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東芝の会計問題 背景に家電系とインフラ系の人事抗争あった(週刊ポスト)
http://www.asyura2.com/15/hasan98/msg/828.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 7 月 18 日 22:50:41: igsppGRN/E9PQ
 

東芝の会計問題 背景に家電系とインフラ系の人事抗争あった
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150718-00000019-pseven-bus_all
週刊ポスト2015年7月31日号


 石坂泰三、土光敏夫……日本を代表する経営者を輩出した名門企業が、今かつてない危機に立たされている。

 今年4月に発覚した東芝の「不適切会計」問題は次々と新事実が明るみに出て、額は2000億円にまで膨れ上がった。社員たちはなぜ、巨額の“粉飾”に手を染めたのか。背景にあったのは、社内の激しい派閥抗争と、“派閥の領袖”たる社長同士の仁義なき争いだった。

 東芝の人事には特徴がある。社長の出身母体が、パソコンや家電などの「家電系(弱電)」と、原子力などの「インフラ系(重電)」で交互に入れ替わっていることだ。

 実際に1990年代以降を見れば、西室泰三氏(家電営業)→岡村正氏(社会インフラ)→西田厚聰氏(パソコン)→佐々木則夫氏(原子力)、そして現在の田中久雄氏(パソコン部品などの調達)と重電と弱電の両部門から交互に社長が誕生している。財界では「社長が替われば主流派閥も替わる」と囁かれている。同社の中堅幹部が語る。

「重電と弱電は同じ会社でもまるで異なる組織。自分の所属する部門から社長が出れば、ボーナスの査定が上がりやすくなるので張り切るし、出世もしやすくなる」

 この構図を背景に今回の内部通報を見ていくと、合点がいく。

「経済界では証券取引等監視委員会(SESC)への内部通報が当初インフラ系に限られていたのは、西田派(家電系)が、佐々木派(インフラ系)を追い落とそうと画策したためだといわれています。

 これに対して佐々木派が“悪いのは俺たちだけじゃない”とやり返した。これはメディアを巻き込むリーク合戦に発展している。大手新聞も西田派、佐々木派に分かれています」(経済ジャーナリストの須田慎一郎氏)

 泥沼の刺し合いの発端は、2年前の佐々木社長退任会見だといわれている。2013年2月、西田氏同席の元、佐々木氏の社長退任、田中新社長の就任を発表する記者会見が開かれた。

 その席上で西田氏が、原子力一筋だった佐々木氏に対して、「1つの事業しかやっていない人が(会社全体を)見られるかといったら見られない」と批判。さらに「(新社長には)もう一度、東芝を成長軌道に乗せてほしい」と発言した。すると佐々木氏は「成長軌道に乗せる私の役割は果たした」と応戦したのである。

 西田氏はパソコンの売り上げを拡大した功績で、“家電閥”の雄として2005年に社長に就任する。「選択と集中」を経営方針に掲げ、半導体と原子力の2つに注力し、東芝の事業再編を成し遂げた。一方の佐々木氏は原子力事業のエキスパートとして活躍した“インフラ閥”の雄だ。前出の中堅幹部はこう証言する。

「佐々木さんは社内で『原発野郎』と揶揄されるなど、原子力以外は詳しくないとの評が多く、語学も苦手で海外出張にはほとんど行かなかった。奥さんがイラン人で国際派を自任する西田さんとは、そもそもソリが合わなかったんです。

 西田さんは“ろくに英語もできない”、“現場を見ずに会議ばかりしている”と事あるごとに佐々木さんを批判していた」

 前述の「成長軌道」発言からもわかるように、西田氏は佐々木時代の業績に不満を抱いていたようだ。だが、佐々木氏らインフラ閥にも言い分がある。

 西田時代終盤の2008年にリーマン・ショックの影響もあって業績が悪化し、2009年3月期には約3400億円の赤字に転落した。佐々木氏に課せられたのは赤字からの脱却だった。

「西田氏の締め付けが強まるなか、それを見返してやろうとする佐々木氏が部下に厳しく業績改善の檄を飛ばした」(前出・中堅幹部)時期が、インフラ事業の“粉飾”のタイミングと重なるのは無縁とは思えない。

 

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コメント
 
1. 2015年7月18日 23:38:10 : 9Rl1jJIGHM
連日の東芝問題。当方もいくつか投稿したが、それらを紹介します。

危機・東芝、暴走を招いた“老害”経営陣の内部抗争 危険かつ無謀な経営の末路(Business Journal)
http://www.asyura2.com/15/hasan98/msg/813.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 7 月 18 日 01:13:46: igsppGRN/E9PQ

●当方の投稿です。
http://www.asyura2.com/15/hasan98/msg/813.html#c5

(概略)
東芝は1985年に株式会社東芝に改称される前は、東京芝浦電気だった。同社は1939年、弱電の東京電気と、重電の芝浦製作所が合併して成立した。これが現在に至るまで完全に融合していないために社内対立が激しく、弱電部門、重電部門から社長を交互に出す原因になっているのだろう。

東芝が21日に会見、社長は辞意表明へ 利益水増し問題(朝日新聞)
http://www.asyura2.com/15/hasan98/msg/806.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 7 月 17 日 21:16:05: igsppGRN/E9PQ

