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(回答先: ギリシャ国民、さらなる経済的痛みに身構える 英賃金上昇率、6年ぶり高水準 英中銀、賃金上昇率の加速見込 投稿者 rei 日時 2015 年 6 月 18 日 05:52:47)
ギリシャ、デフォルトなら欧州はどうなる
RICHARD BARLEY
原文(英語)
2015 年 6 月 17 日 15:49 JST
ユーロのシンボル、後ろはギリシャ国旗 VIRGINIA MAYO/ASSOCIATED PRESS
過去最大規模のソブリン債務再編からわずか3年しかたっていないのに、欧州はまたもや、ギリシャがデフォルト(債務不履行)するのではないか、との見通しに直面している。
• ギリシャ危機特集
2012年のギリシャの債務再編は、他のユーロ圏加盟国との間で合意したプログラムの一環として、ギリシャ国債2000億ユーロ(約27兆7000億円)近くが対象とされた。再編に伴う損失は、公共機関ではなく民間債権者によって担われた。その公共機関のバランスシートには現在、大規模な債権(ギリシャ国債)が計上されている。
これによって、デフォルトが現実になった場合の動きに影響が生じるため、政治的にはより敏感な問題となっている。それでも最終的に最大の問題を抱えてるのは、最も政治的ではない債権者、つまり欧州中央銀行(ECB)かもしれない。
最初の節目は、6月30日に満期の来る国際通貨基金(IMF)の融資15億ユーロだ。これは、ギリシャが6月5日に返済しなかった分(3億ユーロ)を含めた今月の返済分の全額である。ただ、IMFへの返済でのデフォルトなら、問題ではあるが、他の債権者に直接の影響はない。その代わり、強制措置のプロセスを始動させ、これが最長2年間続く可能性がある。また、このプロセスは滞納が是正されれば停止の可能性がある。
当然ながら、政治的に大きな焦点となるのは、他のユーロ圏政府(つまり、各国の納税者)がギリシャに供与した融資だ。これらの融資額は現在、合計で1840億ユーロに達する。このうち530億ユーロが二国間融資で、1310億ユーロが欧州金融安定ファシリティー(EFSF)からの融資だ。
政府債務の対国内総生産(GDP)比率
しかし、これもまた本当の焦点ではない。決定的に重要なのは、元金返済の期限で近く到来するものがないことだ。EFSF融資の加重平均満期は31.1年だ。確かに、IMF融資でデフォルトが発生すれば、EFSFは融資を早期返済するようギリシャに要求する可能性がある。だが、そう決定した場合、それは奇妙なものとなるだろう。ギリシャに対し、返済してもらえるあてのない膨大な請求書など送っても、ユーロ圏には得るところが何もないからだ。
最も厄介な見通しは、ECBの保有している国債270億ユーロのうち、7月に35億ユーロ、8月に32億ユーロの返済期限が到来することだ。これらの債券は2012年当時の債務再編のレガシー(遺産)であり、ECBは債券スワップを通じてその再編参加から除外された。再編に参加していれば、財政ファイナンスを実施したとみなされ、欧州法の下では非合法とされていたはずである。
しかし、今回はECBによるギリシャ国債保有の困難さが判明するかもしれない。ECBはギリシャの銀行システムを支援しているが、ギリシャ問題を解決するのは政治家たちだと明確に主張してきた。しかし、ECBが自らのバランスシート上に保有している債券のデフォルトを見て見ぬふりをするのは、極めて難しいだろう。
政治的交渉が既に頓挫しているのならば、このことが議論の余地のあるポイントとなるかもしれない。しかし、このデフォルトが発生した場合、取り返しのつかない断裂をもたらすだろう。ユーロからある国を放逐するメカニズムは一切存在しないが、他方でECB保有債券の返済、つまり償還が履行されない場合、ECBが被る損失に関する議論が起きるだけでなく、この(ユーロ圏からの脱退)議論を避けられなくなる恐れがある。
この問題は、政治が扱うべき問題だというECBの主張にもかかわらず、デフォルトが起きれば、ECBはギリシャ危機のまさに最前線にさらされる可能性がある。
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欧州の将来、鍵はギリシャでなくドイツ
By ALEN MATTICH
2015 年 6 月 17 日 14:51 JST
ギリシャ支援協議に関する最新の報道にかき消された感があるが、ドイツから相反する2つのニュースが届いた。インフレは上昇しているが、景況感は悪化し始めているというのだ。
これを見過ごすべきではない。結局のところ、ドイツの景気動向は少なくとも、ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥るかどうかと同じくらい重要だからだ。残念ながら、届くメッセージは強弱入り交じっている。
ドイツの消費者物価指数(CPI)上昇率は5月に加速し、デフレ懸念を和らげた。インフレが経済の強さから来るものである限り、朗報と言える。だが、ユーロ相場や原油価格の反発も、ドイツのCPIに上向きの圧力をかけるだろう。これは芳しくない。原油の輸入大国であるドイツでは、原油価格の上昇が増税のような効果を持ち、他の消費にブレーキをかけてしまうためだ。
ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が発表した6月の景気期待指数が7カ月ぶりの低水準に沈んだことは、そうした「悪い」インフレを反映している可能性がある。ギリシャを取り巻く不透明感のせいかもしれないが、ギリシャ経済に対するドイツの直接的なエクスポージャーは大きくないため、重要な要因にはならないだろう。輸出主導型のドイツ経済は他国の需要低迷に特に敏感なため、世界、特に中国経済の持続的な弱さが反映されている可能性もある。
