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お金がころがりこむ「朝型」人間の習慣10
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150615-00015494-president-bus_all
プレジデント 6月15日(月)9時15分配信
■早起きの「徳」は「三文」どころではない
安倍晋三首相が今年2月の施政方針演説で、「昼が長い夏は、朝早くから働き、夕方からは家族や友人との時間を楽しむ」という、夏の生活スタイルを変革する新たな国民運動(「夏の生活スタイル変革」)を展開するとの方針を示しました。
それに呼応して、総務省が国家公務員や各都道府県に、「夏の生活スタイル変革」を率先して実践するように呼びかけ、とくに7月、8月には「朝型勤務」の推進に取り組むとしています。来年度には、フレックスタイムなど、それに応じた法改正の動きもあります。
ポイント1▼クリエイティブ脳で作業がはかどる
私は元々朝型で、この原稿も、会社で始業前に書いています。だいたい会社には7時から7時半くらいの間に来ますが、原稿書きや事務処理などの仕事は9時の始業前に済ませてしまうことがほとんどです。逆に、9時以降は来客や会議、講演、テレビ、移動などで時間を取られることが多いので、朝の時間帯を有効に使いたいということもあります。
ポイント2▼混雑率の低い電車で新聞に没頭
また、私は、新聞を読むのが趣味というか、仕事の一部なので、電車の中で日経新聞を読むことが日課です。そのためにも、電車が比較的空いている時間帯に、移動したいということもあります。東京の自宅では、朝ごはんを食べているときにテレビのニュースを聞きながら一般紙を読み、電車で日経を読み、会社では日経産業新聞を読むのを通常のパターンにしています。
当社は10数人の従業員の小さな会社ですが、私よりも早く出社する人が常に数人います。8時までに来ているスタッフも少なくありません。当社では9時から16時をコアタイムとするフレックス制を導入しています。
ポイント3▼組織のトップや上司が率先垂範
経営者としては、早く来て、早く帰ってくれる人がとても有難いのです。朝の効率良い時間帯に集中して仕事をし、だらだらムダな時間を過ごすことなく残業せずに帰ってくれる社員が、私には理想です。私自身も、講演やテレビなどの仕事や会食がある場合を除いては、極力残業しないようにしています。
■時間管理がお金を呼び込み、人生を成功に導く
ポイント4▼「お金や時間に使われない」意識
私の人生の師匠は、6年前に99歳で亡くなった禅寺のお坊さんですが、その師匠に教えていただいた言葉のひとつに「お金も時間も使うもの」というものがあります。
「お金がない、ない」と言ってお金に追われているのもお金に使われていますが、逆に、お金持ちになってもお金のことしか考えていないのもお金に使われているということです。
ポイント5▼「忙しい、忙しい」と言わない
同様に、「忙しい、忙しい」というのは時間に使われていることになります。お金も時間も使うものというのは、お金も時間も自分でコントロールしなければならない、さらに言えば、お金や時間をコントロールすることで、自分の人生のコントロールをするということだと私は考えています。
ポイント6▼「時は金なり」を正しい解釈する
一方、「時は金なり」という言葉があります。ベンジャミン・フランクリンの言葉だと言われています。時間はお金と同じくらい大切なものだという意味ですが、私は、「時間をコントロールできる人が、お金もコントロールできる」というふうに解釈しています。
残念ながら、多くの人にとって、生まれながらにお金は平等に与えられていません。しかし、逆に多くの人にとっては、長期の時間を別とすれば、時間はほぼ平等に与えられています。その時間を有効に活用することが、良い仕事をし、結果的にお金を得るというふうに私は考えているのです。
ポイント7▼いい手帳にこだわる
そのためには、時間をコントロールすることが大切で、朝の時間の有効活用が欠かせないのです。さらには、それにふさわしい手帳が必要です。例えば、月間目標を立て、その達成状況を振り返ることによって、さらに次の月の目標を立てるという一連の流れが自然にできるような書き込み欄のある手帳であれば、より朝型生活へのシフトもしやすくなるでしょう。手前味噌ながら、私が監修した『小宮一慶ビジネスマン手帳』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、そうした点に留意したものです。
■朝型習慣をキープするためのちょっとした「工夫」
ポイント8▼2次会には行かない
朝、早く出勤することは、現在そうしていない人には結構大変かもしれませんが、数週間かければ、徐々に朝型に変われます。私は、元々夜が弱いので、2次会にはめったなことがないと行きません。夜更かしすると早起きができにくくなるからです。もちろん、休みの日などは、比較的ゆっくり起きることもあります。オンとオフで生活パターンを変えてもかまわないのです。
ポイント9▼上司と「仲良く」なれる
朝型のメリットはほかにもあります。
できる上司はたいてい早く出社するので、上司との時間を持つことができます。日中ならゆっくり話せない案件や、場合によってはプライベートの相談もできます。上司も比較的リラックスした時間帯なので、よく話を聞いてくれますし、上司の覚えも違います。
さらには、朝早く来れば、遅く来た人が何をしているかが分かります。遅く来た人には、早く来ている人たちが何をしているかは分かりませんし、新聞などからの情報収集もやや不十分でしょう。もう、その時点でスタートラインが大きく違っていることに、遅く来た人は気づいていないかもしれませんね。
ポイント10▼前日の退社時間も早い
家庭の事情などで、早い出勤が困難な人もいると思いますが、出来る範囲で早く会社に行き、そして、早く帰ることです。実は朝型への転向は、この前日の退社時間が鍵となります。
毎日の仕事のスタートダッシュがその日の仕事を決めます。仕事で自己実現する(=なれる最高の自分になる)ためにも、朝型の生活をお勧めします。
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経営コンサルタント 小宮一慶(こみや・かずよし)
1957年生まれ。京都大学法学部卒業後、東京銀行入行。86年米ダートマス大学経営大学院でMBA取得。帰国後、経営戦略業務などに携わったのち、岡本アソシエイツ取締役就任。96年小宮コンサルタンツ設立。企業経営の助言の他、講演や執筆も。最新著は『松下幸之助 パワーワード ―強いリーダーをつくる114の金言』(主婦の友社)、『小宮一慶の1分で読む! 「日経新聞」最大活用術 2015年版』(日本経済新聞出版社)、『No1コンサルタントが教える 20代の後悔しない働き方』(青春出版社)、『一流に変わる仕事力』(中経出版)など。
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経営コンサルタント 小宮一慶=文
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