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ギリシャ問題よりもっと怖い! 「中国株バブルの崩壊」(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/15/hasan98/msg/604.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 7 月 09 日 09:43:05: igsppGRN/E9PQ
 


ギリシャ問題よりもっと怖い! 「中国株バブルの崩壊」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44093
2015年07月09日(木) 安達 誠司 現代ビジネス


■今回の中国の株価暴落は「異常事態」


今週日曜日に実施されたギリシャの国民投票では、大方の予想に反して、EUの提示した緊縮策に反対する票が全体の6割超となった。これをきっかけに、週初から世界のマーケットは大きく荒れている。


識者の話題は、「ギリシャがユーロから離脱するか否か」という点に集中している感があるが、筆者は、現時点では、ギリシャのユーロ離脱がユーロ崩壊へと波及していく可能性は極めて低く、ギリシャとEU諸国がどこかで妥協するのではないかと考える。


そのため、ギリシャ問題は、世界のマーケットにとって「ノイズ」に過ぎず、むしろ、中国株の下落が止まらなくなってきた点の方が、よほど「怖い」のではないかと考えている。


この1ヵ月(7月8日の午前中まで)の中国株(上海総合指数)のパフォーマンスは28.8%のマイナスである。当然だが、主要国の株式市場の中でも、過去1ヵ月の下落率は突出している。


これを「中国株バブルの崩壊」といってしまうのは簡単だが、株価のバブルは、過大評価された「成長期待」がもたらすというのがこれまでのパターンであったことを考えると、今回の中国の株価暴落は「異常事態」といえる。


例えば、80年代後半の日本株バブルは、「日本が米国を抜いて世界ナンバーワンの経済大国になり、その首都である東京が新しい国際センターの座につく」という期待がもたらしたものであった。


また、2000年の米国のITバブルも、「IT革命によって、米国企業の生産性は飛躍的に上昇し、米国経済は新たな成長ステージに入る」という期待がもたらしたものであった。


さらにいえば、リーマンショックで崩壊した米国の住宅バブルも、「アメリカが、(移民などの)低所得者層も自分の家が持てるような新しい福祉大国になる」という期待がもたらしたものであった。


この点で、今回の中国株は、これまでのバブル崩壊とは様相が異なる。確かに、「中国はやがて米国を追い抜いて世界第1位の経済大国になる」といった話はあったが、この期待はすでに2008年から2009年にかけての株価暴落によって剥落したはずである。


そのため、筆者にとっては、暴落以前に、中国株の暴騰自体が説明不可能で、「不可解」な現象であった(これについては、5月28日付けの本コラム『「金融緩和の幻想」の中で進行する不可解な中国株の上昇』で言及した)。



■典型的な「バブル崩壊」パターンに入った中国株


今回の暴落前の中国株の暴騰には、信用取引の「買い」が大きく関わっているといわれている。


信用取引とは、証券会社に保証金を積み立てれば、証券会社(もしくは証券金融会社)から融資を受けられ、より多くの株式を購入できる仕組みである。


将来、株価が上がることがわかっていれば、前もって価格が安い時に株式を購入して、上昇したところでそれを売却して利益を得ることができる。しかも、いくばくかの保証金を担保に多額の資金を借りて株式を購入できるので、手持ちの資金を大きく超えた売買でより大きな利益を得ることができるのだ。


どういうことがきっかけになったのかはよくわからないが、例えば、海外投資家(いまは香港経由で中国株を売買できるようになっている)の買い(欧米の投資銀行の多くが中国株に対して積極的な買い推奨をしていた)が中国の個人投資家の買い意欲に火をつけ、これを信用取引が加速させたということだろう。


すなわち、後からみれば、ファンダメンタルズ(基本的な経済環境)に基づく株価上昇ではなく、単なる「需給関係」で株価が上昇したに過ぎなかったのである(そのため、筆者は、前述のコラムで、マクロ経済環境をみると、中国株が上がる理由はないという点に言及した)。


