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原油、金、通貨が一気に下落 新興国の景気を不安定化する中国の減速、アメリカの利上げ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44373
2015年07月27日(月) 真壁 昭夫「通貨とファイナンスで読む世界経済」 現代ビジネス
■中国経済の減速が世界をかき回す
足許の金融市場では、株式、原油、金、銅等の商品、新興国や資源国の通貨が下落している。株価の下落は、不安定な企業業績を意味するだろう。そして、商品市況の下落は、世界経済の低迷による需要が低下を見込んだものと考えられる。
世界経済を見回すと、新興国の景気に不透明感が鮮明化している。その背景には、中国の減速懸念が高まっていることがある。世界最大の人口を抱える中国経済の減速は、世界的な需要の落ち込みにつながる可能性がある。
もう一つ忘れてはならないポイントは、米国の利上げが近づいていることだ。金利引き上げによるドル高傾向に繋がり、資源価格や各国の不安定な株価や、対ドルでの通貨下落につながっている可能性がある。
利上げ観測が高まる中、なぜ長期金利が低下するのか
米国の利上げに対する市場の見方は、15日のイエレンFRB議長の議会証言に支えられている。この証言で、イエレン議長は明確に、年内の利上げが適切だと述べた。その発言を受けて、米金利は緩やかに上昇した。しかし、足許で米国の長期金利は低下に転じている。
金利低下の要因として、2つポイントが指摘できる。米国の企業決算の動向と、ディーラーやヘッジファンドによる国債空売りの買い戻しだ。
今のところ、米国主要企業の決算は総じて低調だ。それは、ある程度まで事前に予想されていたこともあり、あまり大きなインパクトにはなっていない。むしろ、低調な企業業績は、金利上昇を抑えるファクターになっている。
これから夏季休暇を控えて市場参加者が少なくなる中、多くのディーラーは金利上昇に備えて空売りした国債を買い戻していることだろう。足許では取引が閑散であることもあり、少額の買いであっても金利水準に影響を与えやすい。そのため、金利が低下しやすい状況になっている。
つまり、米国債の利回り低下は、市場参加者が空売りポジションを閉じ、7月下旬のFOMCの内容を見極めようとする動きが相場に影響を与えている可能性がある。
■高まりつつある9月の利上げ予想
為替相場に目を向けると、利上げが近づいているという考え方が、ドル高への期待を支えている。一般に原油などの商品はドル建てで取引される。そのため、ドルが上昇しやすい場合、原油などの資源価格は下落しやすい。
その流れに、イラン核協議の合意、中国の経済指標の下振れが加わって、資源価格が下落している。そうした動きが、ブラジルやインドネシア、オーストラリアなどの通貨の下落につながっている。
特に、新興国では通貨安が進んでいるにもかかわらず、輸出が減少している。そのため、ドル高期待の裏返しとして、新興国通貨などに対する売却圧力は高まる可能性がある。
イエレン議長はギリシャ問題や中国の株式市場の急落がある中でも年内の利上げが適切との考えを示した。今後は、FRBの考えを前提に、各市場の動きを考えることが重要になる。
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