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一段の追加緩和や現実的な中期財政計画が必要=IMF対日審査
2015年 05月 23日 03:13 JST
[22日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は22日に発表した対日経済審査の報告書で、アベノミクスの3本の矢それぞれの強化を提言した。日銀に対してはさらなる追加緩和を求めるとともに、現実的な前提に基づいた信頼に足る中期財政計画の重要性を強調した。
<追加緩和しても2%達成は日銀想定より時間要する>
金融政策をめぐっては、「日銀の量的・質的緩和(QQE)開始によりインフレ期待は上昇したが、横ばいもしくは1%にとどまっており、期待されたレジームシフトは実現していない」と総括。「政策運営指針をより分かりやすくする形で追加緩和を行えば」物価の基調を高めることができると提唱している。
2%の物価目標達成期限を維持することが、追加緩和への「期待効果」を持続させるとしつつ、政策の波及メカニズムが弱いため「目標達成は日銀の想定よりも時間がかかる」との見通しを示した。
<追加緩和の条件明示望ましい>
追加緩和の手段として「資産買い入れの拡大や買い入れ資産の年限の長期化」を指摘。また「あらゆる手段を排除しないと繰り返す必要がある」とした。
日銀は「見通しの前提としている需給ギャップや賃金・物価動向」のほか、「追加的な措置を行う場合の条件について明示するのが望ましい」としている。
もっとも「さらなる円安で日本企業の競争力を高める一方で日本の輸入が減少した」と指摘。2014年の実効為替レートは概ね経済の基礎的条件と整合的だったが、「14年後半に進んだ円安で実行為替レートは幾分か円安水準になった」とした。財政再建と構造改革を進めなければ、「さらなる金融緩和は円安への過度の依存につながる恐れがある」と警鐘を鳴らした。
<財政計画、現実的前提必要>
中期財政計画をめぐっては「2020年度に基礎的財政収支(PB)の黒字化を目指すとの目標は、日本の財政政策に対して有用な指針となり得る」とする一方、「信頼に足り得る計画とするためには、(経済成長などについて)慎重で現実的な前提が必要」と強調。
日本経済の最大のリスクは、内需低迷と「不完全な」財政政策・成長戦略だとの認識を示した。
日本経済には大きな緩みはなく賃金は緩やかに増加していると指摘する一方で、エネルギー価格が低下していることや、デフレマインドが「深く根付いている」ことにより低インフレが続いていると分析した。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0O726220150522
米FRB議長講演:識者はこうみる
2015年 05月 23日 03:29 JST
[22日 ロイター] - イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は22日、米経済は第1・四半期の減速から持ち直すともに、国内外の向かい風も収まり始める見通しだとして、FRBは年内に利上げするとの見方を示した。
市場関係者のコメントは以下の通り。
●近代史上「最も緩い引き締め」示唆
<アリアンツの首席経済アドバイザー、モハメド・エラリアン氏>
イエレン議長は今後数年の米成長率が年率2.5%強との予想を示した。良くなっているが、利上げには力不足な水準だ。
年内利上げが適切としたが、慎重かつ暫定的で指標次第との文脈の中で予想を示した。
議長の発言は、私が近代のFRB史上「最も緩い引き締め」と考えるものと整合する。利上げ局面で自動的、または従来的な要素は全くないだろう。
●中国への言及興味深い、利上げ時期に影響か
<ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティチュートの国際戦略部門責任者、ポール・クリストファー氏>
海外の経済情勢についてやや多く言及した点を除いては新たな発言はなかった。
中国について議長が触れたことは興味深い。中国は的を絞ったさまざまな景気支援策を小刻みに打ち出しているが、指導部の望む水準以上に中国経済が減速しているとの懸念がある。実際にそうなら、FRBの利上げ時期とその後の引き上げペースに多大な影響を及ぼす。
利上げは指標次第で、米経済のこれまでの前進は早期利上げを正当化するほどではないというのが全体のメッセージだ。議長は国際情勢に言及することで、世界経済にはなお多くの脆弱性が存在、または潜在するとの考えを強調しているようだ。
FRBのガイダンスに変化はなく、利上げはおそらく9月だろう。
●幾分タカ派色、利上げ段階的に
<ウェドブッシュ・エクイティ・マネジメントの最高投資責任者、スティーブン・マソッカ氏>
少しタカ派色が出たもようだ。景気が現状のまま推移すれば、年内の利上げが適切になるということだ。現在の状況があと数カ月間続けばゼロ近辺から金利を引き上げる必要がある、というのが主旨だったと考える。それがおそらく正しい政策方針だろう。
(利上げペースで)市場は過剰反応を示す可能性がある。(いきなり)2%とせず、0.5%、0.75%と引き上げて停止するというのが私の見立てだ。ゼロ金利維持にはリスクがある。厳しい状況が実際に発生すれば、どのような政策手段を講じればよいのか。量的緩和(QE)を再び行えば、実質マイナス金利のような状態になるだろう。
大きく驚くことはなかった。イエレン氏は(利上げを行う)見通しを示した。実施時期が9月か12月かは、夏場の失業指標や国内総生産(GDP)統計次第だ。本日発表された消費者物価指数(CPI)のような内容の指標が続けば、利上げが行われるだろう。
●機熟さずが要点、新材料なし
<ジェフリーズのマネーマーケット・エコノミスト、トーマス・シモンズ氏>
イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の講演には、われわれの見通しを変更するような特筆すべき材料は見当たらない。
機が熟していないというのが、講演の主旨と言えるだろう。週内に発表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の経済・金融政策見通しを踏襲した詳細な要約に過ぎない。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0O727E20150522
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