とにかく、中国株は典型的な「バブル崩壊」パターンに入ってしまったようだ。本稿を執筆している8日現在、中国本土の証券取引所に上場されている銘柄の43%にあたる1249銘柄が売買停止となっている模様だ。これは中国株の時価総額全体の33%以上であるらしい(8日10時39分のブルームバークの報道による)。


ところで、中国経済は今年に入ってから悪化の一途をたどっている。5月の輸入総額は前年比-17.6%で、5ヵ月連続で2桁台の減少となっている。鉄道の貨物輸送量も5月は前年比-11.5%(昨年1月以降、17ヵ月連続の減少)、電力消費量も前年比+1.8%と伸び率はプラスながらも低い数字となっている。


特に、貿易相手国の側から把握可能でごまかしがきかない貿易統計(輸入金額)の悪化は、中国経済の実状を如実に物語っている。


さらに深刻なのは、信用収縮である。5月の社会融資総量は前年比-12.9%で、信用収縮も一段と強まっている。


中国政府の統制が効いている銀行融資の方は、残高が前年比+14.3%と安定しているが、社会融資総量全体が大きく減少しているということは、中国の「シャドーバンキング」のシステムが崩壊の危機に瀕していることを意味している。金融当局は金融緩和を強化しているが、加速度的な信用収縮に緩和が追いつかない状況である。


また、国際収支統計をみると、従来とは異なる大きな変化がみてとれる。それは、昨年4-6月期以降、資本収支が赤字に転じ、その赤字幅が拡大している点である。


従来、中国の国際収支は、輸出増による経常収支黒字に加え、資本収支も黒字であった。経常収支黒字国の多くは、資本収支赤字国になっており、それで国際収支がバランスしているが、中国の場合、経常収支と資本収支がともに黒字であった。そして、これをバランスさせていたのが、外貨準備の増加(政府による海外投資増)であった。


だが、最近は、資本収支が赤字に転じ、外貨準備が減少に転じている(外貨準備は3月時点で、ピーク比7%弱の減少となっている)。


資本収支の内訳をみると、「その他」の部分の赤字が急増しており、中国の富裕層(共産党幹部)が、資金を海外へ逃避させ始めた可能性が高い(もしくは、海外の不動産等を購入しているのかもしれない)。


以上を総合すると、暴落前の上昇局面で信用取引を拡大させていたのは、一般庶民の可能性が高い。


となると、マクロ経済的には、今後、中国の消費が急激に減速していく懸念が出てくる。そして、これが、現在進行中の中国経済の構造調整(高度成長から安定成長への)を加速させる可能性がある。


現在、中国の実質GDP成長率は前年比で7%程度である。日本等の先例を勘案すると、安定成長下での実質成長率は4〜5%程度と想定されるが、7%の成長率は、安定成長への移行期としては、ソフトランディングといってよい状態であった。しかし今回の株価暴落は、このソフトランディングをハードランディングへ変えてしまう懸念もある。


この中国株暴落の世界経済への影響だが、実体経済的には、ソフトランディングの状況でも、すでに中国を中心とする製造業のサプライチェーンを展開する東南アジア諸国の輸出は減速しつつある。中国経済のハードランディングが実現すれば、東南アジア諸国の景気も悪化していくだろう。


中国がこの苦境を乗り切るためには、大胆な金融緩和で、信用収縮に歯止めをかけるしかないが、この場合の金融緩和は、利下げや預金準備率引き下げではなく、量的緩和になるかもしれない。


そうなると、人民元レートが大きく下落する事態が想定される(その場合には、中国は米国と為替レートの低め誘導についての協議を行う可能性がある)。さらに、そのような状況では、マーケットは、いわゆる「リスクオフ」モードに入っているので、円高が加速する懸念もある。


