★阿修羅♪ > 経世済民98 > 184.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
ギリシャと債権団、改革めぐる5つの対立点 国民に高まる「ドラクマ回帰」 窮地に立つユーロ圏、その核心にある矛盾
http://www.asyura2.com/15/hasan98/msg/184.html
投稿者 rei 日時 2015 年 6 月 25 日 19:46:44: tW6yLih8JvEfw
 

ギリシャと債権団、改革めぐる5つの対立点
NEKTARIA STAMOULI
2015 年 6 月 25 日 10:56 JST

ラガルドIMF専務理事(左から2人目)らギリシャ問題協議の当事者ら Agence France-Presse/Getty Images
 ギリシャ政府は心底必要な支援融資を受け取る見返りに実施する一連の改革案を国際債権団に提出したが、同国と債権団との改革リストをめぐる意見の隔たりは依然として大きい。ウォール・ストリート・ジャーナルが24日確認した文書で明らかになった。
 国際通貨基金(IMF)、欧州委員会、欧州中央銀行(ECB)からなる債権団とギリシャ政府は、必要な財政政策の規模について合意はしているものの、具体的な政策内容に関してはまだ意見が一致していない。
 この5ページにわたる文書には、ギリシャ政府が支援融資の見返りに実施することを提案した一連の政策と、政策の多くに対する債権団のフィードバックが記されている。文書によると、両者の溝が特に大きいのは、法人税・消費税と年金制度改革だ。両者の意見が対立している五つの項目を以下に挙げる。
 1.消費税
画像を拡大する

Agence France-Presse/Getty Images
 付加価値税(VAT)の税収を国内総生産(GDP)比1%分拡大するよう債権団が求めているのに対し、ギリシャ政府は同0.74%と提案している。この違いは約4億ユーロ(約555億円)に相当する。また、ギリシャ側はケータリングやレストランなどについて、VATの最高税率23%の適用対象から外すことを提案しているが、債権団は適用免除のいくつかを認めない構えだ。
 2.法人税
 ギリシャ政府は法人税税率を29%に引き上げることでVATの税収不足分を穴埋めする計画だった。しかし、債権団は税率の引き上げを28%にとどめるべきと主張している。また、年間利益が5億ユーロを超えた企業に対し、1回限りの措置として追加で12%の法人税を課すというギリシャ政府の提案についても、債権団は拒否するもようだ。
 3.年金改革
画像を拡大する

Getty Images
 年金改革をめぐる意見の違いは依然大きい。債権団はGDP比およそ1%相当の年金支出の削減を求めているが、ギリシャ政府の提案は、主に雇用主社会保険料の引き上げによる増収や早期退職制度の縮小によって目標を達成するというものだ。債権団、特にIMFは年金支給額の削減をより重視するよう主張している。
 また、ギリシャは年金改革を2015年10月末から実施したい考えを示したが、債権団は7月1日付の施行に変更するよう要請した。さらに債権団は、2012年以降の年金カットを無効とした判決の効力を完全に相殺する法律を成立させたい意向だ。これが実現すれば、ギリシャ政府は年金予算をあと12億ユーロ削減しなければならない。
 4.追加手当て
 債権団は低所得年金受給者向けの追加手当て(EKAS)を17年までに廃止するよう求めている。だがギリシャ政府は2018〜20年の制度廃止を提案した。
 5.軍事支出
 軍事支出の上限について、ギリシャ政府は16年までに2億ユーロ引き下げることを提案したが、債権団は4億ユーロ減額したい考えだ。
 原文(英語):5 points on Which Greece and Its Creditors Are Still at Odds
関連記事
• ギリシャ危機特集
• ギリシャと債権団、改革案で溝=財務相会合
• ギリシャ首相、国際債権団の要求を批判
• ギリシャと国際債権団、依然隔たり大きい=内部文書
• ギリシャ国民、支援協議の山場で希望と不安交錯
http://jp.wsj.com/articles/SB11274551645240514331704581068700880908590?mod=WSJ_article_EditorsPicks

ギリシャ債権団の対案は「脅迫」=与党報道官
2015年 06月 25日 17:10 JST
[アテネ 25日 ロイター] - ギリシャの与党・急進左派連合(SYRIZA)の議会報道官は、国際債権団がギリシャに提示した改革案について、「脅迫」だと批判した。

双方の隔たりが依然として大きいことが浮き彫りとなった。

報道官はメガTVに「債権団は、壊滅的な影響を及ぼす措置を再び議論するよう要求しており、ギリシャに対する脅迫が最高潮に達していることがわかる」と述べた。

報道官は、ギリシャ側が合意の条件として、債務負担の軽減を引き続き求めていることも明らかにした。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0P50I320150625


ギリシャ国民に高まる「ドラクマ回帰」の機運
2015年 06月 25日 14:02 JST
[アテネ 24日 ロイター] - ギリシャの首都アテネにある昔ながらのカフェで、ミュージシャンのステリオス・マラガキスさん(55)は、大詰めを迎えている自国債務危機の解決策について、通貨ユーロを捨てることだと語った。

