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4月末以降、一旦調整もあったものの日経平均は2万円台が定着することが増えている(撮影:尾形文繁)
連騰記録の“30年サイクル”から読む今後の相場
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150608-00072466-shikiho-biz
会社四季報オンライン 6月8日(月)22時11分配信
「5月に株を売れ(セル・イン・メイ)」は杞憂に終わり、5月は立ち合い日数18日のうち前日より安かったのが2日だけと、非常に堅調な相場となった。特に、5月15日〜6月1日までは日経平均株価が12連騰となり、1988年以来、過去3番目の連騰記録となった。特に全面高となるような相場ではなかったが、日替わりで物色銘柄が変わり、売られたものが買われ、買われたものが売られるという中での連騰。買い方の回転が効いているということ、そしてなによりもそれだけ買い意欲が強いということが連騰の要因となった。
6月に入ってからは、一進一退、方向感に乏しい展開となっているが、売り急ぐ動きもなく、値持ちはよい相場が続いている。米国株式市場に連れて動いているということでもなく、為替が円安傾向にある中でしっかりとした動きといえよう。連騰記録が途切れたものの基調は強含みであり、市場では引き続き「買える銘柄」が物色されている。
■ 「30年ぶり」の連騰記録
過去の日経平均の連騰記録を調べてみると、10連騰以上となった年代は非常にはっきりとした特徴がみられる。それは、いわゆる「株価バブル」と言われる時期であり、景気の拡大など実体経済以上に株価が上昇していたということだ。
まずは50年代から60年代初めにかけての時期をみてみよう。この時期は戦後復興から朝鮮戦争特需(=神武・岩戸景気)を経て、オリンピック景気までの時期だ。これまでの21回の10連騰以上の記録のうち、12回がこの10年強の時期に集中している。
次の連騰は70年代初頭に2回ある。この時期は、列島改造ブームでオイルショックまで続いた景気の中での株高となった。その後は第2次オイルショック前の公共投資景気と言われる時期に1度、そして82年〜88年までのいわゆる「バブル」の時期に5回連騰を記録している。
これを考えると、当初は景気拡大と結び付いているところから始まり、最後はバブルとなって連騰記録がつくられていると考えられる。つまり、今の時期は50年代、80年代に続く「30年サイクル」の始まりという見方もできるのだろう。
連騰記録以外にも、「バブル」との共通点はある。50年代との共通点は「オリンピック」を控えていること、そして「戦後」ということだ。もちろん「戦後」とはあくまで比喩であり、「失われた20年」の集大成としての「サブプライムショック=金融不況後」を「戦後」と考えることができるということだ。
また、80年代のバブルとの共通点としては、円高不況を克服した後ということ、そして当時日本電信電話 <NTT、9432> の民営化と株式上場があったように、現在は日本郵政の上場というイベントが控えている。
そういう観点からみてみると、日経平均自体もまだ上昇の余地があるように思われる。連騰記録だけでみても「失われた20年」からの回復、株式市場への資金流入が続いていることは間違いないということだろう。
■ 保ち合いを抜けるかが今後の方向性を決める
それでは日経平均はどこまで上昇するのだろうか? ちょっと乱暴なようであるが、50 年代や80年代の上昇のパターンを当てはめてみよう。対数グラフで戦後の取引所開所以来の日経平均を月足でみてみると、上昇、特に急騰する過程ではかなり大きな上昇となっている。これが30年周期の株価バブルということであれば、今回の株価バブルも、09年3月の安値からみてもまだまだ道半ばで、ここからさらに日経平均は上値を目指すということになりそうである。
もちろん、「ブラックマンデー」のような一過性の調整は何度もあると予想され、オリンピック手前、早ければ1年半程度前にピークとなる可能性もある。しかし、それまではまだまだ上値を試す動きと見ても良いのだろう。
足元の日経平均は2万0400円〜2万0600円水準での保ち合いとなっているが、この水準をどちらに抜けるかで方向が決まりそうだ。2万0400円水準を割り込むようであれば、現在高値圏にある銀行株などが、4月からの食品株のような形で下値を試す動きになるのだろう。逆に2万0600円水準を抜ければ、00年4月の2万0800円越えを試すことになるのだろう。
そうなれば、4月ごろから調整が続いていた銘柄群、明治HLD <2269> やカルビー <2229> 、ヤクルト本社 <2267> など食品株、花王 <4452> やキヤノン <7751> 、ブリヂストン <5108> などの主力株がしっかりと戻るということも考えられる。
清水洋介 大和証券、マネックス証券、リテラ・クレア証券など経て、現在アルゴナビスでフィナンシャルコンシェルジュ
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
清水 洋介
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