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日本の優良株は買い時、企業改革に期待 貿易赤字縮小 内外金利差 低金利リスク 中国市場負のスパイラル 海外勢及び腰
http://www.asyura2.com/15/hasan99/msg/147.html
投稿者 rei 日時 2015 年 7 月 23 日 18:19:41: tW6yLih8JvEfw
 


日本の優良株は買い時、企業改革に期待
2015 年 7 月 21 日 07:20 JST
• 企業改革の進展が追い風
 日本人の肥満率はわずか3.6%と、米国人の35.3%と比較してはるかに健康的である。しかし企業となると話は別であり、2010年における日経平均株価構成銘柄の営業利益率はわずか5%と、S&P500指数構成銘柄の14%超を大幅に下回っていた。しかし、企業改革の進展とともに状況は改善しており、それに伴う株式のリターンも期待できる。
• 2桁台のリターンが継続する可能性
 日本企業の無駄のレベルはショッキングなものである。例えば、ソニーの1年間の販売管理費と研究開発費は過去20年間の利益の合計を上回っており、時価総額で同社の20倍以上のアップルよりも多い。しかし、昨年以降、同社は不採算事業からの撤退、コスト削減を進めている。今年は黒字転換が期待されており、利益予想も引き上げられている。同社の株価は1年間で2倍以上になっている。そして、これはソニーだけではない。日経平均構成銘柄の営業利益率は昨年2%ポイント向上して7%になっており、今年は8%に達すると予想されている。これでも米国の約半分であり、改善の余地が大きく残されている。米国、欧州の利益予想が引き下げられているのに対して、日本企業の利益予想は引き上げられている。これは単に円安による輸出増の効果だけではない。安倍政権の進める企業制度改革、投資家、同業他社の圧力によって、日本企業は不採算事業の切り捨て、取締役会の多様化、現金の活用(配当や自社株買い戻し)を迫られている。

http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-JL689_0720_B_NS_20150720022546.jpg
 年初来での日経平均のリターンは19%であり、S&P500指数の4%を上回っている。日経平均構成銘柄の予想株価収益率(PER)は約20倍と、S&P500指数の約18倍を上回っているが、これは日本企業の増益のペースが米国企業を上回っているためである。直近の予想では、2015年の日経平均構成銘柄の利益は2年前の水準を45%上回ると期待されている。これに対して米国は8%増。日本企業の利益率が米国企業に追いつくことは当面は考えられないが、フランス企業の水準に追いつくだけでも、日経平均構成銘柄の利益は現在の水準を45%上回ることになる。
 企業改革はまだ始まったばかりである。昨年KPMGと英国の勅許公認会計士会(ACCA)が実施したコーポレート・ガバナンス調査では日本は25カ国中21位のランキングであった。しかし、改革には確固とした勢いがあり、当面それが衰えるようにはみえない。世界経済が減速する中で、日本の企業セクターは今後数年間にわたって新興国なみの利益成長を示す潜在性がある。これに伴い、株式市場も2桁台のリターンが続く可能性がある。投資家は、単純な改革によって急速な利益上昇の可能性があり、またそのような改革が進められているか、迫っている兆しのある日本企業の株を検討すべきである。例としては、日立製作所、NTT、トヨタ自動車などがある。

http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-JL690_0720_B_NS_20150720022914.jpg

• 日立製作所、三菱重工業
 日立製作所には、売り上げの増加がなくても今後4年間で利益倍増の潜在性がある。同社はGEやシーメンスに似た巨大コングロマリットだが、今後4四半期の利益をベースとした予想PERは10.5倍で、GEに対して40%、シーメンスに対して25%の割安となっている。これには日立の利益率がGEの半分であるという理由もあるが、日立の利益率はコスト削減を背景に近年は着実に上昇している。同社が今期1000億円のコスト削減目標を達成したとすると、直近5期でのコスト削減額は4200億円になる。ちなみに同社の前年度の親会社株主に帰属する当期利益は2413億円である。経営陣は年内に新たな5カ年計画を発表するとみられているが、まだ大きなコスト削減の余地がある。前年度の日立の売上高はGEの約半分であるが、従業員数は日立の方が1万8000人多い。同社では一部製造拠点の海外移転、部門統合などを進めているが、現在のペースで改善が持続すれば、毎年1%ポイントの営業利益率向上の可能性があり、4年以内に純利益は5000億円に達する可能性がある。GEとの利益率の差が縮小すれば、株価のバリュエーション格差も縮小するとみられる。
 昨年、発電所事業で日立と提携した三菱重工業も同様に急速な利益成長の可能性がある。同社では、リチウムイオン電池事業の売却など不採算事業からの撤退を進めている。昨年度の営業利益は前年比44%増の2960億円と、3カ年計画の目標である2500億円を上回った。新たな3カ年計画では営業利益の52%増、自己資本利益率(ROE)10%以上が目標となっている(昨年度は6.5%)。比較すると、ボーイングは、今後3年間で28%の営業利益増を予想している。ボーイングのPERは17倍、三菱重工は16倍である。
• NTT、三菱UFJフィナンシャル・グループ
 ジャナス・インターナショナル・エクイティ・ファンドの共同マネジャーであるジュリアン・マクマナス氏によると、NTTには「想像できる最も簡単なコスト削減の機会」が存在する。同社の売上高はベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)を大幅に下回っているにもかかわらず、従業員数はベライゾンを上回っている。同社の従業員の年齢分布では60歳を超えた点に大きなピークがあり、今後はこれらの従業員の引退に伴うコストの減少が期待できる。このコスト削減分は自社株買い戻しや海外事業の拡大に投じることが可能である。経営陣は3年以内に1株当たり利益(EPS)を今年の3月期と比較して48%増加させることを目標としている。一方、同期間におけるベライゾンの利益成長率は20%と予想されている。
 三菱UFJフィナンシャル・グループの株価は1株当たり有形純資産を12%下回っている。比較すると、JPモルガン・チェースでは株価が有形純資産を59%上回っている。他の邦銀と同様に、同行も巨額の日本株のポートフォリオを有しているが、持ち合い株縮小の圧力がかかっている。三菱UFJが今後10年間で保有する国内株式を売却したとすると、毎年解放される資本は利益の20%以上、同行の時価総額の5.6%に達する。この一部は自社株買い戻しに投じることができるが、これは株価が有形純資産を下回っている銘柄では特に株主にとって有利な施策である。株価は年初来で既に32%上昇しているが、依然として割安であるようにみえる。
• トヨタ自動車
 オークマーク・インターナショナル・ファンドの共同マネジャーであるデービッド・ヘロー氏によると、品質の低下や米国の競合に対するシェアの低下など、過去10年間におけるトヨタ自動車の問題の一因は同社の肥大した、社内役員で固められた取締役会にある。同社では取締役会の人数を半分以下にし、2013年には初の社外取締役を選任している。同社では5年をかけて生産システムの見直しを行い、今年にはコスト削減のために部品とプラットフォームを共通化した新車投入を開始する。また、最近発表したメキシコのカローラ工場建設など、低コスト国への生産拠点の一段の移転にも意欲を示している。今期のフリーキャッシュフローは70億ドル以上増加し、180億ドルになるとみられているが、これは時価総額の8%に近い水準である。年末時点での正味現金保有高は時価総額の3分の1に達している可能性がある。ヘロー氏は同社がこの半分を増配と自社株買い戻しに投じることを望んでいる。同社の予想PERは10.3倍、配当利回りは2%をわずかに上回る水準である。
• その他の銘柄
 他にも企業改革の継続の恩恵を受ける可能性のある多くの銘柄が存在する。他の企業よりも改革の圧力を強く受けると思われる企業を探すのも銘柄発見の一つの方法である。例えば、ゴールドマン・サックスでは最近、正味現金保有高と外国人保有比率が高く、増配の圧力がかかるとみられる銘柄のスクリーニングを行っている。それらの銘柄にはコナミ、ファナックなどがある。ROEが5%未満の会社にも機関投資家や株主総会での議決に影響力を行使するアドバイザリー・サービスの圧力が加わりやすい。この候補には第一生命保険、任天堂が含まれる。企業規模だけではなくROE、営業利益、コーポレート・ガバナンスなどの要素も加味して構成企業が決定される、企業の肥満度テストともみることのできるJPX日経インデックス400への採用目前の銘柄もある。ゴールドマンによると、オリンパス、NECなどがそれに該当する。また、日本株全般へのエクスポージャーを得るには、iシェアーズMSCIジャパン、為替ヘッジ付きのウィズダムツリー・ジャパン・ヘッジド・エクイティ・ファンドなどの上場投資信託(ETF)がある。
 日本企業のスリム化は投資家にとって大きな機会となる。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAAahUKEwj7xf_-0fDGAhWl5qYKHdSVC88&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10787481133009453485304581119381892398872&ei=touwVfuSOKXNmwXUq674DA&usg=AFQjCNGra3BJq-X3eTZofdCfNMxG5Nd1mw&bvm=bv.98476267,d.dGY

6月の貿易赤字が縮小、自動車など輸出堅調−原油下落一服
2015/07/23 11:52 JST

  (ブルームバーグ):輸出から輸入を差し引いた6月の貿易収支 の赤字額が前月に比べ縮小した。輸出は欧米向けの自動車を中心に堅調な伸びを示した一方で、原油価格の下落が一服し輸入の減少幅も縮小した。

財務省が23日発表した貿易統計によると、貿易赤字額は690億円で、赤字は3カ月連続となった。前月は2172億円の赤字(修正値)。ブルームバーグのエコノミスト調査による貿易収支の予想中央値は458億円の黒字だった。うち輸出は9.5%増の6兆5057億円と10カ月連続で増加。輸入は2.9%減の6兆5748億円と6カ月連続で減少した。

輸出の主な増加品目は自動車が16.9%増、半導体等電子部品が14.9%増など。地域別では米国向けが17.6%増、欧州連合(EU)向けが10.8%増だった。中国向けは5.9%増と4カ月連続で増加したものの、自動車は15.8%減と8カ月連続で減少している。

輸入は原粗油が36.7%減と11カ月連続で減少したほか、液化天然ガスが37.3%減、石油製品が30.1%減とマイナスに寄与したが、全体の減少幅は市場予想の4.3%減を下回った。原油価格は1バレル=63.9ドルと前月の59.2ドルに比べて約8%上昇した。 

