2. 2015年6月26日 17:35:30
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ギリシャ不払いデフォルトでなく延滞-ジンバブエ並みの扱いに 2015/06/26 12:36 JST (ブルームバーグ):ギリシャが30日に期限を迎える国際通貨基金(IMF)向けの17億ドル(約2100億円)の支払いを行わない場合、ギリシャよりもIMFの方が厄介な状況に追い込まれるかもしれない。債券投資家への支払い不履行とIMFのような公的機関への支払いが滞るケースでは事情が異なる。IMFの指針では国家が支払いを行わない場合については「延滞」と見なされる。ジェリー・ライス報道官はIMFが「デフォルト(債務不履行)」という表現を使わず「延滞」という用語を忠実に使用する方針だと25日に語った。 主要格付け会社3社もIMFへの不払いが正式なデフォルトに相当しないとの見解を示す。ギリシャが債権者との合意に向けた協議にとどまる限り、同国への実際の影響は軽微かつ一時的なものにとどまると予想されるのに対し、世界の「最後の貸し手」としてのIMFの評判はより長期にわたる打撃を被り、将来の救済で支持を得ることが難しくなる恐れがある。 IMFへの支払いを行わない場合、ギリシャはジンバブエやスーダン、ソマリアが名を連ねる「延滞国」クラブに仲間入りする。ジンバブエとスーダン、ソマリアの3カ国の延滞額は合計で約18億ドルに上る。 米外交問題評議会の国際経済担当ディレクター、ベン・スティール氏は「単独で豊かな国と見なされるか、ユーロ圏のようにより巨大な地理的経済圏の一員である国への介入には厳しい監視の目が注がれることになるだろう」との見方を示す。 破滅的状況とはならず 結論から先に言うと、IMFへの不払いが引き金となり、他の公的債権者の融資や民間投資家が保有する債券にデフォルトの連鎖が波及することはなさそうだ。バークレイズのクレジットストラテジスト、ゾソ・デービス氏は「IMFへの不払いが他の債務を次々と巻き込む破滅的な連鎖を引き起こす可能性は小さい」と分析する。 ギリシャのIMFへの債務には2030年までの返済期間が設定されている。外交問題評議会のスティール氏は24日のブログへの投稿で、260億ドルというギリシャの返済予定額について、過去のIMFへの未払い金合計額の約4倍に相当すると指摘し、ギリシャは延滞国となった段階で、IMFに返済するインセンティブがほとんど失われるのではないかと予想した。 原題:Why It Won’t Be a Default If Greece Misses IMF Payment Next Week(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Andrew Mayeda amayeda@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Christopher Wellisz cwellisz@bloomberg.net Scott Lanman, Mark Rohner 更新日時: 2015/06/26 12:36 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NQIW326K50Y001.html 債券続落、長期金利が一時1週ぶり高水準−米債安が圧迫要因との見方 2015/06/26 13:52 JST (ブルームバーグ):債券相場は続落し、長期金利は一時1週間ぶり高水準を付けた。前日の米国債相場が堅調な個人消費関連の指標を受けて下落したことが重しとなっている。半面、ギリシャ金融支援をめぐる協議の不透明感が下支えとなっている。 26日の長期国債先物市場で中心限月9月物 は、午後の取引開始後にいったん146円80銭まで上昇したが、再び売りが優勢となっている。午前の取引では一時7銭高の146円82銭まで上昇した後、水準を切り下げ、13銭安の146円62銭まで下落した。 現物債市場で長期金利 の指標となる新発10年物国債の339回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と変わらずの0.47%で始まり、1.5ベーシスポイント(bp)高い0.485%と17日以来の水準まで上昇した。午後に入ると0.475%に戻した後、0.48%で推移している。新発20年物の153回債利回りは一時1.5bp高い1.245%と17日以来の高水準を付けた。午後に入ると1.23%まで戻した後、1.235%で取引されている。 JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長は、「米国で経済指標が強く金利上昇圧力が強まっていることが圧迫要因。海外投資家は米金利上昇や利回り曲線の傾斜化を背景に、円債市場でもショートを積み増しているようだ」と話した。一方、「ギリシャ問題は、デフォルト(債務不履行)リスクで質への逃避となれば、支援材料となるだろう」と言う。 日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ4本の結果によると、残存期間「1年超3年以下」と「25年超」の応札倍率が前回から上昇した。一方、「3年超5年以下」と「10年超25年以下」は低下した。 25日の米国債相場は下落。