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「GEキャピタル 公式サイト」より
あの「20世紀最高の経営者」の神話が崩壊!
http://biz-journal.jp/2015/07/post_10787.html
2015.07.21 文=編集部 Business Journal
「伝説の経営者」の神話が崩れ落ちた。
「発明王」と呼ばれたトーマス・エジソンが創設者として知られる、米複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE)。同社の元会長である、ジャック・ウェルチ氏のことだ。日本の経営者には、ウェルチ氏の崇拝者が多い。
ウェルチ氏はCEO(最高経営責任者)を務めた1981〜2001年の20年間で、GEの売上高を5.2倍、純利益を8.4倍に伸ばし、世界有数の株式時価総額を誇る巨大複合企業に育て上げた。99年には米経済雑誌「フォーチュン」(タイム社)で「20世紀最高の経営者」に選ばれている。
ウェルチ氏の経営手法は「選択と集中」として知られる。世界で1位か2位になれる事業だけに経営資源を集中し、それ以外の事業は他社に売却して撤退する。それにより、GEは「製造業の雄」から、GEキャピタルに代表される金融サービスへ、ビジネスモデルを転換した。
00年には、全体の収益の50%以上を金融部門で叩き出すまでになる。「フォーチュン」は、ある特集でGEを「ノンバンク」に分類したが、ウェルチ氏はこれに激しく抗議、元の「エレクトロニクス」に戻すよう要求したという。
しかし、08年のリーマン・ショックでGEキャピタルは瀕死の状態に陥り、米国政府の保証を受けてようやく存続できた。当時、株式市場からは「GEはGEキャピタルを売却すべきだが、無理だろうな」といわれた。
GEキャピタルは、資産総額50兆円という世界有数の金融機関になっていたからだ。あまりに巨大すぎるため、「売りたくても売れない」とみられていたのだ。
しかし、ウェルチ氏の後を継いだジェフリー・イメルトCEOが英断を下した。今年4月、GEキャピタルの大半の資産を売却し、金融部門を整理する計画を発表して世界に衝撃を与えたのだ。ノンバンクから撤退し、本業である製造業への回帰を目指すという。
GEキャピタルは、ウェルチ氏が“ドル箱”にしてきた、いわばGEの聖域である。そのGEキャピタルを、ばっさり切り捨てるというのだ。
「選択と集中」の刃は、まるでブーメランのようにGEキャピタルを襲った。イメルトCEOは、ウェルチ氏のCEO時代の功績を否定したことになる。かくして、ウェルチ氏の神話は崩れ落ちた。
■従業員1000人、資産5000億円のリース事業を売却
GEは全世界で2000億ドル(約24兆円)の規模を誇る、消費者向け融資事業を売却または分離する方針だ。年内に金融事業で1000億ドル(約12兆円)の資産売却を見込んでいる。
GEの日本事業は1886年、政府の印刷工場に発電機を納入することでスタートを切った。現在は照明器具、医療関連機器、航空機エンジン、発電機、リースを主な事業としており、今回はリース事業を売却する。
7月にリース事業の売却に向けた一次入札を実施して数社に絞り込み、資産査定などを経て、9月に二次入札を行う。10月には、買い手の候補を1社に絞り込む予定だ。
「ブルームバーグ」日本版5月28日付記事では、「関係者によると、GEは5000億円の資産を一括で売却したい考え。自動車、コンピュータなどのオフィス機器、建設機械、産業機械設備、医療機器などのリース・ファイナンス業務には1000人以上が携わっている。全ての資産と従業員を一括取得しなければならない可能性もあることから、興味を示す各社が実際に入札に参加するかは不透明だ」と報じている。
■オリックスやメガバンク系リース会社が名乗りを上げる
一括売却、しかも1000人以上の人員を引き受けることが条件となれば、買収のハードルは高い。候補は、大手リース会社に絞られてくる。
リース分野で国内トップのオリックスをはじめ、メガバンク系の三井住友ファイナンス&リース、三菱UFJリース、共にみずほ系の東京センチュリーリースと興銀リースなどの企業が関心を示しているとされる。
新生銀行の工藤英之新社長は、買収を検討する方針を明らかにした。新生は08年にGEから消費者金融のレイクを買収しており、関係は深い。
国内のリース市場は、08年のリーマン・ショックで4割近い縮小に見舞われた。ここ数年、取扱件数は回復してきているが、国内製造業の海外シフトが続いたため、金額面では依然として低水準のままだ。
GEのリース事業を買収すれば、一気にシェア拡大を狙えるチャンスとなる。大手リース会社によるGE争奪戦が白熱する気配だ。
(文=編集部)
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