みずほ証券の末広徹シニアマーケットエコノミストは発表後のリポートで、輸入について「4月の原油価格反発で原油安の価格押し下げ効果が弱まっている」と指摘。先行きについては、輸出の数量指数が0.0%にとどまっていることから「足元で再び原油安が進んでいるが、貿易収支の黒字定着は難しい」とみている。

同時に発表した2015年上半期の貿易統計(速報)によると、貿易収支は1兆7251億円の赤字と9期連続の赤字となった。原油安によって輸入額が大幅に減少したことから、赤字幅は前年同期比で77.4%縮小した。輸出は7.9%増の37兆8080億円と5期連続で増加。輸入は7.4%減の39兆5330億円と11期ぶりに減少した。

関連ニュースと情報:
5月の貿易収支は2カ月連続で赤字−輸出の伸び悩み続く (1)
4月の貿易収支は2カ月ぶり赤字−春節の影響剥落、黒字は一時的 (1)
貿易収支2年9カ月ぶり黒字、輸出が「リーマン」以来の水準回復 (1)

記事についての記者への問い合わせ先:東京 下土井京子 kshimodoi@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Brett Miller bmiller30@bloomberg.net 淡路毅, 谷合謙三
更新日時: 2015/07/23 11:52 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NRTVY36JTSEC01.html

http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_eco_bop-balance

http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2015072300148&j4

貿易赤字、1兆7251億円=3年半ぶり低水準−15年上期・財務省
 財務省が23日発表した2015年上半期(1〜6月)の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は1兆7251億円の赤字だった。半期ベースでは9期連続の赤字だが、赤字幅は前年同期比77.4%減となり、11年下半期の1兆6015億円以来、3年半ぶりの低水準にとどまった。
 円相場が対ドルで前年同期から16.8%下落するなど円安が進み、外貨建て輸出の円換算額が押し上げられた。原油価格が円建てで約4割、ドル建てで約5割下落したことを受けた原粗油輸入の減少も赤字縮小に寄与した。
 輸出額は、7.9%増の37兆8080億円。海外経済が緩やかに回復し、自動車や半導体など電子部品が好調だった。一方、輸入額は7.4%減の39兆5330億円。昨年4月の環境税(石油石炭税)増税を控えた駆け込み需要の反動減もあり、原粗油が42.5%減、液化天然ガス(LNG)が19.6%減だった。(2015/07/23-11:24)
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米利上げ時期見据えた調整へ=いちよしアセットマネジメント執行役員秋野充成氏


 
6月の貿易赤字が縮小、自動車など輸出堅調−原油下落一服
2015/07/23 11:52 JST

  (ブルームバーグ):輸出から輸入を差し引いた6月の貿易収支 の赤字額が前月に比べ縮小した。輸出は欧米向けの自動車を中心に堅調な伸びを示した一方で、原油価格の下落が一服し輸入の減少幅も縮小した。

財務省が23日発表した貿易統計によると、貿易赤字額は690億円で、赤字は3カ月連続となった。前月は2172億円の赤字(修正値)。ブルームバーグのエコノミスト調査による貿易収支の予想中央値は458億円の黒字だった。うち輸出は9.5%増の6兆5057億円と10カ月連続で増加。輸入は2.9%減の6兆5748億円と6カ月連続で減少した。

輸出の主な増加品目は自動車が16.9%増、半導体等電子部品が14.9%増など。地域別では米国向けが17.6%増、欧州連合(EU)向けが10.8%増だった。中国向けは5.9%増と4カ月連続で増加したものの、自動車は15.8%減と8カ月連続で減少している。

輸入は原粗油が36.7%減と11カ月連続で減少したほか、液化天然ガスが37.3%減、石油製品が30.1%減とマイナスに寄与したが、全体の減少幅は市場予想の4.3%減を下回った。原油価格は1バレル=63.9ドルと前月の59.2ドルに比べて約8%上昇した。 

みずほ証券の末広徹シニアマーケットエコノミストは発表後のリポートで、輸入について「4月の原油価格反発で原油安の価格押し下げ効果が弱まっている」と指摘。先行きについては、輸出の数量指数が0.0%にとどまっていることから「足元で再び原油安が進んでいるが、貿易収支の黒字定着は難しい」とみている。

同時に発表した2015年上半期の貿易統計(速報)によると、貿易収支は1兆7251億円の赤字と9期連続の赤字となった。原油安によって輸入額が大幅に減少したことから、赤字幅は前年同期比で77.4%縮小した。輸出は7.9%増の37兆8080億円と5期連続で増加。輸入は7.4%減の39兆5330億円と11期ぶりに減少した。

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記事についての記者への問い合わせ先:東京 下土井京子 kshimodoi@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Brett Miller bmiller30@bloomberg.net 淡路毅, 谷合謙三
更新日時: 2015/07/23 11:52 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NRTVY36JTSEC01.html
http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_eco_bop-balance


超長期債が上昇、オペで需給の良さ確認−30年利回り3カ月ぶり低水準
2015/07/23 13:36 JST

  (ブルームバーグ):債券市場では超長期債相場が上昇している。日本銀行が実施した長期国債買い入れオペで需給の良好さが示されたことなどを背景に買いが優勢となっている。新発30年債利回りは約3カ月半ぶりの低水準まで達した。

23日の現物債市場で長期金利 の指標となる新発10年物国債の339回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.415%で開始し、午前は同水準で推移。午後は0.41%と、前日に付けた8日以来の水準で取引されている。

30年物の47回債利回りは午前は0.5bp高い1.40%で推移してたが、午後に入ると水準を切り下げ、一時は1.385%と新発債としては5月1日以来の低水準を付けた。その後は1.39%。新発20年物の153回債利回りは0.5bp高い1.165%だったのが、午後は1.16%で推移している。

長期国債先物市場で、中心限月9月物 は午後の取引開始後に水準を切り上げ、一時は前日比1銭高の147円52銭を付けた。午前は下落して始まり、147円42銭まで下げたが、その後は横ばいの147円51銭まで戻す場面があった。

野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、朝方の債券相場は10年債利回り0.4%割れが意識されて伸び悩んだと指摘。「もっとも、月末にかけて需給が良くなるとの見方から超長期債を中心に値を戻し、先物も戻り歩調。日銀の国債買い入れオペは応札倍率が低下し、売る人が少なかった感じで、若干良い結果だった」と話した。

日銀が実施した長期国債買い入れオペ4本の結果(総額1.18兆円)によると、残存期間1年超3年以下、3年超5年以下、10年超25年以下、25年超のいずれも応札倍率が前回から低下した。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 山中英典 h.y@bloomberg.net;東京 池田祐美 yikeda4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 山中英典, 青木 勝
更新日時: 2015/07/23 13:36 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NRVPRB6JIJUV01.html


海外勢が心変わり、内外金利差で日本の超長期国債への投資意欲減退
2015/07/23 13:43 JST

  (ブルームバーグ):海外投資家にとって、日本の超長期国債は魅力が薄れつつあるようだ。米欧で期間が長めの金利が上昇する中、異次元緩和を続ける日本銀行の姿勢が揺るがないことで日本の金利は上がりにくいためだ。

日本証券業協会の統計によると、外国人は日本の超長期国債を6月に、2008年11月以来の高水準となる2844億円売り越した。30年物国債利回り は最近3カ月間の上昇幅が12ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)程度と、米国債 の40bp台やドイツ国債 の90bp台に比べて小さくなっており、新規投資の対象としての魅力が見いだせなくなっている。

2%の物価目標に向け必要が生じたら追加措置を講じるとする方針を堅持している日銀に対して、米連邦準備制度理事会(FRB)は年内の利上げを模索しているほか、欧州中央銀行(ECB)は量的緩和に伴う一定の相場変動は避けられないと警告している。ギリシャの債務危機や中国 株の急落を受けた投資家のリスク回避ムードが薄れ、米独金利は混乱前の上昇軌道に復帰しつつある。

SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、米欧金利の上昇を受けて海外勢から見た日本国債の魅力は低下しており、「投資意欲がかなり後退している」と指摘。特に日独の長期・超長期金利差が逆転したことで「欧州系の手があまり見えなくなっている」と言う。

財務省が22日に実施した20年利付国債の入札は国内銀行の需要などで好調な結果となった。日米 の同年限の金利差は1月末の95bpから先月下旬に178bpまで拡大。日独では、4月に日本が83bp上回っていたが、現在は逆に下回っている。

イエレン、ドラギ発言

ブルームバーグの先進国ソブリン債指数 は5月から下落基調が続いている。昨年8月に114.9と約1年8カ月ぶりの水準まで上昇したが、先月5日には11年2月以来の低水準となる104.2を付けた。

FRBのイエレン議長は5月6日、債券利回りは初回の利上げ をきっかけに「急激に上昇する」恐れがあると指摘。それから1カ月が過ぎた6月11日には、米10年国債利回り が約半年ぶりとなる2.5%台に迫った。

デフレ回避を目指し、国債を含めた資産を少なくとも約1.1兆ユーロ相当購入するプログラムを進めているECBのドラギ総裁は、イエレン発言から約1週間後の講演で、インフレが持続的に上向くまで続けると指摘。先月3日には市場はボラティリティの高い局面に順応する必要があると述べた。

独10年国債 利回りはECBが量的緩和プログラムを開始してから1カ月後の4月に0.049%と過去最低を記録したが、同月下旬からは上昇基調を強め、6月10日には1%を突破した。

財務省の地域別統計によると、5月の中長期債の売買動向は、欧州からの売り越しが2736億円と最大。ヘッジファンドなどの拠点の1つとされるケイマン諸島が1479億円で続いた。米国は2717億円の買い越しだった。

UBS証券の井川雄亮デスクストラテジストは「海外勢が超長期債を買わなくなったのは、独金利の上昇により、日本に資金の一部をシフトする必要がなくなってきたのが大きい」と話す。

金利リスク圧縮

日銀は2%の物価目標を達成するため、マネタリーベース を積み増す「量的・質的金融緩和」を実施している。昨年10月末の追加緩和からの長期国債買い入れ額は年率で政府の15年度市中発行額に対し、最大9割超に及ぶ見通しだ。

黒田東彦日銀総裁は15日の会見で、インフレ率が目標の2%程度に達する時期は、原油価格の緩やかな上昇を前提にすれば16年度前半ごろになると述べた。仮に原油価格が大きく変動して物価上昇率や物価上昇期待に大きな影響を与え、物価の基調に変化を来す場合には、「必要に応じて政策を調整する」との方針もあらためて示した。

