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報酬1億超の役員が過去最多 社員との格差が拡大中〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150724-00000001-sasahi-bus_all
週刊朝日 2015年7月31日号より抜粋
業績改善している大企業が増えているという。それを裏付けるように、年間1億円を超える報酬をもらう役員は400人を超え、過去最多を更新した。金額もため息が出るほど高額だが、社員給与との格差が大きくなっているのだ。
役員報酬の高額化が進む昨今、役員と一般社員、正社員と非正規など、企業内においても「格差」がクローズアップされている。中流志向の強い日本では、賃金は薄く広く支払うべきという考え方もある。
格差ランキングで1位になったのはオリックス。宮内義彦前会長の退職金が引き上げた面はあるが、同社グループ広報部はこうコメントしている。
「一般社員の報酬体系は、管理職になるまでは一定の年功序列的要素を取り入れながら、担当する職務や職責とその成果に応じて変動する体系となっています。社員には14年度および15年度ともに、基本給および賞与の引き上げも行って還元しています」
こうした社内格差、問題になっているのは日本だけではないという。
「米国では最高経営責任者(CEO)の報酬が社員給与の何倍か開示するように義務付ける方向で議論が進んでいる。また、否決されはしましたが、スイスでも最高報酬額を従業員の最低給与の12倍までに抑えることの是非を問う国民投票が実施されるなど、企業幹部と一般従業員の報酬格差に対する目は厳しくなっています。ただ、グローバルで見れば、日本はまだ倍率が低いほうです」(組織・人事マネジメントコンサルティング会社、マーサー ジャパンのコンサルタント、野村有司氏)
最後に1億円プレーヤーの多い会社を見ると、昨年に引き続き三菱電機が23人でトップ。2位のファナックとはダブルスコアだ。しかも、昨年の18人から5人も増えている。円安効果で業績が良くなっている点が大きい。
「14年度は、所期の計画を上回る過去最高業績を達成したことから、業績連動報酬は前年度を上回る水準となっています。人格、識見及び業務・専門職経験を備えているかを総合的に勘案し、役員を選任しています」(三菱電機広報部)
同社の特徴は、内部昇格が多いこと、そして23人の1億円プレーヤーのほとんどが、200位以降の下位にランクインしていることだ。255位には7人が固まって入っている。格差が少ないと見るべきか、横並び体質と見るべきか。会社経営は結果責任だ。業績次第で見方は変わってくる。
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