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<Q1 在宅医療を希望する場合、まずどこに相談すればいい?>図:在宅医療の相談先
自宅で看取るための生活・お金の悩みを解決! 在宅Q&A〈dot.〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150721-00000002-sasahi-life
dot. 7月21日(火)7時9分配信
在宅では医療面以外にも悩みが尽きないものです。その暮らしの始め方から、経済的な心配やストレス対策、一人でいる不安……。在宅医療サービスを提供している二つの法人に答えてもらいました。
【Q1】在宅医療を希望する場合、まずどこに相談すればいい?
入院中であれば、病院の医療連携室や医療相談室などに相談をしましょう。
いまは自宅にいて在宅医療を希望する場合は、コーディネートをおこなうケアマネジャーか自治体の窓口に相談をします。
ケアマネジャーは経験や得意分野がそれぞれ異なるため、しっかり選ぶことが肝心です。ケアマネジャーの資格以外にも社会福祉士や看護師など、複数の資格を持つ人もいますし、医療法人、社会福祉法人、民間会社など所属先によっても特徴があります。
「時間的に余裕があれば2〜3人のケアマネジャーと会って話をしてみて、話しやすさや相談にのってくれるかどうか、また、『こんな感じのお医者さんです』といった情報を持っているかなどを見極めるのがおすすめです」
こう話すのは、白報会グループの斉藤貴代美さんと長谷川眞由美さん。
「介護の方針についてどんどん提案してくれるような人を好む患者さんもいれば、一緒に考えてほしい人もいるため、そのような相性も確かめます。もっとも大事なのは、話をきちんと聞いてくれるかどうか。利用者が望んでいることや知りたいことに応えてくれる人を選ぶといいでしょう」
信頼関係を構築できそうにない場合は、変更してもいいのです。その選択が、今後受ける介護や医療サービス、さらにいえば人生を左右することもあります。
【Q2】在宅医療を受けるためにはどんな準備が必要?
現在入院中の場合には、病院内の医療連携室と相談しながら退院後のことを決めていきます。なお、病気が重症の場合には退院前カンファレンスが開かれ、院内スタッフと地域の関係機関が在宅医療に向けた細かな調整をします。
その後、自宅の環境を整備します。
「患者本人の状態によりますが、自宅で介護や医療を受けるにあたり、段差を解消するための改修、手すりや介護ベッドなどの備品が必要であれば用意します。介護保険内で、ある程度の準備ができます」(白報会グループ)
元気なうちに、自分らしい最期を迎えるための生前の意思表明書、「リビング・ウィル」を作成することも大切です。自分で意思を決定・表明できない状態になったときの医療・ケアについての意向を明確にしておくのです。
在宅診療専門医院の新宿ヒロクリニック、総合医療相談室の担当者はこう話します。
「たとえば、『苦しく見える状態を緩和してもらえる治療をしてくれるなら、喜んでお受けします』『昇圧薬や脳圧低下薬などの延命のための治療はやめてください』などと記し、日付を入れて署名・捺印します。こうすれば万一の場合にも、自分の意思が尊重されます」
自分の意思を明確にしておけば、それが尊重される安心感が得られます。今後の人生をどのように生きたいのかを意識しましょう。
【Q3】費用が心配。どういう制度が利用できる?
医療費は自己負担が高額になった場合、高額療養費制度で払い戻しが受けられます。また介護サービスの利用額の合計が自己負担の上限を超えた場合、申請で超過分が高額介護サービス費として支給されます。
医療保険と介護保険の自己負担額が高額になった場合は、高額医療・高額介護合算療養費制度も利用できます(図参照)。1年間にかかった両保険の自己負担を合計して基準額を超えた場合、その分が支給されます。基準額は、世帯員の年齢構成や所得区分により設定されています。
「市区町村によっては居宅サービスを利用したときの利用者負担額をサポートする制度もあります」(白報会グループ)
【Q4】介護者がストレスや病気をかかえたら、どうすればいい?
まずはケアマネジャーに相談しましょう。診療所に連携病院があれば、短期間の入院ができます。これを「レスパイト入院」といいます。介護者が力の限界を超え、介護不能となることを予防するために活用されています。
過度にストレスなどがたまる前に、ショートステイを利用するのもおすすめ。たとえば東京都新宿区には「高齢者緊急ショートステイ」というしくみがあり、介護者が急病やけがなどをした際に有料老人ホームの居室を緊急ショートステイとして利用できます。
それでも解決されない場合は、最終的に特別養護老人ホームや有料老人ホームを検討します。数は少ないですが、介護療養型医療施設には要介護度などの条件を満たしていれば入れます。
「『在宅療養後方支援病院』という制度があります。緊急時に入院する病院をあらかじめ登録しておくことで、いざというときその病院に円滑に入院をすることができます」(新宿ヒロクリニック)
【Q5】家族に面倒を見てもらうことができないので心配
ケアマネジャーと相談し、さまざまな専門職の“目”が異なる日時に入るよう調整しましょう。たとえば、訪問看護の日とは別日にヘルパーが来るように設定し、最低一日一回は“目”が入るようにします。ただし、24時間一緒にいることはできないため、完全なケアはむずかしいと心得ることも大切です。
「誰もいないときに具合が悪くなったり、転んで骨を折ったりする危険もあります。それでも、施設や知らない土地に行くより自宅にいるほうがいいのであれば、在宅を選んでもいいでしょう」(白報会グループ)
最近では、安否確認を兼ねて弁当を配達するサービスや、定期巡回のサービスなどもあります。
【Q6】一人でいるときに容体が急変したらどうすればいい?
「元気なときに、具合が悪くなったときの最初の連絡先について周囲としっかり話し合い、さらにその緊急連絡先を書き出して、自宅の目立つところに貼っておくといいでしょう」(白報会グループ)
とくに心配なのは、一人でいるときに動けなくなったり、意識がなくなったりした場合です。民間の警備会社では、自宅内に取り付けたセンサーが一定期間作動しなかった際に、警備員が出動するといったサービスがあります。
緊急入院のときによく起こるトラブルが、すでに救急車が到着したのに保険証などが見つからず、病院に出発できないケース。家族が保険証をしまってある場所がわからないと、探し回ることになります。保険証や薬、お薬手帳など、入院時に必要な最低限のものをまとめてポーチなどに入れ、置いておくと安心です。周囲に置く場所とあわせて「何かあったら、それさえ持っていけばいいから」と伝えておきましょう。
(取材協力:白報会グループ、新宿ヒロクリニック/取材・文:小久保よしの)
※週刊朝日MOOK「自宅で看取るいいお医者さん」より抜粋
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