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アップル、成長のため自らの革新性を自ら破壊 iPodを全否定する新音楽サービス
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150622-00010002-bjournal-bus_all
Business Journal 6月22日(月)6時0分配信
6月8日(米国時間)に米国で開催された米アップルの開発者向けカンファレンス「WWDC2015」で、加入型音楽配信サービスである「アップル・ミュージック」が発表された。同サービスを新たにリリースすることで、アップルは音楽配信サービス市場におけるメインストリームを新たにつくり出すことができるのであろうか。
そもそもアップルは2001年に「iTunes」と「iPod」をリリースして、人々が音楽を聴くライフスタイルの変革を試みた。それは、03年にリリースした「iTunesミュージックストア(現iTunesストア)」により結実し、革新的な音楽配信サービスとして有効に機能しながら、新たなデジタルライフスタイルを世界で浸透させるに至った。PC経由で楽曲をiPodにダウンロードするこのビジネスモデルは、音楽配信サービスの新たなる潮流をつくり出すものであった。
その後、米アマゾンが「アマゾンMP3ストア(現アマゾンデジタルミュージックストア)」をリリースしたことで潮目が変わり、購入した楽曲をクラウドで配信するビジネスモデルが主流となった。近年では、「スポティファイ」や「ディーザー」など、広告付きの無料配信を中心とするストリーミングサービスが台頭しつつあり、世界の音楽業界のCD販売の落ち込みに拍車がかかっている。
アップルは、今回発表したアップル・ミュージックにより、まさに音楽配信サービス市場でのメインストリームをつくり出そうとしている。このアップル・ミュージックをリリースするために、アップルはBeats Musicを統合して早くからその準備を進めてきた。
アップル・ミュージックは、定額(月額9.99ドル)で約3000万の楽曲を制限なく利用できるストリーミングサービスであることから、楽曲ごとに料金を支払ってダウンロードするビジネスモデルと対極に位置する。アップルは、こうした定額制による加入型音楽配信サービスとして、アップル・ミュージックを世界中に浸透させる狙いである。だがそれは、必然的にダウンロードを基本とする従来型ビジネスモデルであるiTunesの破壊を招くことにつながる。
●革新的なビジネスモデルに自らの手で終止符
今や音楽配信サービス市場の潮流は、楽曲を解放する方向へと向かいつつある。権利者が楽曲を囲い込む時代の終焉は目前に迫っている。こうした中で、アップルはこれまで構築してきた革新的なビジネスモデルに自らの手で終止符を打とうとしている。
非連続的な変化、すなわちイノベーションの創出により、市場のメインストリームをつくり出すことはやさしいが、連続的な変化、すなわち既存のビジネスモデルの改良や改善により、市場のメインストリームをつくり出すことは決して容易なことではない。
アップルの連続性を追求する力の真価は、アップル・ミュージックで問われることになろう。
(文=雨宮寛二/世界平和研究所主任研究員)
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