「ドラクマに戻るべきだ。ドラクマしかギリシャを救う道はない」と、グラスから酒を飲みながら話した。

こうした意見はまだ少数派にとどまっている。しかし、債権団がギリシャにより厳しい改革案を求めるなか、国民1100万人の間でドラクマ回帰という考えは魅力を増しつつある。

世論調査機関アルコのコスタス・パナゴポロス氏によると、ユーロ圏離脱を支持すると答えた人の割合は、過去数年は20%台で推移していたが、ここ数週間で30%に上昇。「まだまだ少数派だが、増えつつある」と同氏は語った。

その背景には、終わりがないように見える支援協議や緊縮策だけでなく、一部の政治家がユーロ離脱を公然と語っていることがあるという。

ドラクマは世界で最も古い通貨単位の1つで、「つかむ」という意味の言葉に由来している。ギリシャは2002年にユーロを導入した。

<出直し>

単一通貨ユーロの導入はギリシャに堅固な成長と欧州への強い支持をもたらしたが、2008年後半にリセッション(景気後退)入りしてからは経済が約25%縮小した。4人に1人以上が失業状態となり、ユーロ圏から離脱するという考えはもはやタブーではなくなった。

ギリシャ政府は、欧州連合(EU)、国際通貨基金(IMF)、欧州中央銀行(ECB)に提示した改革案で、増税や年金保険料の増額、早期退職の制限などを掲げている。

アテネに住むコスタス・グラメノスさん(65)は、一段の緊縮策には苦い顔を見せる。「ギリシャは破綻国家だ。ならば行くべきところに行こうじゃないか。ドラクマでやり直すんだ」と述べた。

チプラス首相は、ギリシャはユーロ圏にとどまるべきであり、「グレグジット(ユーロ圏離脱)」は選択肢ではないとしているが、首相が率いる急進左派連合(SYRIZA)の一部政治家は、単一通貨から離れた方がギリシャの状態は良くなると考えている。

ユーロ圏の政治家たちも、この可能性について初めてオープンに議論している。

他の2つのギリシャ世論調査機関が過去2週間に行った調査でも、ユーロへの支持率は著しく低下している。GPOが今月に発表した調査では、「何としてもユーロに残留したいか」との質問に「イエス」と答えた人は69.7%で、1月の80.3%から大幅に低下した。

「欧州は大多数のギリシャ人からは必要とみられているが、現在は一部の人たちから敵だと思われている」と、前述アルコのパナゴポロス氏は指摘。「こうした状況を回復するには大変な努力が必要だろう。この先ある時点で、ユーロへの支持率が過去の水準まで戻るかどうか、私には分からない」と語った。

ATMから現金を引き出そうと列に並んでいたアテネ在住のバシリスさんは次のように語った。

「5年も打ちのめされてきた。もうこれ以上、怖いことなどない。自分たちの通貨であるドラクマに戻った方がいいと思う」

(Gina Kalovyrna記者、Ingrid Melander記者、翻訳:伊藤典子、編集:宮井伸明)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0P50D620150625

窮地に立つユーロ圏、その核心にある矛盾
GREG IP
原文(英語)
2015 年 6 月 25 日 15:30 JST
 ギリシャがユーロ圏にとどまるための交渉が難航する中、統一通貨圏を崩壊の瀬戸際まで追い込んだ欠点をどのように修復するかという、さらに大きな問題がすでに浮上している。
• 早分かり:ギリシャ改革めぐる5つの対立点
 22日に公表した詳しい行程表の中で欧州委員会のユンケル委員長は、危機を回避するためのより「持続可能な財政および経済の諸政策」と、危機とリセッション(景気後退)にいや応なく見舞われた場合の衝撃をよりうまく吸収する策を示した。
 だがこの報告書は、ユーロ圏が抱える問題の核心にある矛盾を避けて通っている。通貨統合そのものが危機を生み出した加盟国間の不均衡を増幅し、衝撃を吸収する力を加盟諸国から奪ったという問題だ。ユーロ圏が2010年から講じてきた対応やユンケル委員長が今回行った提案も、この矛盾を完全に解決するものではない。
 その理由を理解するために、通貨統合の意味を思い起こしてみよう。自国通貨を用いている場合、その国のインフレ率や生産性、金利水準は貿易相手となる諸外国とは大きく異なる可能性がある。インフレの上昇や生産性の低下でその国の競争力が弱まれば、その結果生じた貿易赤字を解消するために、通貨価値を調整することができる。

