http://www.asyura2.com/15/hasan97/msg/699.html
Tweet |
日高屋の「ちょい飲みメニュー」が絶好調! 居酒屋チェーンは戦々恐々
SankeiBiz 2015/6/15 10:05
サラリーマンの「ちょい飲み」需要をうまく吸い上げて快進撃を続ける日高屋=東京都新宿区
[拡大]
ハイディ日高が運営するラーメン店チェーン「日高屋」が、ワタミや大庄など大手居酒屋チェーンから客足を奪っている。「生ビール」(中)一杯310円、「メンマ」一皿110円…など、お値頃価格でお酒やツマミを提供。これが仕事帰りのサラリーマンから猛烈な支持を受け、「食事と一緒にちょっと一杯」という“ちょい飲み”需要に加え、「最後にもう一杯」という飲んだくれ需要などを巧みに取り込んだためだ。顧客を奪われた大手居酒屋にとっては大きな痛手で、顧客奪還に向け、戦略の練り直しを迫られている。
■吉野屋とマックの間に出店
「駅前の吉野家とマクドナルドの間に出店するのが一番もうかる」。日高屋の創業者である神田正会長の出店方針は明確だ。出店は首都圏の一都三県の駅前の繁華街で、なおかつ深夜まで人通りが見込める駅の南北または東西に、各一店ずつ店を出し、駅の両側で深夜まで客をつかまえる“ガッチリ商法”だからだ。
飲み屋代わりの需要を取り込むため、酒類の品ぞろえは当然、充実させている。生ビールは「キリン一番搾り」を提供し、「レモンサワー」や「緑茶ハイ」などのチューハイ類もおおむね270円で販売。さらに昨年4月には、呑兵衛からの要望が強かった、ビール風味の炭酸飲料「ホッピー」の提供も始めた。
酒に合うつまみも取りそろえている。「餃子」(6個入りで210円)や「そら豆」(170円)などに加え「ニラレバ炒め」「しょうが焼き」など、酒に合う、こってりした炒め物も490円程度で提供し、呑兵衛のもう一杯需要をくすぐるメニュー構成としている。
店の使い方もさまざまだ。千葉県市川市在住の50代男性は「仕事が早く終わったときは帰宅前に職場近くの店で軽いつまみと一緒に酒を飲むのがちょっとした楽しみ」と話し“ちょい飲み”をメーンに使う。
「飲み会の一軒目で飲み足りなかった際に、飲みに加え、シメのラーメンも食べられるので一石二鳥」と話すのは都内在住の40代男性。1カ月間に、数回は夜に通うヘビーユーザーといい「飲んでも1人1000円ちょっとで、財布にも優しい」と笑う。同じく都内に住む30代男性は「金がないときは一軒目から飲み会用に使ってしまう」とするなど、消費者の飲み屋としての使い方は多種多様だ。
かつては深夜3時過ぎになると閉店する店がほとんどだったが、最近は24時間営業店も増加。24時間営業する東京・神田駅の西口にある店舗では、週末ともなれば深夜から朝まで、人の流れがひっきりなし。新宿などの繁華街では夜の仕事の需要も大きく取り込む。
■12年連続で過去最高利益
こうした飲み需要を取り込んだ効果もあり、同社業績は年々拡大。単独営業利益は平成27年2月期まで12年連続で過去最高を塗り替え、28年2月期は13期連続を既に射程に入れている。
一方、日高屋の攻勢に押されているのが同じく駅前立地で深夜まで営業している居酒屋チェーンだ。居酒屋チェーン大手で、大衆割烹(かっぽう)「庄や」「やるき茶屋」を運営する大庄の26年8月期は16億円の最終赤字(同1億円の黒字)に転落。居酒屋チェーン「和民」や「坐・和民」を展開するワタミの27年3月期は126億円の赤字(前期は49億円の赤字)となり赤字幅が拡大。労働環境が劣悪な「ブラック企業」の風評が影を落としているだけでなく、メニューの提供が「遅い」、価格が「高い」ことも影響しているようだ。客が増えずあまり注文されないメニューの提供に時間がかかるうえ、ビールも「ザ・プレミアム・モルツ」(中)で490円と割安感は薄い。
今回、記者が5月31日に神奈川県横浜市の綱島駅前の「和民」と「日高屋」の19時台の客入りを比べてみたところ、和民は数組で閑散としていたのに対し、日高屋はほぼ満席だった。
■大手居酒屋、総崩れ状態
郊外型ファミリーレストランを展開する飲食大手チェーンの首脳は日高屋の強みについて「人通りの多い首都圏の駅前立地で、昼はラーメンや定食、夜は酒需要と、終日を平均し来客が取れるところ」と言わしめる。いわゆる二毛作だ。日高屋は2月末に関東の直営店で360店舗を展開し、今後は首都圏で600店舗の出店を目指している。一方、ワタミは顧客離れによって27年3月期に100店閉鎖したの続き、28年3月期も85店を追加的に閉鎖するなど、明暗はクッキリと浮き彫りとなってきている。ワタミの清水邦晃社長は5月の決算会見で「『和民』の業態にこだわりすぎていたが、客のニーズはものすごい速さで変わっており、新たな業態開発が課題だ」と厳しい表情を浮かべた。足元では、吉野家やリンガーハット、ファミリーレストランも夜時間帯の酒の提供を強化するなど日高屋以外のライバルも着実に居酒屋需要の取り込みを狙い始めている。手をこまねいていれば、大手居酒屋チェーンはますます他業態の“草刈り場”となりかねず、巻き返しに向け、戦略の抜本的な転換が求められることになりそうだ。
12
知恵袋で質問
【関連記事】
繁盛する吉野家の「吉呑み」 牛丼店のマグロ刺身が旨い理由
サラリーマンの“聖地”に外国人殺到、お目当てのメニューは…
立ち退き瀬戸際、梅田地下道の串カツ・松葉に「別の場所で営業すれば」大阪地裁決定
「ハンバーガーは腐らない」の都市伝説にマクドナルドが回答
日本から“神飲料”上陸 中国人民の心をつかむか
最終更新日:2015/6/15 12:23
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20150612-00000504-biz_san-nb
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。