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現状は過度な円安と言えない=甘利経済再生相
2015年 05月 29日 12:12 JST
[東京 29日 ロイター] - 甘利明・経済再生相は29日午前の衆院内閣委員会に出席し、為替について「(ドル)80円は過度な円高だが、現状は過度な円安とは言えない」との認識を示した。民主党の古本伸一郎議員への答弁。
甘利経済再生相は「為替レートは、基本的に市場が決める」とした上で、「円は強い方が価値がある」と指摘。「円が強くても経済がまわっていくのた理想だが、今、ドル80円で日本経済はやっていけない」と言及。「経済の強さと円の強さの両立が望ましい」、「経済の基礎的条件に合った為替レートの定着に期待する」と述べた。
また安倍政権は「毎年物価が2%上昇し、賃金はそれを上回り上昇する経済を達成する」との方針を改めて強調した。
(竹本能文)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0OE07P20150529
ドル123円後半で伸び悩み、一段高に備えた踊り場か
2015年 05月 29日 12:34 JST
[東京 29日 ロイター] - 正午のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の123円後半だった。月末に絡んだ調整売りが優勢となって伸び悩んだが、もう一段の上昇に向けた「踊り場」にすぎないとして底堅さも意識された。
前日比約40円安で寄り付いた日経平均株価がプラス圏に浮上する中、ドル/円は仲値公示にかけてもみ合って推移。売買の主体は、月末の調整を進める短期筋が中心だったとみられる。
市場では「輸出企業はこれまでの上昇局面で必要な分のドル売りを済ませており、あまり売っていないようだ」(国内金融機関)との声が出ていた。一方、輸入企業の積極的なドル買いも目立たなかったもよう。
きょうは海外時間にかけても月末のフローによる相場への影響が意識されそうだという。
午前は123円後半での30銭弱のレンジでの取引となり、やや上値の重さが意識された。月末要因に加え、前日海外時間に伝わった麻生太郎財務相の為替に対する「荒い動き」とした発言の余韻が頭を抑えていた面もあるという。もっとも、このところの上昇ピッチが速かっただけに「一段高に備えた健全な踊り場にすぎない」(国内金融機関)との声も出ていた。
朝方には、甘利明経済再生相が閣議後の会見で、一時124円台前半まで進んだ円安について「円高も円安も急激であれば、いろいろ影響が出る」と述べたが、相場の反応は限定的だった。
甘利経済再生相は、レベルの評価についてはコメントできないとし、適切な水準は市場が判断することとの認識を示した。円安進行と米TPA法案の行方は直接関わりないとの見方も示した。
<ミセスワタナベ順張りのドル買いも、12年半ぶり高値で「白旗」か>
このところのドル/円上昇局面で、日本の個人投資家、いわゆる「ミセスワタナベ」は逆張りのドル売り/円買いのスタンスを強めていたが、124円台に乗せて12年半ぶり高値に上昇した前日には「一部の投資家が白旗を上げたムードだった」と、外為どっとコム総研の調査部長、神田卓也氏は指摘している。
神田氏によれば、前日ニューヨーク市場の取引終了時点で、同社顧客のドル売り持ち高は、買い持ち高を上回ってはいたものの、前の日に比べて売り持ち高の割合が減って買い持ち高の割合が増えた。「ドルショートをあきらめる人のほか、順張りのドル買いに転じる投資家も出始めた」(神田氏)という。
<予想を上回った日本のCPI、相場の反応は限定的>
朝方に日本の4月消費者物価指数(CPI)が発表された。消費増税の影響が薄まることに加え、国際通貨基金(IMF)が日銀にさらなる緩和を促した経緯もあって「弱い数字となれば、追加緩和への思惑が出るかもしれない」(国内金融機関)として関心が寄せられたが、発表後の反応は限定的だった。
日本の4月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回る結果となり、ドル/円はいったん123.68円まで10銭あまり弱含んだものの、すぐに値を戻した。
生鮮食品除くコアCPIは前年比0.3%の上昇となった(ロイター予想0.2%のプラス)。昨年4月の消費税率引き上げで、公共料金など一部が5月に実施されたことによる押し上げ分0.3%(日銀試算)を差し引くとゼロ%となった(ロイター予想0.1%のマイナス)。
ドル/円JPY= ユーロ/ドルEUR= ユーロ/円EURJPY=
