★阿修羅♪ > 経世済民98 > 115.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
日銀の決定会合の回数を減らす理由
http://www.asyura2.com/15/hasan98/msg/115.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 6 月 23 日 10:14:30: igsppGRN/E9PQ
 

日銀の決定会合の回数を減らす理由
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kubotahiroyuki/20150623-00046907/
2015年6月23日 9時36分 久保田博幸 | 金融アナリスト


6月18日の日銀の金融政策決定会合後に「金融政策決定会合の運営の見直しについて」が発表された。金融政策に関する審議と情報発信を一層充実する観点から、金融政策決定会合の運営を見直すことを決定したそうである(全員一致)。

このような金融政策の制度の変更はそれなりに大きなニュースとなりうる。黒田総裁就任以前の日銀であれば、このような発表には事前に何らかの報道があってもおかしくはなかった。このため、この発表そのものが異次元緩和同様にサプライズであった。どのような過程を経て発表に至ったのかは不明ながら、今回も関係者には厳重な箝口令が敷かれていた可能性があるとともに、極めて少人数で話しが進められていた可能性もある。

もうひとつ興味深かったのは発表のタイミングであった。特に急いで変更すべきものでもないが、どうせ変更するのであれば早いほうか良い。6月というタイミングは実施が2016年1月からということで準備期間として半年程度置いたとの見方もできる。もしくは別な事情があった可能性もある(ちなみに今回の変更で日銀法の改正等は必要なし)。

肝心の内容は、まず「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)の公表を年4回とすること。これまで展望レポートは、4月末と10月末に2回公表されていた。1月と7月には展望レポートの中間レビューを行っていたことで、こちらが正式の展望レポートに格上げされて、都合年4回とするようである。

次に、展望レポートで発表していた展望レポートにおける政策委員の経済・物価見通しについて、従来の政策委員の大勢見通しに加えて、全ての政策委員について各委員の見通しとリスク評価を公表するとした。どちらが見やすいかはさておき、FOMCのドット・チャートを意識したものといえよう。

三番目に、決定会合における「主な意見」を作成し、決定会合終了後1週間を目途に公表するとした。決定会合の「議事要旨」は、従来と同様、次回決定会合で政策委員会の承認を受けた後に公表するそうである。つまり、決定会合の内容は決定会合直後の公表文や当日の総裁会見である程度は明らかになるが、もう少し委員間の議論の中身を知りたくても、議事要旨は次回の会合後の公表となる。それでは次回の会合の動向を予想するには議事要旨はタイミングからは役立たない。それを補完する役目のものとなるのであろうか。

四番目の金融政策決定会合の開催頻度の見直しが今回の最大の見所となった。展望レポートを議論・公表する会合を年4回開催し、その間に経済・物価情勢の変化などを議論する会合を開催することで、金融政策決定会合を年8回開催する(従来は年14回程度)とした。

展望レポートうんぬんの理由付けはさておき、この変更の最大の理由は欧米に合わせるということに尽きよう。注釈でも「米国連邦準備制度、欧州中央銀行においても、決定会合の開催頻度は年8回となっている。また、イングランド銀行も、年8回に変更する方針を明らかにしている。」と指摘している。

日銀の決定会合は当初、年20回あったものが14回に変更された。この14回とは毎月12回の会合に4月と10月の末に展望レポートを発表するタイミングでの開催を加えることで14回となった。ちなみに4月末と10月末は意外に金融政策変更のケースは多かった。それはさておき、その14回をFOMC並みの8回にするのは、グローバルスタンダードというものを意識した変更と言えよう。

たしかに14回は多いかなとの声は以前からあった。念のため、これで日銀の政策委員の仕事が減るわけではなく、日銀の他の業務に関わる仕事量には変わりない。日銀の政策委員は金融政策だけを決定するために存在しているのではなく日銀の役員である。

ただし、業務負担という面では、今回の変更に合わせて、金融経済月報の作成・公表は取り止め、年4回公表される展望レポートに集約される。こちらは事務方にとってはかなりの負担減となりそうである。この削減もそれほど市場に影響を与えることはないであろう。


久保田博幸
金融アナリスト
フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2015年6月23日 10:16:30 : f6yzmaLcH6
焦点:止まらぬ金融機関の利ざや縮小、日銀緩和の長期化がリスクに
2015年 06月 23日 09:36 JST
http://jp.reuters.com/news/pictures/articleslideshow?articleId=JPKBN0P301620150623&channelName=topNews#a=1
1 of 1[Full Size]
[東京 23日 ロイター] - 長引く超低金利環境を背景に、金融機関の利ざや縮小が止まらない。収益力の目安のひとつとなる総資金利ざやがマイナスになる「逆ざや」転落も、じわりと増加している。日銀が掲げる2%の物価目標の実現には時間がかかるとみられる中、大規模な金融緩和の長期化がリスクとして意識されつつある。