10年国債利回り は前日比4bp上昇の2.41%程度。ギリシャ協議は進展が見られない中、5月の個人消費支出(PCE)が約6年で最大の伸びとなったことが売り材料視された。同日の欧州債市場でドイツ10年国債利回り は2bp高い0.86%で引けた。 ギリシャのチプラス首相と債権団との協議は妥協案を生み出すに至らず、両サイドがそれぞれの案を提出。ドイツのショイブレ財務相は、ギリシャは前進するのではなくむしろ「後退した」とコメントした。 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「ギリシャがデフォルトすることも視野。債務は欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)など公的機関が保有するため、以前のような金融システム不安が広がる可能性は低いものの、市場は一定のリスクオフの材料と認識するはず」と話した。 JPモルガン・アセットの塚谷氏は、ギリシャ問題は「30日のIMFへの支払い期限ぎりぎりまでもめそう」だと話した。 記事に関する記者への問い合わせ先:東京 池田祐美 yikeda4@bloomberg.net;東京 山中英典 h.y@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 山中英典, 崎浜秀磨 更新日時: 2015/06/26 13:52 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NQHRZ66K50XS01.html ブラジル中銀が物価目標レンジ変更−4.5%プラスマイナス1.5 2015/06/26 16:08 JST (ブルームバーグ):度重なる利上げにもかかわらず物価上昇を思うように抑制できないブラジル中央銀行は、2006年以降据え置いていたインフレ目標のレンジを変更した。 ブラジル中銀の金融政策委員会は25日、17年のインフレ目標を4.5%プラスマイナス1.5ポイントのレンジとすることを決めた。現在の2.5−6.5%の目標レンジは06年に設定された。 ブラジル中銀は6会合連続で政策金利を引き上げ、20カ国・地域(G20)諸国で唯一金融政策の引き締めに動いている。ブラジルのインフレ率は6月半ば時点で8.8%に加速し、中銀は通年のインフレ率を9%と予想している。 中銀の経済政策ディレクター、ルイス・ペレイラ氏は24日記者団に対し、物価上昇率を16年末までに4.5%に抑制するには慎重な金融政策を維持する必要があると述べた。 原題:Brazil Changes Inflation Target for First Time Since 2006(1)(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先: Brasilia Newsroom Mario Sergio Lima mlima11@bloomberg.net; Rio de Janeiro David Biller dbiller1@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Vivianne Rodrigues vrodrigues3@bloomberg.net Randall Woods 更新日時: 2015/06/26 16:08 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NQJIHO6K50YH01.html
ギリシャ救済、6月30日の期限までに合意ない場合どうなる? 2015/06/26 11:33 JST (ブルームバーグ):ギリシャ危機はこれまでに何度も期限を通過したが、同国の位置付けに変化はなくユーロ圏にとどまってきた。最新の期限となる6月30日に、ギリシャは現行の救済プログラムの失効と、国際通貨基金(IMF)への返済期日を迎える。投資家は心配すべきなのか、それとも政府首脳と債権者が問題に取り組む予定の単なる一つの日付にすぎないのかが問題だ。 ◎6月30日に何が起こるのか? 2012年2月に合意したギリシャ第2次救済プログラムが、昨年12月以降の2回の延長を経て失効する。さらなる期間延長や新たな合意がなければ、欧州連合(EU)と欧州中央銀行(ECB)、IMFで構成される公的債権者から残りの資金を引き出せなくなる。 理論上は、公的債権者はギリシャを支援プログラム下にない他の国と同様の扱いとせざるを得ないだろう。これは預金が流出するギリシャの銀行を破綻させないようにしてきたECBには特に問題だ。 ◎ECBはギリシャへの融資を継続できないのか? ECBは、ギリシャの銀行が支払い能力を持ち続け十分な担保を出し続ける限り、銀行向け緊急流動性支援(ELA)を継続可能と説明している。救済の終了は銀行が自動的に支払い不能に陥ることを意味しないものの、担保の質が疑問になってくる。 ECBがELAへのアクセスを多少延長する場合でも、銀行はいずれは適格担保がなくなる。ECB政策委員会メンバー、バイトマン独連銀総裁は、ギリシャの銀行への資金供給はEU規則で禁止されているマネタリー・ファイナンスの懸念を浮上させると繰り返し警告している。 ◎EU首脳らが救済プログラムを延長することはできないのか? チプラス政権発足を受け債権者との合意をまとめるための時間を与えるとして2月には延長したが、今回はもっと難しい。