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大幅下落の連続でパニック!? 中国のバブルはいつ崩壊するのか
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/43945
2015年06月30日(火) 真壁 昭夫「通貨とファイナンスで読む世界経済」 現代ビジネス
6月に入り、中国の株式市場が不安定な展開になっている。上海の株式市場は5月末以降で9%超も下落し、26日には一日で7%超も下落した。
この下落に対し、中国証券監督管理委員会(CSRC)は、今のところ、急速な株価上昇を受けた調整であるとの認識を示している。株式市場の変動に相応の警戒をしているようだ。
景気減速への懸念が高まる中国にとって、株価の過度の上昇は、バブルの発生につながる懸念が高い。現在、景気対策として金融緩和策を実施しているものの、なかなかその効果が顕在化していない。中国政府は、実体経済の減速と株価の不安定な展開の二つの問題と対峙しなければならない。
■バブルを作り出そうとする中国政府
景気の先行きを考える上で、株価は重要なファクターの一つだ。株価の上昇は、資産効果を通して消費意欲を支え、景気にもプラスに働くことが想定される。
そのため、中国政府も株式市場の下支えを狙い、金融緩和策などの対応策を取ってきた。
中国政府の株式市場に対する政策の一つに、上海と香港の取引所間での株式の相互取引を可能にしたことがある。
これにより外国人投資家は香港市場を経由することで、取引に規制がある上海市場にも投資できるようになった。中国国内でも、相互取引を活用して信用取引が活発化したと考えられる。特に4月から6月中旬までの間、上海の株価指数は30%以上の上昇を記録した。
足元の急速な株価上昇は一種のバブルといえる。不動産バブル崩壊懸念、鉄鋼業界等でのリストラ圧力に直面する中国政府は、株価の安定化によって景気の下支えを意図したと見られる。
ただし、足元の株価の不安定な動向を見ると、中国国内の投資家に加えて海外投資家も中国の株式バブルに警戒を強めている。
■長続きしない実体経済と株価動向のかい離
足元で、中国株式市場の不安定さはそのマグニチュードを増している。相場全体が大きく下げた26日、上海証券取引所に上場した大手証券会社の国泰君安は、値幅制限いっぱいの44%も上昇した。いまだにIPO銘柄への関心は高いようだ。
景気減速が鮮明化しているだけに、投資家は必然的に下方リスクを意識しやすい。そうなると、政府としても株価安定に向けた対応策が必要になる。中国の中央銀行である中国人民銀行は、さらなる流動性供給、利下げ、そして、量的緩和をも発動する可能性がある。
年内にはシンセンと香港間の相互取引も開始される予定だ。その他にも政府は取りうる策を矢継ぎ早に投入し、相場の維持と景気支援を進める可能性がある。こうした措置が投資家のリスクテイクを促し、相場の上昇をサポート場面はあるかもしれない。
しかし、その効果は限定的になるだろう。実体経済と乖離した株価上昇は長続きしない。根拠なき熱狂がいつか終わることは歴史の必然だ。中国の株式市場は、そのファンダメンタルズに照らして冷静に評価される段階に差し掛かっていると考えられる。
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