長期金利の指標となる新発10年物国債利回り は13年5月に付けた1%を黒田総裁就任以降のピークとして水準を下げてきた。今年1月は0.195%と過去最低を記録。その後は戻しても0.5%台にとどまっており利回りは低位安定の状態が続いている。

海外勢の中長期債 の買越額は昨年度に10.4兆円とデータでさかのぼれる05年以降で最高を記録。日銀の統計では、海外勢による国債・財融債の保有残高は3月末に過去最高の43.2兆円に膨らんでいた。

しかし、米欧金利の上昇が進んだ5月から売り越しに転じ、6月は1兆677億円と13年3月以来の大きさとなった。週ベースの動向では、6月21−27日の週に1兆3864億円と米証券ベアー・スターンズ の実質破綻を受けた08年3月以来の売越額を記録 。ただ、ギリシャがユーロ圏を離脱する恐れや中国株の急落で投資家のリスク回避が進んだ7月5−11日には一転、約3カ月ぶり高水準の9742億円を買い越した。

みずほ証券の末広徹マーケットエコノミストは、海外勢は米欧金利の上昇を受けて「金利のリスクを少し落とす」方針だったとみる。ギリシャ債務危機が6月下旬に一段と深刻化する前は「日本国債のデュレーションリスクも落とす方向に動いていた」と指摘。残存年限が長い債券を減らしても、資金を「いきなり日本から逃避させるのでなく、いったん短いゾーンに移したようだ」と言う。 

関連ニュースと情報:UBSは2年半ぶり高金利、メリルは過去最低−黒田緩和3周年を予想

日本の国債投資家に朗報、年金界のクジラGPIFの売り圧力は低下か

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記事に関する記者への問い合わせ先:東京 野沢茂樹 snozawa1@bloomberg.net;東京 Chikako Mogi cmogi@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 崎浜秀磨, 青木勝, 山中英典
更新日時: 2015/07/23 13:43 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NRWS106K50Y101.html


欧州銀行業界に忍び寄る低金利のリスク=SRB委員長
By VIKTORIA DENDRINOU AND MADELEINE NISSEN
2015 年 7 月 23 日 11:49 JST

単一破綻処理委員会のケーニヒ委員長(3月) PHOTO: EUROPEAN PRESSPHOTO AGENCY
 【ブリュッセル】欧州連合(EU)が新たに設置した銀行破綻処理機関である単一破綻処理委員会(SRB)のケーニヒ委員長は、低金利が欧州の銀行収益を脅かし、監督当局の懸念材料になっていると指摘した。

 ウォール・ストリート・ジャーナルの取材に応じたケーニヒ委員長は「収入について多くを行えないならば、費用を見直さざるを得ない」と述べ、現在の低金利は欧州銀行業界にとって「忍び寄るリスク」となっており、銀行は合併や支店閉鎖により低い収益力に対処することになるだろうと話した。

 世界各地の中央銀行は、世界的な金融危機への対応と弱い経済成長を押し上げるために、金利を歴史的低水準に押し下げてきた。だが、そうした低金利で、銀行の貸出金利と預金金利の差にあたる利ざやが縮小し、銀行の収益を圧迫している。一方、与信など従来の銀行商品と同時にクラウドファンディング(インターネットなどを通じた資金調達手法)や資産運用サービスも提供する、金融技術の新規事業が増えてきたため、銀行業界は新たな競争にも直面している。

 ドイツの連邦金融監督庁(BaFin)長官から今年3月にSRB委員長に就任したケーニヒ委員長は、「競争が激しい。銀行の収益力が心配だ」と語った。

 SRBは単一破綻処理機構(SRM)の一部で、2016年からはユーロ圏の大手銀行130行が問題を抱えた場合に、解散させるか再建するかの判断に責任を持つ。また、6000程度の金融機関に対し、必要に応じて介入する権限を持つ。

 欧州の金融システムはまだ弱々しいが、ケーニヒ委員長は監督当局の権限が強まっていることが、金融危機以前と比べた場合の大きな改善点の一つだとみている。

 「何が役に立つかと言えば、ある銀行が現行の構造では解散や再建する上でほとんど克服できないような障害を抱えているとSRBが判断した場合には、その構造改革を命じることができる点だ。経営陣は構造を変える行動をとることができるし、大抵はそうするだろう」とケーニヒ委員長は語った。

 各銀行はすでに構造改革に熱心に取り組んでいる。大手銀行はいま、電子化への取り組みを一段と強化し、オンラインおよびモバイルの基盤整備に巨額の投資を行っている。モバイル・バンキングの必要性に数年前から対処した競合相手に追いつこうと努力している金融機関が数多くある。

 EU加盟諸国は、破綻銀行の株主と債権者に損失を負担させるように国内法を14年末までに改正しなければならないが、多くの国がまだ法改正を終えていない。新たな法律は16年に施行する予定だが、各国がこの重要な法律を承認したかどうかについてもケーニヒ委員長は注目している。このいわゆる「銀行再生破綻処理指令」と呼ばれる法律を各国が承認したかどうかは、SRBが銀行を破綻処理する際の重要な手段なので、大きな懸念材料だと語った。

 ケーニヒ委員長は、個別行が解散と再建計画の下書きを行うことも重要だと指摘し、「まだ全ての銀行が作業しているわけではない。ドイツは先行している国の一つだ」と話した。どこが遅れているかは特に示さなかった。

 もう一つの問題は、情報技術が時代遅れな点だと言う。委員長は、各銀行は合併で大きくなり、見た目は良くなったが、欠点が隠されている、と指摘した。一部ではまだ80年代の水準にある技術を更新するために、巨額な投資が求められていると述べた。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAAahUKEwiIn8HEz_DGAhVCJaYKHS_iDmA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10777827119304873821304581125162255482064&ei=I4mwVciBGMLKmAWvxLuABg&usg=AFQjCNE6pikon1tWtXbyyXmXkUXx-QctBg&bvm=bv.98476267,d.dGY


金利上昇で恩恵を受ける銀行株に注目=ベッセマーCIO

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レベッカ・パターソン氏 PHOTO: AXEL DUPEUX FOR BARRON'S
By LAWRENCE C. STRAUSS
2015 年 7 月 21 日 13:07 JST
 ? 異色の経歴を持つ資産運用会社のCIO

 大学でジャーナリズムを専攻した元新聞記者のレベッカ・パターソン氏は、JPモルガン・アセット・マネジメントのチーフ市場ストラテジストを経て、資産運用会社ベッセマー・トラストの最高投資責任者(CIO)となった。記者時代に「物事を素早く処理し、ニュースをノイズから切り分け、コンテクストを理解する」スキルを学んだというパターソン氏の下、超富裕層を主なターゲットに570億ドルを運用する同社は、株式70%に債券30%というバランス型グロースモデルにより、2012年8月から今年6月末までの期間で年率9.4%のリターンを記録している。

 本誌:米国経済の健全度は?

 パターソン氏:景気拡大期の終盤に入っているとはいえ、明らかにまだ拡大している。拡大期は、特に終盤になって米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締めを始めると、一定のことが起きる可能性が高くなる。なので、そこに注目したくなる。われわれはここ数年、FRBの金融引き締めを見込んで米ドルをロングしてきた。最近は金利上昇で恩恵を受ける米銀をオーバーウエートとしている。その背景には消費と貸し出しの改善もある。一方で、価値を見いだせなくなった債券をアンダーウエートとしている。

 Q:この拡大はいつまで続くと思うか?

 A:現代では、米国の景気拡大期間は10年が最長で、平均すると6年から8年の間。今年は6年目なので、統計的には次の景気後退が近づきつつある。ただ、今回は平均より長くなる可能性が高い。一つには、2008〜2009年の危機が非常に深刻で、その後の回復が緩やかだったためだ。それから、インフレ圧力に欠けるためでもある。われわれはインフレ率について幅広い情報を与えてくれる賃金と、企業利益率を注視している。これらの要因は、株式のウエートを減らし始める時期について、われわれの見方に影響を及ぼすことになる。

 ? 懸念が相場を下支え

 Q:「懸念の壁」ができているにもかかわらず株式をオーバーウエートとするのはなぜか?

 A:懸念の壁の存在は、私が今なお株式を選好する理由の一つだ。人々は心配のあまり株式を保有しなくなっている。市場は過熱していない。だからと言って、持続的な売りが起きないというわけではないが、誰もが取引に参加しているわけではない状況では、売りは持続しづらくなる。2009年に金融危機が終わってから、ミューチュアルファンドへの資金流入のおよそ3分の2が債券ファンドに流れ、株式ファンドに入ったのは3分の1にとどまった。今年は年初来で、米国株ミューチュアルファンドは約400億ドルの純資金流出となっている。さらに、世界はキャッシュであふれている。FRBが利上げを開始するとしても、非常に緩やかなものになるだろう。それと同時に、欧州中央銀行(ECB)と日銀は量的緩和を積極的に進めている。

 Q:それ以外で株式に自信を持っている理由は?

 A:相場が過去最高値に近づいて多くの投資家が神経質になっているが、私に言わせれば株価指数の水準は、基底を成すバリュエーションほど重要ではない。それに基づけば、米国株の相場は過去の平均より若干高い程度にすぎない。今を1999年や2000年と比べる人が多いが、2000年3月はS&P500指数の時価総額上位5社の予想株価収益率(PER)が平均60倍前後だった。これに対し、最近は15倍程度であり、限られた上位銘柄に偏重した相場にはなっていない。マクロ的な背景を見ても、まだ拡大モードであり、各国中銀は積極的に流動性を供給している。

 Q:新興国市場をアンダーウエートとしているのはなぜか?

 A:新興国市場をひとくくりにはできない。中国については、今年の経済成長鈍化を乗り切ると予想し、経済成長率の急激な落ち込みは心配していない。ただ、ブラジルやチリといったコモディティー輸出国の一部にとっては、穏やかながら逆風となる。また、ドル高と米国の利上げも、経常赤字が大きい国を中心に逆風になっている。ドル高は自国通貨安を通してインフレを招く。中銀は金融を引き締めざるを得なくなり、経済成長は抑制される。すると資金は流出し、自国通貨がさらに安くなるという悪循環が生まれる。ブラジルは景気後退から脱出しようと躍起になっているが、利上げを続けて政策金利は約14%になった。利上げは恐らく再び実施されるだろう。多くの新興国市場では、バリュエーションが魅力的になるとともに、いずれかの時点で買いの好機が訪れるだろうが、そのために必要な経済の成長促進要因は短期的には見当たらない。

 ? 推奨銘柄

 Q:銀行をオーバーウエートとしているのはなぜか?