1つの月次統計や調査結果から結論を導き出すのは無意味だ。だが、他の指標も同様に、ドイツ経済の現状に疑問を投げ掛ける内容となっている。1つ不可解なのは、失業率が東西統一以来の低水準を記録するなど労働市場が逼迫(ひっぱく)しているにもかかわらず、賃金インフレが加速していない点だ。
賃金が上昇しない限り、ドイツ経済は内需よりも輸出に大きく依存し続ける公算が大きい。ドイツがユーロ圏最強の輸出国であり続ける限り、他の加盟国は経済成長を促すために輸出を伸ばす上で苦戦を強いられることになるだろう。
従って、ギリシャがデフォルトするか、その場合ユーロ圏の他国に悪影響が及ぶかは目先の主な焦点である一方、こうした国々の運命は、ドイツの政策当局に輸出主導から内需主導の成長パターンへ転換する意志があるのかにかかっている。
ギリシャに何が降りかかろうと、欧州中央銀行(ECB)は他国が引き続き十分な流動性や支援を確実に得られるようにするとみられ、短期的にはドイツもECBを支持するだろう。長期的には、ドイツが自国経済をリバランス(再調整)しない限り、そしてECBがインフレの押し上げを通じてどうにかドイツの競争力を弱めない限り、ドイツがユーロ圏のモメンタムを徐々に奪うことになりそうだ。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB4QFjAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB12208919310003153678304581053002736236750&ei=ud6BVe6yMISgmQWdyZLgCQ&usg=AFQjCNH6f_ppJnzI4YfTCdXXo2scJoWtOQ&bvm=bv.96041959,d.dGY
ECB、ギリシャ問題で距離を置けるのか
By BRIAN BLACKSTONE
原文(英語)
2015 年 6 月 17 日 13:14 JST
ECBのドラギ総裁(写真)は最後の決断を政治家に求めている Reuters
ギリシャ債務支援の問題に関して、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は映画「ゴッドファザーPart III」の主人公、マイケル・コルレオーネの次の有名なせりふに共感できるのではなかろうか。
「ようやく手を切れた思った瞬間、やつらはまた俺を引き戻すんだ」
15日の欧州議会での証言で、ドラギ総裁は再びギリシャ政府と国際債権団との重要な支援延長交渉から距離を置こうと試みた。ECBは規則通り動くだけだと述べ、さらに厳しい交渉はギリシャと欧州各国政府が行うと発言した。
ドラギ氏はまず、「絶対的に明確でなければならないことは、現在の支援プログラムの見直しを終え、ギリシャにさらなる金融支援を行うかどうかの決定は専らユーログループ、つまり、最終的にはユーロ圏加盟各国に帰属しているということだ」と指摘した。
総裁はさらに「それゆえこれは政治的決断であり、中央銀行でなく選挙で選ばれた政治家が決めなくてはならない」と述べた。また、総裁は繰り返し、ギリシャが債務返済できなかった場合のECBの対応について、仮定によるシナリオで質問しようとする議員らに対し拒否の姿勢を示した。
ただ、ドラギ総裁にとっては残念なことに、ECBが脇へ退き、その政治的影響を考慮せずに規則通りの対応だけを行うのは難しいだろう。
議会証言でドラギ総裁は、ECBがギリシャの銀行に対し1180億ユーロ(約16兆円)の融資を実行しているとも述べた。これはギリシャの国内総生産(GDP)の3分の2に相当する。この融資の多くは、ギリシャの中央銀行を経由した「緊急流動性支援(ELA)」によるものだが、ECB理事会の全メンバーの3分の2が賛成すればELAは延長を中止することができる。ELAによる融資は現在830億ユーロに達し、預金流出が拡大する中、着実に増えている。
ドラギ総裁にとって交渉のベストシナリオは、ギリシャが国際通貨基金(IMF)、欧州連合(EU)、ECBで構成される国際債権団と合意に達し、今夏遅くのIMFやECBへの多額な債務返済の期限前に新たな支援資金を確保することだ。
だが、日を追うごとにギリシャ政府当局者らの態度は硬化し、合意の見通しが暗くなっている。
交渉の次の節目は18日のユーロ圏財務相会合だ。その次は25日のユーロ圏首脳会議で、これがギリシャにとっては、6月末にIMFに対する15億ドルの返済期限を迎える前の最後の交渉妥結のチャンスとなるかもしれない。
しかし、時間ばかりが過ぎ、毎回の会合が合意なく終わるにつれ、ドラギ総裁に対しては、ギリシャが破綻した場合、ELAの削減や担保規則の厳格化により資金供給を制限するのか、それとも、供給をそのまま維持するのかについて態度を明確にするよう求める圧力が高まっている。
現在のところ総裁は、資金供給を絞る構えを見せていない。15日もギリシャの銀行について、ELA供給の2条件である十分な担保を備え、支払い能力も維持していると発言した
ただし、ギリシャ政府が債務返済を怠れば変わる可能性はある。総裁はその意向とは無関係に、ギリシャの命運に関する議論に「引き戻される」ことになるのだ。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0CB8QqQIwAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB11527888067023433930504581052862787688584&ei=fd6BVc--AeHwmAXcs4KICQ&usg=AFQjCNGwKfHm6ufGengJ6ZwFYnwPzzSo8w&bvm=bv.96041959,d.dGY
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