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ギリシャのユーロ離脱確率60%、中国株には下落余地
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150711-00076610-shikiho-bus_all
会社四季報オンライン 7月11日(土)19時31分配信
ギリシャ問題と中国株式市場の波乱が、各国株式市場の重しとなっている。今後の展開をどう読めばいいのか。欧州金融機関大手UBSのウェルス・マネジメント部門でアジア太平洋地域の投資戦略部門を統括するミンラン・タン氏に話を聞いた。
--ギリシャ問題の今後の展開をどう見ていますか。
周知のとおり、5日に行われたギリシャ国民投票の結果は、欧州連合(EU)が求める財政緊縮策の受け入れを拒否するものだった。これによりギリシャのユーロ離脱は60%の確率で起こり得るシナリオになった。
もちろん、ユーロ圏にとどまることはまだ可能だ。その条件は、ギリシャがEUの信頼に足る構造改革案を提出し、その提案が12日に開催されるEU首脳会議で受け入れられ、新たな金融支援合意を得ることである。
しかし、回答が信用を得られない内容だと金融支援が受けられず、20日に期限を迎える欧州中央銀行(ECB)保有のギリシャ国債35億ユーロ(約4700億円)の償還が難しくなる。
償還ができなければ、ECBがギリシャの銀行に実施している緊急流動性支援は打ち切られ、すでに預金流出に見舞われているギリシャの銀行は資金不足で破綻に追いこまれる。これがまさにユーロ離脱の始まりとなる。
■ いざとなればECBが株を買うことも
--株式市場などマーケットにはどのような影響が予想されますか。
ベストシナリオは、ギリシャの提案が受け入れられてユーロ圏に残留するというもの。欧州の株価は4月のピークから14%下げているが、ユーロ離脱リスクが消えれば株価は反転し大幅に上昇するだろう。
一方、ワーストシナリオはギリシャがユーロから離脱すること。そうなると、株価はさらに5〜10%程度下がり、世界的にリスク資産が売られる展開になるだろう。
同時にリスクが周辺国へ広がり、スペイン、イタリア、ポルトガルの国債利回りが急騰する。現在、これらの周辺国の10年国債利回りは、安全資産と位置づけられているドイツ国債より1.6%ポイント高い。この差が市場の懸念を反映して3%ポイントくらいに広がると想定される。
ただ、85%の確率でECBはギリシャ以外の国の金融資産に影響が飛び火するのを防ぐことができるとみている。というのも、ポルトガル、スペインなどギリシャ以外の国でも信用リスクが高まった11年と現在の状況で一番異なるのは、ECBがすでに量的緩和策を実施しているからだ。
ECBは国債や欧州機関債などのソブリン債を毎月600億ユーロ(約8兆円)買い入れ、市中にマネーを供給している。いざとなれば、この買い入れ額を800億ユーロ、1000億ユーロと拡大できる。
ECBはソブリン債以外の資産、たとえば企業が発行する社債や株式を買うことも可能だ。ECBのドラギ総裁が公約しているように「やれることはなんでもやる」ことで、「ラストリゾート(最後の貸し手)」の役割を演じることができる。
--今、ギリシャを救済しても再び同様の問題が起こりませんか。いっそのことユーロ離脱したほうがギリシャにとってもいいのでは。
UBSはギリシャがユーロを離脱すべきとは考えていない。あくまで選択するのはギリシャ国民だ。だが、ギリシャがあえて大きな痛みを享受するという解決の仕方は確かにある。同国が抱える債務額は返済が難しい規模に達している。これは1990年代以降の日本の不良債権処理の経験に似ており、ギリシャは短期的な痛みと長期的な痛みのいずれかを選ぶことになる。
ギリシャが今、ユーロを離脱すれば、同国独自の通貨は50〜70%と大きく下落し、国内はハイパーインフレに見舞われるだろう。食品や薬品、燃料といった生活必需品は暴騰し、現在25%の失業率もさらに悪化する。ただ、痛みが大きい反面、その後5年ほどで経済が回復軌道に戻るかもしれない。
1つの例がアジア通貨危機後のインドネシアだ。98年に起こった危機から回復したのは2004年。この間、国内総生産(GDP)は縮小し続け、300あった銀行のうち200行が破綻した。失業率が高まってインフレにも見舞われ、民衆は暴動を起こした。
社会的コストは多大となったが、04年以降は13年まで好況が続いた。一方、90年代の日本は、バブル崩壊後の銀行の不良債権処理に際して、痛みが長引く選択肢をとった。