●当方の投稿です。
http://www.asyura2.com/15/hasan98/msg/806.html#c2

(概略)
東芝は、かつて世界有数のレコード会社を傘下に持っていた。東芝EMIである。これと音響ブランド、オーレックスが車の両輪として、うまく機能していた。ところが「選択と集中」の名の下に、これを売却。音響機器からも撤退した。東芝は音楽文化を切り捨ててしまったのである。

●話は変わるが、東芝の粉飾決算の多くを占めるのが原子力部門と半導体部門のようだ。ライバルの総合電機メーカーの日立、三菱電機が、半導体部門から撤退しているのに、東芝は三重県の四日市工場を生産を増強していた。これの記事を下にリンクします。

東洋経済 ONLINE
半導体工場を拡張する東芝の思惑
伸び盛りの市場を狙い撃ち
富田 頌子 :東洋経済 編集局記者
2014年09月12日
http://toyokeizai.net/articles/-/47836
http://toyokeizai.net/articles/-/47836?page=2

●この中で、2,000億円を四日市工場に投入すると書いてある。これが丸ごと大損しているんじゃないか。

東芝のもう一方の大赤字の原因になっている原子力事業について、以下の記事をご覧ください。

Business Journal
2013.09.29
東芝が陥った、「選択と集中」の誤算〜主力事業・原発と半導体のハイリスクが露呈
http://biz-journal.jp/2013/09/post_3005.html

●ウェスティングハウス買収に6,200億円を投げ捨ててしまったのである。これでは再起不能に陥るのも当然だろう。


2. 2015年7月19日 08:43:34 : jrVxfnn7Fk
家電とインフラ事業の派閥が理由とした記事は毎日が最初。
署名記事だったような気がするけど、記事を書いた記者は取材力と
なかなかの洞察力を持ってるようだ。
それに比べて経済専門誌の看板掲げてるのに、日経はトンチンカンな記事ばかりだな。

3. 2015年7月20日 11:51:52 : OAeMBU6HEM
>>2
仲悪いのはそれなりに有名でして。

4. 2015年7月20日 21:41:22 : LY52bYZiZQ
経営陣の辞任で幕引きしたい東芝 最悪シナリオは上場廃止か

NEWSポストセブン7月20日(月)7時0分

 今年4月に「不適切会計」問題が次々と明るみに出た東芝。同社の株には売りが殺到し、問題発覚前の3月末に530円を超えた株価は、7月13日には363円まで下がり、年初来安値を更新した。


 問題発覚後の5月8日、東芝は期末配当を無配とすることを発表。株価下落率は約30%と株主は甚大な被害を被った。


 ゼンショーホールディングス第三者委員会の委員長を務め、ビジネス法務に詳しい久保利英明弁護士の話。


「すでに米国の有力法律事務所が株価の下落によって損失を被った株主を募り、損害賠償請求訴訟の準備に入ったと伝えられています。粉飾となれば国内でも株主による集団訴訟を起こされる可能性は高いでしょう」


 2012年のオリンパスの粉飾決算事件が記憶に新しいところだ。財テクの失敗などで膨らんだ損失約1000億円を海外の投資ファンドに移す「飛ばし」で簿外処理し、買収企業ののれん代(買収価格と買収企業の純資産の差額)を架空計上するなどして約1300億円を損失穴埋めに利用した事件。


 金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)で社長に懲役3年、執行猶予5年の判決が下るなど経営陣らが刑事責任を負った。


 では今回の東芝の場合はどうなるだろうか。前出の久保利氏は幹部逮捕の可能性は「ゼロではない」と分析する。


「報道が事実で意図的に会社ぐるみで水増しの利益計上が行なわれていたならば、金融商品取引法違反で証券取引等監視委員会から告発され、訴追に至る可能性は否定できない。


 特に調達部門出身で資材の調達方法を知り抜いている田中久雄社長から『工夫しろ』という指示を受けたとすれば、部下が“残された手段は粉飾しかない”と判断してもおかしくない」


 監査法人の責任も問われる。実は東芝の決算書類の監査を担当しているのは、オリンパス事件で業務改善命令を受けた監査法人と同じだった。なぜ今回も見逃してしまったのか。


 そして経営陣の引責辞任で幕引きを図りたい東芝にとって、最悪のシナリオが「上場廃止」だ。ケイ・アセット代表でマーケットアナリストの平野憲一氏が指摘する。


「虚偽記載や、延長した期限までに有価証券報告書が提出されなければ、東京証券取引所が規定する上場廃止基準に該当する恐れのある銘柄が割り当てられる『監理ポスト』入りや、上場廃止となる可能性はあります。


 日本を代表する東芝株は日本株で運用するファンドには必ず組み入れられているコアストック。それを手放すファンドや機関投資家が増えているのは投資対象として不適格と判断しているからです。


 今後も不透明感が続けば監理ポスト入りは十分考えられる。そうなれば市場の信頼は無に帰し、買い手がなくなり、実質的な“上場廃止”です」


 上場廃止になれば泣きを見るのは投資家だ。


「大量の東芝株を保有している金融機関は、なんとか上場廃止を避けようと金融庁と第三者委で盛んに情報交換しているようですが、この先どうなることやら……」(銀行関係者)


 ファンドや銀行だけでなく、最も直接的な被害を受けるのが紙クズを握りしめることになる個人投資家だろう。私利私欲で社内抗争を繰り広げ、市場の混乱を招いた東芝経営陣の責任は重い。


※週刊ポスト2015年7月31日号

http://news.biglobe.ne.jp/economy/0720/sgk_150720_3627021173.html


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