 A:FRBの金融引き締めサイクルは銀行セクター全体の純金利マージンを確実に押し上げる。これは株価に完全には織り込まれていない。と同時に、金利は消費や事業を損なうほどには上がっていない。雇用が増え、企業業績が良くなっているサイクルの現時点では、貸し出しはさらに増えると予想する。そして最初の利上げが実施されると、企業買収や住宅購入について様子見をしていた企業や家計が、「借り入れコストがこれ以上上がる前に」と考えて動き出す。今年はM&A(合併・買収)が非常に堅調で、銀行を助けているが、この傾向は今後も続くと予想する。そういった観点から、弊社のポートフォリオマネジャーの一人は大手地方銀行のキーコープ(KEY)を選好している。同行はコスト管理という面でも非常に優れている。

 Q:それ以外に有望な金融関連の銘柄は?

 A:マスターカード(MA)を選好している。短期的には、米国消費の改善が好材料。長期的には、新興国経済をはじめとして現金を使わない決済が世界的に増えることが下支えになるとみている。

 Q:エネルギーセクターに対する見方は?

 A:約1年半、アンダーウエートとしている。原油価格の予想は極めて難しい。優秀なエコノミストをそろえた国際通貨基金(IMF)やFRBが予想しようとさえせず、先物カーブを使っているだけなのだから、われわれに予想できるわけがない。供給過多の懸念が残っているだけに、アウダーウエートの大幅な見直しは難しかった。その一方で、ポートフォリオ保護のため、原油価格が予想より急速に上がった場合に恩恵を受ける銘柄を保有している。その一つが、エンジニアリングや建設などへのエクスポージャーを持つフルーア(FLR)だ。


KEY $15.17
MA 95.82

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 Q:最後に、ギリシャ危機をどの程度懸念しているか?

 A:ギリシャよりも、世界1位と2位の経済大国である米国と中国への関心の方がはるかに大きい。ギリシャで起きていることは人道的な観点では劇的であり、非常に悲しいことだが、経済的には恐らくノイズにすぎない。米国の消費が好調を維持し、中国が株式市場と経済成長を安定させることができれば、それによるプラスはギリシャがもたらし得るマイナスよりはるかに大きいだろう。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAAahUKEwiQztqd0fDGAhXjLaYKHZTSDXE&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10941096811911123634004581121130919331912&ei=6oqwVZCxNuPbmAWUpbeIBw&usg=AFQjCNEPWLXtSQk3NH7TsWbbK1O2OC901w&bvm=bv.98476267,d.dGY

日本の優良株は買い時、企業改革に期待

日本の優良株は買い時 PHOTO: GARY CONNER/GETTY IMAGES
2015 年 7 月 21 日 07:20 JST
? 企業改革の進展が追い風

 日本人の肥満率はわずか3.6%と、米国人の35.3%と比較してはるかに健康的である。しかし企業となると話は別であり、2010年における日経平均株価構成銘柄の営業利益率はわずか5%と、S&P500指数構成銘柄の14%超を大幅に下回っていた。しかし、企業改革の進展とともに状況は改善しており、それに伴う株式のリターンも期待できる。

? 2桁台のリターンが継続する可能性

 日本企業の無駄のレベルはショッキングなものである。例えば、ソニーの1年間の販売管理費と研究開発費は過去20年間の利益の合計を上回っており、時価総額で同社の20倍以上のアップルよりも多い。しかし、昨年以降、同社は不採算事業からの撤退、コスト削減を進めている。今年は黒字転換が期待されており、利益予想も引き上げられている。同社の株価は1年間で2倍以上になっている。そして、これはソニーだけではない。日経平均構成銘柄の営業利益率は昨年2%ポイント向上して7%になっており、今年は8%に達すると予想されている。これでも米国の約半分であり、改善の余地が大きく残されている。米国、欧州の利益予想が引き下げられているのに対して、日本企業の利益予想は引き上げられている。これは単に円安による輸出増の効果だけではない。安倍政権の進める企業制度改革、投資家、同業他社の圧力によって、日本企業は不採算事業の切り捨て、取締役会の多様化、現金の活用(配当や自社株買い戻し)を迫られている。

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 年初来での日経平均のリターンは19%であり、S&P500指数の4%を上回っている。日経平均構成銘柄の予想株価収益率(PER)は約20倍と、S&P500指数の約18倍を上回っているが、これは日本企業の増益のペースが米国企業を上回っているためである。直近の予想では、2015年の日経平均構成銘柄の利益は2年前の水準を45%上回ると期待されている。これに対して米国は8%増。日本企業の利益率が米国企業に追いつくことは当面は考えられないが、フランス企業の水準に追いつくだけでも、日経平均構成銘柄の利益は現在の水準を45%上回ることになる。

 企業改革はまだ始まったばかりである。昨年KPMGと英国の勅許公認会計士会(ACCA)が実施したコーポレート・ガバナンス調査では日本は25カ国中21位のランキングであった。しかし、改革には確固とした勢いがあり、当面それが衰えるようにはみえない。世界経済が減速する中で、日本の企業セクターは今後数年間にわたって新興国なみの利益成長を示す潜在性がある。これに伴い、株式市場も2桁台のリターンが続く可能性がある。投資家は、単純な改革によって急速な利益上昇の可能性があり、またそのような改革が進められているか、迫っている兆しのある日本企業の株を検討すべきである。例としては、日立製作所、NTT、トヨタ自動車などがある。

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? 日立製作所、三菱重工業

 日立製作所には、売り上げの増加がなくても今後4年間で利益倍増の潜在性がある。同社はGEやシーメンスに似た巨大コングロマリットだが、今後4四半期の利益をベースとした予想PERは10.5倍で、GEに対して40%、シーメンスに対して25%の割安となっている。これには日立の利益率がGEの半分であるという理由もあるが、日立の利益率はコスト削減を背景に近年は着実に上昇している。同社が今期1000億円のコスト削減目標を達成したとすると、直近5期でのコスト削減額は4200億円になる。ちなみに同社の前年度の親会社株主に帰属する当期利益は2413億円である。経営陣は年内に新たな5カ年計画を発表するとみられているが、まだ大きなコスト削減の余地がある。前年度の日立の売上高はGEの約半分であるが、従業員数は日立の方が1万8000人多い。同社では一部製造拠点の海外移転、部門統合などを進めているが、現在のペースで改善が持続すれば、毎年1%ポイントの営業利益率向上の可能性があり、4年以内に純利益は5000億円に達する可能性がある。GEとの利益率の差が縮小すれば、株価のバリュエーション格差も縮小するとみられる。

 昨年、発電所事業で日立と提携した三菱重工業も同様に急速な利益成長の可能性がある。同社では、リチウムイオン電池事業の売却など不採算事業からの撤退を進めている。昨年度の営業利益は前年比44%増の2960億円と、3カ年計画の目標である2500億円を上回った。新たな3カ年計画では営業利益の52%増、自己資本利益率(ROE)10%以上が目標となっている(昨年度は6.5%)。比較すると、ボーイングは、今後3年間で28%の営業利益増を予想している。ボーイングのPERは17倍、三菱重工は16倍である。

? NTT、三菱UFJフィナンシャル・グループ

 ジャナス・インターナショナル・エクイティ・ファンドの共同マネジャーであるジュリアン・マクマナス氏によると、NTTには「想像できる最も簡単なコスト削減の機会」が存在する。同社の売上高はベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)を大幅に下回っているにもかかわらず、従業員数はベライゾンを上回っている。同社の従業員の年齢分布では60歳を超えた点に大きなピークがあり、今後はこれらの従業員の引退に伴うコストの減少が期待できる。このコスト削減分は自社株買い戻しや海外事業の拡大に投じることが可能である。経営陣は3年以内に1株当たり利益(EPS)を今年の3月期と比較して48%増加させることを目標としている。一方、同期間におけるベライゾンの利益成長率は20%と予想されている。

 三菱UFJフィナンシャル・グループの株価は1株当たり有形純資産を12%下回っている。比較すると、JPモルガン・チェースでは株価が有形純資産を59%上回っている。他の邦銀と同様に、同行も巨額の日本株のポートフォリオを有しているが、持ち合い株縮小の圧力がかかっている。三菱UFJが今後10年間で保有する国内株式を売却したとすると、毎年解放される資本は利益の20%以上、同行の時価総額の5.6%に達する。この一部は自社株買い戻しに投じることができるが、これは株価が有形純資産を下回っている銘柄では特に株主にとって有利な施策である。株価は年初来で既に32%上昇しているが、依然として割安であるようにみえる。

? トヨタ自動車

 オークマーク・インターナショナル・ファンドの共同マネジャーであるデービッド・ヘロー氏によると、品質の低下や米国の競合に対するシェアの低下など、過去10年間におけるトヨタ自動車の問題の一因は同社の肥大した、社内役員で固められた取締役会にある。同社では取締役会の人数を半分以下にし、2013年には初の社外取締役を選任している。同社では5年をかけて生産システムの見直しを行い、今年にはコスト削減のために部品とプラットフォームを共通化した新車投入を開始する。また、最近発表したメキシコのカローラ工場建設など、低コスト国への生産拠点の一段の移転にも意欲を示している。今期のフリーキャッシュフローは70億ドル以上増加し、180億ドルになるとみられているが、これは時価総額の8%に近い水準である。年末時点での正味現金保有高は時価総額の3分の1に達している可能性がある。ヘロー氏は同社がこの半分を増配と自社株買い戻しに投じることを望んでいる。同社の予想PERは10.3倍、配当利回りは2%をわずかに上回る水準である。

? その他の銘柄

 他にも企業改革の継続の恩恵を受ける可能性のある多くの銘柄が存在する。他の企業よりも改革の圧力を強く受けると思われる企業を探すのも銘柄発見の一つの方法である。例えば、ゴールドマン・サックスでは最近、正味現金保有高と外国人保有比率が高く、増配の圧力がかかるとみられる銘柄のスクリーニングを行っている。それらの銘柄にはコナミ、ファナックなどがある。ROEが5%未満の会社にも機関投資家や株主総会での議決に影響力を行使するアドバイザリー・サービスの圧力が加わりやすい。この候補には第一生命保険、任天堂が含まれる。企業規模だけではなくROE、営業利益、コーポレート・ガバナンスなどの要素も加味して構成企業が決定される、企業の肥満度テストともみることのできるJPX日経インデックス400への採用目前の銘柄もある。ゴールドマンによると、オリンパス、NECなどがそれに該当する。また、日本株全般へのエクスポージャーを得るには、iシェアーズMSCIジャパン、為替ヘッジ付きのウィズダムツリー・ジャパン・ヘッジド・エクイティ・ファンドなどの上場投資信託(ETF)がある。

