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「局地バブル」崩壊は近い 最初の「谷」は16年“賃貸の危機”
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20150614/ecn1506140830002-n1.htm
2015.06.14 本当は教えたくないマンション業界の秘密 榊淳司 夕刊フジ
円安が進み、株価が上がって景気が良くなっている印象が世の中に広まっている。確かに失業率は下がり、倒産件数は減った。個人所得も、ほんのわずかだが上昇したそうだ。
しかし、これは日銀総裁の黒田東彦氏が始めた「異次元」金融緩和というカンフル剤が効いているだけだろう。ばらまいたお金はいつか回収しなければいけない。銀行にはお金があり余っているらしく、不動産関係の融資はユルユル状態だという。
「国債」という安全安定資産を保有する選択肢が狭まった以上、銀行としては多少のリスクをとっても不動産融資に走らざるを得ない。それが、マンションの「局地バブル」を呼んでいる。
何度か書いた通り、今の東京都心と湾岸、さらに城南エリア、武蔵小杉、京都市の一部、仙台市のマンション市場は異様に高騰している。このうち、仙台市は実際に「住む」という需要に支えられているので、バブルとは言えないかもしれない。しかし、他のエリアは実需以外の投資目的の買いが中心だ。
最近、私のところに「不動産暴落」をテーマにした取材が頻々としてやってくる。
よく聞かれることは「いつこのバブルが崩壊するか」。私は、以下のように答えることにしている。
まず、2016年に「賃貸の危機」がやってくる。アベノミクス開始以降、売れに売れた都心の新築マンションが16年から大量に竣工する。それらの多くが投資目的で買われているので、一斉に賃貸市場に登場。ただでさえダブついている都心の賃貸マーケットは、一気に過剰感が高まる。
次は17年4月の消費増税。これまでの例から、消費税が上がった後には必ず景気後退がやってくる。14年4月に8%になった時にもやってきた。
ところが、黒田日銀総裁が異次元の金融緩和第2弾(俗にいう「黒田バズーカ2」)を行ったために、後退感が払底された。見事な施策だが、これが今の「局地バブル」を膨らませている。
さらに19年には日本の世帯数が減少に転じる。世帯数=住宅需要と考えていい。人口減少は数年前から始まっているが、世帯数が増えていたので住宅への需要はわずかながら増加傾向にあった。それが4年後にはハッキリ減少に転じる。
さらに20年には五輪が終わる。そして、首都東京の人口も減少に転じる。
このように見ると、日本の住宅産業にとって需要の「山」はないが「谷」の連続である。今の局地バブルなどいつ崩壊してもおかしくない。
しかも、バブルになっているのは、日本全体からするとほんの一部のエリアのみ。郊外や地方の不動産は下落が続いている。さらに「タダでももらってくれない」という土地や空き家が山のようにある。それを考えれば、今の都心の局地バブルはいかにも不自然だ。
私の事務所にやってくる相談者にはいつも同じことを言う。「今は売り時ですが、買い時ではありません」。冷静に市場を見る時である。
■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。1962年、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。不動産会社の注意情報や物件の価格評価の分析に定評がある(www.sakakiatsushi.com)。著書に「年収200万円からのマイホーム戦略」(WAVE出版)など。
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