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ソフトバンクの「ペッパー(Pepper)」=2014年7月、大阪市北区(甘利慈撮影)
感情認識ロボット“ペッパー”に規制の動き「改造型が街で悪さすると…」
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20150729-00000502-biz_san-nb
SankeiBiz 2015/7/30 10:00
人類とロボットの戦いを描く映画「ターミネーター」の最新作が今月公開され話題だが、そんな近未来に危機感を抱いてか、政府は自律移動型ロボットの運用ルールを平成30年度までに整備する方針を固めた。国内外からロボットを公募し、空港など公共施設での運用実験を通してルール作りを進めるという。背景にはあの“人気ロボット”の存在も影響しているようだ。
■ロボット、一家に一台の時代へ
あのロボットとは、もちろんターミネーターのことではなく、現実に存在し、すでに販売もされている。
その正体は、ソフトバンクが6月20日に一般向けに発売した人型ロボット「ペッパー」のことだ。本体価格19万8000円(税別)と決して安くはないが、初回販売分の1000台はわずか1分で完売。想定を上回る引き合いの多さに手応えを感じてか、同社の孫正義社長も「(量産体制を整え)少なくとも月産1000台を目指す」方針を打ち出すほどの人気ぶり。ペッパーの登場で、“ロボット一家に一台時代”は夢物語でなくなりつつあるともいわれる。
この予想外のペッパーの普及スピードに政府はかなり警戒しているのだ。付け加えて説明すれば、普及でペッパーが“改造”される機会が増え、それによる事故発生の可能性が格段に高まることに対してである。
「極端な話、障害物に当たると停止する機能もなく、時速10キロくらいでペッパーを公道で動かしたらどうなるか…ということです」と政府関係者は説明する。ペッパーはデベロッパー(開発を進める業者)向けのモデルも展開しており、関連のイベントでは独自改造されたペッパーが展示されることもあるという。「新しい技術の普及スピードに対応した社会作りをしなくてはいけない。それがうまくいかなかった典型的な例がドローンの問題だ」。どうやら、先般のドローンによる事故の多発も、こうしたルール整備を急がせる要因となったようだ。
■政府が仰天する“リアル○○”の登場
「ペッパーなんて、まだかわいい方かもしれない。世界ではとんでもないロボットが開発されている」
前述の政府関係者は熱弁する。そのロボットは、まさに“リアルトランスフォーマー”だという。
トランスフォーマーとは、乗り物などに変形する「トランスフォーマー」というロボット同士が戦う架空の近未来物語で、マンガやアニメのほか、映画化もされ世界中でヒットしている。そんな変形ロボットを現実世界に登場させようと、ロボット制御ソフトメーカーのアスラテック(東京)とブレイブロボティックス(埼玉県朝霞市)が共同で、全長約3.5メートルの変形ロボットの開発に着手し始めたのだ。
人型(ロボットモード)と車型(ビークルモード)に完全変形できるロボットで、人型の状態では二足歩行の操縦が可能で、車型の状態では人が乗って運転できるようになるという。無線を使った遠隔操縦も可能で、29年中の完成を目指している。
「このロボットに自律移動型の機能を持たせると想像するとゾッとする。単なるロボットのルールだけでなく、道路交通法など幅広い規制も必要になる」(同)と頭を抱える。
■ルール作りは国際空港での実証実験
今後、起こり得るさまざまなロボット問題にとりあえずは対処しようと政府は動き始めた。
自律移動型ロボットのルール作りに向けては、29年度に国内外から自律移動型ロボットを開発している企業・団体を公募し、30年度に成田・羽田両国際空港や日本科学未来館など先端施設がある東京・お台場地区、市街地などで実証実験を行うことから始めることになりそうだ。
この実験を通して、一般人の安全性を確保するための分析なども行い、ルール作りを進める。具体的には、ロボットの動作速度や大きさ、外装の素材などの規定や、障害物などに衝突した場合に自動停止する機能搭載の義務付けなどの規制項目の設定も検討していく方針のようだ。
現在、自律移動型ロボットの運用については詳細な規定や法律はないが、すでに一部施設などでは来館者を案内するロボットや施設内の清掃、警備・巡回を行うロボット、荷物を運搬するロボットなどが利用されている実態もある。29年度にはこうしたロボットたちが日本の空港や市街地で実際に稼働している姿が見られそうだ。
そして、そうしたロボットの運用を本格的に規制する、SF小説で描かれるような時代が到来するのは間違いない。今回のルール作りも、見方によっては「ロボットによる人類支配」を回避するための布石のように思えてくるのである。(西村利也)
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