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ギリシャがデフォルトするとどんな影響があるか
基本的に問題は各国の中央銀行が国債を大量に発行してしまっていることにあります。その意味は、投機資金を増やし、一部の権力者によって世界経済支配をしたいからです。現在、というかもう多分10年以上前から実体経済の100倍程度の資金が投機資金となって世界中を回っていると言われています。
つまり、デフォルトしてもそれは基本的にその国の責任だとされ、国際的な規制はかけにくいのです。2001年にアルゼンチンがデフォルトしましたが、特に国債発行額に限度額を設けるという話は出てこなかったはずです。
現在の国際政治は極めて恣意的に行われていて、日本の財政破たんをねらってBIS規制の強化ということは十分にあり得ることですが、アメリカやイギリス、フランスの政府の国債発行をきつく縛るような規制はほぼ絶対に行われないと思います。日本の国債発行だけを縛るのは不可能ではないのかと思われるかもしれませんが、いろいろな条件を付けて日本だけが当てはまるようにすればいいのです。GDPに対する国債残高と言うものが、多分、もっとも簡単な条件で、景気を、円相場を操作して左右すれば、税収は影響を簡単に受け、また、GDPの規模も変化します。国債発行残高はそう簡単には減りませんから、GDPの何倍までを限度とするなど、いくらでも仕掛けはできるのです。
ギリシャがデフォルトしても、それ自体が世界経済に決定的な影響を与えるとは思えません。また、デフォルトしなくても同様であまり大きな変化はないはずです。ギリシャのデフォルトがギリシャのEUからの脱退につながり、それが南欧諸国の脱退となり、結果的にEUが崩壊すると、多分一番影響を受けるのはドイツです。今現在、ドイツ経済はかなり好調で体力もあります。そのため、ドイツは十分にショックを吸収できると思います。
ドルに対抗する経済圏としてのユーロが崩壊するのは、現在ユーロに参加している国々にとってとても残念なことですから、今回の危機が切っ掛けとなって、EU内部の統合がもっと進む可能性があります。イメージとしてはヨーロッパ合衆国とでもいうもので、それをどう考えるか、つまり、アメリカやヨーロッパの支配層がどう考えるかは、とても興味深い問題だと思います。
現在、環太平洋諸国対象のTPP、環大西洋諸国対象のTTIPの交渉が行われています。これらの条約が成立してしまうと、基本的にはアメリカ一強体制が完成してしまいますから、ヨーロッパとしては面白くないはずで、今、EUの結束を高めようという動きが出てくる可能性がないとは言えません。
2015年6月29日23時00分 武田信弘
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