1. 2015年6月17日 14:10:46
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ギリシャ、「トラブル」発生確率は55%=エラリアン氏 2015年 06月 17日 03:04 JST [16日 ロイター] - アリアンツの首席経済アドバイザー、モハメド・エラリアン氏は16日、ギリシャ国債が「トラブル」に見舞われる確率は約55%で、確率は高まっているとの見方を示した。CNBCに対して述べたもの。最近交わした議論を踏まえると、たとえ債務不履行(デフォルト)が発生してもその波及的な影響は抑制できるとの自信が欧州内で高まっている上に、ギリシャが欧州連合(EU)を離脱した方がユーロ圏には好ましいとの声すら聞かれると指摘した。 さらにデフォルトに伴う波及的な影響に備え、複数の機関が設立されており、金融ショックに対しては欧州中央銀行(ECB)が「大胆」に介入してくるだろうと述べた。 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0OW2FQ20150616 ギリシャ首相が緊縮策要求を非難、ユーロ圏離脱に現実味 2015年 06月 17日 09:52 JST [アテネ/ベルリン 16日 ロイター] - ギリシャのチプラス首相は16日、国際債権団が政治的な動機から一段の緊縮策を要求しているとして、ギリシャ政権に「恥をかかせるため」の試みだと非難。債務不履行(デフォルト)の危機が月末に迫る中、支援の条件となる緊縮策の受け入れを依然として拒む姿勢を示した。
これを受けて金融市場では懸念が広がり、欧州株式は一時2月以来の安値に下落した。 チプラス首相は、低所得層に打撃を与える年金削減や増税の要求には政治的な動機があり、「ギリシャ政府だけでなく、国民すべてに恥をかかせる」狙いがあると指摘。 欧州中央銀行(ECB)や欧州連合(EU)が債務軽減を認めないため、ギリシャの財政状況を追い詰めているとも批判した。 一方、欧州委員会のユンケル委員長は16日、ギリシャ支援協議で欧州委が行った提案についてチプラス首相が恣意的に歪曲してギリシャ国民に伝えていると述べ、首相を非難した。 ユンケル氏は、欧州委として医薬品や電気料金に課す付加価値税(VAT)の引き上げに賛成しておらず、防衛支出の「控えめな削減」など他の方法で財政健全化を図るよう提案してきたと語った。 またドイツのメルケル首相は、ギリシャ支援協議で新たな進展はほとんど見られないとの認識を示し、18日のユーロ圏財務相会合(ユーログループ)で妥結するかは明言できないと語った。 メルケル首相は、改革案をめぐりEUや国際通貨基金(IMF)と合意するようチプラス首相に促すため、過去数週間にわたって電話会談を行ってきた。 <デフォルトとグレグジット> 6月末までに支援が再開されなければ、ギリシャは月末に期限を迎えるIMFへの16億ユーロ(18億ドル)の返済ができずデフォルトとなり、ユーロ圏離脱の可能性が現実味を帯びる。 メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)の有力議員、ミヒャエル・グロッセ=ブレメル氏は16日、ギリシャ政府が堅実な改革案を提示しない場合、同国の「グレグジット(ユーロ圏離脱)」は認められるべきだとの意見を表明した。 フィンランドのシピラ首相も、ギリシャがIMFへの債務返済期限である6月末までに債権団と支援協議で合意に達するには「奇跡が必要」と悲観的な見方を示した。 同首相は記者らに対し「状況は厳しく、期限は迫っている。言えるのは、問題が来週解決するには奇跡が必要だということだ。ただ、誰もがまだそれを目指している」と述べた。 関係筋によると、ユーログループの実務当局者らが16日午後、18日の財務相会合の準備のため電話会議を行ったが、新たな進展はなかったという。 *見出しを修正しました。 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0OW1MV20150617 コラム:ギリシャ債務再編の「裏技」 2015年 06月 16日 16:02 JST Hugo Dixon [ロンドン 15日 ロイター] - ユーロ圏がギリシャの債務再編交渉に乗ろうとしないのは、数週間中のデフォルト(債務不履行)につながりかねない資金繰りの問題が目前に迫っているからだ。 