http://si.wsj.net/public/resources/images/NA-CG309A_CAPAC_G_20150624144211.jpg
ユーロ圏創設で欧州は収束し、その後分裂した。(上から、10年物国債利回り、経常収支、失業率)
 通貨統合の経済面や政治面での利点と引き換えに、加盟諸国はこの安全弁を放棄したことになる。ユーロを立案した人々は、通貨統合の結果として、各国経済は収束し、欧州南部諸国のインフレ率や労働コスト、財政状況が北部諸国と似通ったものになると思い込んだのだ。
 ユーロの導入で一面では収束を達成した。資本が国境を越えて移動し、周縁諸国の金利は全体にドイツの水準まで急低下した。ところが皮肉なことに、こうした金融面での収束が経済上の収束を妨害したのだ。借金ブームでアイルランドとスペインでは住宅バブルが起き、ギリシャとポルトガルでは巨額の財政赤字が生まれた。ドイツでは労働市場を一段と柔軟なものにして賃金を抑え続けたが、これら周縁国では賃金が上昇した。ギリシャやポルトガル、スペイン、イタリアの製造業は縮小し、経済の多様性が薄れた。ドイツの貿易黒字が拡大するにつれ、周縁諸国の貿易赤字は膨れあがった。
 金利が収束したことで、南部諸国は自国経済の構造的な欠点を正す意欲を失った。フェルナンデスビリャベルデ教授(ペンシルベニア大学経済学)とガリカーノ教授(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス経済学)、サントス教授(コロンビア経営大学院財政学)は2013年に発表した鋭い分析の中で、「硬直的な労働市場、独占化された製品市場、破綻した教育制度、脱税で大きくゆがめられた税制など、長期的成長の重荷となる主な構造を改革する努力は、放棄されたり、覆されたりさえした」と指摘した。
 危機とリセッション(景気後退)に見舞われた国々は通常、利下げと通貨切り下げ、財政拡大か減税による景気対策のいくつかを組み合わせて対応する。ユーロ圏では、これら三つが全て不可能とされている。危機下にある国々は通貨を切り下げることができず、投資家がデフォルト(債務不履行)を懸念するのでほとんど借り入れることもできない。(デフォルトは、自国通貨を発行している国々ならば取るに足らない問題だ。)そして、国内の銀行から預金が流出するため、欧州中央銀行(ECB)の低金利の恩恵も受けることはなかった。その代わりに、痛みを伴う財政緊縮と、ドイツに対しての競争力を回復するために物価と賃金の引き下げを強いる「内部切り下げ」に取り組まねばならなかった。
 その後、財政赤字と貿易赤字は急速に縮小したが、ドイツ経済が活況になっても、物価はリセッションの深みに沈んでいる。ユンケル委員長も「ユーロ圏全体がいまや大きく乖離(かいり)している」と認めた。「一部の国々では失業率が過去最低水準にあるが、他の国々では過去最高水準にある」と指摘した。要するに、ユーロ圏は意図したものとは反対の状態を達成したことになる。
 これを修正するには、三つの可能性がある。一つ目は、金融市場からソブリンのデフォルトリスクを取り除くことだ。この点については、欧州安定メカニズム(ESM)の救済基金とECBの最後の貸し手を務める意図を通じ、大きな前進がみられた。「単一の銀行監督、単一の銀行清算機関、単一の預金保険制度」を通じ、国内銀行を自国政府の運命から切り離すことも、これに関連した措置だとユンケル委員長は指摘した、
 二つ目の解決策は、米国のような財政統合だ。そこでは、強い地域から弱いところに資金が移動し、景気循環に合わせた財政赤字の拡大と縮小が可能になる。ユンケル委員長は、現在各国政府が管理している予算をいずれ決めることになるユーロ圏共通の財務省を提言している。だが、現実として財政統合はまだ遠い夢物語だ。

店頭に掲げられた「1ユーロ」の看板(アテネ、23日) Simon Dawson/Bloomberg News
 三つ目の一番重要な解決策は、北部諸国と南部諸国の競争力の差をなくすことだ。この点についてユンケル委員長は、すでに着手した改革を推奨している。それはより「効率的な労働および製品の市場」と「さらに強固な(つまり官僚主義と政治的腐敗のない)公的機関」だ。南北の物価と費用をそろえることで、競争力の差は狭まるだろう。
 だがこれは、ユンケル委員長が「為替レートの調整のように速やかに起きることは決してない」と認めるような、ゆっくりとした痛みを伴う変化だ。
 ここで重要な問題は、改革が成果を挙げるうえで必要な何年にも及ぶ高い失業率と賃金の低下を南部諸国が許容できるかだ。ギリシャはしびれを切らし、ユーロ圏を分裂の瀬戸際に追い込んだ政府を選んだ。投資家は、スペインがこれに続く可能性を心配している。
 懐疑的な意見の人々は、ユーロ圏の政治的な魅力を過小評価することが多いのも確かだ。南部諸国の政治家と国民は、統一通貨圏に加わることと欧州の一員であることを同一視している。核心にある経済面での矛盾ではなく、こうした意識が最終的には問題の解決策になるかもしれない。
関連記事
• ギリシャ支援、厳しい合意でもしないよりまし
• ギリシャと欧州、改革への長い道のり
• ギリシャ国民、支援協議の山場で希望と不安交錯
• ギリシャ危機特集
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB11274551645240514331704581069151620913390&ei=0tqLVaSrFNL88AWeqoC4Bg&usg=AFQjCNGjIBqCjfjOoN9WCYPh9R7W5U0lfw&sig2=eZvtOZKBANEq1uElI2EaPw&bvm=bv.96782255,d.dGc


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民98掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民98掲示板  
次へ