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居眠り運転やぼんやり運転に注意を喚起する車線逸脱防止支援システム／車線逸脱警報（LDW）。
数十年にわたり数々の世界初技術を投入してきた日産が安全技術にこだわる理由
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150720-00010006-dime-bus_all
＠ＤＩＭＥ 7月20日(月)16時30分配信
自車の関わった交通事故の死亡・重傷者の数を10年前と比べて半減させた自動車メーカーがあるのをご存じだろうか？数十年にわたって、数々の世界初の安全技術を開発してきた日産自動車である。ではなぜ、同社は安全技術にこだわり続けるのか。その理由を同社のテストコースでの体験取材で探ってみた。
［チェックした人］
■モータージャーナリスト・I
1年間に試乗するクルマは200台以上。国内外の安全技術搭載車実験にも多く参加。
■編集担当・Y
昨年、日産の自動運転技術研究の取材を行なってから、同社の取り組みに興味津々。
I 2000年以降、世界の自動車メーカーやサプライヤーは、クルマの安全技術に関する研究を一段と加速させているんだけど、なぜだかわかる？
Y クルマによる死亡事故が増えて、社会現象になっているからですよね？ メーカーとしての社会的責任でしょうか。
I もちろん、それもある。例えば、日産が揚げた安全に対するビジョン「Vision ZERO」では、日産車が関わる死亡・重傷者の数を2020年までに（1995年比で）4分の1にまで減らし、最終的には実質ゼロを目指すとしている。
Y そのために、日産車が事故を起こさないようにする安全技術を次々に開発し、実用化しているというわけですね。実際に日産車1万台あたりの死亡・重傷者数は、日、米、英国の統計によると1995年からこの10年で半減することに成功しています。2020年に2015年の死亡・重傷者数をさらに半減させようという目標も達成できる可能性は高そうですね。
◎日産のコンセプトは、“クルマが人を守る”
I 日産がおもしろいのは「できるだけドライバーを危険に近づけないよう、クルマがサポートする」「万が一、衝突が避けられない時でも被害が最小限に抑えられるようにする」というコンセプト。つまり“クルマが人を守る”という考え方で、安全技術が考えられている。
Y 確かに、ユニークですね。最近よく聞く同社のエマージェンシーブレーキや踏み間違い衝突防止アシストといった技術がそうなんですか？
I そのとおり。日産は長年、他社に先駆けて“セーフティ・シールド”というコンセプトの、予防安全技術を実用化してきた。しかも世界初という観点で調べると、日産の技術はかなり多い。
Y “世界初”の安全技術ということで調べると、本当に日産車で実用化されたのものが多いですね。2004年に車線逸脱警報（LDW）、2006年にアラウンドビューモニター、2007年に車線逸脱防止支援システム、2008年にインテリジェントペダルなど、ほぼ毎年実用化されていて、全部で9項目あります。
I ひとつひとつの安全技術もすごいけど、もう少し広い視野で見るとクルマの前方、側方、後方、後退時、走行中のそれぞれの場所に安全技術が投入されていることに気づかない？
Y 本当だ。クルマの全方位に安全技術が装置されている！
I これが“セーフティ・シールド”というコンセプトなんだ。まさに「クルマを安全技術によって包む」「クルマが人を守る」という考え方だね。しかも、「人を守る」というのは、クルマの中にいる人だけでなく、歩行者や自転車、周囲のクルマも守るということ。ただ、安全技術というのは、我々自動車ジャーナリストでもなかなか体験することができないけれど、今回、神奈川県横須賀にあるテストコース『グランドライブ』で体験してみてその技術のレベルの高さを実感できたでしょ？