■今後、注目すべきは米国株とFRBの動き


このように、中国株の暴落は、世界のマーケットに、単なる調整では済まされない大変動をもたらす可能性がある。


今後、注意すべき点は、この中国株の暴落が、米国株の下落に波及するか否かである。もし、米国株の下落へ波及すれば、FRBの利上げは先送りされる可能性がある。そればかりか、場合によっては、マネタリーベースが再拡大する可能性もあると考える。


一方、米国株が中国株暴落に影響を受けない場合、FRBは少なくとも年内に1回は利上げを実施するだろう。この場合、「流動性収縮」懸念の台頭によって、新興国の株価は下落幅を拡大させるリスクが出てくる。そして、新興国の株安は、新興国経済のさらなる成長鈍化へとつながり、それが輸出鈍化という形で日本経済にも波及する可能性がでてくる。


悲観シナリオを考え始めるとキリがないが、以上のような意味からも、中国株の暴落はギリシャ問題よりも怖いのである。


 

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コメント
 
1. 佐助 2015年7月09日 10:18:39 : YZ1JBFFO77mpI : KTZjxPAPgA
やっときましたね,でもまだ序の口です


ギリシャ債券のデフォルトと中国解体とバブル作裂と、シーラカンス銀行のデフォルト
暴落を停止させる即効薬には、株式市場や銀行のモラトリアム(一斉閉鎖)、売買価格の固定、負債の凍結&借金棒引きしかありません。


「発行する国債又は通貨発行高を保有する金とリンクさせる」とドルとユーロが約束すれば、為替の乱高下と、国債をデフォルトする危機は収束できる。ユーロは各国が保有する金合計の約25%のユーロ通貨の発行高&ユーロ共通債券とリンクさせざるをえません。

ところが米国の政治と経済の指導者は、円が一ドル60 円台を越えるか、欧州連合の一国で債券がデフォルトされるか、新興国のバブルが弾けなければ、金とリンクすることを決意しない。しかも米国はチャラにすることしか考えない。新ドル発行やデノミ,アメロなど次々とイカサマを考えていたが,キン本位制を実行するしかなくなります。回復したら再びフロートにすればよいのです。

しかも、ドルは25%の金しか保有していないので、三年すると世界の通貨と信用は、再び不安定になり谷底は深くなり戦争以外に回復させられません。

最初からドルとユーロが一緒に、債券や通貨発行高を金とリンクさせれば、より長期間安定できるのですが、ユーロは「ドルの寿命を延命させるだけだとか、自己責任をとらない国は除名脱退すればよい」と、お互いのテレトリー(縄張り)の既得権益擁護が障害となり、簡単に収束できないのです。

中国の元は政府管理下なので、世界の通貨投機は元に集中しました。だから中国は元の管理が破れないように、香港の銀行(国有・私有)に元建て国債を発行させ、大変な人気でした。だが元は中国解体とバブル作裂と、シーラカンス銀行のデフォルトの三つの危機に直面してしまった。

パニックは死を連想させると発生するため、株だけでなく食品でも戦争でも、どんな社会現象でも発生します。株が最も強烈なパニックを発生させるのは、個人の財産がマイナスになるためなのです。 「カネのないのは首がない(死んだも)のと同じ」という諺どおり、パニックに巻き込まれると死を連想するため、個人も企業も必死で逃走します。だから、バケツの底が抜けたような暴落は、牛の暴走と同じで誰にも止められません。カラ売禁止、公定歩合引き下げ、涙金のバラマキ、税の引下げ、時価会計の緩和、企業統合・吸収合併、そして、大企業への公的資金を投入してもパニックは止められません。

