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株価の上昇
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52703659.html
2015年05月25日 在野のアナリスト
日経平均が7日続伸で、最高値を更新です。日銀の金融政策決定会合をすぎ、日銀プレイが終わったにも関わらず上昇した理由について、いくつか噂レベルの話をまとめてみます。欧州系の現物株買いが相場を押し上げている面は間違いなく、ギリシャ不安から欧州からの逃避マネーが入っている。上海株の上昇で、欧州系は中国へのコミットも多いことからアジアのリバランス買い。などですが、一番はドラギECB総裁の緩和発言で、余剰資金の振り向け先に日本を択んでいる、という話が信憑性がありそうです。ただここにきて急速にドル高、円安がすすむのと逆にユーロ安、円高がすすんでいて、欧州系は急速に日本での資産を増やしている状況です。しかし商いは先週末、週初と極端に減ってきて、いくら週初は少ないとはいえ、この水準で本当に居心地よいと考えているのか? 極めて怪しい雰囲気すら漂ってきています。
米国のGDP改定値はマイナス幅が拡大するとみられ、中国景気もHSBC景気指数など、低迷が示唆されます。空前の好況だった電子部品も、中国のスマホ需要一巡から、伸びは期待できないどころか、エコポイント後の液晶テレビのような状況すら漂わせる。ドルでは円安なので、多少の上積みがあっても、ユーロでは円高なので業績圧迫要因。日本の業績にも期待できない。しかしここに来て、その中国から、矢継ぎ早に市場対策とみられるものが発表されています。
株価指数オプションの取引開始、株式発行手順の簡素化、株価操作の取締り強化、などは金融市場改革の一環とはいえ、世界に溢れる投資マネーをいかに呼びこむか? それによって景気を安定させたい、といった思惑が透けてみえます。地方による公共投資も推奨するなど、鬼城などのゴーストタウンが頻出する中で、遮二無二経済を下支えするための策を打っているようにしか見えません。逆にいえば、それだけ景気に不安がある証拠でもあるのでしょう。
株高は七難を隠します。不動産投資から逃げる資金も、株高になって投資家に余力が増してくると、もどってくるかもしれない。逃げた資金が海外に流れるのも防げるかもしれない。そして中国経済がそうやって株高で好調になるなら、日本の景気も当面は支えられる。インバウンド消費も、日本の輸出先でもっとも多いのも中国なのですから、中国が必死で経済を下支えしようとし、それが上手くいっている間は、日本へも投資できると考えているのかもしれません。
安倍ノミクス期待も剥落し、日銀の金融政策でも景気押し上げ効果が限定される。それでもミクロが好調なのは、こうした海外要因で日本企業が左右されていることの証左なのでしょう。本来、昨年度マイナス成長に陥ったのですから、大きく売り込まれてもおかしくありません。しかしそれを気にせず、上昇できるのは、日本が相対的に稼ぐ力より、見かけの企業業績、それは海外で活動することで上積みされた部分を、より評価されているということでもあります。
日本企業が海外で稼いだ資金で、国内で株主還元を強めているのですから、何とも回りくどく感じます。そしてそれを目当てで、海外からの資金が日本の現物株を買う。この循環が上手くいっている間は、日本株も上げ易い状況にはあります。それを覆す要因が、今日の関東地方を襲った地震でも、一瞬売りが嵩んだように、マネーの変調をもたらすきっかけです。それが国内の自然災害なのか、海外の景気不安なのか、どちらにしても日本の経済政策、金融政策には関係ない、という点でみると、「色の白いは七難かくす」と云われますが、七難がおこると顔面が蒼白になる、となってしまうのかもしれませんね。
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