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6人に1人が「社内うつ」の現実 本誌「職場のメンタルヘルス」調査より 「時代は健康経営 これをやらねばブラック企業」
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投稿者 rei 日時 2015 年 6 月 15 日 07:08:13: tW6yLih8JvEfw
 


「時代は健康経営 これをやらねばブラック企業」
6人に1人が「社内うつ」の現実

本誌「職場のメンタルヘルス」調査より

2015年6月15日(月)  鵜飼 秀徳

 「健康管理は従業員の責任」。そんな前時代的な経営は、もはや通用しない。従業員の健康こそ、企業の競争力を高める経営の最重要課題と位置付け、その増進や維持を図る「健康経営」に取り組む企業が増えている。
 日経ビジネスは6月15日号の特集で、SCSKやコニカミノルタ、伊藤忠商事、味の素、東急電鉄、内田洋行など先進企業の取り組みを掲載した。活力ある働き方を実現する「戦略投資」として、健康経営を推進することは、エクセレントカンパニーの新条件だ。
 今日から数回にわたって、「健康経営」に取り組む企業の事例などを紹介していく。第1回は、本誌が実施した「職場のメンタルヘルスに関する調査」から浮き彫りになった、健康経営とはほど遠い「健康ブラック企業」の実態に迫る。
 仕事が原因で心を病む人が後を絶たない。「社内うつ」。そんな言葉で呼ばれ始めている。社内うつは最悪の場合、病死や自殺といった事態を引き起こす。

 精神障害における労災請求数は2013年、過去最高の1409件となった。一向に改善されない過労死や過労自殺を背景にして、厚生労働省は昨年6月、企業に「ストレスチェック制度」を義務付ける労働安全衛生法の一部を改正した。今年12月以降、従業員数50人以上の企業では、労働者の心理的な負担の程度を把握する検査や、医師による面接指導が必須になる。

 今、ビジネス界を俯瞰してみれば、どれほどの「ストレス」が発生しているというのだろう。

メンタルヘルスに関する調査を実施

 そこで日経ビジネスでは、今年4月23〜30日までの8日間、「職場のメンタルヘルスに関する調査」(有効回答数1103件)を実施。不特定多数のビジネスパーソンに直接、「仕事上のストレス」に関する質問に答えてもらった。その結果は以下の通りだ。

 まず「過去、仕事が原因で体調を崩し、医師による何らかの診断が下されたことがあるか」との問いに対し、「ある」と回答したのは34%にも上った。

 内訳では「メンタル面で体調を崩した」(16%)、「フィジカル面で体調を崩した」(9%)、「メンタルとフィジカルの両方で体調を崩した」(9%)となっている。

Q1 あなたは過去に会社や上司からパワハラやセクハラを受けたことがありますか

Q2 あなたは過去、パワハラやセクハラなどが原因で体調を崩したことがありますか

Q3 過去、仕事が原因で体調を崩したことがありますか

Q4 その症状は完治、寛解しましたか

 次に体調を崩した原因については、多い順から「仕事の負荷」「職場の人間関係」「パワハラ」「長時間勤務」「責任の重さ」となっている。

 このうち、「休職した」と回答したのは調査数368件のうち75件にとどまる。体調を崩しても会社を休めない実態を表している。

Q5 体調を崩した原因は何だと思いますか(複数回答可)

Q6 どのような防御策を講じましたか(複数回答可)

Q7 メンタル面の体調を崩したことが原因で業務上の不利益を受けましたか

Q8あなたの会社の仕事仲間でメンタル面で体調を崩した方を知っていますか

 企業のメンタルヘルス不調者の対策を手掛けるアドバンテッジリスクマネジメントの神谷学氏は、「企業体では全従業員のうち15%ほどが高ストレスを抱え、10%が医師の面談が必要な状況に置かれているとされている」と指摘する。

 本誌調査や神谷氏への取材を踏まえれば、「社内うつで休職する人の割合は従業員全体のわずか1〜数%程度にすぎないが、うつで苦しんでいる社員は社員のおよそ6〜7人に1人程度の割合で存在する可能性がある」ということだ。

 メンタルの不調は言い出しづらいものだ。精神がボロボロになるまで耐えているビジネスパーソンは想像以上に多そうだ。あなたの周囲にも社内うつが疑われる同僚がいないだろうか。

 社内うつで長年、苦しみ抜いたあるビジネスパーソンに会ってきた。

上司の席で自殺未遂

 その一人、三沢晴子さん(50代、仮名)は自動車関連会社の部門リーダーを務めている。過去に13年間にわたり、社内うつで苦しんだ経験を持つ。原因は上司のパワハラだ。

 きっかけは実にささいなことだった。三沢さんが30代後半の時、部下の出張許諾を、不在だったこの上司に代わって行ったことが、上司の怒りに火をつけた。上司にしてみれば、「勝手なことをするな、裁可は自分がする」ということだったのだろう。