 日本企業のスリム化は投資家にとって大きな機会となる。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAAahUKEwj7xf_-0fDGAhWl5qYKHdSVC88&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10787481133009453485304581119381892398872&ei=touwVfuSOKXNmwXUq674DA&usg=AFQjCNGra3BJq-X3eTZofdCfNMxG5Nd1mw&bvm=bv.98476267,d.dGY


 

 
中国市場は負のスパイラルの兆候、日本車も楽観できず−自工会会長
Bloomberg Bloomberg
萩原ゆき、Ma Jie

独がユーロ圏加盟国として受ける恩恵
東芝・田中前社長が就任時に語っていたこと
東芝前社長の就任時のミッションとは
(ブルームバーグ):日本自動車工業会の池史彦会長(ホンダ会 長)は、中国の自動車市場について「負のスパイラルの兆候がみられ る」として、日本車メーカーも楽観できないと述べた。


  池会長は23日の定例会見で、中国では不動産市場も株式市場も低迷 してきており、個人消費にも影響があるだろうと指摘。自動車市場につ いては、過当競争や生産過剰から乱売などの負のスパイラルの兆候がみ られると語った。


  日本車の中国販売については今のところ堅調だが、全体需要が冷え 込んでくるころには過当競争が予想され、楽観はできないとみていると いう。サンフォード・C・バーンスタインのロビン・ズー氏は、今年上 半期の世界的な自動車ブランドの工場稼働率は100%を下回り、94.3% に低下したとリポートで指摘している。


  トヨタ自動車など日本車メーカーは、新車効果などで中国でのシェ アを伸ばしており、今年上半期の販売台数は2012年の尖閣諸島問題をめ ぐる反日運動前の水準を上回り過去最高となった。


記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 萩原ゆき yhagiwara1@bloomberg.net; 東京 Ma Jie jma124@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Chua Kong Ho kchua6@bloomberg.net 浅井秀樹, 中川寛之
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NRX88W6S972801.html

中国債券市場、海外勢が及び腰の理由
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チャート(左から) 各国別国債発行の内訳、5年物国債利回りの比較、中国国債発行残高の推移
By
ANJANI TRIVEDI
2015 年 7 月 23 日 14:42 JST
 中国は、その巨大な債券市場を開放しようとしているが、海外投資家の参入はまだ低調だ。
 中国政府はこの数週間、これまで世界の資金運用担当者に開かれていなかった6兆4000億ドル規模の債券市場を開放する決定を下した。これにより、海外銀行が短期金融市場を利用することができるようになり、一部の投資規制も撤廃された。
 今回の規制緩和は中国の金融市場自由化にとって大きな意味を持つが、実際の利用はまだ低調だ。海外勢の中国債券保有率は3%を下回っている。
 この低調さは、海外投資家が中国の債券市場に参入する際に直面している課題を浮き彫りにしている。同市場は構造的に分断されているうえ、規制や政策が網の目のように張り巡らされ、海外投資家にとって依然、資金運用が難しい。
 投資家によると、中国の債券市場は全ての信用サイクル、つまり、低金利で借り入れが容易な局面から、融資条件が厳しくデフォルト(債務不履行)発生の可能性がある状態までの循環をまだ経験していない。このため、混乱やボラティリティー(変動性)上昇が発生する可能性がある。
 台湾の復華投信のポートフォリオ投資家、ジャスミン・ウー氏によると、同投信は中国の国内債券市場への投資から撤退した。同氏は、中国人民銀行(中央銀行)による緩和策で金利が低下しているため、「同じ発行体でも、ほとんどの海外債券市場の方が国内市場より高い利回りを得られる」とし、国内債券市場では流動性が限られている、と指摘した。
 回転率は流通市場での債券取引の活発さを示す指標で、これが高いほど活況を示すが、ファン・グローバル・インスティテュートがまとめた統計によると、中国市場の回転率は0.3〜1.9回だ。米国債市場は10回、日本国債は5.9回となっている。
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中国は新たな資金調達先を模索している PHOTO: BLOOMBERG NEWS
 中国市場では幅広い種類の国債取引が行われているため、最善の銘柄を識別できることが極めて重要で、これも課題となっている。ブラックロックのアジア信用部門トップ、ニーラジ・セス氏は「証券を選択する能力はこの市場で極めて重要だ」と指摘する。同社のアジア債券チームは現在、中国の国内債券市場に投資していない。
 海外勢参入の伸び悩みは、低コストの資金調達先を新たに求める中国政府にとって悩みの種だ。数年間、銀行融資は中国の急速な経済成長を支えてきたが、成長減速の中、不良債権化する恐れのあるローンを銀行が大量に抱える可能性が出ている。
 現在の中国には、成長を維持するためにもコストや資本分配を改善するためにも、深みのある資本市場が必要だ。
 かねて銀行借り入れに依存してきた中国では、国内総生産(GDP)への寄与度で債券市場が融資を上回る他国と異なり、融資の寄与度が債券市場を上回っている。
 債券市場が強化されれば、中国が目指す人民元の国際化に貢献し、投資家にとって資金の避難先となるだろう。
 人民銀行14日、海外の中央銀行や政府系投資ファンド、国際機関などによる債券市場投資を制限する割当規制を廃止した。アナリストらによると、この措置で直ちに大規模な資金流入があるとはみられない。
 オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)は今月の報告で、「この制度の実行には時間がかかる上、株式市場の混乱を受け、多くの機関が中国資産に慎重姿勢を維持している」と指摘する。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ時期が不透明なことも、投資家には引き続き懸念材料となるだろう。
 確かに、世界の金融市場と隔絶された中国国債は、同国の低金利政策もあり一部の海外投資家にアピールしている。
 フィデリティ・ワールドワイド・インベストメントのブライアン・コリンズ氏は「アジアおよび世界の債券ポートフォリオの拡大を考えた場合、ポートフォリオ運用でアジア関連の投資を行いつつ、『リスクフリー』だというのは大きな掘り出し物だ」と言う。同氏によると、中国以外のアジア債券市場は米金利動向と大きく連動しているが、中国は独自の動きをしている。
 投資家らは、欧州などの先進国の債券市場が選択肢とならない中、中国の国債市場についてレラティブ・バリュー投資、つまり、相対的な利回りの高さが魅力とみている。中国の5年物国債利回りは22日、3.18%だったが、同年限のドイツ国債は0.126%だった。こうした利回りの高さはリスクの高まりとともに、中国市場の技術的ハードルの高さを示している。
 市場参加者らによると、中国債券市場はまだ問題点を抱えている。同市場では、残高の40%超が残存年数3年未満の債券で占められている。これは長期債が残高の大半を占める世界の市場と対照的だ。
 HSBCは最近の報告で、「中国債券市場は依然として、他のアジア諸国と比較すると長期的な資金調達の場として大きく遅れている」と指摘する。

https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAAahUKEwiIk-GkzfDGAhXhHKYKHcXFBkw&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10777827119304873821304581125402305808830&ei=x4awVciTOeG5mAXFi5vgBA&usg=AFQjCNHsQVV-xhN-deoxOdmgV5Ui8ouu-A&bvm=bv.98476267,d.dGY

中国、今年前半は大規模で持続的な資本流出なし=外為当局 By GRACE ZHU 2015 年 7 月 23 日 13:24 JST
 【北京】中国国家外為管理局(SAFE)は23日、今年前半の同国の資本動向について、4-6月期に資本流出圧力が緩和したため「大規模で継続的な」流出は見られなかったとの見解を示した。
 SAFEの報道官は記者会見で、中国から資本が流出した主な要因はドル高にあったと指摘。米国が今後、大方の予想通り利上げしたとしても、中国はその影響に耐えられると述べた。米国が利上げすればドルはさらに上昇する公算が大きい。
 また、中国の外貨準備高が4-6月期に減少したのは、ユーロ安が一因だと述べた。
 中国人民銀行(中央銀行)が先週発表した6月末時点の外貨準備高は3兆6900億ドルと、3月末の水準から400億ドル減った。1-3月期の減少額が過去最高の1130億ドルだったことを考えると、中国からの資本流出は緩和したもようだ。
 中国は経済成長も減速しており、海外資本の投資先としての魅力がやや薄れている。国内総生産(GDP)の前年同期比成長率は4-6月期が7%と、1-3月期から横ばいで、政府の通年目標とほぼ一致した。ただ、近年の成長率に比べれば、かなり低い水準であることに変わりはない。 https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAAahUKEwjUoYbvzfDGAhXBI6YKHT41ARg&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10777827119304873821304581125301656955220&ei=Y4ewVZTkLMHHmAW-6oTAAQ&usg=AFQjCNE8ddtC7gF1ZV867rqtBNeQpJVgGg&bvm=bv.98476267,d.dGY

 

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1. 2015年7月23日 18:24:00 : e9xeV93vFQ
Business | 2015年 07月 23日 13:03 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
焦点:「ぬるま湯」のJ─REIT、急落招いた日銀依存
(2015年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 23日 ロイター] - 7月の東証REIT指数.TREITの急落を受け、J─REITに対する投資家の警戒姿勢が強まっている。これまで買い手の一翼を担っていたファンドの解約売りが、日銀の買い支えという「ぬるま湯」に浸かっていた市場に、冷や水を浴びせたためだ。

年内の米利上げ観測の強まりが売り材料として意識され、さらに連動して日本の長期金利が上がり始めれば、官制相場のもろさを露呈するような一段下落の可能性もありそうだ。

<きっかけはファンドの解約売り>

東証REIT指数が今年7月上旬に急落したのは、2日に出た国内機関投資家向け私募ファンドの解約売りがきっかけだった。

その日、東証REIT指数は1800ポイント前半で穏やかな値動きだったが、午後2時過ぎに50─60億円規模のファンド解約が出ると、急速に需給が悪化。一時1745ポイントへと下落した。その後はギリシャや中国など海外不安も加わり、9日には一時1623ポイントと、日銀が昨年10月に実施した追加緩和前の水準以下に下落した。

50─60億円規模の売りは売買代金が1日300億円前後のJ─REIT市場にとって小さくはないが、とりわけ大きくもない。急落を招いた背景には、日銀の買い支えへの過度な依存があったとみられている。