その見通しは明るくないが、この問題さえ解決できれば、債務再編が議題に上るはずだ。 ギリシャの債務は2012年の再編を経て、現在は3130億ユーロと、国内総生産(GDP)の175%相当となっている。その大半である約1840億ユーロは金利の低いユーロ圏諸国向けだ。その上、返済が始まるのは2020年で、30年かけて返済すれば良い。従って、債務の現在価値は額面の公式数字を大幅に下回る。 話はここでは終わらない。ギリシャはこのほかに4種類の債務を抱えている。欧州中央銀行(ECB)に対する270億ユーロ、国際通貨基金(IMF)に対する200億ユーロ、民間債務、そして国庫短期証券だ。 民間債務の大半は期間延長済みなので、差し迫った問題にはならない。国庫短期証券も今のところ借り換えができているので問題ない。 しかしECBとIMFに対する債務は、大半が5年以内に期限を迎えるので厄介だ。実際、9月末までに100億ユーロ分が満期を迎える。 その上、IMFとECB向け債務の返済期限延長は規則や条約によって禁じられている。現在の交渉が、ギリシャが返済義務を果たせるよう資金を貸し出すことの是非に集中しているのはこのためだ。 ギリシャと債権者は、この問題の解決が喫緊の課題であるという点では一致しているが、その条件をめぐり意見が分かれている。つまりギリシャが破綻するリスクは現在、相当大きくなっている。 破綻シナリオを回避できた場合には、長期的な債務減免が議題に上るだろう。再交渉を望んでいるのはギリシャだけではなく、IMFも同国の債務を維持可能な状態にする必要があると考えている。 既存の支援プログラムの残りの資金だけではECBとIMF向けの返済を全額カバーできないため、ユーロ圏もギリシャ向けに追加融資を実施するよう迫られそうだ。加えて、ギリシャは納入業者への延滞債務の支払いや国内銀行の資本増強、地方政府から強制的に搾り取った融資の返済といった資金ニーズも抱えている。 ユーロ圏は融資の帳消しには応じないだろうから、明白な解決策はさらなる返済期限の延長になる。このシナリオでは、債務の現在価値は一段と縮小する。 しかし専門家の中からは、こうした措置では見かけ上の債務はまったく減らないとの批判が出ている。全員が合理的で現在価値に注目すると仮定しても、信頼感が損なわれ景気回復が妨げられる可能性は残る。 「金融工学」の出番はここだ。ギリシャ政府は対ユーロ圏債務の大半を2分割することを提案している。一方は金利が高く、もう一方は無利子。この「ゼロクーポン」債を段階的に棒引きしてほしいという。 ユーロ圏は棒引きの部分は受け入れないだろうが、債務2分割案は修正を加えれば機能するかもしれない。ここで鍵を握るのは、ゼロクーポン債の現在価値が額面よりずっと低いという点だ。ギリシャが現在価値に相当する債務を肩代わりしてくれる機関を幾つか見つけられるなら、債務の額面は大幅に削減されるだろう。 企業やインフラ計画の管理責任者は興味を示すかもしれない。彼らは事実上、長期融資を受け取り、利息をひっくるめて一括返済する形になる。投資促進を必要としている欧州経済は、この種の資金調達に対処できるだろう。 この案の特徴は、企業やインフラ計画運営者がギリシャから前払い金を受け取りながら(ギリシャは新たな貸し手から資金を借りる必要がある)、返済はギリシャの債権者に対して行うことだ。彼らはカウンターパーティの変更に応じる必要があるが、融資を棒引きする必要はない。 こうした仕組みなら、債務の額面を削減したいギリシャと、納税者にギリシャ向け融資で損失を出したと認めたくないユーロ圏政府との折り合いがつくかもしれない。 これ以上ギリシャに手を差し伸べる必要があるのか、と異議を唱える債権国ももちろん出てくるだろう。しかし、これほど近くにある国が崩壊することは自国の利益にならないはずだ。 http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPKBN0OW0DH20150616
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