<好決算でも本業は低迷続く>

地方銀行の2014年度決算をみると、最終利益が高水準を維持し、貸出が伸びているにもかかわらず、利息収入が減少している。

地方銀行64行の15年3月末の貸出金は、前年比プラス4.1%の178兆円程度だったが、貸出金利息などの資金運用収益から預金利息などの資金調達費用を差し引いた資金利益は、同マイナス0.5%だった。第二地方銀行41行は貸出が同プラス2.8%だったが、資金利益は同マイナス6.5%となった。

<地銀は7行が逆ざや、じわり増加>

大きな要因は、日銀による大規模な金融緩和に伴う市場金利の低下と、優良な貸出先における金利引き下げ競争による利ざやの縮小だ。

今決算における有価証券運用を含む総資金利ざやは、地銀が0.25%、第二地銀が0.22%となり、それぞれ前年から0.01%ポイント、0.11%ポイント縮小。すう勢的に貸出金利が低下を続ける中で、10年前から地銀はほぼ半分、第二地銀は約3分の1にまで縮小している。

このうち7行が資金調達コストが運用利回りを上回る「逆ざや」に沈み、前年の4行から増加した。

それでも市場部門での収益確保や、企業の信用力向上などで好調な決算が維持されており、直ちに赤字転落や自己資本のき損など経営に大きな影響を及ぼす可能性は小さいとみられている。

だが、過去2年以上にわたってほぼ一方向に株高・債券高が継続して市場部門の収益がかさ上げされてきたが、ここから一段の収益増に期待するのは難しい情勢だ。米国の利上げ開始も視野に入る中で、金融市場の先行きには不透明感が漂う。

また、景気回復に伴う企業の信用力改善に一巡感が出てきており、貸し倒れ引当金の戻り益も「今後は減少していく可能性が大きい」(金融関係者)とみられている。

全国地方銀行協会の寺門一義・前会長(常陽銀行(8333.T: 株価, ニュース, レポート)頭取)は、5月の会見で地銀決算について「一見すると好決算だが、国内の貸出利回りは、漸減傾向に歯止めがかかっていない」とし、課題に「収益力の強化」を挙げた。

<見えないQQE出口、金融システムを浸食>

一方、足元の消費者物価(除く生鮮食品、コアCPI)の前年比上昇率は、エネルギー価格下落の影響でゼロ%程度に低迷。2%の物価安定目標の達成を目指す日銀の大規模な量的・質的金融緩和(QQE)の出口は見えず、超低金利環境は長期化せざるを得ないとの見方が増えている。

金利が歴史的な低水準にある中で、一段の金利低下余地は限定的との見方は多い。それでも超低金利が長期化することによって、今後償還を迎える過去の相対的に高い金利の貸出や保有国債のうち、一定程度が低い金利に置き換わっていくことになり、利ざや、収益を一段と圧迫する。

物価と金融システムの安定を目的とする日銀は、金融システムの現状について「安定性を維持している」と繰り返し、物価目標達成にまい進する姿勢を強調する。

それでもある金融の専門家は、バブル経済崩壊後の深刻な不良債権問題を克服して築き上げた現在の金融システムの安定は「大切な国民の財産」と指摘。そのうえで大規模な金融緩和がその安定性を「長い目でみて脅かしつつある面も、否定はできない。QQEはいつまでも続ける政策ではない」と指摘する。

<再編で生き残り模索、当局も低金利継続リスクを意識>

オーバーバンキングともいわれる地域金融機関は、本業の収益低迷と少子高齢化の進行による中長期的な人口・取引先の減少という地域経済の構造変化をにらみ、業務提携や経営統合などで生き残りを模索している。

複数の関係者によると、金融庁の細溝清史長官は5月の地銀経営者との会合で、超低金利環境の継続による利ざや縮小などで「低収益性がリスクになりつつある」と述べ、収益力強化や資本政策など「今年取り組まなければいけない経営判断については、きちんと行ってほしい」と要請した。

国債を大量に保有する地域金融機関にとって、これまでは不測の金利急騰が大きなリスクに位置づけられてきたが、当局も低金利長期化による収益減を意識せざるを得ない状況になっている。

ある地域金融機関関係者は「逆ざやの金融機関は一部かも知れないが、ほぼゼロまで含めるとそれなりの数になる」としたうえで、「現在の超低金利が今後も数年続けば、個別で見た場合、経営への影響も無視できないところが出てくる可能性はある」と懸念する。

バブル発生の可能性を含めて大規模緩和の副作用も懸念される中、日銀による2%の物価安定目標の達成と金融システムの安定維持は、時間との戦いに入りつつある。


(伊藤純夫 編集:田巻一彦)

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0P301620150623?feedType=RSS&feedName=topNews&utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+reuters%2FJPTopNews+%28News+%2F+JP+%2F+Top+News%29&sp=true


2. 2015年6月23日 14:26:01 : cGDMPHgFfu
日銀が決定会合の回数を減らすと、金融の大きな変動に対して対策が後手後手になりやすい、と言う理由ができるからハゲタカは泣いて喜ぶ・・・かも。
まあテレビ会議とかでもしたら?

3. 2015年6月23日 15:16:54 : nJF6kGWndY

逆だよ

ネタが減る


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民98掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民98掲示板  
次へ