合意の機運が高まったのは、米国で6月、大統領にTPP交渉の権限を与えるTPA法が成立したためだ。日米は来年の大統領選と参院選を控え、政治問題になりかねないTPP交渉を早く決着させたかった。7月上旬には両国で事務レベルのすり合わせを行い、前進感をアピール。米国は、交渉が遅れているカナダ抜きでの合意も示唆し、力業で合意にこぎ着ける姿勢をちらつかせた。閣僚会合初日の28日には、議長役のフロマン米通商代表部(USTR)代表がさっそく「今回の会合での合意を目指す」と確認。甘利氏も「これを最後の閣僚会合にしたい」と意欲を見せた。
しかし、新薬のデータ保護を巡る調整は日米が想定したようには進まない。29日になると、甘利氏は一転して「あと2日で間に合うかどうか……」と弱気の姿勢を見せ始めた。実は、今回の閣僚会合には、ニュージーランド(NZ)が「準備不足。まだ早すぎる」と異を唱えるなど、直前まで担当閣僚が出席するかはっきりしない国もあった。それなのに、フロマン氏が「TPA法が成立すれば、すぐにでもTPP交渉は合意できる」と議会に説明していた手前もあり、会合を半ば強引に設定したのが実情とされる。合意を急ぐ日米と新興国などとの温度差は、最初から明らかだった。
日米にとって、誤算は医薬品だけではなかった。農産品関税を巡る2国間交渉では、NZが乳製品の市場開放の旗を降ろさない。要求される側の日米やカナダにとっては「常識外れの過大な要求」(交渉筋)に映り、合意に向けて譲歩するカードを切るどころではなかった。歩み寄りの兆しがない中で、ほかの国にも「NZがカードを切らないなら、自分たちが最後のカードを切っても無理だ」との認識が広がった。
終盤になって米国が日程延長を呼び掛ける場面もあったが、既に「これ以上協議を続行しても、打開は無理だ」(交渉筋)との雰囲気が会場を支配していた。日米が先導役になって他の国をまとめる戦略は不発に終わった。【ラハイナ(米ハワイ州)松倉佑輔】
◇サービスや投資は進展
大筋合意が見送られたTPP交渉だが、今回の閣僚会合で進展した分野もある。2国間協議では、米国から輸入する牛肉にかかる関税を15年程度かけて現行の38.5%から9%に、豚肉は10年程度かけて安い部位で1キロ当たり482円の関税を50円に引き下げる方向で一致。ワインのほか、クロマグロやサケなどの水産物にかかる関税も撤廃される見通しになった。
交渉参加12カ国での協議でも、国内外の企業を公平に扱うルールを設けることや、海外に投資した企業などが進出先の国の対応で損害を被った場合、その国を訴えることができる紛争解決手続き(ISDS)を導入することなどで一致。マレーシアやベトナムで外資系企業が小売業や金融サービスなどの展開をしやすくなる規制緩和も盛り込むことで合意した。これらの合意分野の実現に向け、12カ国の全体合意が急がれる。【横山三加子】
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焦点:TPP漂流なら日米に痛手、8月末が合意ラストチャンス
2015年 08月 1日 21:24 JST
8月1日、米国の政治日程を考慮すれば、甘利明TPP担当相が言及した8月末までの次回閣僚会合がTPP合意のラストチャンスになる。写真は7月31日、大筋合意のないまま閉幕したTPP閣僚会合後の共同記者会見に臨む議長国・米国のフロマン米通商代表部代表(右)と甘利TPP担当相。米ハワイ州マウイ島で撮影(2015年 ロイター/Marco Garcia)
[ラハイナ(米ハワイ州) 1日 ロイター] - 環太平洋連携協定(TPP)は、今回も最終合意が先送りされた。交渉をリードする米国の政治日程を考慮すれば、甘利明TPP担当相が言及した8月末までの次回閣僚会合が「ラストチャンス」になる。
もし、TPPが漂流すれば、アジアインフラ投資銀行(AIIB)で勢力拡大を狙う中国に対し、日米は有力なけん制カードを失うだけでなく、日本は成長戦略の見直しを迫られる。日米にとってこの1カ月間は正念場だ。
