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ひとりで生き残れるかどうか、社会があなたを試してくる
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2015-07-28 ダークネスDUA
1990年代までの日本は、企業が終身雇用の制度を取っていたので、サラリーマンは自分の人生に責任を負う必要がなかった。なぜなら、どこかの企業に所属しているだけで、その企業が定年まで面倒を見てくれたからである。
そして定年後は国が引き継いで自分の面倒を見てくれた。サラリーマンは大過なく働いていれば、あとは何も考えなくても良かった。
自分の仕事の結果すらも考えなくても良かったと言える。すべては企業や国が責任を負っていたからだ。
その代わり、サラリーマンは会社の命令には逆らえず、「社畜」と呼ばれるような状況で飼い殺しされる。
しかし、社畜生活はやってみればやめられないとも言われている。責任を負わなくても追い出されず、生産性を上げられなくても生活に困らず、それで定年まで安泰だったからである。
自分で自分の仕事を見付け、食い扶持を探し、必死になって収入を確保するというのは、実はとんでもなく苦しいことなのだ。何しろ、自分が失敗したら誰もフォローしてくれない。
■自分の人生に自己責任を負わないでも生きていけた
多くの自営業者が「毎月、決まった給料を振り込んでもらえるサラリーマンが羨ましい」というのはそういうことだ。
寝ていようが、サボっていようが、だらだら仕事をしていようが、給料はそれなりに振り込まれる。定年まで、それが絶対的に保証される。
必死にならなくてもいいのだ。仕事の結果を考えなくても、会社はせっせと給料を振り込んで養ってくれる。確かに給料は安いかもしれないが、これほどの「安定」は想像できないほど恵まれたことだ。
つまり、1990年代までのサラリーマンは自分の人生に自己責任を負わないでも生きていけた恵まれた存在だったことになる。
しかし1990年のバブル崩壊と共に、こうした終身雇用の制度は徐々に機能しなくなり、見捨てられていくことになる。
バブル崩壊によって日本企業が体力をなくしたのと同時に、この頃からインターネットによる情報革新が急激に進んでいき、世界は完全なるグローバル化に覆い尽くされた。
グローバル化した社会で、ほぼすべての企業が世界中の企業と激しい競争を強いられるようになっていき、苛烈なコスト削減を強いられるようになった。
コストの中で大部分を占めているのは人件費である。だから人件費は極限まで削減される動きとなっていく。
IT化によって不要な社員は切り捨てられる。ビジネスモデルが変わっても、やはり社員は切り捨てされる。企業が競争に負けても社員は切り捨てられる。会社に利益が上がっても、不景気に備えて社員が切り捨てられる。
つまり、会社はもう終身雇用とは真逆の経営をしている。常に社員を削減する方向で動くようになったのである。
■企業の「利益」がすべてにおいて最優先される世界
今までは、「どこか大きな会社に就職すれば将来は安泰」という標準的な人生設計が日本人にはあった。それが崩れた。サラリーマンは安定した職種ではなくなって、日本人は突如として目指す人生設計を失ったのだ。
そして今、日本人は社会を頼りなく浮遊している。企業が不要だと思う社員をどんどん切り捨てていくようになった結果、転職は当たり前の社会となった。
そして、どのみち社員は辞めさせるか、勝手に辞めるので、最初から社員として雇わずに非正規雇用で使い捨てにするのが常態となった。
総務省の労働力調査でも、非正規雇用が今も相変わらず増えていることが確認されている。
ひとつの企業が、その人の人生を定年まで面倒を見ることがなくなり、「自分の面倒は自分で見ろ」ということになっていったのだ。
日本もTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の合意に突き進んでいるのを見ても分かる通り、グローバル化は今後さらに進んでいく。
グローバル化に最適化されて成長しているのは多国籍企業だが、この多国籍企業の経営のあり方はROE(株主資本利益率)至上主義である。
企業の「利益」がすべてにおいて最優先されるのだ。だから、従業員は今よりももっと「コスト扱い」されて、切り捨ての対象になっていく。
容赦ないリストラ、非正規雇用、低賃金、使い捨ては、止まらない動きになっていく。
■すべてが「自己責任」に帰結していく
すでに「組織」に依存して生きる今までの人生設計は崩壊してしまった。今後は自分の人生の浮沈は否が応でも「自己責任」になっていく。
最後に頼るべき国も前人未踏の累積債務を抱えて、社会福祉の切り捨てに動いている。生活保護も、年金も、その他諸々の社会福祉もすべて切り捨てる方向に向いている。
国や企業は、もう私たちを養ってくれない。
今までは国や企業にぶら下がって生きていれば何も考えなくてもよかったが、これからはもうそれが成り立たないのである。
大企業に勤めていても安泰ではない。シャープや東芝を見ても分かる通り、巨大企業であっても経営者が馬鹿丸出しだと会社は一気に傾いていく。
シャープの経営陣は、ライバルのサムスン電子に情報を盗まれてもヘラヘラと笑っていた。とんでもない間抜けが、社長や会長をしていたのである。(あまりにもお人好しすぎて骨の髄までしゃぶられるシャープ )
ところが会社が傾いたとき、リストラされるのは経営者ではなく、社員の方なのだ。
これからは放り出される前提で生きる必要がある。そして、いざ放り出されたとき、それでも生きていけるのか、食べていけるのか、すべてが「自己責任」に帰結していく。
自己責任の時代だから、自分の生き方を誰かに責任をもってもらうわけにいかない。自分の人生に起きる結果は、すべて自分が受け止めなければならなくなる。
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