■ 中国株下落で懸念すべきは政府の信用低下
--ギリシャ問題と同時に気になるのが中国の株式市場です。中国株の急落は世界のマーケットにどのような影響を及ぼすのでしょうか。
中国の株式市場の動きは世界のほかの市場のリスク選好に影響を及ぼす。それを踏まえたうえで、考えるべきポイントは2つある。1つ目は中国の株式市場が今後どこまで下がるのか。2つ目は株価下落が中国のGDPに与える影響だ。
主要株価指数の上海総合指数は、中国人民銀行(中央銀行)が利下げに踏み切った14年11月の時点で2500ポイント近辺だった。今年3月には3300ポイントへ上昇。6月12日に5200ポイント近くでピークを打ち、今回の調整で3500ポイント台まで下げた。UBSの見解は、これからさらに3300ポイントと3月の水準前後まで下落する可能性があるというものだ。
では、これほどの株価の値下がりが中国の実体経済にどの程度影響するのか。この点については、打撃はさほど大きくないとみている。
理由は3つある。まず、中国の株式市場は08年以降、7年間も弱気市場が続き、活況に転じたのはまだ6〜7カ月と短かったことだ。この長さなら消費者の行動を変えるほどではない。
2点目は家計の保有資産における株式の比率が20%程度と銀行預金の55%より低いことだ。株価の下落が個人消費の足を引っ張るほどの比率の高さではない。
3点目は企業において株式市場を通じた資金調達の比率がまだ低いこと。中国では全体の調達額に占める割合が4%に過ぎない。企業の設備投資動向への影響は少ないとみられる。
総じていうと、中国経済への影響は小さいため、世界経済への影響も大きくない。中国にとって重要なのは株価よりもむしろ、不動産市場の動向。同市場の安定こそが中国にとっては大事だ。
--中国株はバブルでもなく、今回の調整もバブル崩壊ではない?
バブルか否かという議論は、同じ中国株でもどの市場をみるかという前提で変わる。たとえば、ベンチャー企業株で構成される創業板指数(チャイネクスト)は、株価が調整している足元でも株価収益率(PER)が約56倍に達しており、バブルと言える水準だ。
ところが、上海および深�の証券取引所に上場している代表的な300社の株式で構成されるCSI300指数だと約13倍。香港証券取引所上場の中国株に連動するMSCIチャイナ・インデックスだと9.9倍にとどまり、いずれもバブルとはいえない。
今回の株価乱高下で最大のダメージを受けたのは中国政府。信用が大きく揺らいだ。急速な株価上昇を許してしまっただけでなく、下落局面では直接的な市場介入策に出てしまった。その一例が、持ち株5%以上の株主を対象に向こう6カ月間、株式売却を禁止するという措置だ。
本来なら株価調整は市場に任せるべき。投資家は「売りたいときにはいつでも売れる」という流動性も重視する。今回のように売却禁止を政府が言い出すのは正しい対応ではない。外国人投資家の目には中国本土での投資は適切でないと映ってしまった。これは長期的観点だが、中国市場にとってはマイナスとなる。
■ 日本株の評価は「ニュートラル」
--ここから先、世界の投資マネーはどこへ向かうのか。世界の投資家に日本の株式市場はどう映る?
今後、6カ月の見通しは次のような前提に立っている。まずギリシャ問題の波及は食い止められるだろう。そのころには中国の株価下落も底を打っている。米国は初回の利上げに踏み切っている。とはいえ、世界経済は低成長で投資収益も低リターンという環境は続いているだろう。このため、株式に対する投資が引き続き選好されるとみている。
外国人投資家は日本株をオーバーウエート(資産配分時に基準となる資産の配分比率よりも多くすること)にしているところが多い。日本企業は今期も収益が伸び、純利益ベースで前年比18%増が見込まれるからだ。
しかし、UBSは「ニュートラル(基準となる配分比率と同等)」と判断している。われわれはより長い視点で評価している。円安がこれ以上進まなければ、来期の純利益の伸び率は3%くらいに下がるだろう。利益を鈍化させないためには、企業成長に向けた改革を一層進めないといけないが、今の状況をみると必ずしも進んでいない。
このような考えから、日本株については対象をかなり絞った形で投資すべきとのアイデアを提示している。たとえば訪日客の増加の恩恵を受けている観光や、自己株買いをやっている企業の株式などだ。
(聞き手:緒方欽一、島大輔)
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
緒方 欽一
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