「今回を最後の閣僚会合にする、すべての国がそういう思いだ」――。こう何度も会見で繰り返してきた甘利明TPP担当相。だが、その思いは果たされなかった。
12カ国の閣僚と交渉官は、7月28日から31日まで連日、2国間交渉を断続的に開き、詰めの作業を進めたものの、合意の前に立ちはだかる溝を埋めて前進することはできなかった。
<発足メンバーNZの意地>
TPPは、もともとはシンガポール、チリ、ブルネイ、ニュージーランドの4カ国で交渉が始まったが、後から参加した米国と一番最後に参加した日本が、途中から主導権を握る。「例外なき関税撤廃」によって高度な自由貿易のルールを作るという当初の「高い目標」には、次々と例外的な条項が付加された。
最終段階になって、この動きに反発したのは、オリジナルメンバーのニュージーランドだった。一貫して自国の乳製品に対する市場開放を求めてきたが、米国、日本、カナダなど自国の酪農に対する保護政策をとっている国が例外規定を提案。対立はついに解けず、7月31日を迎えてしまった。
甘利担当相は、名指しこそ避けたものの「ある国が、過大な要求を他国に求めている」とニュージーランドの姿勢を批判した。
これに対し、7月31日の共同記者会見で、記者から「TPPを脱退しようと思ったことはないか」と質問されたニュージーランドのグローサー貿易相は「われわれはTPPの当初のメンバーだし、最初のペーパーを書いたのは私だった。TPPを脱退しようと思ったことはない」と答え、自国の主張の正しさを訴えた。
乳製品だけでなく、医薬品の特許をめぐり、12年間を主張する米国に新興国は5年間を提案。対立を解きほぐすため、日本政府は8年間の妥協案を提案したとされるが、最終合意は見送られた。
妥協が近いとみられていた自動車分野でも対立が残っており、甘利担当相が示した8月末ごろまでの次回閣僚協議までに、本当にこれらの対立点が解消されるのか、各国の交渉担当者からは、楽観的なコメントは出たものの、合意を確信していると明確に指摘した発言はついに出なかった。
<漂流なら対中けん制のカード失う日米>
今回の閣僚協議の前に、国際貿易に詳しい日本のある関係者は、TPPが合意できれば、AIIBを活用したインフラ整備の枠組みで、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国にくさびを打ち込もうとする中国の戦略的意図に対し、大きなけん制的機能を果たすことができると述べていた。
もし、1カ月たっても合意ができない場合、来年の大統領選を前にレームダック化が進むオバマ政権が、年内の合意に向けて政治力を発揮できるのか、かなり不透明感が強まる。
この1カ月間で他の10カ国を説得して合意を勝ち取れない場合、日米は貿易面での利益だけでなく、戦略的な面での「利益」をみすみす手放すことになりかねない。
一方、日本は経済的な面でも、推進エンジンの1つを失う構図となる。日本経済研究センターの試算では、2025年までに1050億ドルの所得押し上げ効果が日本にもたらされるという。
その中で指摘されているのは、TPPによって日本国内に外国資本の流入が活発化し、流通や物流などこれまで生産性の低かった分野での競争を促し、日本の成長率を押し上げるというメカニズムだ。
TPPが漂流した場合、こうした第3の矢にあたる構造改革の推進力が弱まり、そのことを海外の投資家が懸念すれば、株高トレンドにも影響しかねないとある国内金融機関の関係者は分析している。
最終日の記者会見は予定より2時間半遅れて始まり、笑顔のないフロマン米通商代表部(USTR)代表と、甘利担当相がひな壇の中央に並んで座った。
関税撤廃を掲げてスタートしたTPP協議の中心に、農業保護政策をとる2つの大国が位置すること自体が、国益が複雑にからみあう貿易協定締結の難しさを物語っていた。
*見出しを修正して再送します。
(宮崎亜巳 編集:田巻一彦)
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