しかし現在進行形の第二次世界恐慌は、今回はドル・ユーロ・円が、世界の75%の金とリンクすることで収束できる。


2. 2015年7月09日 10:29:22 : J73EH7M30E
中國バブルの崩壊は世界経済を巻き込んで、世界中の国々がより悲惨な状況に突入するだろう。 一言でいえば、大規模な信用の縮小と言う事になる。 溢れかえる過剰流動性資金は、行き先を失って右往左往の状態になるが、全ての市場が縮小する過程で損失のみが拡大する。 比較の問題であれば、中国やアメリカより日本の方がベターな状態になる可能性はあるが、それだって今の状態よりもずっと惨めなものになるだろう。 ヨーロッパが現在のEUの秩序を維持できることは、全く期待できない。 先行き見通しのポイントは、中国の混乱と言う事になるだろうが、EUやアメリカの様子も先が見えない。 自国の経済や社会を守るためには、個別に孤立して国を閉鎖するしかないのではないのか。 グローバリズムと市場優先主義から、それとは反対の方向に動き出すのじゃないだろうか。 ノーベル賞受賞学者の良い事なんてもう誰も信用しないし、政府やメデイアの情報なども信用されないと言う世界になるのかな。 信用の喪失は銀行の閉鎖と言う事になるだろうし、キャッシュだって信用されない世界って、想像できるかね。

3. 2015年7月09日 16:19:25 : ikYqaYZgDM
中国市場に引きづられて日本も下げるだろうけど、日本企業のファンダメンタルに拠るものじゃないから、そんなに影響はないだろう。
中国に入れ込んでいる企業は当然影響を受けるだろうが、それは織り込み済みだろうし、織り込み済みでなければ自業自得というものだ。
これを契機に中国市場が如何にいびつか、共産党独裁下での市場なんて絵空事だということが明確になり、世界の金融市場が整理されるだろうことを希望する。

4. 2015年7月09日 19:31:07 : hUkJW5PNLO
楽観が バブル招いて 鞭に化け

5. 2015年7月09日 21:49:43 : FfzzRIbxkp
中国のニュースをみていると、この混乱がひょっとしたら江沢民元主席、もしくは江沢民の一番の部下である曽慶紅元副主席の拘束・・・につながるのかもしれませんね。

中南海の主の習近平主席というのが、何を意味しているのかもわからないのでございますが。


6. 夏も爽席 2015年7月10日 06:34:31 : YlJzBCjjO2yEw : F6pBUYi09A
26年前の日本と同じ
状態だよ今の中華市場は
信用客が壊死するだけ
のお話さ
懐かしいねバブル崩壊
歴史は繰り返すだよ

7. 2015年7月10日 21:20:05 : 9BQqMsIFZM
「ギリシャ債務問題」や「中国株バブルの崩壊」よりもっと怖い!  日本のヒトよりムダなモノの存続を優先する「人命二の次」主義。
まさしく戦艦と言うハコモノで多くの庶民を死に追いやった戦前と瓜二つ。
公共施設、公共インフラに限らず、民間も大規模ハコモノに優先して融資する金融システムも同じ。
過剰設備による高コスト化を嫌い、産業は海外移転で空洞化。
それを良い事にまた「内需拡大、雇用促進」とかで公金ジャックするマフィアがオンパレード。
大手検索サイトの地図で航空写真を見れば他国に比べて灰色の都市部比率が多いかわかる。
日本が如何に人工構造物だらけか。
一方、個人は狭い住宅で高い金利負担で少子化なのに。

8. 2015年7月10日 22:42:33 : VzevjZQqrk
隣国のことを騒ぐ人達はその前に自国の心配をした方がよいんじゃなのかね。株価の下支え構造は隣国となんら変わらないのだから。

9. 2015年7月11日 01:10:59 : r5ZxMpIqqQ
この種類の投稿が余りにも少ないので長文御免。
残念ながらすげえクール。
視点が異なれば考え方も違うという典型みたいなものなんでしょう。

