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中国市場の暴落
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52716624.html
2015年07月04日 在野のアナリスト
政府が会社法の新指針として、役員が業務上賠償責任を負う際に、訴訟費用や賠償金を企業が負担できるよう、見直す方針です。しかし企業に損失、損害を与えた、として株主代表訴訟を起こされているのに、それを企業側が負担する、という奇妙な事態にもなりかねません。また同族経営である場合、バカな息子ほどかわいい、として企業に損失を与えても守り続ける、といった意識にもつながり易い。百害あって一利なし、こんな制度を導入する必要がありません。
しかし安倍政権では、トヨタもそうだったように外国人役員の導入を促したい事情もあります。そしてその障害になることはとり除きたい。気持ちよく日本企業の役員になってもらい、本国に帰って欲しい。これも『おもてなし』だと考えているフシがあります。但しくり返しになりますが、企業に損失を与えて損害賠償を起こされ、それを企業が負担するとなれば、二重、三重に企業は負担が増すのであって、百害あって一利なし。仮に経団連からの要請があったとしても、企業私物化の一環に他ならず、政府が指針としてお墨付きを与えるような話でもありません。
中国の上海株式市場が急落をつづけています。先週末、追加利下げを発表しても下げ止まらず、30日には公的年金基金による株式投資が解禁され、2兆円近くが流入すると報じられても反応せず、昨日には保険会社によるインフラ投資で、6兆円の基金創設も発表されました。今日になって大手証券21社による2.4兆円の資金投入も発表されています。とにかく矢継ぎ早に、資金投下を当局が発表しても、来週以降の市場の動きはまだまったく読みきれない状況です。
その原因として考えられるのが、信用取引により押し上げられた株価、その巻き戻しです。ある試算では40兆円ともされる信用取引の規模は、日本の10倍以上、市場規模が小さいのに信用取引だけが桁違いに大きい、という異常さです。一度下がりだすと、信用取引の損失は追証を迫られますし、追証がないと強制的に手仕舞いになります。ほとんど投売り状態となっているのも、この追証、手仕舞いという連鎖がおきていることが主因、とも語られています。
相場操縦の調査を始める、とも発表されましたが、主因が信用取引である以上は効果もなさそうです。ただし、中国では犯人をみつけた、としてスケープゴートが立てられる可能性もあります。つまりもう市場は急落しない、との印象操作により相場を下支えすることも考えられるのです。中国証券金融(CSF)の資本を240億元から1000億元へ、適格外国機関投資家の運用枠を800億$から1500億$へ、それぞれ引き上げるなど発表されていますが、見せ金の積み上げが、信用で肥大化しただけの市場で、どこまで縮めば効果がでるかは予断を許さないところです。
日本では、今年前半は外国人投資家につづいて、日銀が買い手の2番目になっています。ETFの買いだけで、1.7兆円まで膨らませたのは、買うだけで売らないためであり、介入する日は1日370億円程度の買いをつづけ、年金よりも買っている計算になってしまった。これは非常に危惧されるものです。信用取引で、上昇がつづくうちは堅調だった中国が、崩れだすと一気に暴落したように、日銀のように買うだけの投資家の存在が大きくなってしまった今の日本市場は、明らかに歪んでしまっており、危険性が増しているのです。こうした日銀の存在は、百害あって、一利あるとすれば今だけ株価が高い、ということぐらいでしょう。ギリシャ問題でも、中国問題でも崩れない日本市場、鈍感さはいつのまにか、致命傷をうけていることすら気づかないまま、突然死する可能性すら秘める問題となってくるのでしょうね。
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