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利益水増し問題についての会見で頭を下げる室町正志会長、田中久雄社長(左から)=21日、東京都港区の東芝本社
名門の重圧…東芝“狂わせた”トップ対立 財界総理へ執念、業績にこだわり
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20150722-00000500-biz_fsi-nb&ref=clipRank
SankeiBiz 2015/7/22 07:24
「次を頼む」。日本経団連会長だった御手洗冨士夫現キヤノン会長兼社長が2009年、当時副会長だった東芝の西田前相談役に後継を打診すると、西田氏は会長就任に強い意欲を示した。石坂泰三、土光敏夫に続く3人目の財界総理の椅子は目前だった。
しかし、当時、日本商工会議所の会頭に岡村正東芝相談役が就任していた。経済3団体のトップの2つを同一企業で占めることに財界から異論があり、西田日本経団連会長は実現しなかった。だが、西田氏は財界総理の椅子を諦め切れず、住友化学の米倉弘昌現相談役の次を狙っていたとされる。
第三者委の報告書では利益水増しの内訳や、経営トップが「チャレンジ」と称して収益改善目標の達成を部下に迫る「利益至上主義」、上司の意向に逆らえない「社内風土」について説明されているが、歴代トップが、なぜ利益水増しを働いていたのかは記されていない。
東芝は08年度の決算でリーマン・ショックの影響を受け、半導体事業が低迷し3435億円の最終赤字を計上。当時社長だった西田氏は責任を取る形で、09年6月に佐々木氏に後を託した。
会長となった西田氏は佐々木氏に業績向上を強く求め、会議の場で経営への不満を公然と口にすることもあった。東芝の有力OBは、「財界総理への執念が業績への強いこだわりにつながった」と語る。東芝の利益至上主義は、ここから始まったとみられる。
一方、佐々木氏は西田氏への反発を強め、2人の関係は急速に悪化。反発からか、佐々木氏は現場に予算目標の達成の圧力を強めていった。毎月、各カンパニーのトップが社長に業績の進捗(しんちょく)を報告する「社長月例」と呼ばれる会議で部下を怒鳴り散らす光景が当たり前になっていったという。
当時、社長月例に同席していた幹部は「完全に狂っていた」と証言する。報告書の中でも、パソコン事業の担当者に対し、3日で120億円の営業利益を求めるなど無理な要求を行っていたことがわかっている。
社内では佐々木氏の圧力が問題視され、その悪評が西田氏に伝わり、事実上、社長を更迭された。当時副社長だった田中氏との交代会見では西田氏と佐々木氏がお互いを批判し、2人の対立は公となった。西田氏は会長ポストを渡さず、佐々木氏は異例の副会長となった。
西田氏の会長留任の裏には、米倉氏の後任として財界総理の目があったためだったとされる。それに対抗するかのように佐々木氏も日本経団連副会長として、財界活動に専念。経済財政諮問会議のメンバーとして存在感を発揮した。佐々木氏も財界総理を狙っていたとされる。
田中氏も西田氏の目を意識したのか高い経営目標を掲げ、自らの指示で利益水増しに関わった。しかし、21日の会見では自らの直接指示を否定。報告書の内容に不満を示した。
財界に多くの人材を輩出してきた名門企業ゆえのプレッシャーが経営者にのしかかったことが、利益至上主義や上司の意向に逆らえない「社内風土」につながったと、業界関係者は口をそろえる。だが、その名門企業への信頼は失墜。田中氏は21日の会見で「140年のブランドイメージを毀損(きそん)させた」と語った。
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