中国マーケットは現在官民あげてトレーニングの真っ最中みたいですね。
従って過大な投資を行って破産したり夜逃げしたりするのも本人の勝手。
主に投資しているのは一般大衆では無くて新自由主義で儲けたリッチ層なんでしょうか。
通貨発行権で得た莫大な資金を元にイカサマ博打場で高速取引と空売りとで企業や国を完全支配するようなブラックなマーケットだと西側の人達が都合良く勝手に考えているようですが異なるようです。
しかしこのような事柄は自称専門家なら常識の範囲のはずなんですが。
阿修羅でも毎度お馴染みのチリ紙交換のようですが何か変ですね。

テレビはオバタリアンのご専用で新聞は恍惚の爺さんご専用になったようですから阿修羅の投稿ネタも最近はドンドンとズレが目立ちます。
しかしアクセスアップ工作は余計に盛んになっているようです。
現役世代や若い人はテレビも新聞も雑誌も見なくなったようなのになぜか拘る常連の阿修羅投稿者。
大日本帝国あべ総理大臣閣下のネット宣伝もネトヨ以外は誰も見ていないので非常にお気の毒なあっと驚く少数の視聴者数を連日たたき出しています。
総務省、選挙管理委員会、ムサシあんどグローリーはここまで明らかだと今後は矛盾だらけなのにどうするんだろう。
ここまで徹底して鍍金がはげると要するに全てが嘘だったんでしょう。

ロシア直接投資ファンド総裁、中国証券市場は近いうちに安定
c AFP 2015/ PHILIPPE LOPEZ
経済
2015年07月10日 06:22(アップデート 2015年07月10日 06:23)
http://jp.sputniknews.com/business/20150710/555674.html

中国の証券市場の株暴落について、ロシア直接投資ファンドのキリル・ドミトリエフ総裁は、短期的性格のものであり、安定は近いうちにものぞめるとの見方を表している。
ドミトリエフ総裁はリアノーボスチ通信からのインタビューに対し、「中国市場での出来事は短期的な変動であり、近いうちに終了すると見ている。中国市場は今年初めからあまりにも強力に成長したことから、修正は不可避だった」と語った。
総裁いわく、現在、中国政権は状況を安定化させようと、非常に積極的な措置をとっている。
「これは成長する市場の訓練プロセスの一部であり、株式市場は急上昇も急落も経験しうる。だがこれを抜きにして市民に市場の仕組みを理解させることはできない。多くの人は市場とは上に伸びる一方のものと感じているが、それは正しくない。」
「中国市場のボラティリティーは非常に目立つ。だがわれわれは近い将来すべては前向きに解決すると確信している。しかも中国自身にとって、市民が市場が、リテール投資家も含め、どう動いているかをより明確に理解し、投資を行なう際により慎重に、現実的になるという観点からすると、前向きな効果を伴って解決されるだろう。有り金全部を市場につぎ込んではならない。これはリスキーだ。一部は銀行に預け、市場への投資はほんの一部にせねばならない。」
中国証券取引所は中国経済の不透明な見通しを反映し、暴落し続けている。中国政権のとった刺激策も中国経済の後退を未然に防ぐことはできなかった。
状況の安定化のため、中国のレギュレーターはすぐに利率を下げ、株式公開を一時中断する可能性も検討することを決めた。ところが政府の努力は投資家らには通じていない。中国証券市場は6月半ばから30%以上も急落している。


主要国のGDPをグラフ化してみる(2015年)(最新)
2015/01/02 10:07
http://www.garbagenews.net/archives/1335765.html
先行記事【主要国の対外純資産額をグラフ化してみる】において、IMF(国際通貨基金)のデータベースの「World Economic Outlook Database」の公開値を用い、諸外国のGDPを取得した。良い機会でもあり、今回はその値を用い、日本も含めた各国のGDPの動向を確認していくことにする。

名目GDP上位国(IMFによる2015年予想値 単位 兆米ドル)
アメリカ     18.29
中国       11.29
日本        4.88
ドイツ       3.91
イギリス      3.00
フランス      2.94
ブラジル      2.36
インド       2.25
イタリア      2.15
ロシア       2.10
カナダ       1.87
韓国        1.56
オーストラリア   1.53
スペイン      1.42
メキシコ      1.37
インドネシア    0.91
オランダ      0.89
トルコ       0.86
サウジアラビア   0.81
スイス       0.68