Y 驚きました。衝突実験なんて公道ではもちろん体験できませんから。今回、エマージェンシーブレーキだけでなくアクセルペダルの踏み間違い衝突防止、車間距離コントロール、車線逸脱防止支援、後側方衝突防止支援、前方衝突予測を体験しましたが、どれも“ヒヤリ”“ホッ”の連続でした（笑）。
I 日産は2015年度中に国内で発売している電気自動車、商用車を含むほぼすべてのカテゴリーにエマージェンシーブレーキを標準搭載する計画らしい。
Y それはすごい！ でも、これだけ安全技術に力を入れる理由はどこにあるんですか？
I ズバリ、それは日産が2016年末から段階的に実用化を目指す自動運転車にある。「自動運転」だからこそ“人を守る”ことが最重要になると考え、実用化に向けて日々安全技術の研究を重ねているんだ。制御技術は日産の強みでもあるからね。
Y 自動運転車が走る姿が見られる日がいよいよ近づいてきた、そんな気持ちになりました。
【日産の安全技術その1】踏み間違い衝突防止アシスト
コンビニにクルマが突っ込んだ、という事故のニュースを耳にした方も多いだろう。その原因のほとんどが、運転手のアクセルとブレーキを踏み間違え。この技術は低速域でクルマが障害物に衝突する恐れがある時にエンジンの出力制御とブレーキ制御で衝突事故を防ぐというもの。万が一、アクセルペダルを踏み込んでもエンジン制御によって急加速を抑える（前進時も後退時も）。取材時、ペダルを誤操作をしても作動した。車両前方や後方の障害物の状態を、前後のバンパーに埋め込まれたソナーが認識。運転者がアクセルとブレーキを踏み間違えてもスピードや距離を解析し、エンジンやブレーキを作動させる仕組み。
【日産の安全技術その2】エマージェンシーブレーキ
前方の車両や歩行者を検知し、衝突の危険性が高まると、メーター内の表示やブザーで運転手に衝突回避行動を促す技術。運転者の操作が遅れ、安全に減速できなかった時は、クルマが自動的に強い減速ブレーキをかけて衝突を回避するか、衝突時の被害を低減する。今回のテスト車両『エクストレイル』では10〜80km/h（※停止車両と歩行者は〜60km/h）の広範囲で作動し、衝突を防いだり回避する性能の高さを体験できた。フロントウインドウ中央部に備えられたカメラにより、前方の車両や歩行者を検知。衝突の可能性が高まると運転者に対して、警告音や警告灯で、その旨を伝える。これらの動作は確実で、安心感があった。
【日産の安全技術その3】インテリジェントペダル
前方車両との車間を適切な距離に保つことを支援する技術。追突防止などに効果を発揮する。前方車両に接近しすぎた時に、アクセルペダルを踏み込むと、戻そうとする力を発生。運転者がアクセルペダルから足を離すと自動的にブレーキを制御し、車間距離を保ってくれる。さらに前車に接近すると、ペダルの制御だけでなく警告音も発した。
【日産の安全技術その4】後側方衝突防止支援システム／後側方車両検知警報
これも普段の走行時にとても便利な技術。車体の後部左右に設置したセンサーが後側方を走行する隣のレーンの車両を検知。サイドミラー横のインジケーターで知らせてくれる。後側方に車両が走っているのにレーンチェンジをしようとするとインジケーターとブザーで警告し、中止を促す。さらに車両を元のレーンに戻そうとする力をハンドルに与えた。
【日産の安全技術その5】車線逸脱防止支援システム／車線逸脱警報（LDW）
ドライバーが意図しないのに車線を逸脱した場合、検知して警報で注意喚起することで安全性を確保するための技術。フロントまたはリアに設置したカメラを用いて走行車線の白線を認識。白線の位置と走行方向、ドライバーの操作を総合的に判断し、意図的な車線変更でないと判断した場合に警告を発する。ただしドライバーがウィンカーを操作して意図的に車線変更を行なう時は作動しない。居眠り運転やぼんやり運転に注意を喚起する装置。カメラで自車前方の車線を検知し、ウインカーを出さずに車線をはみ出しそうになるとブザーと表示で注意を喚起。同時に車線内に戻す力を発生し、運転者に知らせてくれる。
@DIME編集部
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