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ギリシャ問題について
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52716174.html
2015年06月28日 在野のアナリスト
ギリシャが7月5日に国民投票を行います。チプラス政権はユーロの緊縮財政への反対を掲げますが、世論調査の結果では緊縮策に賛成47%、反対33%とでてきました。しかし約半年前にチプラス政権の誕生を望んだ国民が、心変わりしたとすればそれは緊縮策に理解を示した、というより半年間のチプラス政権の無策ぶりに失望した、という点が大きいのでしょう。結果的に約束していた緊縮策を見直させ、経済を回復させるという公約は果たせず、再選挙により態度表明をしても、それでユーロ圏を離脱するとなれば、ギリシャの国民も考え直さざるを得ません。
しかし今回、1週間の短期決戦です。何が起こるかは分かりません。特に緊縮財政策を受け入れてしまえば、今よりも生活苦に陥ることは火を見るより明らかです。かといって、ユーロ圏離脱となれば国民生活にどう影響するかも不明です。分かっている苦しい未来か、分からない未来か、その二者択一を7月5日にギリシャ国民はしなければならない、となります。
しかしユーロ圏財務相会合において、6月30日の期限切れとなる財政支援について、延長を拒否。つまり国民投票に関わらず、6月30日にギリシャはデフォルトする可能性が高まっており、デフォルトした上で国民投票ともなれば、さらに結果は混沌とするでしょう。デフォルトした国をユーロ圏が抱えるのか? といった問題とともに、ギリシャ国民は判断しなければなりません。
資本規制についてギリシャ財務相は否定しますが、預金封鎖しないと収まらないかもしれません。ギリシャの金融機関とて、ギリシャ国債の保有比率は減っていますが、預金流出が起きればデフォルトする。ギリシャ金融機関がデフォルトすると、ECB、IMFが損失を被ります。規模が小さいとはいえ、ECBがどういった処理をするか? 今のところ不明です。預金取り付け騒ぎが週明けから起こるのか? 国内が大混乱に陥るのか? 今から不安もただよいます。
日本の株式市場は、こうした欧州の動きで不透明感が高まった中で始まります。ギリシャデフォルト回避、を半ば織り込んでいるだけに、ほとんどデフォルトが確実になった今、先週買った欧州勢の動きが注目されます。しかも今週は、米雇用統計が2日の木曜日に発表され、週末ではありません。思惑的な仕掛けも入りやすく、ギリシャデフォルトとともに、今週も海外要因で振り回される展開がつづくのでしょう。それは為替市場も同様になりそうです。
先週末の経済指標も、パッとしたものがありませんでした。国内経済も停滞、海外も不透明要因が強まってきた。しかも今回、ギリシャや中国といった経済の減速が指摘される国で特徴的なのが、高級品がよく売れる、ということです。経済が減速しているのにナゼ? と思われがちですが、預金をひきだして換金し易い、価値の変わらないものへ代えておく、といった行動原理なのです。日本も今、高級品が売れています。それも経済が減速している中で宜なるかな、ということなら、決して日本も楽観してばかりではいられないのかもしれませんね。
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