 この日を境に、三沢さんに対して徹底的な「無視」や「黙殺」が始まる。上司の席は三沢さんのすぐ後ろで、毎日顔を合わさざるを得ない。しかし、上司は三沢さんとはろくに口も聞かず、声を掛けても黙殺。他の社員とは露骨に差別されていく。まるで子供のいじめのようだが、次第に三沢さんの精神は不安定になっていった。

 しかし会社を辞めるに辞められない。仕事はクリエーティブな内容で、やりがいがある。同業他社への転職を考えてみたこともあるが、年齢が大きなハードルになって実現できなかった。

 「この上司さえ、いなければ」。三沢さんはそう思うと悔しさがこみ上げ、夜も眠れず睡眠不足にもなった。独りになると嗚咽することも多くなった。とうとう耐えられなくなって、「復讐」のために、上司の席で自殺を試みようとしたが、死にきれなかったという。

 三沢さんは自殺を考えるほど追いつめられた。アンケートでは「あなたの会社で過去5年以内に仕事が原因で自殺をした、あるいは自殺未遂をした同僚や部下をご存知ですか」という質問に対し、約10%が「はい」と回答している。

 さらに「そのことに対して、会社は何らかの対策を講じたか」については、「はい」を回答したのは28%にとどまる。

Q9 あなたの会社で過去5年以内に仕事が原因で自殺をした、あるいは自殺未遂をした人を知っていますか

Q10 そのことに対して、会社は何らかの対策を講じましたか

Q11あなたは仕事が原因で死にたいと思ったことはありますか

Q12 あなたの会社には診療所がありますか

10年以上も苦しんだ

 「自分は、まともじゃない」。ついにSOSを発した三沢さんは心療内科に駆け込んだ。うつ病と診断されたが、休職すればその期間の給料は半分以下になってしまう。三沢さんは独身で、経済的なことを考えれば、会社を辞めることは不可能だった。会社にはうつだと言い出せず、ただただパワハラに耐えるしかなかった。

 そうして2年前、ようやく上司が定年退職。10年以上にもわたる地獄のような職場環境からついに解放されたが、当時の悔しさは今でもこみ上げ、許せない感情が湧いてくるという。

 「会社はある意味、家族よりも密で長い時間を上司や同僚たちと過ごす。しかし、ひとたび人間関係が崩れると、その関係が裏目に出てしまい悲劇を招いてしまう」(三沢さん)。

 三沢さんの会社の場合、会社は200人規模とさほど大きくはない。中小企業の場合、会社に産業医が置かれていなかったり、社員の健康状態を調査する仕組みがなかったりするケースが多い。三沢さんのケースも労務上の相談窓口が存在しなかったことが悪循環を招いた。

どの会社でもある自殺リスク

 日経ビジネスが実施したアンケートでは、「あなたの会社は社員のメンタル面に関して、どのようなフォローをしていますか」との質問で、調査数1103件のうち376件が「特にフォローはない」と回答している。

Q13 あなたの会社は社員のメンタル面に関して、どのようなフォローをしていますか(複数回答可)

Q14 あなたの会社は社員に優しい会社だと思いますか

Q15 あなたは現在、会社を辞めたいと思っていますか

Q16 辞めたいと考えているにも関わらず行動を起こせない原因は何ですか(複数回答可)

 「自分に限って、自殺などあり得ない」と考える人はいるかもしれない。だが、逆に「加害者」になってはいないだろうか。我々はいつ何時、被害者や加害者になりかねないことを、常に肝に銘じる必要がありそうだ。

【調査概要】
調査名称 職場のメンタルヘルスに関する調査
調査対象 日経ビジネスオンライン会員
調査方法 サイト上にアンケートページを提示し、電子メールで告示して回答を募集
有効回答 1103件
調査開始 2015年4月23日
調査終了 2015年4月30日
注:円グラフは単独回答(割合)、棒グラフは複数回答(件数)


このコラムについて
時代は健康経営 これをやらねばブラック企業

「健康管理は従業員の責任」。そんな前時代的な経営は、もはや通用しない。従業員の健康こそ、企業の競争力を高める経営の最重要課題と位置付け、その増進や維持を図る「健康経営」に取り組む企業が増えている。活力ある働き方を実現する「戦略投資」として、健康経営を推進することは、エクセレントカンパニーの新条件だ。http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20150611/284164  

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