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「和民」の店舗(「Wikipedia」より/Asanagi)
ワタミ、渡邉美樹氏の資産管理会社がいまだ強大な支配権 個人所得は年13億円
http://biz-journal.jp/2015/07/post_10735.html
2015.07.15 文=編集部 Business Journal
過重労働が発覚し社会的批判を浴びた牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーホールディングスと、居酒屋チェーン「和民」を展開するワタミの株主総会は明暗が分かれた。
■ゼンショー
「明」はゼンショー。過重労働の元凶とされる深夜時間帯の「ワンオペ」と呼ばれる1人勤務体制を廃止した。人件費を抑えるワンオペは商品価格引き下げにつながり、同社をデフレの勝ち組に押し上げたビジネスモデルの象徴だった。
この成功モデルが批判を呼び、廃止を余儀なくされたことで、ゼンショーの15年3月期最終損益は111億円の赤字(前期は11億円の黒字)、ROE(株主資本利益率)はマイナス17.2%に転落した。だが、6月19日に開催された株主総会で小川賢太郎会長兼社長兼CEO(最高経営責任者)の再任は96.06%の高い賛成票を得た。
小川氏が株主の圧倒的な支持を得たのは、ゼンショーが個人投資家に人気の高い株式だからだ。人気の秘密が株主優待である。同社はすき家のほかにファミリーレストラン、ハンバーガー、パスタ、メキシコ料理、焼き肉、しゃぶしゃぶ、和食レストラン、回転寿司、ラーメン、うどん、コーヒー、駅ナカカフェなど、実に多種多様な飲食店を経営している。同社の株式優待は、これらゼンショーの店舗で利用できる「お食事優待券」だ。500円単位で利用できる。
【ゼンショーのお食事優待券】
100株以上300株未満:2枚(1000円分)
300株以上500株未満:6枚(3000円分)
500株以上1000株未満:12枚(6000円分)
1000株以上5000株未満:24枚(1万2000円分)
5000株以上:60枚(3万円分)
食事券には、「パス」という300株以上を保有している株主を対象にした代替品交換制度もあり、牛丼の具やコーヒー豆などをもらえる。個人株主数は17万749人で、その所有株式数の割合は53.6%、年間配当は16円。株主優待券を合算すると、高利回り銘柄となるため、個人投資家の人気が高い。ゼンショーは「ブラック企業」批判を浴びる最中にも、株価が暴落することはなかった。個人株主が安定株主として、小川氏の強力な支援者になっていることが見て取れる。
■ワタミ
ゼンショーと対照的に「暗」となったのがワタミ。15年3月期連結売上高は前期比4.8%減の1553億円、最終損益は126億円の赤字(前期も49億円の赤字)と赤字幅が拡大した。ROEはマイナス78.7%で、前期も18.1%のマイナスだった。桑原豊社長は引責辞任し、清水邦晃氏が新社長としてリリーフ登板。6月28日の日曜日に予定していた株主総会を、会場費削減を優先して6月22日の平日に変更した。
ワタミは新メニュー投入を業績回復の柱に据えた。しかし、4月の外食事業の既存店売上高は前年同月比10.7%減、5月も10.8%減と苦戦を続けている。メニュー戦略が不発に終わり、株主からは「大丈夫か」との声が出た。それでも清水氏への賛成率は再建への期待から97.0%と高かった。創業以来の危機にある同社経営再建の道筋を立てられなければ、来年は厳しい評価が下されることになる。
■渡邉氏の資産管理会社は、ワタミの「親会社等」
ワタミといえば、創業者・元会長で参議院議員の渡邉美樹氏が有名だ。衆参両議院は14年分の議員所得に関する報告書を公表したが、渡邉氏の所得は12億8109万円とケタ違いの金額で1位だった。内訳は外国株式の譲渡益が11億3184万円、外国投信分配金7811万円、貸付利息2136万円、歳費・役員報酬4975万円。
昨年1月に公開された参議院議員の資産報告書によれば、渡邉氏の資産額は17億580万円で第1位だ。だが、渡邉氏の資産の大半はワタミの株式だが、これは含まれていない。渡邉氏が100%出資する資産管理会社の有限会社アレーテーが株式を保有しており、同社代表者は渡邉氏の家族のため、資産公開の義務はない。
ワタミは6月30日、アレーテーの財務諸表を公開。「支配株主等に関する事項について」として、アレーテーが議決権の28.0%を所有する「親会社等」であると公表した。同社社長は息子の将也氏。投資有価証券314億円を運用し、15年3月期に1億1400万円の売上高を計上している。
(文=編集部)
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