日銀が公表している買い入れ結果によると、6月末までに40回のREIT買い入れを実施した。平均すれば3日に1回のペース。1日あたりの買い入れ額は12─13億円で推移しているが、J─REIT市場の平均売買代金に占める割合は1月の2.9%から6月には4.3%に上昇した。

東証1部株式市場に置き換えてみれば、6月の日銀のREIT購入規模は1100億円程度に相当する。日本株市場における日銀のETF(上場投資信託)買いは6月で1日370億円程度であるから、J─REIT市場での日銀の「存在感」は極めて大きいことがわかる。

<日銀買いへの過度な依存>

東証によれば2─6月には、海外投資家が東日本大震災直後以来となる5カ月連続の売り越しとなっていた。だが、7月の急落前まで東証REIT指数は、1月につけたピークから調整含みだったとはいえ、1800ポイント水準を下限に底堅く推移していた。

市場では「底割れしなかったのは、日銀が買い支えるという安心感から、地銀や投信が買い続けたため」(国内証券)と指摘されている。

PBR(1株純資産)と似た指標であるNAV(ネット・アセット・バリュー)倍率をみると、欧米の1倍前後に対し、J─REITは1.4倍程度。各地域の不動産市況の見通しなどで水準は変わるが、日銀による買い支えがJ─REITのプレミアムにつながっているとの見方は多い。

「官製相場」によって実態よりも押し上げられてたJ─REIT市場。ファンド解約がきっかけとなり「安心しきっていた地銀などがパニックとなり、売りが売りを呼ぶ状態となった」(大手証券)という。急落した7月2日に日銀買いが入らなかったことも不安心理を拡げる一因になったとみられている。

UBS証券エクイティ・ストラテジストの大川智宏氏は「下がるべきときに下がらず、日銀の買い入れ政策に過剰に依存している状態では、急落局面でパニックが広がり、必要以上の利益確定売りが出やすい」と、官制相場における弊害を指摘する。

<金利上昇局面では再び波乱も>

東証REIT指数は足元の短期的な下落から値を戻しているが、急落前の下限1800ポイントを依然として回復していない。年後半の金利上昇懸念が強まっているためだ。

日興アセットマネジメント・チーフ・ストラテジストの神山直樹氏は、今年9月から3会合連続の米利上げを予想する。2016年3月末の想定金利は米10年債利回りで2.75%、日本の10年債利回りで0.70%といずれも上昇する見通しだ。長期金利が上昇すれば、J─REITの利回りとのスプレッドが縮小し、投資家の買い気を削ぐ公算は大きい。

みずほ証券・シニアアナリストの大畠陽介氏は「オフィス賃料の上昇に力強さがないうえ、年後半にかけて米利上げが見込まれる中では、上値は難しい。当面は東証REIT指数で1800─1900ポイントのボックス相場となり、本格回復は来年以降」と述べる。

REITは、金利変動に敏感な商品だ。日銀の量的・質的金融緩和(QQE)に何らの変化はないが、年内の米利上げ観測などを背景に、日本の金利も年初からじわりと上昇している。「官製相場」への安心感は今回の急落で大きく揺らいだ。金利上昇の局面では、他市場を含め波乱の展開が警戒される。

(杉山容俊 編集:伊賀大記)

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Column | 2015年 07月 23日 12:38 JST 関連トピックス: トップニュース
コラム:6月輸出数量横ばい、GDPに下方圧力

(2015年 ロイター/Yuya Shino)
田巻 一彦

[東京 23日 ロイター] - 6月貿易統計の輸出数量は、円安下にもかかわらず前年比横ばいにとどまった。輸出の伸び悩みは生産を圧迫し、4─6月期の国内総生産(GDP)が前期比で小幅のマイナスないしゼロ%近辺になる可能性を高めている。

もし、8月に発表されるGDPがマイナスなら、政府・与党から景気対策を求める声が上がるだろう。また、安倍晋三政権の支持率にも微妙な影響をあたえるかもしれない。

<4─6月期GDP、マイナスの可能性も>

6月輸出は前年比プラス9.5%と5月の同2.4%から伸びたものの、数量は同0.0%にとどまった。5月の同マイナス3.8%から持ち直したものの、ドル/円JPY=が120円台で推移する円安となっているにもかかわらず、数量が伸びない状況が継続している。

輸出数量の伸び悩みは、生産の圧迫要因になるとみられ、4─6月期の生産が前期比でマイナスになる可能性がかなり高まってきている。

その結果、4─6月期の国内総生産(GDP)も楽観が許されない状況になりつつある。輸出・生産がマイナスになる可能性を秘め、さらに個人消費も思いのほか、足取りが鈍いからだ。

内閣府が作成している消費総合指数は、4月が前月比マイナス1.4%、5月が同プラス0.6%で「堅調」との表現とは距離のある「弱さ」がうかがえる。

設備投資計画は日銀短観やその他のアンケート調査で強いため、4─6月期のGDPで唯一期待できるのは、設備投資という構図が形成されつつある。

22日に公表した7月ロイター企業調査でも、4月以降の国内販売が計画比下振れしている企業は全体の27%となり、上振れの13%の2倍となった。海外事業の販売でも下振れが23%、上振れが9%と4─6月期の企業の売上高には、下方バイアスがかかっている。

このような情勢の下で4─6月期のGDPを予想してみると、前期比小幅マイナスか横ばいの圏内に収まる可能性が高まっていると言えるのではないか。

<対中輸出数量、マイナス継続の意味するもの>

輸出の不振を起点に製造業関連のデータに弱さがみられる。そのことが大きく影響していると指摘したい。

中でも重視するべきは、対中輸出の数量ベースのマイナスが継続していることだ。財務省が算出している貿易指数によると、対中輸出の数量ベースは今年2月から5月まで5カ月連続で前年比マイナスを記録。5月は前月のマイナス4.5%から若干マイナス幅が縮小したものの同マイナス2.5%だった。

この先も対中輸出の数量が伸びなければ、製造業の輸出・生産にも下方圧力がかかり続けることになる。

日銀の黒田東彦総裁は15日の会見で、4─6月の輸出・生産の不振は一時的との見解を繰り返した。だが、今の時点でそのことを確証するほどの材料は出ていない。

アジア諸国では、中国の輸入減少に伴うマイナスの現象が起きつつあり、日本からの輸出は中国向けだけでなく、アジア向け全般に「逆風」が吹き出し始めた。

もし、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利上げすれば、ドル指数は一段と上昇し、米輸出企業の業績を圧迫。そのことがタイムラグを伴って日本の輸出にもジワリと影響を及ぼすことが予想される。

このように見てくると、7─9月期から日本の景気がV字回復する軌跡は、今のところ見通せない。そうなると、政府・与党内から8月に発表される4─6月期の弱いGDPをみて、補正予算を含む経済対策の策定を求める声が出てくることは、十分に予想される展開だろう。

また、足元で低下している内閣支持率が、景気の弱さでさらに下がりかねないと政府が判断すれば、経済対策の取りまとめに向け、大きな力が働くことも考えられる。

多くのことが予見できる6月貿易統計だったと言える。

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ドル上昇、週間で5月以来の高い伸び=NY市場

[ニューヨーク 17日 ロイター] - 17日のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して上昇し、週間の上げ幅が5月以来の大きさとなった。米消費者物価や住宅関連指標が堅調で、連邦準備理事会(FRB)の年内利上げ観測を後押しした。

取引終盤、ドルの主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.20%高。週間では2%近く上昇し、5月22日終了週以来の高い伸びを記録した。

この日発表された6月の消費者物価指数(CPI)は5カ月連続のプラスとなった。また、6月の米住宅着工件数が大きく回復、許可件数もおよそ8年ぶりの高水準となった。

市場では、9月の利上げ開始を見込む声が大勢を占める。

ユーロEUR=は0.25%安の1.0850ドルと、5月27日以来の安値水準。週間では2%超下落した。市場の関心が、ギリシャ危機から米経済のファンダメンタルズにシフトしたことが背景。

トレーダーやストラテジストの大半は、欧米金融政策の格差を踏まえ、今後もユーロ安が続くと予想する。今後1年で1ユーロが1ドルを割り込むとの見方も少なくない。

RBCキャピタル・マーケッツの為替戦略グローバル責任者、アダム・コール氏は「関心が米国の金利サイクルに移りつつあり、市場では9月利上げが確実視されてはいないものの、引き続き可能性は見込まれている」と述べた。そのうえで「今後はドルの上昇が主因となり、ユーロ安基調となる」との見通しを示した。

英ポンドEURGBP=D4はユーロに対し、一時7年半ぶりの高値となる0.6992ポンドをつけた。イングランド銀行(英中銀)のカーニー総裁が、利上げ時期の決定について、年末ごろにかけてより明確になるとの見方を示したことが材料視された。

ドルは対円JPY=で約0.1%下落して124円をやや下回った。一時、1カ月ぶり高値となる124.235円をつける場面もあった。

ウェスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は、来週は米指標の発表が落ち着くこともあり、アウトパフォームしてきたドルに利益確定の売りが出やすくなる可能性があると予想した。

ドル/円    終値   124.07/08

始値   123.98/03

前営業日終値   124.12/14

ユーロ/ドル  終値   1.0828/30

始値   1.0879/80

前営業日終値   1.0874/76

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Business | 2015年 07月 23日 04:00 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
米中古住宅販売8年半ぶり高水準、価格過去最高

[ワシントン 22日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が22日に発表した6月の米中古住宅販売は、前月比3.2%増の年率549万戸で、2007年2月以来、8年4カ月ぶりの高い水準になった。市場予想の540万戸を上回った。前年比は9.6%増加した。

NARによると2015年の中古住宅販売は8年ぶりの高水準となる見込みだ。

5月の戸数は当初発表の535万戸から532万戸へやや下方修正された。

17日に発表された6月の住宅着工と建設許可の件数は底堅かった。雇用市場が引き締まるのに伴って、賃金には上昇圧力がかかり始めており、住宅購入の需要を押し上げている。独立して家計を構える若い世代が増えてきている。

6月は小売売上高や雇用の伸びが弱含んだが、住宅関連指標は底堅く、米経済の基盤はしっかりしていることを示唆している。

クイックン・ローンズのバイスプレジデント、ビル・バンフィールド氏は「住宅市場が経済全体の足かせになると懸念している向きにとり、中古住宅販売が春から夏にかけて好調を維持していることは歓迎すべきニュース」とし、「住宅関連指標がより望ましい内容となっていることで、米連邦準備理事会(FRB)も利上げへの自信を深めるはず」と話した。

