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おひとりさまでも自宅で最期を迎えられるの?
おひとりさまでも自宅で最期を迎えられる? 知っておきたい5カ条とは〈dot.〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150717-00000003-sasahi-life
dot. 7月17日(金)7時8分配信
家族が遠方に住んでいる、身寄りがいないなど独居のおひとりさまが自宅で最期を迎える……。一見難しそうですが、基本的に本人の希望が強ければ可能です。事実、おひとりさまで自宅で介護を受ける人は増えてきています。
日本在宅看護システム在宅看護研究センター付属訪問看護ステーション看護師の鈴木紀子さんはこう話します。
「本人がどれだけ医療・介護チームと連携がとれているかが重要となります。在宅医、訪問看護師、ヘルパーの3者は最低限必要です。まず、かかりつけの医師や病院のソーシャルワーカー、ケアマネジャー、近くの訪問看護ステーション、地域包括支援センターなどに相談をしましょう」
専門職による各種サービスを活用すれば、周囲との交流がなく、死後に長期間放置されるといった孤立死を防ぐことができます。
それでも、おひとりさまの場合、亡くなる瞬間には一人の可能性があります。
「寂しさとの戦いがあると思います。本人も、支える周囲の人にも、覚悟が必要でしょう」(鈴木紀子さん)
ボランティアグループ すずの会代表で、社会福祉士、介護支援専門員でもある鈴木恵子さんは死に対するイメージを持つことが大事だと話します。
「現代では、死に対するイメージが持てない人が少なくありません。自宅で最期を迎えるイメージをしっかり持ちましょう。想像がつかなければ周囲から看取りの体験談を聞くのもいいでしょう。人の命は老衰であれば、ろうそくに灯った火が消えるようにスーッと亡くなるもの。死は怖いものではないと受けとめることから始めましょう」
なお、一人でいるときに突然自宅で亡くなった場合、救急車は搬送をしてくれません。検視にならないために、在宅医の電話番号を書き出した紙を自宅の目立つ場所に貼っておきましょう。
医療関係者との連携や一人で死を迎えることの覚悟、死に対するイメージのほかに必要なものは何でしょうか。
ボランティアグループすずの会の代表の鈴木恵子さんは、お金の準備も大切だといいます。
「定年退職以降、貯蓄を少しずつ切り崩し、最期を迎えるために介護サービスなどを必要としたときには貯蓄がないという人がけっこういます。金額は人によりますが、500万〜1千万円あれば十分に利用できます」
また、近親者が一人もいない場合には、いざというときの緊急連絡先が必要です。
「姪や甥、孫、友人、近所の人でいいのです。でもその人が重荷に感じないような配慮は必要。何かあったときには無理をして在宅にこだわらずに、施設に入ることも選択肢に加えてもいいでしょう。大切なのは『どうすれば自分らしく生きられるか』だと思います」(鈴木紀子さん)
そして、信頼できる人に大切なものの保管場所を伝えておくと、いざというとき便利です。
「自分しか知らないような大切な情報はないでしょうか。とくに緊急時に保険証がどこにあるのか周囲がわからず困るケースが多いです。『保険証と通帳をこのバッグに入れて、ここにしまっている』と伝えておけば安心です」(鈴木恵子さん)
■おひとりさまで最期を迎えるための5カ条
(1)医療・介護チームと連携をとり、各種サービスを活用する
在宅医、訪問看護師、ヘルパーは必須。ケアマネジャー、近くの訪問看護ステーションなどに相談を
(2)自宅で最期を迎える覚悟と自分の死へのイメージをしっかり持つ
死は怖いものではありません。看取りの体験談を聞くなどして、最期について想像を働かせましょう
(3)十分な貯蓄があれば行き届いたサービスが可能に
貯蓄を取り崩していませんか。500万〜1千万円あれば、介護医療サービスを十分に利用できます
(4)緊急時に連絡できる頼れる友人、かかりつけ医など専門の人を持つ
姪や甥、孫、友人、近所の人でOK。第三者に緊急連絡先がわかるよう自宅に貼り出しておきましょう
(5)保険証や通帳などの大切なものの保管場所の情報共有
保険証や通帳、診察券、お薬手帳をまとめ、しまっている場所を信頼できる人に伝えましょう
(取材・文/小久保よしの)
※週刊朝日MOOK「自宅で看取るいいお医者さん」より抜粋
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