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1. 日経平均株価比較
1989年12月 終値 38915円
PER 62倍
PBR 5.6倍
ドル/円 143円
2015年6月9日 終値 20096円
PER(予想) 16倍
PBR 1.5倍
ドル/円 124円
1989年末の指標を昨日(6月9日)の株価に適用すると、日経平均株価は約70000円となる。現在の株価水準はとても「バブル」とは言えない。
2. 私の記憶では、浜矩子氏の相場予想は、この20年間外れ続けている。「1ドル=50円、日経平均株価5000円」説は今も変更なしなのか? 同志社大学は新島襄が創立した、キリスト教系の優しい大学なのだろうが、民間金融機関に勤務していたら、とうの昔に解雇されていたはずだ。それにしても、上がるか下がるかしかない相場予想で、これだけ外し続けるのは(ある意味)凄い。
3. 浜氏の相場予想は、下手な競馬予想屋とよく似ている。彼らは好走を予想した馬が凡走に終わっても、もちろん、反省などしない。競馬のことだから、それはまあいいだろう。しかし、下手な競馬予想屋は推奨馬の凡走を騎手や調教師のせいにする。浜氏も同様だ。自身の見込み違いを市場の誤謬や「官制操作」のせいにする。付け加えれば、自身の無能を棚に上げ、一国の首相を公然と「アホ」呼ばわりするのは、やめたほうがよい。品性が疑われるだけだ。(念のためお断りしておくが、私は安倍支持者ではない)
4. 私は多くの識者が指摘するとおり、安倍政権の政策には疑念を持っている。が、同時に「国の覚悟を甘くみてはならない」という朝倉慶氏の警告にも同感する。企業業績の改善、緩和マネーの膨張、予想される年金資金や郵貯銀行の株式投資、日銀の介入、NISA口座の増加、コーポレートガバナンス・コード導入など、株価上昇の材料は事欠かない。浜氏の予想に反して、日経平均株価は今後数年間、上昇基調を持続するだろう。おそらく、バブル期の高値を抜き、50000円〜70000円あたりまでいくはずだ。現在の日経平均採用銘柄はバブル期とは大きく変わっていることが、上昇ピッチを加速させるからだ。浜氏が語る「バブルの破裂」はもっと先、実態がバブル化してからの話だ。
5. 実のところ、日経平均株価が今年1月安値からほぼ一本調子で上昇していることに困惑しているのは、証券会社の株式部である。適度な「調整」が長期の上昇トレンド形成に必要条件であるからだ。ところが、対面取引をする大口個人顧客は、リーマンショックのさいに安値で購入した株式や投信をなかなか売らない。そんな顧客に売却を勧め、上昇ピッチの沈静化と手数料稼ぎの材料につかわれているのが、何と、浜氏の解説ならぬ「怪説」なのである。「テレビにもよく出演している、同志社大学の浜先生が株価暴落を予測してますよ」、この説得?は、それなりの効果があるという。おしなべて、日本人は権威に弱いからだ。つまり、皮肉なことに「バブル破裂」の警鐘を鳴らす浜氏の物言いが、株価の上昇トレンド形成に一役かっているのだ。
浜氏は自らをエコノミストと称するなら、情緒的な安倍批判はほどほどにして、客観的で精緻な分析に力を注ぐべきだと思う。氏の著作は、ほとんど大学の学部生レベルの代物ばかりだ。
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