ただ、依然として住宅供給が不足しており、市場を抑制している。住宅建設は増加しているが世帯形成ペースに追いついていない。

6月の在庫は前月比0.9%増の230万戸。前年比では0.4%の伸びにとどまる。

市場に出回ってから売却までに要する日数は34日と、2011年5月以来、最短となった。

6月の販売ペースに基づく在庫比率は5.0カ月と、前月の5.1カ月から低下した。6カ月が需給の健全な水準を表すとされる。

在庫不足が価格押し上げ要因となっており、中央値は前年比6.5%上昇の23万6400ドルと、過去最高を記録した。

*内容を追加して再送します。

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金相場、1000ドルの大台割れか=ゴールドマン

ドイツがユーロ圏加盟国として受ける恩恵とは
By TODD BUELL
2015 年 7 月 23 日 14:12 JST

ユーロ圏加盟国であることがドイツにどんな恩恵をもたらし、逆にどう不利に作用しているのだろうか PHOTO: TONY GENTILE/REUTERS
 ギリシャ危機と同国への第3次支援供与に対するドイツの敵意は、欧州最大の経済大国であるドイツと通貨ユーロの関係を再点検するのに適切な機会だ。ユーロ圏加盟国であることがドイツにどんな恩恵をもたらし、逆にどう不利に作用しているのだろうか。

ギリシャ危機特集
ギリシャのデフォルト、本当に避けられるのか
 ユーロ導入以前の通貨ドイツマルクを想定した場合、ユーロが相対的にマルクよりも弱い現状はドイツにとって有利だ。同国の財政は健全だが、イタリア、スペイン、フランス、ギリシャなどのユーロ圏加盟国は皆ここ数年、ドイツほど財政がうまくいっていない。

 これがユーロ安方向に作用し、ドイツの輸出業者を助けている。輸出がドイツ経済の原動力であることは周知の事実だ。通貨が強いとドイツ製品の海外市場での価格が割高になり、ほぼ間違いなく輸出業者を圧迫する。

 INGのエコノミスト、カーステン・ブルゼスキ氏によれば、欧州中央銀行(ECB)の金融政策は圏内の弱い国々を助ける方向にバイアスがかかりがちで、こうした政策傾向がドイツのような輸出国には有利に働いている。「自国通貨を使う状況と比べ、この通貨(ユーロ)は常に低く評価される」ことになると指摘している。

 ブルゼスキ氏の推計では、過去1年間のECBによる緩和政策で、ドイツの国内総生産(GDP)はユーロ安を通じて約250億ユーロ(約3兆4000億円)押し上げられた。

 スイスの現状から、ドイツが自国通貨を使っていた場合にどうなるかを垣間見ることができる。スイスは投資家にとっては安全な避難先でもあるため、スイスフランはここ数年かなり高くなった。そしてあまりに高くなったため、スイスの中央銀行はここ3年半、1ユーロ=1.2フランよりもフラン高にさせないできた。しかし、今年1月、ついに中銀は市場との戦いに屈し、現在は1ユーロ=1.05フラン程度のフラン高となっている。

 当然のことながらスイスの輸出業者は不幸だ。同国1万3000社中1000社以上の機械製造業者で構成する業界団体の「スイスメム」によると、加盟企業の約4分の3が今年のフラン高で利益率は少なくとも4ポイント減ると予測している。さらに「そのうちのほぼ3分の1の企業が今年は営業赤字となると予測している」と声明で述べた。

 しかし、ユーロ圏加盟国である事だけがすべてではない。経済の管理もまた重要だ。ベレンベルクのチーフエコノミスト、ホルガー・シュミーディング氏は「ユーロ圏内、圏外に関係なく国は繁栄することもあれば衰えることもある。それはどんな国内政策を追求するかにかかっている」と話す。

 また、他のユーロ圏諸国の金融に対する懸念が生じる中で、投資家がドイツを逃避先として資金を移動してきたため、ドイツの帳尻合わせが容易になったとの議論もある。

 キール世界経済研究所(IfW)が4月に行った推計では、ドイツは低金利により2030年までに1600億ユーロを節約することになる。

 これはドイツがユーロ圏に加盟していなかったとしても起きうることだ。例えば、スイスはドイツより有利な条件で融資を受けられる。トレードウェブによれば、10年物スイス国債の利回りは0.01%なのに対し、ドイツ10年債の利回りは0.71%だ。

 しかし、これには欠点もある。スイスへの大規模な資本流入は、同国の住宅価格の上昇などの金融安定性に対する懸念を引き起こした。ドイツも同様の問題を抱えているが、通貨安に伴う輸出増の恩恵があり、これはスイスが望めないことだ。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAAahUKEwjwr-uQzfDGAhUFM6YKHeCtCjI&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10777827119304873821304581125360438956614&ei=noawVfDoCYXmmAXg26qQAw&usg=AFQjCNFKKEO4DmwY5-ZqN1vcCEeOG_fLIA&bvm=bv.98476267,d.dGY

金相場、1000ドルの大台割れか PHOTO: REUTERS
By IRA IOSEBASHVILI
2015 年 7 月 23 日 13:58 JST

 金にとっての状況はますます悪くなっている。

 金相場は10日連続の下落に見舞われており、1996年以来の長期下落傾向をたどっている。米ゴールドマン・サックスの商品部門トップ、ジェフリー・カリー氏は21日、金相場が約6年ぶりに1トロイオンス=1000ドルの大台を割り込むとの予想を明らかにした。

 ただ、投資家はすでに金市場から撤退することを決めていたようだ。米商品先物取引委員会(CFTC)が17日発表した建玉明細報告によると、先物市場でのヘッジファンドなど投機筋による売り越しは、2006年以来の高水準となった。

 地合いがほぼ弱気一色となる中、ここが買い場だと主張する向きもある。だが、多くの投資家は、金相場が10年前に400ドル前後だったと指摘した上で、ドルが堅調を続けており、米連邦準備制度理事会(FRB)利上げ観測が高まる可能性もあることから、金相場の下げ余地はまだあると予想する。

 金は経済が不透明な場合の逃避先となることが多いが、最近、ギリシャの債務危機が頂点に達した中でも金相場の下げには歯止めがかからなかった。これは、市場で金に対する買い意欲がほとんど見られないことを示している。

 デルテック社の最高投資責任者(CIO)、アチュール・レレ氏は「金は、直近に発生した資産バブルだった」と述べ、「投資家はようやく、世界経済が改善しつつあり、米金利が今後上昇に向かうという事実を受け入れた」との見方を示した。同氏は、金先物よりもさらに大きく金鉱株が下げると予想し、上場投信信託(ETF)で金鉱株を売り建てている。


https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAAahUKEwi09bvMzfDGAhXlKKYKHXMGB2Y&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10777827119304873821304581125350419185300&ei=G4ewVfT7DOXRmAXzjJywBg&usg=AFQjCNElq00dRT4kASw_aPGvTGSTJ89DYQ&bvm=bv.98476267,d.dGY

金相場、最悪シナリオなら800ドルに下落も−米モルガンS
2015/07/23 13:48 JST
  (ブルームバーグ):金相場が急落している。商品相場は今週、13年ぶりの安値を付けた。米モルガン・スタンレーは金相場がさらに下げ、最悪のシナリオでは1オンス=800ドルを付ける可能性もあるとの見方を示す。
トム・プライス氏らアナリストはリポートで、800ドルまで下げるのは、米政策当局が利上げを開始し、中国の株式市場が再び調整局面に入り、複数の中央銀行が金準備を売却する場合だと指摘。金相場は約1050ドルで取引される可能性の方が高いとし、今年の見通しは据え置いた。23日は1098ドル近辺で推移している。
プライス氏は22日のリポートで貴金属について「市場の状況は悪化しつつある。7月の相場下落と中国株式市場が引き続き軟調であることを受けて、現在据え置いている当行の貴金属価格見通しは下振れリスクが高まっている」と説明した。  
原題:Gold Sinking to $800 Under Worst-Case Outlook at Morgan Stanley(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:シンガポール Jasmine Ng jng299@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Jason Rogers jrogers73@bloomberg.net Jake Lloyd-Smith, Keith Gosman
更新日時: 2015/07/23 13:48 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NRX8166K50XZ01.html


2. 2015年7月23日 22:54:47 : jXbiWWJBCA
Business | 2015年 07月 23日 18:56

米利上げで金回り悪化、日本株にいずれ影響=古賀・野村HD会長

(2015年 ロイター/Toru Hanai)

[軽井沢 23日 ロイター] - 古賀信行・野村ホールディングス(8604.T)取締役会長は、米連邦準備理事会(FRB)の利上げに伴う日本の株価への影響について「直ぐにはさしたる影響は出ないだろうが、カネの回りは悪くなるため、いずれ影響は出てくる」との見方を示した。

経団連夏季フォーラムで、ロイターの取材に答えた。

古賀氏は米利上げに関連し「時期は年内、早ければ秋と見られているが、問題は利上げのスピードだ。来年は大統領選挙もあり、それほどのスピードで上がる気配は見えない」との見通しを示した。

1ドル125円程度まで円安が進行している状況については「日本の産業界への影響は難しいところ」としながらも「120─125円のゾーン内の動きであり、大したことはないだろう」と述べた。

世界経済は「マクロ的には今、そこそこの状況でそれほど悪くない」とした。ただ、停滞感が強い中国経済は「一時的というよりも構造的な問題なので、時間がかかりそうだ。対応も古典的な対症療法に終始しており、手だてがあまりないように見える」とした。

そのうえで「世界経済のけん引役として安定しているのは、米国しかないのではないか」との見方を示した。

*デートラインを訂正しました。

(中川泉 編集:田巻一彦)

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3. 2015年7月23日 22:56:11 : jXbiWWJBCA
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円相場125円でも国内回帰はない=友野・新日鉄住金相談役

(2015年 ロイター/Yuya Shino)
[軽井沢 23日 ロイター] - 友野宏・新日鉄住金(5401.T)相談役は、円相場が1ドル125円程度まで円安となっている状況でも「生産拠点の国内回帰はない」と述べた。

経団連夏季フォーラムで、ロイターの取材に答えた。

友野氏は「鉄鋼業界にとって、為替は一部の要因に過ぎない。六重苦と言われている状況のうち、まだ法人税の高さ、人手不足、今さら工場用地は手に入らない、電気代が高いといった要因からみて、本格的な国内回帰は考えにくい」とした。