正午現在 123.70/72 1.0951/55 135.47/51
午前9時現在 123.80/82 1.0961/65 135.71/75
NY午後5時 123.94/96 1.0946/48 135.69/73
(為替マーケットチーム)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0OE08920150529
日本株11日続伸、内需や素材高い−海外勢買い、アジア内評価
2015/05/29 12:15 JST
(ブルームバーグ):29日午前の東京株式相場は11営業日続伸。国内景況感の改善に加え、波乱含みの中国株などに比べアジア内で相対的に評価できるとし、海外投資家の日本株買いに対する期待感が続いた。情報・通信や小売、建設など内需関連株、非鉄金属や鉄鋼など素材関連株が高い。
TOPIX の午前終値は前日比2.90ポイント(0.2%)高の1675.66、日経平均株価 は54円22銭(0.3%)高の2万605円68銭。
香港ミラボー・アジアのトレーディング担当ディレクター、 アンドルー・クラーク氏は「円安がプラスに働かない部分について、市場で意識され始めていたため、為替が落ち着いたのは好感できる。中国と比較し、長期的な見方から日本を選んでいる投資家もいる」と話した。
きょうの日本株は、前日に日経平均が27年ぶりに10連騰し、上昇ピッチの速さや欧米株安、ギリシャ情勢の不透明感を嫌気した売りで反落して始まったが、早々にプラス圏に浮上。方向感に乏しい展開が続いた後、結局午前はTOPIX、日経平均とも上昇して終えた。
海外勢による日本株買い継続の動きが需給面で安心感につながった上、国内経済統計の改善傾向も相場全般を下支えした。東京証券取引所が28日に公表した5月3週(18−22日)の投資部門別売買動向では、海外投資家 は3週連続の買い越しで、買越額は4376億円と4月4週の7080億円以来の多さだった。
きょうの取引開始前に発表された4月の鉱工業生産指数は、前月比1%上昇と3カ月ぶりにプラス転換。有効求人倍率は1.17と、3月の1・15から改善した。4月の全国消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.3%上昇と、3月の2.2%上昇から伸びが鈍化したが、市場予想の0.2%上昇を上回った。松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは、「消費増税分が剥げ落ちた形になり、水準としてはほぼ予想通り。トータルしてみると悪くない」と受け止めている。
午前のドル・円相場は、1ドル=123円70−80銭付近で推移。前日の海外市場では一時1ドル=124円46銭までドル高・円安方向に振れたが、前日の日本株終了時点の水準付近に戻した。主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が開かれたドイツのドレスデンで28日、麻生太郎財務相は「足元の円安方向にこの数日間を見れば、荒い動きがある。市場の動きを今後とも注意深く見ていきたい」と発言。これに対し、甘利明経済再生相はけさの閣議後会見で、過度な円安というところまでいってないと述べた。
東証1部33業種は水産・農林、通信、非鉄、空運、鉄鋼、小売など23業種が上昇。証券・商品先物取引、ゴム製品、保険、ガラス・土石製品、不動産、輸送用機器、銀行など10業種は下落。東証1部の午前売買高は15億8340万株、売買代金は1兆5232億円。値上がり銘柄数は1048、値下がり680。
売買代金上位では、中国でネット通販を今夏にも始めると日本経済新聞が報じたヤフーが急伸。ソフトバンクや東芝、NTT、ディー・エヌ・エー、クボタ、明治ホールディングス、ナブテスコも高い。野村ホールディングスやキーエンス、日本電産、三井住友トラスト・ホールディングス、川崎重工業、日本空港ビルデングは安い。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 竹生悠子 ytakeo2@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net 院去信太郎
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NP30F76JTSEF01.html
更新日時: 2015/05/29 12:15 JST
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