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ホステスが枕営業判決に違和感 「会話で喜ばせるのが仕事」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150605-00000014-pseven-soci
女性セブン2015年6月18日号
世間を驚かせた、銀座クラブママ“枕営業”判決。7年以上にわたって会社経営者の男性と不貞行為を続けた銀座のクラブのママに、男性の妻が慰謝料400万円の支払いを求めて起こしたところ、ママが男性と肉体関係を結んでいたのは優良顧客を確保して店の売り上げに貢献するための営業活動で、不倫でもなければ不貞行為でもなく、夫婦関係を乱すものでもなかったと判断されたのだ。
さらに、今回の判決文にはこんな文言もあり、世の女性だけでなく、現役のホステスやクラブ関係者にも大きな衝撃を与えている。
《クラブのママやホステスが、自分を目当てとして定期的にクラブに通ってくれる優良顧客や、クラブが義務付けている同伴出勤に付き合ってくれる顧客を確保するために、様々な営業活動を行っており、その中には、顧客の明示的又は黙示的な要求に応じるなどして、当該顧客と性交渉をする「枕営業」と呼ばれる営業活動を行う者も少なからずいることは公知の事実である》
憤りを露わにするのは銀座のクラブの現役ホステス(31才)だ。
「ホステスは肉体でなく会話でお客様を喜ばせるのが仕事です。私たちはどんなお客様にも満足して帰ってもらえるよう、常に新聞を読んだり、ニュースを見て勉強しています。相手の話にただうなずくだけでなく、きちんとコミュニケーションを取って会話を弾ませるのはとても難しいこと。それなのに、まるで枕営業が当たり前かのように…。今回の件はホステスの地位を貶められたようで残念です」
六本木のホステス(26才)は“同僚”に怒りの矛先を向ける。
「面と向かって話を聞いたりはしませんが、枕営業をしているホステスがいるのは事実です。でも、女がひとりで生きていくには美容や教養など大変な努力が必要で、枕営業だけしていればお客さんに来てもらえるような甘い世界じゃない。一部の人のせいで、私たちが売春婦のように見られるのは納得いきません。それに、多くの男性は一度寝ると目的を達成したからか、そのホステスを安く見るようになり、店に来なくなります。ところが今回の場合7年も関係が続くなんて、単なる営業活動ではないでしょう」
一方で、ママに対しての辛辣な意見もある。今回の裁判では、ママは一貫して男性との肉体関係を否定していたが、銀座のママ(38才)がこう訝しむ。
「本当のところはわからないけど、もし肉体関係を持って恋愛関係だったのに“不倫にされず、慰謝料も払わなくてラッキー”とか思っているんだったら、最低ですよね。こんな裁判になるようなことをするから私たちが誤解されるんです。私たちはお客様の奥さまにも気を使っていますよ。もっとホステスはプライドを持っているべきなのよ」
枕営業が恒常的に存在していると認めたような今回の判決で、店側が迷惑を被ることも考えられる。フラクタル法律事務所の田村勇人弁護士が言う。
「客の中には“おれはこんなに店に通ってお金を使っているんだから、やらせろよ”と肉体関係を迫る人も出てくると思います。判決には《クラブの料金には性的関係の対価が間接的に含まれている》という趣旨のことも含まれていますからね。すると逆に“おれは肉体関係は望んでいないんだから、料金をもっと安くしろよ”と言い出す人がいるかもしれません」
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