BRICSは、ロシア、ブラジル、中国、インド、南アフリカを含む、非公式の統合体である。その経済規模を総計すると、世界のGDPの15%に及ぶ。

ロシア       2.10
ブラジル      2.36
中国       11.29
インド       2.25
南アフリカ

で合計 18 兆米ドルになり アメリカ  18.29 兆米ドルと略同じ。

ここから今や小学生でも知っているような内容で世界の常識になったアメリカデリバテブ取引の架空上乗せ分を引いたら一体どうなる。

また ドイツ   3.91 兆米ドルですから約 391 兆円。

フランス  2.94 兆米ドルですから約 294 兆円。

ギリシャの債務は2000億ユーロで 約 27 兆円くらい らしいので 約 20分の1 にしかなりません。


ツィプラス首相、独が1953年に6割債務の帳消しを受けた事実を指摘
c AP Photo
政治
2015年07月09日 23:11短縮 URL
http://jp.sputniknews.com/politics/20150709/555447.html

ギリシャのツィプラス首相は、現在、ギリシャの債権問題に最も強硬な姿勢を示している独も、1953年には債務の60%を帳消しにしてもらった過去があると指摘し、これを「最も強い連帯が示された」例と呼んだ。ツィプラス首相は8日、ストラスブルグで行われた欧州議会で演説したなかでこの声明を表している。ロシア・トゥディが報じた。
欧州議会に出席したツィプラス首相は数人の議員からギリシャは「欧州パートナーらへの連帯感」を表すことが出来ないという内容の怒号を浴びた。これに対し、ツィプラス首相はこうした非難の論拠はギリシャを批判する側に対抗するものと指摘し、1953年、欧州は独に最大の連帯感を示し、独が2つの世界大戦の結果、抱えこんだ債務の60%を帳消しにしたと語った。ツィプラス首相は「これは欧州の現代史のなかで最も大きな連帯感が示された例」と強調し、現在、その独自身が長年の間に膨れ上がったギリシャ債務の一部帳消し問題を討議することさえも拒絶している事実を示唆した。
ツィプラス首相はまた、ギリシャ政府が現段階では改革の規模を想像できていないことを明かし、その理由としてギリシャ閣僚はいわゆる債権者の「トロイカ(3者)」(欧州委員会、欧州中央銀行、国際通貨基金IMF)との交渉および深刻な経済危機下での支援に一切の時間と勢力を費やしたからと説明している。

だそうです。
さてこれでは大いに困りますね。
どうなるんでしょうか。

*************************************************************

ギリシャVS EUですがこういう興味深い視点もあるようです。
この種類の考え方がもしあるのなら完全に浮いてしまったようなNATOやEU議会はウクライナで頑張らないと駄目になるでしょうね。

EU崩壊はいつ、そして何故起こる
c AP Photo/ Virginia Mayo
オピニオン
2015年07月10日 19:24短縮 URL

http://jp.sputniknews.com/opinion/20150710/558035.html

EUの運命はあらかじめ決定している。
EUはソ連と同じような道筋をたどる。
ソ連は70年間存在し、崩壊した。
EUも同じ年齢で、おそらく2022年に崩壊するだろう。
そう語るのはロシアの政治学者ヴィターリイ・トレチャコフ氏である。
氏の論考を以下に紹介する。

70年という数字は恣意的なものではない。
一種の法則である。
70年というのは人間の3世代にあたる。
父が新しいものを創り、建設する。
子はそれを利用し、蜜を吸い尽し、欠陥には目をつぶろうとする。
孫の世代はもはや、祖父たちの創ったそれに、欠点しか見出さない。
そして、祖父たちの創ったものを、祖父たちの理念を、公然と、直接に、批判する。
最後には、その構造体は崩壊する。