チプラス首相には、さらに資金を引き出すための条件合意に向けて5カ月という期間があったからだ。合意が成立するまで支援資金の支払いを実施せずに救済プログラムを延長しても、手元資金をほぼ使い果たしたギリシャには債務の履行はできないだろう。 さらに、救済延長にはドイツの議会などユーロ圏諸国での議会承認が必要になるという難しさもある。ドイツ側は、独連邦議会(下院)が行動を取る前にギリシャの議会がまず経済政策改革を可決しなければならないとの立場を取っている。 ◎ギリシャがIMFに返済しない場合を懸念すべきか? IMFへの返済を行わないこと自体はデフォルト(債務不履行)には相当しない。ただ、IMFのラガルド専務理事は先週、ギリシャが15億ユーロ(約2070億円)の返済を30日に行わない場合、直ちに滞納になり猶予期間というものはないと述べ、警鐘を鳴らした。 ギリシャは滞納状態のまま、既存の救済プログラムを含めてIMFからのいかなる融資にもアクセスを失い、お手上げ状態に陥る。 ◎ギリシャの資金が実際に底を突くのはいつか? 政府はECBに対して7月20日に約35億ユーロ、8月20日にさらに32億ユーロという多額の返済の期限を控えて苦しい状況に陥ると想定するのは妥当だろう。いずれかが不払いとなれば、ECB当局者はギリシャの銀行向け延命措置を継続すべきだと主張することは非常に難しくなる。 銀行向け資金が閉ざされれば、政府は資金流出に歯止めをかけるために資本規制の導入を余儀なくされる。昨年12月以降に引き出された預金は300億ユーロを超えている。 ◎ギリシャは6月30日の後に破綻するのか? 恐らく即座にそうなることはないだろう。だが、合意がない場合にギリシャが資本規制を導入せずにどう生き残ることができるのかは予想しにくい。政府は地方自治体や他の国有事業から集めた準備金に頼りながらあと2、3週間もしくは2、3カ月はやりくりできるかもしれない。 ギリシャが債務返済を行わないためにユーロ圏からの離脱に追い込まれるとは一概には言えないが、国内外からの請求が膨らみ自国通貨の発行を迫られるのは時間の問題かもしれない。 原題:What If There’s No Deal on Rescuing Greece by June 30 Deadline?(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Jenny Paris jparis20@bloomberg.net;ブリュッセル Alessandro Speciale aspeciale@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Andrew Rummer arummer@bloomberg.net Rodney Jefferson, Jenny Paris 更新日時: 2015/06/26 11:33 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NQITSP6K50XY01.html ギリシャ残留にユーロ圏が尽力する理由−ドラギ発言が示唆 2015/06/26 09:52 JST
(ブルームバーグ):ギリシャをユーロ圏に残留させるために欧州がこれほど多くの時間と労力を費やす理由を理解するにはドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の3年前の良く知られた発言を思い出せば十分だろう。 欧州ソブリン危機のさなかの2012年7月にドラギ総裁はユーロ防衛のために必要なあらゆる事を行うと述べた。この発言が強調したのは一度メンバーになったら離脱できないというユーロ圏の大原則だ。 従って、国内総生産(GDP)がユーロ圏全体の2%未満でしかないギリシャが政策当局者にこれほどの影響を及ぼしているのは、ドラギ発言が根底から覆される恐れがあるためだと言えるだろう。このおかげで、米オハイオ州よりも人口が少ないギリシャがデフォルト(債務不履行)やユーロ離脱のリスクから守られる可能性がある。 ラボバンク・インターナショナルのシニア市場エコノミスト、エルウィン・デフロート氏は「ユーロ圏の現状維持のため多くの政治的資本が投じられている」と指摘。「実際にギリシャの離脱を許せば、ある意味ではユーロ圏がもはや完全でも離脱不可能でもなく、変わり得ると市場に示すことになる」と説明した。 原題:Tiny Greece’s Threat to Currency Credibility Is Why It Matters(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:エディンバラ Lukanyo Mnyanda lmnyanda@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Paul Dobson pdobson2@bloomberg.net Dave Liedtka 更新日時: 2015/06/26 09:52 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NQJ0GI6JIJVB01.html
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