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海に浮かぶ「巨大農場」が食糧危機をなくす? 都市から都市へ水上を移動し、食料を生産
http://toyokeizai.net/articles/-/75512
2015年07月05日 FUTURUS 東洋経済
日本は少子化に悩んでいるが、世界全体で見れば人口は増え続けている。国連の『世界人口白書』2011年版では、2011年の段階で世界人口が70億人に達したと推定しているが、同じく国連の『世界人口展望』2010年版の予想では、2050年までに90億人を突破するであろうという見方だ。
当然、食糧危機が懸念されている。それに対応するひとつのアイデアとして、海の上で食料を生産したらどうか、という提案がある。海に浮かぶ巨大な農場「Smat Floating Farm」だ。まだアイディアの段階だが、実現は不可能ではないようだ。
■海上に浮かぶ持続可能な食料供給システム
「Smat Floating Farm」を提案しているのは、スペインのバルセロナを拠点にする「FORWARD THIKING ARCHITECTURE」だ。
「Smat Floating Farm」では農産物だけでなく、魚の養殖も行うため、彼らの見込みでは、200メートル×350メートルの海上農場があれば、年間で8152トンの野菜と1703トンの魚を生産できるという。そして「Smat Floating Farm」を大都市の近くに停泊させれば、長距離輸送の手間を省いて食料を供給できるというわけだ。
つまり、大都市(ほとんどが沿岸部)に持続可能な食糧供給が可能になるということだ。
「Smat Floating Farm」の構造は、1階部分には魚の養殖場が設置され、魚の加工・包装設備も設置される。また、海水を真水に変換する装置が設置され、防波壁で守られる。
そして2階に上がると、水耕栽培の温室があり、オートメーションで農作物が栽培される。電源は屋上のソーラーパネルから供給され、農薬は使用しない予定だ。水耕栽培なので、土壌は必要としない。
■移動や連結が可能な農場
「Smat Floating Farm」の利点は、農業のリスクである干ばつや洪水、害虫や動物からの被害などを防げることだ。また、廃棄物は分解装置を使って肥料に変えられ再利用される。さらに魚の餌も生産し、「Smat Floating Farm」内で循環システムを作り上げる。
もうひとつの利点は、水上に浮いているため移動が可能であるということだ。大都市から大都市に移動しながら食料を生産することができる。また、「Smat Floating Farm」は必要な生産量に応じて連結させることができる。
日本のみならず、先進国では陸上の農地はどんどん住宅や工場に変わっている。このことは人口増加に伴う食料危機を加速してしまうかもしれない。それに対して「Smat Floating Farm」は、一見夢のようなプロジェクトに思えるが、実は既存の技術の組み合わせだけで実現できる。あとは人類が、どれだけ追い詰められるかということなのかもしれない。
(文:加来 秀一)
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