ソ連の歴史はちょうどそのような経過をたどった。
現在のEUにも同じような傾向は見られる。
2020年代前半には「EUの孫たち」がちょうど中心的な政治勢力になる。

ソ連はどうして崩壊したのだったか。
それは、中央政府の官僚主義のためであり、中央政府の利害および公式イデオロギーがソ連市民の大半およびソ連を構成する諸共和国の利害および世界観とどんどん乖離していったためである。
それからもうひとつ。誰が誰を食べさせるのか、誰が働き、誰が楽しているのか、という点をめぐる、非難の応酬、これがソ連を破壊したのである。
現在のEUにも見られるように、ソ連においても、非難の応酬が最初に巻き起こったのは北および南の諸共和国(EUの場合は国家)であった。
ゴルバチョフのペレストロイカが行われた比較的短い期間に、この非難は急速に世論に浸透し、かつて「ソ連は経済的には誰にとっても必要だ」と考えられていたのが、「ソ連は誰の利益にもなっていない」という正反対の方向に振れた。
さらに、ソ連崩壊のもうひとつの理由に、連邦を構成する諸共和国の指導層に、ナショナリズムが台頭したことがある。
休眠していたナショナリズムに急速に火の手が広がった。
それも、一部のマージナルな人々だけでなく、一見文明的な大衆にまで、それが拡がったのである。

同じような絵柄を、いま我々は、EUに見ている。
しかも、ソ連においては「民族友好」政策はそれなりにうまく機能していたのであるが、その点EU諸国のリーダーたちは、もう数年前に、自分たちの多文化政策が失敗したことを白状させられている。
なにしろソ連には、移民問題がなかった。
いま移民問題は、EUをずたずたに引き裂き、欧州の未来を危ぶませ、EUを古参メンバーと新参メンバーに二分しようとしているのである。
「古い」欧州の民族的寛容性と、「新しい」欧州、つまり東欧およびバルト諸国の、国民および政府による公然たる人種差別、過激なナショナリズム、公然たる人種的不寛容。
この二つが、ますます厳しく対立するようになっている。
そして、加盟国の国家主権を損ね、ますます多くの政治的・財政的権力を集めつつある、EUの官僚機構に対する憎悪が、ますます募っている。
この官僚機構は、EU各加盟国の市民には、個々の国・地域の民主主義を破壊する、権威主義の牙城のようにイメージされているのである。

そして、ソ連は、まさにその力を最大限に開花させた直後に、崩壊したのである。
ソ連は2つのグローバル超大国の一角であった。
ソ連の周囲には、そしてソ連を中心に、ワルシャワ条約機構という軍事同盟があり、経済相互援助会議という経済同盟があった。
そして強力な、国際共産主義運動があった。
それは現在のEUの経済力とも、政治力とも、比較を絶するものだった。

以上のことから、次の事が容易に理解されよう。
EUの衰退と崩壊は遠い先のことではない、目と鼻の先のことなのだ、と。
欧州の現在の政治家たちも、それを嗅ぎ取っている。
だからこそ、そう大きくも、そう「高価」でもないギリシャというEU加盟国の、言ってみればローカルな債務問題をめぐって、あれだけの騒ぎが持ち上がっているのである。
ギリシャが「ブリュッセル政府」に対する反抗的姿勢を公然と示すことに、普段「EUの理想は不可侵であり、EUは一体だ」と呪文のように唱えているEUも、黙ってはおれないのである。
EU崩壊のシナリオは様々なものがあり得る。
組織的崩壊から、無秩序な崩壊まで。

この論考では、米国というファクターを完全に無視した。
米国はEUを政治的に、またNATOを通じて軍事的に、従属者として見、その存続を望んでいる。
米国というファクターが重要であることは論をまたない。
しかし、その米国といえども、かつてソ連が浴びたと同様の「波」をかぶっているEUの、自然な道行きをとどめることは出来ない。


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