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「介護施設が足りなくなるから移住促進 日本創成会議は日本葬送会議に名を変えたら:農業情報研究所」
http://sun.ap.teacup.com/souun/17597.html
2015/6/13 晴耕雨読
農業情報研究所:2015年6月8日http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/
介護施設が足りなくなるから移住促進 日本創成会議は日本葬送会議に名を変えたら
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/opinion/15060801.htm
「大胆な」提言で日本を騒がせている「日本創成会議」(座長・増田寛也元総務相)が、「後期高齢者」の増加で「東京圏」の介護施設のベッド数が不足するからと、「医療・介護の受け入れ余力地域として北海道や九州などの41カ所を挙げ、東京圏からの移住など大胆な対策を提言した」そうである(「東京圏高齢者は地方に移住を」 2025年 介護ベッド13万床不足 東京新聞 15.6.5)。
かねがね、この「会議」は「日本葬送会議」とか、名前を変えた方がいいのではないかと思っていたが、そういう思いが一層強まった。自宅を離れ、見ず知らずの遠く離れた土地の医療・介護施設でお迎えを待つのを喜んで受け入れる人は、そうはいないだろう。無理に送られれば、死期が早まるだけかもしれない。受け入れる方も大変だ。下手をすると共倒れになりかねない。
東京武蔵野市で訪問介護に携わる宮子あずさ氏は今日の東京新聞の「本音のコラム」で言う。
「私ならどうするだろうか。基本は家で。そのために多少の早死は納得するが、思いがけない施設入所もあるだろう。その場合には、遠方が嫌とは言いません。
とはいえ、納税してこなかった自治体からサービスを受けるのは心苦しい。実は介護移住の一番の問題はこ点。ならば施設が多い自治体に納税する「介護はよろしく納税」の創設はいかがでしょうか。」 (介護はよろしく納税 宮子あずさ)
「葬送会議」などと言われたくないなら、そこまで考えた提言を行うべきだろう。要するに、この会議の提言は、生きた人への思いやりを欠いている。生き身の人間も、ただのモノの数に還元されるのである。若い女性が産む機械に、農民が「担い手」=単なる生産要素としての「労働力」に還元されるのと同然だ。
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農業情報研究所>意見・論評・著書等紹介>2015年6月9日
日本創成会議の高齢者移住提言 中央・地方マスコミが総スカン
昨日、介護施設が不足する「東京圏」から地方への高齢者移住を「提言」した「地方創成会議」は「地方葬送会議」に名前を変ええたらと書いたが、これは要らぬ口出しだったようだ。というのも、中央、地方の名だたるオピニオンリーダー(新聞)が今日、この提言への葬送行進曲を一斉に奏でているからだ。
新居浜、松山の両圏域が移住先候補に挙げられた愛媛県の「中村知事は人口減少に悩む愛媛では年齢にかかわらず移住の受け入れは歓迎としたが『東京のお年寄りからすれば現代版のうば捨て山にならないか。強い違和感を覚える』と指摘。県として市町と連携し空き家の利活用や農漁業への就労支援、企業誘致による雇用確保などを進め、人口減少対策に取り組むと訴えた」(創成会議の高齢者地方移住提言、知事が強い懸念表明 愛媛新聞)。
高松、中讃、三豊の3地域が移住先候補地に挙がられた香川県の浜田知事は、「(福祉従事者の地方から都市部への流出を避けるためという)趣旨は筋が通っているが、香川県内の各施設は医師や職員の確保に苦慮し、入所待ちの人も多い。余力はない気がする」、「(移住の促進で)高齢者も含めて香川に来てもらうのは結構なことだが、今の人口構成を是正する方法としては、若い人に移住してもらい、流出しないよう、地元に産業を起こしていくことが基本だろう」(高齢者移住「余力ない」/香川県知事が会見で見解 四国新聞)。
「確かにシニア世代の移住は地方の雇用を守り、経済を維持するチャンスとなろう。移住を希望する人もいる。しかし、地方への移住は転居費用をはじめ個人の負担が大きい。長年住み慣れた場所を離れることに二の足を踏む高齢者も多いだろう。望まない移住を迫られる可能性も否定できまい。
受け入れ余裕があるとされた所も今後高齢化は進む。特別養護老人ホームの待機者を多く抱えた所もあり、高齢者を取り巻く環境はさまざまだ。そうした個別事情を抜きにした今回の提案からは大都市の論理しか伝わってこない。
東京圏は施設の不足ばかりを強調するが、国は、高齢者が住み慣れた地域、なじんだ人間関係の中で暮らし続けられるよう、在宅医療や在宅介護を軸にした「地域包括ケア」を掲げている。提言はこうした施策とも矛盾する。
自分が高齢者なら−と考えてみたい。最期を見届けてくれる子どもの近くに住みたい。そんな素朴な願いをかなえることこそが、施策の原点ではないか」(高齢者の地方移住 都会の論理は賛同できぬ(社説) 熊本日日)
「危機感は理解できる。だが、移住促進策が独り歩きし、お年寄りの居住権を侵すような事態にならないかを憂慮する。
老いても住み慣れた地域で暮らし続けられる社会にしよう−。そんな理想を目指して在宅ケアの充実に努めてきたのが日本の医療・介護だ。世界潮流でもある。会議の提言は根底から覆す口実になりかねない。慎重な議論を求める・・・・・・
創成会議メンバーは元官僚が目につく。東京からの目線で、地方を一律に輪切りする姿勢が気になる。昨年も「消滅可能性都市」を名指しし、政府が即応して都市のコンパクト化策などを示した。政府が言いにくいことを「民間」の名で代弁していないだろうか」(高齢者の移住 促進の先走りを危ぶむ(社説) 京都新聞)。
「政府や自治体がまずすべきことは高齢者が地域で暮らし続けられるようにすることだ。生活習慣の見直しを助言したりして健康寿命を延ばす。在宅のまま介護を受けられるように人材の確保に努める。地方への移住を促す前に取り組むべき課題はたくさんある。・・・・・・
地方移住を希望する人を後押しすることは悪い話ではない。空き家を使って高齢者に試しに地方で暮らしてもらうなど、地道な取り組みこそが大事だ。
政府も地方に施設整備を促す前に、移住の障害になっている背景には何があるのか、まずはそこから慎重に検討すべきだろう」(高齢者の地方移住は実現性が高い政策か(社説) 日本経済新聞)。
総スカンだ。提言を引っ込めるか、会議そのものを解散するしかないだろう。
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