また、鉄鋼業界の収益にとって円安進行は「原材料輸入と製品輸出の両面があり

ニュートラル」であり、影響はないとしながらも「自動車、電機など鉄鋼ユーザーにとっては、円安の方が望ましいため、鉄鋼需要という面では円安で良い」との見方を示した。

環太平洋連携協定(TPP)のメリットに関し「鉄鋼業界にとっても日本の産業界全体にとってもメリットがある」との期待を示した。

生産体制のグローバリゼーションが進む中で、最適なサプライチェーンを築くために、国内での高品質製品の生産、ユーザー進出先での現地生産の組み合わせといった戦略を進めることが重要だとした。

*デートラインを訂正し、本文の一部を修正しました。

(中川泉 編集:田巻一彦)

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4. 2015年7月23日 22:59:18 : jXbiWWJBCA

News | 2015年 07月 23日 22:00 JST
IMF報告書、日本の物価上昇「中期的に1.5%程度」
[東京 23日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は23日、日本の物価上昇率について、需給ギャップの解消などを背景に、中期的に1.5%程度まで徐々に上昇するとの見通しを報告書にまとめた。安倍政権の財政運営についても触れ、信頼できる財政健全化計画の重要性を指摘した。

報告書は、IMFが毎年、政策当局者などからヒアリングを行ったうえでまとめるものだ。

IMFは報告書の中で、日本経済の現状について「緩やかな景気回復が続いている」と指摘した。

日銀が掲げる2%の物価安定目標に関しては、原油安の影響がはく落し、賃金の伸びを背景に、年末にかけて上向き始めるとの見通しを示した。「需給ギャップの解消などを踏まえ、インフレ率は現政策のもと中期的に約1.5%まで徐々に上昇することが期待される」との記述も盛り込んだ。

ただ、安倍政権の財政運営や構造改革が不完全であることが「もっとも重大なリスク」とし、「財政健全化計画で、現実的な経済前提に基づいて債務を下方軌道に乗せることを目指すとともに、構造的な歳入・歳出措置をあらかじめ明確化すべき」と強調。

信頼のおける計画を伴わず、さらなる金融緩和に踏み切れば「内需の低迷を引き起こすとともに、国内の政策目標の追求のために円安に過度に依存することになりかねず、海外に負の波及効果を及ぼす可能性がある」と警鐘を鳴らしている。

(梅川崇 編集:山口貴也)

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5. 2015年7月23日 23:00:08 : jXbiWWJBCA
コラム:ゆうちょ限度額引き上げは株高「最後の起爆剤」か=丸山俊氏
丸山俊
丸山俊BNPパリバ証券 日本株チーフストラテジスト
[東京 23日] - 細田博之幹事長代行が委員長を務める自民党の「郵政事業に関する特命委員会」は6月下旬、今秋の同時株式上場を目指す日本郵政グループ3社(日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険)のあり方に関する提言を取りまとめた。

具体的には、経営自由度が大きく制限されている状況の改善を目的として、ゆうちょ銀行の預け入れ限度額を現行の1000万円から株式上場前の9月末までに2000万円、2年後までに3000万円、将来的には他の金融機関と同様に完全撤廃することを要望するとしている。

また、かんぽ生命の契約限度額についても、9月末までに現行の1300万円から2000万円に、将来的にはさらなる引き上げを検討すべきだと提言。その他にも、ゆうちょ銀行が新規業務として申請中のカードローンや住宅ローンをはじめとした個人・法人向け貸付業務に関しても、上場後に速やかに実施できるよう関係省庁が認可を行うべきだとしている。

これに対して、民間金融機関からなる全国銀行協会などの業界団体は、日本郵政が保有するゆうちょ銀行には引き続き政府の関与が残っているため、公正な競争条件が確保されないとして反対している。

確かに2005年に成立した郵政民営化法では「同種の業務を営む事業者との対等な競争条件を確保するための措置を講じ・・」(第2条)と記されており、2012年に成立した郵政民営化法の一部改正における付帯決議では預け入れ限度額を「直ちに勘案すべき事情が変わるわけではないことから、当面は引き上げない」としている。

しかし、郵政民営化法により政府は日本郵政の株式保有割合が3分の1になるまで早期処分義務を課されているうえに、日本郵政も金融2社(ゆうちょ銀行とかんぽ生命)の株式保有割合が50%になるまで段階的に売却する方針を示している。今後、政府の関与が一段と低下するに伴い、限度額の段階的引き上げと新規業務が認可されていく方向にあることは間違いないだろう。

<限度額引き上げは参院選対策>

それにしても、ゆうちょ銀行の限度額がこの時期に自民党内で重要なテーマとなっているのは単に株式上場を予定しているというだけではなく、政治の思惑が働いていると訝(いぶか)しがられても致し方ないのではないか。

実際、郵便局は貯金額などに応じて手数料が増えることから、全国郵便局長会(全特)が限度額の引き上げを求めている。そして、2013年の参院比例選では自民党の全特出身候補が党内トップ当選を果たし、自民党は2014年12月の衆院選公約に限度額見直しを掲げたという経緯がある。

折しも「安保国会」で支持率が急降下している安倍晋三首相だが、2016年7月の参院選において憲法改正発議に必要となる、衆参両院で自公合わせて3分の2以上の議席確保を目指すだろう。しかし、農協改革や医療制度改革でかつてのように農協組織や医師会の集票力を当てにできないため、全国2万4000カ所に張り巡らされた(とりわけ地方の)郵便局に集票力を発揮してもらいたいという思惑が働いても不思議はない。

金融庁も公正競争を阻害するという民間金融機関の声に理解を示す一方、7月の霞が関人事で長官に地域金融機関の再編に積極的とされる森信親氏(前監督局長)が就任したことで姿勢が変わってくる可能性がある。

なお、菅義偉官房長官は、ゆうちょ銀行の預け入れ限度額引き上げなどを盛り込んだ自民党の提言を認めるかどうかは最終的に郵政民営化委員会が判断するとの考えを示している。

郵政民営化委員会は増田寛也元総務相を委員長(ちなみに前任の委員長は西室泰三・現日本郵政社長)とし、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用委員会委員長も務める米澤康博氏(早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授)、老川祥一氏(読売新聞グループ本社取締役最高顧問・主筆代理)、清原慶子氏(三鷹市長)、三村優美子(青山学院大学経営学部教授)の5人の民間委員からなる郵政民営化法で定められた組織だ。

安倍首相を本部長とし、菅官房長官と関係閣僚(麻生太郎財務大臣兼内閣府特命担当大臣、高市早苗総務大臣、太田昭宏国土交通大臣)を副本部長とする郵政民営化推進本部は同委員会の意見を聴き、必要と認めるときは内閣総理大臣と主務大臣である総務大臣が閣議で政令を改正することとされている。

<GPIF改革をしのぐ最後の宴か>

ゆうちょ銀行(運用資産約206兆円)とかんぽ生命(同約84兆円)の資産規模からすると、限度額の引き上げは株式市場にGPIF(同約137兆円)を凌駕する大きなインパクトをもたらす可能性がある。

ゆうちょ銀行の預け入れ限度額が引き上げられれば、地域金融機関などから預金が預け替えられ、ゆうちょ銀行の資産は大幅に増加する可能性が高い。しかし、ゆうちょ銀行は貸付業務を行えないため、預金が増えても有価証券を運用して利ざやを稼ぐしかない。

ゆうちょ銀行の自己資本比率は38.4%(2015年3月末時点)と、預け入れ限度額という足かせも手伝って極めて高水準にあるだけでなく、国内だけで営業活動を行っているため国際的な自己資本比率規制(バーゼル3)を緩和した国内基準が課される。ゆうちょ銀行は貸付業務が行えないという業態特性からリスク資産を大量に保有することはできないが、資産規模が大きいだけに預金(=運用資産)が増えたときのスケールインパクトは大きい。

今年4月に西室・日本郵政社長は、ゆうちょ銀行が3年間で14兆円のリスク資産買い入れを行うと中期経営計画で表明したばかりだ。14兆円の内訳は大半が外債だが、株式も3―4兆円は買い入れることになるだろう。

仮にゆうちょ銀行の預け入れ預金が倍になれば、現在の自己資本比率を考えると単純にリスク資産の買い入れも3年間で倍の6―8兆円になっても不自然はない。特に保守的な地域金融機関から預金が預け替えられることを想定した場合、ネットでのインパクトはそのまま現れるだろう。

これにリスク資産運用が比較的許容されるかんぽ生命を合わせると、限度額引き上げがGPIFを凌駕する株高の起爆剤になることが分かる。1980年代後半を振り返ってみても、郵貯資金が寄託金(指定単)によるリスク資産運用を開始したのがバブル末期の1989年だった。ゆうちょ限度額引き上げは、安倍首相にとって「最後の切り札」であるとともに、バブルの終焉を予感させる出来事になるのかもしれない。

*丸山俊氏は、BNPパリバ証券の日本株チーフストラテジスト。早稲田大学政治経済学部卒業後、三和総合研究所に入社し、クレディ・スイス証券を経て2011年より現職。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。(こちら)

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Business | 2015年 07月 23日 19:43

経済再生と財政再建、意欲的に取組む例に=骨太方針で甘利再生相

(2015年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 23日 ロイター] - 甘利明経済再生相は23日、経済財政諮問会議(議長:安倍晋三首相)後の記者会見で、6月末に閣議決定した「骨太の方針」について、「相当意欲的に経済再生と財政再建に取り組む初めての例になっていく」との見方を示した。諮問会議では2016年度予算の概算要求基準を了承、24日に閣議了解する。

「経済・財政再生計画」の実行に向けて、社会保障など分野ごとに改革工程表を作成する専門調査会のメンバーも決まった。諮問会議の民間議員4人を含め計14人で構成され、会長には新浪剛史サントリーホールディングス社長が就任した。

(梅川崇)

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http://jp.reuters.com/article/2015/07/23/amari-policy-japan-idJPKCN0PX14B20150723


6. 2015年7月24日 22:55:36 : JwUoe1xpDI
2. 2015年7月23日 22:54:47 : jXbiWWJBCA
Business | 2015年 07月 23日 18:56
米利上げで金回り悪化、日本株にいずれ影響=古賀・野村HD会長  >

逆だ、利上げで米住宅に溜まった負の金が経済、雇用回帰で日本にもプラス効果となる。
野村トップも脳死状態である。良くこれで商売がやっていけるな。
アメリカ人従業員抱えて逆説法受けてるのか。


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