http://www.asyura2.com/15/hasan98/msg/787.html
Tweet |
新幹線自爆テロより恐ろしい “待機老人”52万人の大暴走が始まった!(1)
http://wjn.jp/article/detail/4466663/
週刊実話 2015年7月23日 特大号
東海道新幹線の車内で71歳の男が焼身自殺を図り、乗客ら27人が死傷した事件は、日本国民にあらゆる課題を突きつけた。
まずは新幹線の「安全神話」の崩壊。手荷物検査がなく、急な移動でも手軽に利用できていた利便性を逆手に取られたため、今後は徹底的な対策が必要になる。
もう一つの大きな問題は、貧困にあえぐ年金生活者の実態だ。痛ましいこの事件は、職業不詳の林崎春生容疑者が自暴自棄になって起こした“自爆テロ”だったが、動機は生活苦の可能性が高いという。
神奈川県警担当記者の話。
「東京・杉並区の風呂なしアパートに住んでいた林崎容疑者は、支払い期限までに約4万円の家賃が収められていませんでした。同容疑者の出身地の岩手県には75歳の姉が住んでいますが、事件前の6月20日頃に『月12万円では暮らせない。国会の前で自殺するわけにもいかねえしな…』と打ち明けていたそうです。所持品からは1円も見つからず、貯金もありませんでした。自殺の原因は借金だったとみられます。実際、容疑者の自宅からは、消費者金融や個人宛てに借金を返済した明細書が約200枚も出てきています」
国民年金の平均受給額は、月額5万4544円(2013年度)。国民年金のみで暮らしている老人はおよそ1000万人で、そのうち3万円未満の受給者が100万人もいるという。厚生年金分があったと思われる林崎容疑者は、まだ恵まれていた部類といえる。
「ただし、容疑者は扶養親族がいないので、公的年金控除額(12万円の25%)を引いた額の10%が所得税となり、介護保険料(月額約5000円)も引かれて、手取りは約7万6000円くらいです。そこから家賃4万円、水道・光熱費、国民健康保険料を引くとほとんど残らない。働いていないのに家賃負担もあるのは大きい。これは、住宅ローンがこの年齢で残っている場合も同じです。近くのスーパーで、たばこ(エコー250円)やビール系飲料、カップ酒を購入していたとのことですが、食費をどうやって捻出していたのか…」(杉並区の社会福祉士)
70歳の男が就活をしようとしても、ハローワークやシルバー人材センターには、生活を維持していけるだけの仕事はない。
「高齢者の万引きが社会問題化しているが、貧しさからやむにやまれずというケースがほとんどです。アベノミクスによる円安で食料品は値上がりし、生活はますます困窮。この夏はクーラーも使えず、熱中症で倒れる老人が続出するかもしれません」(高齢者問題に詳しいジャーナリスト)
◇
新幹線自爆テロより恐ろしい “待機老人”52万人の大暴走が始まった!(2)
http://wjn.jp/article/detail/3735825/
週刊実話 2015年7月23日 特大号
林崎容疑者のような独り暮らしの高齢者は全国で600万人に迫り、その半数近くが年収120万円未満の生活保護世帯以下の水準。国は、こうした高齢者が最後の頼みの綱にしている年金さえ少しずつ減らし、医療・介護費用の負担は徐々に増やそうとしている。
消費税が10%に引き上げられる'17年4月以降、さらなる生活苦に陥ることは目に見えているのだ。
「今年度からは、生活困窮者自立支援法が施行されており、杉並区では『くらしのサポートステーション』が開設されて相談に乗っているが、孤立した独居老人はこうした情報さえ知らない可能性が高い」(前出・社会福祉士)
加えて深刻なのが、“待機老人”の問題だ。
これは、身よりもなく、行政のサポートが必要であるにもかかわらず、公的な老人ホームなどへの入所がかなわない人々のこと。
厚生労働省発表の「特別養護老人ホームの入所申込者の状況」によると、その数は'14年3月の集計で52万3584人にも上る。この大半が、行き場のない“待機老人”だと考えられるのだ。
「同年の厚生労働省の公式計数によると、『保育所入所待機児童数』、いわゆる“待機児童”は4万3184人ですからね。預ける先はなくとも、最低限の生活は親が面倒をみている児童と、“終の棲家”もなく食い詰めている老人たち…どちらが深刻な問題であるかは論を待たない」(前出のジャーナリスト)
同じく'14年の人口動態統計では、1人の女性が一生に産む子供の平均数が1.42となり、9年ぶりに低下。出生数から死亡数を差し引いた人口の自然減はマイナス26万9488人で、マイナス幅も過去最大となっている。
子どもが減り続ける一方で高齢者は増え続けており、人口に占める高齢者の比率はますます高くなり続ける。
東京都ですら、'20年に人口が1335万人でピークを迎え、その翌年からは急ピッチで高齢化が進行していくと予測しているのだ。
「林崎容疑者が借金督促におびえる最中に起きたのが、約125万件にも及ぶ年金記録の漏えい事件。長年、コツコツと払い続けた最後のよりどころを管理する行政に、まるで緊張感がないことを露呈しました。自分たちの保身しか考えず、年金生活者を“ゴミ同然”に扱う日本年金機構と厚労省の姿勢が、彼を絶望へと追い込んだのかもしれません」(全国紙社会部記者)
安倍政権は、以前から待機児童の解消には熱心だったが、いまだ解決には至っていない。それどころか、「戦争法案」の成立に躍起になっている。彼らにしてみれば、“待機老人”問題など、まったく眼中にないのだろう。
選挙権年齢を「18歳以上」に引き下げる改正公職選挙法は“老人切り捨て”の一歩なのかもしれない。
林崎容疑者のように、暴走する“待機老人”が続出しないことを願うばかりだ。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。